知事の記者会見
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平成26年7月14日(月) 午前10時
1.

知事発言

(1)

マニフェスト工程表の更新について

【知事】  皆さん、おはようございます。本日は7月14日、月曜日の定例記者会見を始めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 マニフェスト工程表の更新についてということでございます。(https://www.pref.aichi.jp/0000062770.html
 私のマニフェストに掲げました236項目の政策につきましては、マニフェスト工程表によりまして進捗管理を行いながら、平成26年度までの4年間での実現を目指して、この3年間、着実に取組を進めて参りました。
 こういう大部のものでございますが、概要をお配りしておりますので、これをご覧いただきながら、お聞きいただければというふうに思っております。
 工程表は、毎年度、事業の進捗を踏まえながら、その内容を更新しておりまして、大体今ごろですね、7月ぐらいに更新をして発表させていただいております。このたびは、平成25年度及び平成26年度の取組を反映させた工程表を作成いたしました。
 平成26年度の新たな取組と平成25年度に取組が進んだものを中心に申し上げますと、「元気な経済・産業・地域づくり」では、個人県民税減税に代わる措置として、子育て世帯における消費税率引上げの影響を緩和する「子育て支援減税手当」、児童1人当たり1万円を給付するとともに、「障害者福祉減税基金」を積み立てまして、これを原資として医療型障害児入所施設の整備を支援するということ、これを、この平成26年度、新規ということで取り組んでおります。
 それから、「産業空洞化対策減税基金」。これは平成24年度からやっておりますが、3年目でございますけれども、これを原資とする企業立地・投資分野では、91件の補助対象案件をこれまでに採択し、総投資額1,941億円、2万1,000人余りの雇用創出が見込まれております。また、研究開発・実証実験でも、196件を採択いたしております。
 それから、新規ものとして、「次世代の女性管理職養成セミナー」、そして「女性の活躍状況『見える化』調査」、また「働く女性のキャリアアップ&交流ビュッフェ」など、「あいち女性の活躍促進プロジェクト」を推進いたしております。
 それから、産学行政連携のもと「自動車安全技術プロジェクトチーム」を設置し、自動車安全技術の開発・普及の取組を推進いたします。今日の午後、知多半島道路におきまして、デンソーさんの、自動走行のデモランといいますか走行実験に、私も一緒に同乗することとなっております。これも自動車安全技術プロジェクトチームの1つの成果だというふうに思っております。
 次に、名古屋市と共同で「なごやめしPR懇談会」を立ち上げまして、なごやめしブランドを県内外へ向けて戦略的にPRいたします。
 また、農業関係では、農業大学校の学生寮建て替えを、「デザインビルド方式」により早急に実施することといたしております。
 そして、東南アジアの重要拠点であるタイ・バンコクに、「海外産業情報センター」を10年ぶりに設置するということにいたしました。4月からスタートいたしております。
 それから、武将観光といたしましては、県内外の武将や甲冑をテーマに活動する団体・武将隊が参加する「あいち合戦ワールド」を、この秋に開催いたします。桶狭間の古戦場を、大いにもっとPRしていきたいということでございますので、さらに取り組んでいきたいと思っております。
 それから、「交通・インフラ体系の整備・確立」では、名豊道路における蒲郡バイパス区間の一部開通、それから「民間事業者による有料道路事業」の実現に向けて、「有料道路コンセッションに関する基本的な考え方」を公表し、意見募集をやっております。これも閣議決定をいただきましたので、着実に進んでいくということでございます。それから、自動車保管ヤード確保のため、三河港神野西地区埠頭用地の拡張整備にも取り組んでおります。
 それから、「くらし・医療・福祉・健康」では、これは先ほど申し上げましたが、「子育て支援減税手当」を給付いたします。
 それから、ファミリー・サポート・センターを活用した、医療機関連携型の病児・病後児預かりモデル事業も実施いたします。
 それから、地域包括ケアシステムに関するモデル事業も、今年度から実施をいたしております。
 それから、「障害者福祉減税基金」を原資とした、医療型障害児入所施設の整備も行います。
 それから、既存の戸建て住宅をグループホームに活用する場合の建築基準法の取扱を緩和し、その整備を促進いたします。
 それから、出産、子育て等で離職した女性の再就職を支援する「あいち子育て女性再就職サポートセンター」を設置し、相談・カウンセリング等を実施いたしております。
 それから、民間建築物の耐震診断費につきまして、この補助の拡充ということを行っております。それから、耐震診断が義務付けられた、不特定多数の者が利用する大規模建築に対する耐震改修費補助の創設も行っております。
 それから、「教育・文化」につきましては、いなざわ特別支援学校を、この4月から開校いたしますとともに、北設3町のご要請にお応えしまして、県立田口高校の中に、豊橋特別支援学校の分教室(山嶺教室)を開設いたしました。また、知多地区に新たな特別支援学校を整備することも決定いたしました。
 それから、愛知県立芸術大学の音楽部新校舎を、昨年秋、供用開始をいたしました。また、美術学部の校舎の整備に向けた基本調査にも取り組んでおります。
 また、「マラソンフェスティバル ナゴヤ・愛知」では、新たに女子のホイールチェアマラソンという車いすマラソンもスタートいたしました。それから、スポーツでは、スポーツコミッションの設立に向けた検討、それから「FIFAフットサルワールドカップ2020」の招致に向けた活動を開始いたしております。
 それから、中京都構想のところでは、これは私のマニフェストで、このEVの関係のことをここに整理しておりますのでここに書いておりますが、次世代自動車の普及を促進するため、民間企業・自治体による「あいち次世代自動車インフラ整備推進協議会」を設置するとともに、今年度中に県庁にEV・PHV用の充電インフラをつくります。それから、燃料電池自動車、水素ステーションの設置を、この6月議会に議決をいただきましたが、県庁西庁舎の駐車場につくるということで、着々と進めているわけでございます。
 それから、「地方分権・行政改革」では、国の「地方分権改革に関する提案募集」に対しまして、提案を提出いたしました。
 また、民間企業出身副知事の登用も、この4月から行っております。
 それから、資産の有効活用として、新たに海陽ヨットハーバー、武道館におきまして、ネーミングライツにより財源を確保いたしております。
 「環境マニフェスト」では、伊良湖休暇村公園の「花咲く砂丘の園(デューンガーデン)」の一部供用を、この秋から開始いたします。
 そして、愛知万博10周年ということで、来年秋に「全国都市緑化あいちフェア」を開催いたします。など、具体的な取組を着々と進めているところでございます。
 今年度は任期4年目の年でございまして、仕上げの1年を、しっかりと、更に取り組んでいきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。資料は、お手元にお配りしてあるとおりでございますので、よろしくお願いいたします。
 以上が、まずはマニフェストということでございました。
 この他にですね、マニフェスト以外の主な取組につきましても併せて申し上げますと、例えば、「アジア1航空宇宙産業クラスター形成特区」の推進ということで、県営名古屋空港の隣接地に、日本初の民間航空機MRJの生産・整備拠点を整備するといったことも、取組を進めております。
 また、「技能五輪全国大会・アビリンピック」、「ESDユネスコ世界会議」を、この11月に行うことといたしております。
 また、防災ということで、「愛知県河川海岸堤防等地震・津波対策事業促進協議会」を設置し、河川海岸堤防の強化にも取り組んでおります。
 また、愛知県体育館50周年を記念いたしまして、魅力発信と国際交流にも資するということで、ピンポン外交の記念モニュメントの設置などなどにも取り組んでおりまして、県政各般にわたりまして、様々な取組を進めております。
 今後ともですね、2020年の東京オリンピック開催、また2027年のリニア中央新幹線開業などを見据えつつ、愛知の更なる発展に向けて、マニフェストの取組はもちろんでありますが、今申し上げましたような形で、やはり時はどんどん動いていきますので、そういった状況に的確に対応して、県政発展のために、タイムリーに施策を展開していきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
  
(2)

「平成27年度国の施策・取組に対する愛知県からの要請」について

【知事】  「平成27年度国の施策・取組に対する愛知県からの要請」についてということでございます。(https://www.pref.aichi.jp/0000073270.html
 来年度の政府予算の概算要求に向けて、国の施策・取組に対する愛知県の要請を取りまとめましたので、これは、またご覧いただきますとして、別紙の1をご覧いただきたいというふうに思っております。
 要請項目は全部で39項目でございまして、新規項目は3つということでございます。
 別紙の2をご覧いただきたいと思います。新規項目3つのうち、まず1つ目は、「9 次世代産業の推進について」ということでございます。これは、燃料電池自動車の購入に対する補助等の支援制度の充実でありますとか、水素ステーション整備に係る規制の見直し、次世代環境航空機の普及拡大、リハビリテーションや介護現場で利用する機器やロボットの研究開発について、財政支援等を要請するものでございます。
 2つ目は「26 災害廃棄物処理体制の整備に対する支援について」でございます。大規模な災害の際に発生する膨大な量の災害廃棄物を迅速に処理するため、災害廃棄物処理計画の策定や廃棄物処理施設の耐震化に対する財政支援等を要請するものでございます。
 3つ目は「35 「持続可能な社会」を担う人づくりについて」でございます。これは、ESDユネスコ世界会議の開催を契機といたしまして、「環境首都あいち」の実現に向け、環境面における「持続可能な社会」を担う人づくりの取組の推進を要請するものでございます。これは、去年の要請ではESDの支援だったものを、こういうふうに振り替えたということでございます。
 それから、従来からの要請項目でありますが、内容等の変更を行ったものがございます。
 それが「1 南海トラフの巨大地震対策の推進について」でございまして、木曽三川下流域等のゼロメートル地帯の「南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域」への追加指定、またゼロメートル地帯における直轄河川を含めた河川・海岸堤防や、排水機場等に対する地震・津波対策事業の促進を要請に加えました。
 「5 危機的な財政状況に対応した地方税財政措置について」では、この6月24日の骨太の方針に盛り込まれた法人実効税率の引下げに際しまして、全ての地方公共団体の財政運営に支障が生じることがないように、恒久的かつ確実な財源の確保を行うこと、ということでございまして、これは、法人課税はですね、地方の法人課税、法人事業税、法人市民税、法人県民税がございますが、それに加えて、法人税を地方交付税の原資に充てておりますことを入れますと、法人課税の実質6割が地方の収入ということでありますので、そこのところを、法人実効税率を下げるからといって、そこを一方的に穴が開くということでは、これはまさに地方分権の趣旨にもとるということでありますので、その点は確実な財源を確保するようにということで、明日からの全国知事会議でも、強く申し上げていきたいというふうに思っております。
 それから、平成26年度税制改正において新たに導入された地方法人税というのは、地方分権改革の流れに逆行するものでありまして、その撤廃を求めることを要請に加えました。これも、明日の全国知事会議で、強く申し上げていきたいというふうに思っております。
 それから「29 就業支援・職業能力開発等の推進について」では、雇用拡大と処遇改善を推進する「地域人づくり事業」の継続や、平成26年11月に愛知県で開催される技能五輪全国大会の成果を活かし、技能伝承・技能振興の一層の推進を図るため、「若年技能者人材育成支援事業」の継続、拡充を要請に加えました。
 平成27年度の概算要求に向けまして、地域の実情や課題をしっかりと伝え、愛知県が成長のエンジンとなって我が国を引っ張っていけるように、しっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。
 なお、具体的な要請活動の日程などにつきましては、現在調整中でございまして、決まり次第、改めてお知らせを申し上げたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 ということでございまして、これは、いつも夏と秋に要請をやっておりますが、昨年度、その前では、例えば税制改正では、自動車の関係で特に強力に取り組みまして、自動車取得税の税率の引下げ、自動車取得税、重量税に係るエコカー減税の拡充などが決定されまして、大きな成果を上げたということでございますし、様々なインフラ整備などなども要請をさせていただき、効果を上げているということでございますので、また引き続き、しっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。
  
(3)

平成26年度第1回「大村知事と語る会」の開催について

【知事】  平成26年度第1回「知事と語る会」の開催についてということでございます。(https://www.pref.aichi.jp/0000073835.html
 毎年3回予定をしておりますが、今年も実施いたします。第1回目となる今回は、7月23日の水曜日に、栄ガスビルにおきまして、「みんなで取り組むESD−高校生と語るESDの最前線!−」をテーマに開催いたします。
 11月に開催されるESDユネスコの世界会議がいよいよ近づいてまいりました。そこで、ESDの理念に基づく活動を行っている県内のユネスコスクールの高校生の皆さんから、その活動事例を発表していただいて、活動の中で感じたことや、今後の生活に生かしていきたいことなどについて語り合う場にしたいと思っております。若い感性があふれる高校生の生の声をお聞きし、今後のESDの取組についての新たな気付き・アイデアが得られればと考えております。参加は無料でございますので、多くの県民の皆様のご来場をお待ちいたしております。
 なお、当日は、インターネットのユーストリームでライブ中継をする予定でございますので、よろしくお願いいたします。
 2枚目にその発表の高校が書いてありますが、事例発表校は4校でございまして、まずは愛知県立刈谷高等学校では、ESDの視点を取り入れた科学研究について、それから豊田東高校では、ESDステークホルダー会議についてということでございます。それから3校目は、名古屋市立の山田高校でございまして、日本ユネスコ協会連盟主催の国際交流プログラムについて。それから、中部大学第一高校では、生物多様性と国際理解の視点を持った活動についてということで、まず高校生の皆さんに事例発表していただいて、その後、コメント、意見交換などなどをやっていきたいというふうに思います。
 今までは個人で参加していただきましたが、ESDに向けてユネスコスクールの皆さんに頑張っていただいておりますので、今度は、各学校のそういったグループの皆さんに来ていただいての発表会、そしてまた意見交換という形にしていければというふうに思っております。
 ESDユネスコ世界会議まで4か月ということになりました。ぜひですね、大いに盛り上げていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
  
(4)

脱法ドラッグ対策について

【知事】  そして、以上の発表に加えまして、私から1点だけご報告いたしたいと思いますが、脱法ドラッグについてでございます。
 この週末もですね、脱法ドラッグについて、厚生労働省の調査の発表でありますとか、様々な新聞報道がなされておりますが、私ども愛知県におきましても、この6月の終わりから7月にかけまして、3件の事件、事故が起きておりまして、6月末には名古屋市内で、女性の方が吸入し亡くなっておられるという事故も起きております。
 私ども本県では、これまで「薬物の濫用の防止に関する条例」を平成24年の10月、秋に制定し、規制部分は平成25年4月、昨年春から施行いたしております。そして、薬事法改正に合わせまして、これからは所持・使用も禁止するということになりましたので、それについて罰則を設置するために、この6月議会で条例を改正していただきまして、7月8日に公布いたしました。9月1日から施行するということになっております。
 そして、脱法ドラッグ販売店への立入調査につきましては、平成24年の2月から平成26年6月まで、立入調査を計7回実施いたしております。そして、直近では、この6月にですね、厚労省の東海北陸厚生局麻薬取締部と合同で、脱法ドラッグ販売店11店舗に立入調査、そして指導を行ったところでございます。
 また、その後、7月3日に厚生労働省から、脱法ドラッグに対する指導取締りの強化についての通知を受けまして、本県におきましても、引き続き、県警、東海北陸厚生局の麻薬取締部と連携し、また、適宜、立入調査を実施していきたいというふうに思っております。また、広く県民に脱法ドラッグの危険性を周知し、濫用防止につなげるため、ホームページの充実を図るとともに、啓発活動にしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。また、県内の全中学3年生には、そうした脱法ドラッグの危険性を周知するリーフレットを作成し、昨年度から全員に配布いたしております。そういった取組を引き続き、しっかりとやっていきたいというふうに思っております。
 脱法ドラッグを販売する店というのがですね、どうしても、東京、愛知、大阪といったところに多いということでございますので、我々としてはですね、都市部に多いということも受けまして、これはしっかりと、立入調査、そしてまた指導、そしてこれは絶対だめだということを、啓発をやっていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
  
2.

質疑応答

(1)

脱法ドラッグ対策について

【記者】  脱法ドラッグについて、県内の販売店では、指定薬物が増えたことを受け、化学構造の異なる物を販売しようとする動きがあるなど、いたちごっこなところがあるようですが、抜本的な対策などを検討される用意があるか教えてください。 
【知事】  国の薬事法、法律ってなかなかリアルタイムに改正できないので、我々、2年前に大阪と合わせて同時期に条例改正を行ってですね、法律のすき間を埋めるような形で、一歩踏み込んだ条例をつくらせていただいて、立入検査を適宜行いながらですね、これをやってきたわけであります。今回薬事法が改正、強化されたということを受けて、また条例改正も行いましたが、何にせよ、薬物を指定していかないと取り締まれないので、それをこれからも、適宜、タイムリーにやっていくということでありますが、そういった今の世の中の情勢に逆行するような店舗といいますか事業者に対しては、近いうちに、それはやはり立入調査をさせていただいて、そのものは何なのかということも含めて、しっかりと調査をし、そして、必要があれば、きっちりと指導していきたいというふうに思っておりますし、そういったことが広がっていかないように、我々としては、しっかり取り組んでいきたいと思っています。
(2)

マニフェスト工程表の更新について

【記者】  マニフェスト工程表の更新について、236項目のうち、何項目を達成し、何項目を達成していないのか、総計のようなものをまとめていらっしゃいませんか。
 また、前回の知事選挙で共同公約に掲げられた中京都構想について、ご自身では進捗状況をどのように評価されていますか。
【知事】  236項目のマニフェストはですね、全て着手をいたしております。ただ、もちろん進捗状況はね、完了したもの、それから、仕掛りのもの、7、8割できたもの、5割ぐらいのもの、2、3割のもの、まだ取り組んだばかりのものと、こういうふうなことはあると思いますが、それは全て取り組み、着手をしているということで、進捗状況をしっかり管理するという意味でね、毎年、今の時期に、このマニフェストの進捗状況、工程表を更新して、発表してお示ししているということでございます。
 そういう中でも、例えば、この3年間、産業空洞化対策減税基金を原資とする補助制度による企業立地の促進、また地域医療再生基金を活用した医療体制の充実強化、それからスポーツ大会を生かした地域振興、また東三河県庁の設置と振興ビジョンの策定といったことで、愛知の総合力を高める施策を精力的に進めて、着実に成果を上げてきているというふうに考えております。
 また、今年度においてもですね、次世代自動車の普及促進や、南海トラフの巨大地震対策などなども含めまして、また女性の活躍促進、特別支援教育の充実といったことで、さらにマニフェストの厚みを増していきたいというふうに思っております。
 そして、中京都の創設についてでございますが、これは、今年の3月といいますか、一昨年度と昨年度におきまして、中京独立戦略本部を開催し、その議論を深めて、一定の方向性、考え方の整理はさせていただきました。引き続き、それを含めまして、また河村さん、名古屋市の皆さんとも、よくよく話をしていきたいというふうに思っております。これは、引き続き協議をしていく、話し合いをしていくということだと思っております。
【記者】  236項目のうちいくつ達成した、というのは数字としては出していませんか。
【知事】  そういう形の整理はしておりません。ただ、このあれを見ていただければ、どこまで進捗したかというのはお分かりいただけるのではないかというふうに思っています。
【記者】  中京都について、知事は「中京都ホールディングス」というお考えを示された一方で、河村市長は「尾張名古屋共和国」という構想を示されています。中京独立戦略本部会議を伺っていても、なかなか溝が埋まっていないのかなという感じを受けるのですが、まさに今年が最後の仕上げの1年ということで、この1年、中京都について、どう具体的に進めて行くのか、知事のお考えをお聞かせください。 
【知事】  今申し上げたとおりでありましてね、この公約の原点は、平成23年2月のトリプル選挙で共同公約として掲げたものでありますし、去年、河村さんは自分の名古屋市長選挙でも、公約として、まさに「中京都」という名前も挙げて、公約で掲げておられますね。ですから、選挙で公約に掲げたものを原点にして、それを中京独立戦略本部という会合の中で話し合い、協議をし、今年の春ですが、3月の段階での考え方の整理をとりあえずしたということでありますから、引き続き、それは、協議、話し合いをしていくということでございます、今の段階では。
【記者】  具体的にこの時期までに何かを決める、とかはあるのですか。 
【知事】  それは特にあれですけど、協議、話し合いをしていくということであります。私自身は、申し上げていることは全く変わっておりませんから、選挙の公約で掲げたことということはね、よくよくこれは関係の皆様ね、河村さんも含めて、ご認識をいただければいいかなというふうに思います。
【記者】  マニフェストの「中京都の創設」の中に「次世代自動車の普及促進」を位置付けたのは、どのような理由からですか。 
【知事】  マニフェストの当時のやつを見ていただくとあれなんですが、最初、EVの、充電式のいわゆるタクシーというんですかね。当時アメリカのカリフォルニアにある、ベンチャー企業がそういったのを大々的につくって、日本でもということで、経産省とかそういったところが肝いりで、東京でもそういったものを普及させようと。特に、充電のものをカートリッジ式で換えていくものがありまして、私もちょうどその折に、ちょっと視察をして、これはいいなという話でね、世界的にも広がっていっているということもあったので、それを、いわゆる名古屋を中心とした都市部でね、県と市で共同でやったらどうかというような話のところで、EV、次世代自動車を中京都構想の中に整理したというのがあってですね。そういうことなので、今回ここに、マニフェストのそこに書いてあるということなので、今回そこで整理したということです。
 ちょっと政策のあれからすると、むしろ産業経済の方かなと僕も最初見て思ったんですが、自分の3年前のマニフェストを見たら、そこに書いてあるので、そこの項目で、今回、工程表の整理をしたということです。
【記者】  名古屋市も、この位置付けについては、一応了承しているのですか。
【知事】  了承というかね、だから私のマニフェストの中に、そこの部分に整理したというので。今回、私がやった、EVの充電器をどんどん県内に増やしていくということ、それから、県庁西庁舎の駐車場に水素ステーションをつくるということは、これは名古屋市とじゃなくて、これは県の事業としてやっているということですが、項目がそこにこう、当時のマニフェストに整理してあるので、そこで今回も、工程表の中で整理したということです。 
(3)

滋賀県知事選挙の結果について

【記者】  昨日の滋賀県知事選挙で、自民・公明が推薦する候補者が敗れて、民主党の元国会議員で、脱原発の訴えや集団的自衛権の行使容認に対して批判的な発言をされていた方が当選されたということですが、昨日の選挙の結果についての知事のご所感を教えてください。  
【知事】  この時期は他にあまり大きな選挙がないときに、単独である知事選挙ですから、私も注目しておりましたし、嘉田さんの後が誰になるのかということも含めてですね、注目しておりました。
 その中で特に、今回の選挙の構図がですね、自公が推す候補と、そして民主党の国会議員を辞められた候補が戦うということなので、全国的にも注目度が高かった選挙ではないかというふうに思っておりまして、始まる前、それから途中段階、そして選挙中などなど、様々な情報は私の耳にも入ってきまして、そういう意味では、私も注目をしていた選挙だと思っております。これはですね、選挙というのは、その時々の、何といいますか、いろんな要素があるんだろうというふうに思いますが、接戦の末、三日月さんがこれを制されたということですから、県民の民意でありますから、それを受けて、当選された三日月さんには、滋賀県政の発展のために、県民の福祉向上のために、大いに頑張ってやっていただければと思っております。
 我々としては、愛知と滋賀で色々、琵琶湖と三河湾との連携とか協力とか、それからNPOさん同士の交流とかということは2年前から進めておりますのでね、そういう意味では、そういった形での草の根の交流を、これはまた、引き続きやっていくことだと思います。
 また、近いところでもあります。同じ中部圏知事会議のメンバーでもあられますので、ぜひまたこれからもですね、滋賀県さんとはしっかり連携してやっていければというふうに思っております。
 ただ、選挙の結果というのは、いろんな要素が入ってきますからね。一概にどれがどれで、ということにはならないと思います。結果がこういうふうに出たということで、そういうふうに受けとめていくということでございます。
 じゃ、何があれかというと、やっぱり、皆さんが各新聞、テレビの報道で言っておられるように、やっぱり三日月さんは衆議院議員の実績もあられて、そういう意味では知名度に勝ったということではないのかなというふうに、私自身は、そういうふうに受けとめております。
【記者】  この選挙の結果が安倍政権にとって打撃になる、という見方がかなり出ていますが、これについて知事としてどのように受け止め、分析されているかお伺いします。
【知事】  これは、滋賀県の中での、県民、有権者の判断ということでありますから、国政全体に直ちに影響が出てくるということではないのではないかなというふうには思いますけどね。まあ国会も閉じてますしね。今日、明日で、安保関係で予算委員会の集中審議があるということではありますけど、それは多分、質問される側の方は触れられるでしょうけどね。ただ、議論の中身は、やっぱり、今日、明日の議論というのは外交安保のことがほとんどというか、それをやるわけですからね。そこをしっかりとやっていただくということだろうと思います。私は、直ちにそれが国政全体に、国政の特定の、例えば案件、マターに影響するということには繋がっていかないのではないかなというふうには思っています。
 いずれにしても、それはそれといたしまして、今回、滋賀県の有権者の皆さんが三日月さんを選んだということですから、三日月さんには、しっかりと滋賀県政の発展のために大いに頑張っていただきたいというふうに、エールを送りたいと思います。