知事の記者会見
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平成26年9月16日(火) 午前10時
1.

知事発言

(1)

東南アジア渡航の成果について

【知事】  おはようございます。9月16日火曜日の定例記者会見を始めさせていただきます。
 先週は東南アジアに渡航しておりましたので、2週間ぶりということでございます。よろしくお願いをいたします。
 東南アジア渡航の成果につきましてご報告をしたいと思います。
 9月6日から12日までの1週間、といっても4泊7日ということでございますが、夜行で行き夜行で帰ってきたということでございまして、実質的には現地が5日間ということでございます。シンガポール、インドネシア、タイの3か国を訪問してまいりました。
 シンガポールでは、国際会議場、コンベンションセンターなどを視察いたしました。
 それから、インドネシア・ジャカルタにおきましては、経済界の皆さんとともに、ガルーダ・インドネシア航空に対しまして、エアポートセールスを実施いたしまして、中部空港、そしてジャカルタの直行便の就航を要請いたしました。その際、エミルシャ・サタルCEOが、本当は昼の2時から会ってそこでご返事をということだったんですが、ちょうど新しい大統領が決まりまして国会に呼ばれていたということで、夜の会合で、エミルシャCEOから、来年4月から週5便で中部−ジャカルタ路線を運航し、そしてできるだけ早くデイリー化したいという表明がございました。
 これは、これまでインドネシアには愛知県から、この4月時点ですが、155の企業が209の拠点ということで進出をしておりまして、それにもかかわらず、なぜか直行便がないと。片や、愛知県からベトナムに進出する企業が、同じ時点で115〜116社で155くらいの拠点なので、それでも中部空港−ハノイはデイリーで7便あって、ホーチミンが確か3便あるのに、インドネシア・ジャカルタはゼロだということなので、これは何とかできないかということで、これまでも働きかけをしてまいりまして、今回、最後の詰めに参りまして、そういった表明をしていただきました。大変これはありがたいといいますか、結構なことだというふうに思っております。
 いずれにしても、去年からタイから日本への観光客の観光ビザがなくなった途端に、ボーンとタイからの観光客が増えまして、来年はインドネシアからの来日観光客の観光ビザが要らないということになると聞いておりますので、そうなりますと、これはまた一遍に増えるのではないか。インドネシアは人口2億5,000万ありますから、そういう中で日本に観光に来られる人が相当増えておりますので、そういった面でも大いに期待できるのではないかと思っております。
 そして、その翌日の9日からは、3日間タイのバンコクを訪問いたしました。タイでは、三浦議長、岩村県議会タイ王国訪問団長を始め県議会議員の皆さん、そして岡谷名古屋商工会議所会頭、そして三田中経連会長始め経済界の方にもご同行いただきました。また、県内の旅行事業者、そして食品事業者の方々などもご参加いただいて、総勢70名にも及ぶ大訪問団ということでございました。一緒に行ったというわけじゃなくて、現地の食品の愛知フェアは10日間ぐらいやっておりますから、10日やって、旅行業者さんはまた商談会を別にやりますから、それぞれ別々に行って、現地でこの期間に集結したということでございます。大いに愛知の魅力を訴えてきたということでございます。
 具体的には、まずは9日、タイサッカー協会会長でありますワラウィ・マクディ会長を訪問いたしました。ワラウィ会長はFIFA国際サッカー連盟の理事でありまして、フットサル委員会の委員長でもあります。私ども、名古屋オーシャンズが活躍し、フットサル熱が高まっている愛知・日本でのFIFAフットサルワールドカップ2020の開催の招致への協力を要請してまいりました。ワラウィ氏からは、「愛知県は地域としてのポテンシャルが高い。同じアジアの国として、ワールドカップの招致が成功するように協力をしたい」という発言をいただきました。今後ともこうした招致活動に積極的に取り組み、本県への招致決定につなげていきたいというふうに考えております。
 続きまして10日は、タイ政府の工業省を訪問いたしまして、「経済連携に関する覚書」を締結いたしました。
 タイには現在、愛知県企業が、これも今年の7月時点でございますが、284社、416拠点、拠点というのは工場、事業所ということでございますが、進出をしておりまして、経済面での結びつきが非常に強い、大切なパートナーでございます。今回のタイ工業省との覚書締結を契機に、今後は、互いに協力をして中小企業のサポートや様々な経済交流事業に取り組むなど、本県とタイの経済交流をさらに活発化させていきたいと考えております。
 そして続いてですね、タイ国際航空を訪問いたしまして、現在週10便の中部−バンコク路線の、ダブルデイリー、14便への復活と、バンコクからセントレアを経由して北米に行く便の開設を要請いたしました。タイ国際航空のヴィロ副社長からは、このセントレア−バンコク路線につきましては、「今年10月から12便、来年1月から14便とする」という回答をいただきました。また、北米路線につきましては、「具体的な検討を進めている」ということの表明もいただきました。
 セントレア−バンコク便は、今年12月20日から、JALがデイリー、週7便を運航いたしますので、これで現在の週10便から来年1月には21便になるということで、利便性が格段に高まるということが期待されます。昔は、こちら、日本からの観光客、ビジネス需要ということでございましたが、今はタイの方から観光客がわんさか来ておりまして、それを増やしても埋められるという自信があるということではないかと思いますけどね。
 ちなみに、2013年、観光ビザがなくなったということで、タイからの観光客は2012年に比べて70何%アップして45万人。今年は、1月から6月、上半期で33万人、60何%アップなので、多分今年は、年間でタイからの日本への観光客が70万人ぐらいいくんじゃないかと。もう時代はどんどん動いているということだと思います。ですから、そういった形で大いにPRをしていければと思っております。
 それから続いて、本県への観光客誘致を促進するため、タイの旅行会社を対象に観光説明会を開催し、観光魅力のPRとともに、一緒に渡航いたしました本県の観光事業者との商談会を開催したというところでございます。タイ側からは旅行会社30社、33名が参加、商談会では、本県から参加した観光事業者21団体26名との間で、愛知の観光地、グルメ、ショッピングなどを組み込んだ旅行商品の造成に向けまして、活発な商談が行われたということでございまして、大いに期待をしたいと思っております。
 またこの日、10日の最後には、経済交流会を開催いたしまして、タイ政府、工業省とか投資委員会、それからタイの企業、それから旅行会社、それから現地の日系の機関、県内企業、愛知県からの訪問団、また大使にも来ていただきまして、そういった総勢160名の方で交流を深めさせていただきました。なごやめしなんかもPRをさせていただいたということでございます。
 それから最後の11日には、バンコク都のスクムパン都知事と会談いたしました。バンコク都とは平成24年7月に相互協力に関する覚書を結んでおりまして、高校生の交流を進めておりまして、今年の4月には20名、タイから高校生に、去年、今年と2年連続来ていただいて、去年は岡崎高校の高校生と英語でのディスカッション、今年は刈谷北高校ですね、英語でディスカッション、そういったこともし、ホームステイもやっていただいて、大変好評ということでございました。ぜひ向こうからこの枠を拡大してくれと、それから日本からも高校生に来てくれと、こういうご要請がありましたので、そういったことも含めて、さらに交流ができればと思っております。また、スクムパン都知事からは、中小企業支援など経済面での連携強化をさらにやれたらという発言もございました。今後ともそういった形での連携を進めていければというふうに思っております。
 ちなみに、スクムパン都知事が去年10月に来たとき、名古屋の日泰寺を見ていただきましたが、あの日泰寺というのは、今から110年前に、当時のタイの国王、ラーマ5世が、お釈迦様の骨が見つかったということで、仏舎利をともども日本にご寄贈いただいたのが1900年。そのお寺をつくろうということになって、それを東京につくるのか京都につくるのか、仏教会でいろいろ議論したんですが、東京、京都は既存の仏教会の勢力が大きいというので、そういう色に染まっていない名古屋でやったらどうかということで、あそこに覚王山日泰寺というのができたというのが歴史でございます。1904年、110年前でございまして、そこにはラーマ5世の銅像もあるということでございまして、ちなみに、このスクムパン都知事はラーマ5世のひ孫でございまして、そういう意味では王族ということもあって、非常に信望が厚い方でございまして。ちなみに、反タクシン派の希望の星というか、タイ民主党の総帥でございまして、今は非常に調子がいいということだと思いますけれども、私から話をしながら思いついたので言ったんですが、あなたを始めタイの方々は、東京だけではなくて名古屋へ来て、日泰寺へ行かなきゃいけないと。Thai people must come to Japan, come to Nagoya, そして come to Nittai-ji Temple. ということなんですね。多分、タイの国王の銅像がタイ以外にあるというのは、世界中でここだけではないかと思いますね。ですからそういった意味で、やっぱりぜひ、それを見ていただくような、ご覧いただくような、そういったPRをね、今まで全くやってないと思いますけど、これはぜひやっていただければと思います。
 ちなみに、さっき部長会議で申し上げたんですが、中国の方が何で京都の嵐山に行くかというと、別に京都のお寺を見に行くわけではなくて、京都の嵐山に、日中友好の周恩来の碑があるんですね。そこを見て写真を撮りにいくということなんですね。だからそういう意味で、私はこの日泰寺というのは、まさにここにしかないわけでありますから、日本とタイの最大の友好の絆ではないかというふうに思います。もっともっとPRしないといけないと思います。そのことはこれからもしっかりやっていきたいと思います。
 それから最後に、「愛知フェアinタイ・バンコク」のPRも行ってまいりました。会場は多くの来場者でにぎわっておりまして、柿、桃などの県産農林水産物、それから佃煮などの加工食品の試食を勧めながら、PRを行わせていただきました。お客様からの反応も非常によく、本県産品の魅力を感じていただいたものと考えております。今後ともしっかりPRをしていきたいというふうに思っております。
 フェアと並行いたしまして、ジェトロ名古屋主催による商談会も行われまして、多くの現地バイヤーとの商談会も行われたと聞いておりますから、これもしっかりと結びつけていきたいと思います。
 今後とも地域を挙げて、タイ始め東南アジア地域との交流を推進し、成長著しいアジアの活力の取り込みにつなげてまいりたいと考えております。
  
(2)

伊良湖休暇村公園(再整備エリア)の愛称決定、一部供用開始等について

【知事】  伊良湖休暇村公園の愛称決定と一部供用開始について発表いたします。(https://www.pref.aichi.jp/0000075554.html
 愛知県田原市の渥美半島の先端に位置いたします伊良湖休暇村公園につきましては、昨年度から「自然の再生」をテーマに、全国初めてとなります砂丘とオアシスを再生し、この地域固有の海浜性の植生を復元する公園整備を進めております。この整備は、平成29年度までの5か年間をかけて、休暇村公園全体49haのうち5haのエリアについて行うものでございまして、整備後は、浜辺特有の花、植物を観賞したり、自然観察を行うことができる園地になります。
 再整備により新しく生まれ変わるエリアにつきまして、6月9日より愛称を募集しておりましたが、全国から1,396の応募がありました。多くのご応募ありがとうございました。選考の結果、奈良県在住の榎田伸也さんからご応募いただきました「いらご さららパーク」という愛称に決定いたしました。「さらら」という言葉が、「砂丘とオアシスの再生」というテーマを象徴する「砂」の感触や「水」の音を的確に表現していること、また、ひらがなで非常に親しみやすく、呼びやすいということから決定いたしました。
 この「いらご さららパーク」のうち、観光エリアと位置づけた区域の中の、季節によって様々な浜辺の花が観賞できる「花の広場」、浜辺の砂を利用したイベントが可能な「砂の広場」、小さなお子様でも水遊びができる「水の広場」の3つの広場、約1haを10月24日の金曜日から供用開始いたします。
 24日金曜日にはオープン式典、25日、26日の土日にはリニューアルイベントを開催いたします。24日のオープン式典は、私も出席いたしまして、榎田さんへの表彰と記念品の授与、そして、地元小学生とともに海浜性植物の記念植栽などを行います。また、25日のイベントでは、モリゾー・キッコロ、渥美半島☆(きらり)観光大使キャベゾウとの写真撮影会、26日にはアイドルタレントとしてESD PRキッズユニット「sweetmagic(スウィートマジック)」、また、田原の観光PRグループ「La花ノたみ(ラハナノタミ)」、豊橋の「DOEE(ドゥイー)」、そして「ほの国ぐるめいど隊」、岡崎の「さくらHR(ホームルーム)」、さらには、東京の人気アイドル「しず風&絆(しずかぜアンドきずな)」によるコンサートを行います。その他にも、2日間に渡って、宝探しゲーム、サンドアート、工作教室、スタンプラリーなど、皆様に楽しんでいただける催しを用意しておりますので、多くの皆様のご来園をお待ちいたしております。
 ちなみに、この事業はですね、平成25、26、27、28、29年度の5か年でありますが、全部で総事業費2億7,000万円の事業費でございます。そのうち、平成25・26年度、2か年で1億6,000万円強ですから、大体大方を最初にやって、あとじわじわとつくっていくということでございます。
 この地域一帯は、少し掘ると、かつてのもともとの砂の層が現れますので、この現在の地表部分を掘り返して、下に埋まっている砂の層を地表に持ってくる、いわゆる天地返しということをやりますとね、その下の砂の層に含まれていた植物の種があるので、それを元に植生の復元を試みる。天地返しでもう一回その植生の復元を試みるということでございまして、それから、現在ある湧き水による池の水面を拡幅するオアシスの整備も行うということでございます。砂丘とオアシスの再生というテーマでこれだけの規模の整備というのは、全国初の取組ということでございますので、大いにPRをしていきたいと思います。
 砂丘はですね、これは昭和20年代まではここにあったそうでありまして、昭和31年からここに保安林整備ということで松の植林をやりましてね、それで砂丘がどんどん減っていった。要は、砂丘があると砂が飛んで、やっぱり畑というか農地にもよくない、それから家というか、そういうことにもよくないということで、防風林ということもありまして、松の植林を行って、砂丘が減っていって、それをもう一回復元していくという事業でございますので、よろしくお願いいたします。