知事の記者会見
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平成27年11月24日(火) 午前10時
1.

知事発言

(1)

交通死亡事故多発警報の発令について

【知事】  おはようございます。11月24日の火曜日ですが、昨日まで3連休ということでございましたので、休み明けの定例記者会見を始めさせていただきます。
 交通死亡事故多発警報の発令についてということでございます。
http://www.pref.aichi.jp/0000088625.html
 これは11月17日付けで記者発表をいたしておりまして、今日は資料は特に配付はしておりませんが、今年7回目の交通死亡事故多発警報発令ということでございます。11月7日から16日までの10日間に10人の方が亡くなられて、警報の発令基準である10日間で10人の方が亡くなるということと、全国ワースト1位で2位との差が10人以上、かつ、前年同期比10人以上の増加というこの2点に該当いたしましたので、11月17日、先週の火曜日に今年7回目となる警報を発令いたしました。
 発令後の7日間で3人が亡くなられ、昨日までに187人の尊い命が交通事故の犠牲となっております。今年中の目標でありました185人はもう超えてしまったということで、大変残念でなりません。前年同期比14人増加ということで、極めて厳しい交通事故情勢にあります。
 警報の発令を受けまして、県警察では、警察本部から県内各地域へ警察官とパトカーを応援として派遣し、取締の強化とともに、県・市町村、関係機関等での広報啓発活動の強化に取り組んでおります。
 また、警報発令期間は11月30日の月曜日までとしておりまして、交通死亡事故の抑止に向けて全力で取り組んでまいります。
 11月の死亡事故の特徴といたしましては、高齢者や歩行中の死亡事故が多発いたしております。事故の類型では、橋の欄干や中央分離帯への衝突など車両単独事故、時間帯では、午前9時から午後6時の昼間に多く発生いたしております。
 このような状況にありますので、高齢者の皆様には、交通事故に遭わないよう交通安全に心がけていただきたいと思います。また、ドライバーの皆様には、時間にゆとりを持って、制限速度を守り、脇見運転をしないなど、安全運転に努めていただきたいと思います。
 今後とも、県警察による取締と広報啓発活動により、県民の皆様の交通安全意識の高揚を図り、交通事故死者の減少に努めてまいりたいと考えております。
 今申し上げました交通死亡事故多発警報というのを平成24年度からやっておりますが、25年は6回、26年は5回、そして今年は7回ということなので、今年はやはり多いということだと思っております。高齢者の方が多いということも、1年を通しての状況でございます。
 今回は、地域別では、西尾張、西三河でそれぞれ4人ということで多いのも特徴でございまして、そうしたことでしっかりと取組を強化、取締の強化を進めていきたいと思います。これから年末に向けて、1年で最も交通事故の多い時期でもあります。またしっかりと交通安全に取り組んでいきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
  
(2)

「外国人雇用特区」の提案について

【知事】  外国人雇用特区の提案についてということでございます。
http://www.pref.aichi.jp/0000088708.html
 国家戦略特区の推進につきましては、8月28日に、私ども愛知県が特区に指定され、日本初となる有料道路コンセッション始め、常滑市における農業分野、6次産業化ですね、農家レストラン等、それから医療分野における規制改革の取組、名大病院と国立病院機構の名古屋医療センターの規制改革、いわゆる高度先進医療ですね、保険外のものとの併用の規制改革の取組がスタートいたしまして、さらに愛知総合工科高校専攻科の民営化などにも取り組んでいるところでございます。
 今後も国家戦略特区における取組を推進していく中で、このたび、次回開催されます国家戦略特別区域会議におきまして、愛知県の新たな規制改革案として、「外国人雇用特区」を提案することといたしましたので、ご報告をいたします。
 この提案の背景といたしまして、我が国は人口減少により将来的な労働力不足が懸念されておりますが、日本一の産業県である本県といたしましては、将来の労働力不足は極めて大きな課題であると受け止めております。国が決定した本県特区の区域方針には、「多様な外国人受け入れのための在留資格の見直し」が位置付けられていることも踏まえまして、本県産業の国際競争力の維持・強化を図るとともに、将来の労働力不足に対応する方法の一つとして、外国からの産業人材の受入れを検討すべきと考えた次第でございます。
 外国人の受入れにつきましては、国におきましても検討が進められていると承知しておりますが、本県といたしましては、国家戦略特別区域内におきまして、新たな在留資格「産業人材」の創設による外国人の受入れを進めるべきと考え、今回提案を行います。
 受入れのイメージといたしましては、過去に技能実習制度を優秀な成績で修了した者や、それに相当する資格や能力を持つ外国人のうち、我が国の労働者として雇用されることを希望する方に産業人材の在留資格を認め、我が国で就労と居住を許可するものでございます。
 受け入れる外国人の産業分野や人数、具体的な能力、資格につきましては、国内労働者の雇用等に十分配慮しつつ、一定の基準を設けることが必要と考えておりまして、国家戦略特別区域会議のもとに、地方自治体、関係機関等からなる「第三者監理協議会」を設置し、受入分野や受入人数などの具体的な基準を定めていくことを提案していきたいと考えております。
 また、この提案が認められた場合には、愛知県として独自に、仮称でありますが、「外国人労働者生活支援機構」、これは財団法人で考えておりますけれども、そうした「外国人労働者生活支援機構」を新たに設けまして、帯同家族を含め、日本語教育、医療、福祉、相談体制の充実といった生活面でのサポートにも万全を期していきたい、そういう枠組みをつくっていきたいと考えております。
 本県といたしましては、国際的な産業競争力の強化に向け、我が国における海外の優秀な産業人材の受入れのあり方に一石を投じるべく、この提案を行うものでありまして、国においても積極的に検討していただいて、早期の実現を期待したいと思っております。
 提案の趣旨は、国家戦略特区の中で、外国人労働者の受入要件の拡充を提案するものでございます。資格・能力を有する外国人の新たな在留資格による受入れということで、対象となる外国人の方は、かつて技能実習において優秀な成績であったといったような方、それからそれに相当する資格・能力を持つ外国人の方。具体的には技能検定3級合格や、それに類するレベルの資格・技能を有する方ということでございます。大体技能検定3級というのは専門高校卒業程度の水準ということでございまして、その資格で日本の高卒の方々と同じぐらいのレベルということで、直ちに仕事に入っていけるというレベルということでございます。そして、高い日本語能力、日本語能力検定試験のN1の認定、この方々は大体通常の日本語が話せるという感じになりますから、相当レベルが高いということでありますけど、そういった方々が、日本全体で年間、5、6万人ぐらい合格されると聞いております。そういう意味では結構なレベルだと思いますが、そういった方々。
 そして、技能実習者については、本国に帰って1年ぐらい経過している方といったような方を対象にし、そういった方々に対しまして、この「第三者監理協議会」が国内労働者の雇用等に十分配慮しながら、分野とか受入人数を決めて指定するという形の枠組みでどうかという提案でございます。そして、受入期間は5年ということで提案したいと思います。
 外国人の受入体制でありますけど、この国家戦略特別区域会議が設置する第三者監理協議会は、我々愛知県のような自治体、それから国、それから地方入国管理局、それから労働局、地方経済産業局などで組織をして、監理団体の選定や監査、指導などを行う、そういった枠、そういった権能を持つ第三者監理協議会をつくる。
 それから、これが提案の一つのポイントでありますけれども、外国人労働者受入れに伴いまして、生活支援、専門組織を設置する。これが「外国人労働者生活支援機構」というものでございまして、私どもは財団法人を想定しておりますが、早期適応研修の実施、そして研修後の生活支援をワンストップで実施いたします。
 そのサービスでありますが、早期適応研修ということで、日本で生活する上で必要な事柄に対する理解を深めるための研修を実施する。県内数か所に研修施設をつくって、1か月から3か月の集中的な研修を実施する。研修は、日本語教育、日本の習慣、生活マナー、医療・保険等の制度理解が中心。研修費用の実費相当額は、外国人の受入企業に負担していただくという枠組みを考えております。
 それから、研修後の生活支援として、日本語教育を引き続き実施する。それから、医療、福祉の充実、そして医療体制を整備する。それから相談体制の充実と、相談窓口をしっかりつくっていくということでございます。
 愛知県の外国人労働者の現状は、20万人強ということで、第1位の東京都が43万、44万人ぐらいでありまして、大阪府が20万人ちょっと、愛知県が20万人でほぼ同じぐらいです。ちょっと愛知県の方が少ないぐらいでありますけれども、ほぼ同じであります。
 特徴は、東京都は専門技術というのが非常に多いです。例えば料理人とか。私は今年、インドに行きましたけど、在日インド人労働者の方は圧倒的に東京都なのですけど、何故かというとインド料理屋さんで働く方が非常に多いということなんですね。そういった特殊専門技能、いわゆる、技能実習生ということになりますと、この愛知県が一番多い。
 技能実習をされた方で、資格も持っている、そして日本語も堪能だという方で意欲がある方に、もう一度戻ってきていただいて、それも、ご家族ともども戻ってきていただいて、しっかり働いていただければどうかということで、そういう意味での提案でございます。
 ちなみに、外国人技能実習制度の現状ですが、職種としては、全国的には農業だとか建設、食品製造、機械・金属、繊維といったところが多いわけでございますが、愛知県はやはり何といっても機械・金属が圧倒的に多くて、あとは、繊維、建設、農業。農業も結構ございます。それから、国別では、中国、ベトナムといったところが多いということでございます。
 そういう状況でございまして、これを国家戦略特区の中で、また新たな提案としてしっかりと訴えていきたいと思っております。そう遠くないときに、近々あると思いますが、次回の区域会議において改めて提案していきたいと思っております。事務的には、これは内閣府には伝えてありますので、よろしくお願いを申し上げたいと思っております。
  
(3)

自動車諸税の抜本的見直し及び国際戦略総合特区の税制措置延長等に係る要請について

【知事】  もう既にこれは先週発表し、皆様には適宜ご報告をさせていただいておりますが、先週18日、19日、水、木で東京に税制の要請に行ってまいりました。
 今回は、自動車の税制と、そして国際戦略総合特区の航空宇宙産業の設備投資の特別償却なり税額控除の特例が3月末までなので、その延長の要望ということでございます。
 一つは、国際戦略総合特区は、民主党政権の時代にできた制度でありまして、何となしにというか、今の状態では鬼子ではないかとかいう影の声はありますが、そういうことではなくて、MRJも飛びましたし、全国七つが国際戦略総合特区に指定されているけれども、一番動いているのが中部5県のこの航空宇宙産業特区でございまして、実際に中部4県でこの税制の特例は使われております。全部で40数件、そして500億円ぐらいの設備投資額がこの税の特例を受けております。そういったわけでありますから、引き続きこれをやって欲しいということを申し上げてまいりました。
 この税の特例は、49社、そして約471億円の設備投資が対象になっております。MRJだけではなくて、むしろMRJというよりも、今はボーイングの787とか777Xといったボーイング関係の機体部品製造の増強のために設備投資をするというのが、次から次へと決まっておりますので、これをゆめゆめ廃止をするというようなことがないように、しっかりと申し上げてきたところでございます。
 それから、もう一つは自動車税制でございまして、いよいよこれから本格的に税の議論が始まるわけでございますが、私どもは、平成23年、24年、25年、26年、27年ともうこれで5年連続で、自動車税制の抜本的見直しについて、私ども愛知県から声をかけて、同志の11県の知事と2政令市長の連名でこの自動車税制の抜本的な見直しを求める緊急声明を提案、提出をしてまいりました。
 これは、昨年の4月、消費税が上がってからの4月以降、自動車の国内販売はマイナス、そして今年の4月は軽自動車の税が上がりましたので、またこれもマイナスということでずっと厳しい状況でございます。
 自動車は地方の産業であります。東京の産業ではありません。自動車をつくり自動車を使っているのが地方の方々でありますから、そこのところの税を重くするということは、地方の産業、雇用の減少につながる可能性があるということでありますから、この負担軽減を我々はしっかりと申し上げているわけでございます。引き続き強く申し上げていきたいと思います。
 特に消費税10%時点での自動車取得税の廃止を確実にやっていただきたいということと、何かそれを止めるからまた自動車税の身代わりに環境割、環境性能課税ということで自動車税を、看板を振り替えて増税をするということになりますと、消費税分だけ上がってしまうということになります。それがまた国内の自動車市場を冷え込ませて、また生産が減少するということにつながってはいけないということを申し上げているわけでございます。
 これはどういう構造になるかというと、大手メーカーに勤めておられる方については、企業さんはもう海外展開していますから、国内が少しぐらい減ろうが、海外で増えればトータルで彼らの仕事はなくならないわけでございますが、問題は中小の部品サプライヤーの皆さんであります。国内販売がシュリンクをいたしますと、そういった方々の仕事が減る。とにかくまずは地方の中小のサプライヤー企業さんの仕事が減る、それは地方の雇用にも影響する、経済にも大変大きな影響があるということにつながると思います。そのことを強く申し上げてまいりました。
 ちなみに、政権はまた官民対話ということで来年も賃金引き上げベアということを言われておりまして、私も全く同感ではありますが、一番その最先頭を走っておられる自動車産業について、自動車産業の国内負担を増やす、増税をする、増税をした上でベアをやれということは、これは全く政策として矛盾をするのではないかということを申し上げてまいりました。
 とにかく来年4月からの消費税ではないんですよ、再来年なんですね。1年半後の消費税が8%が10%になるということを前提に、何でその中身もわからないのに、今回その1年半も前に自動車だけ増税にするんだと。増税にするけどベアをやれということは、全く政策的に矛盾をしているのではないかと。そんなの1年半後にまた増税しますよと、増税だけ先に決めておいて、国内市場を冷え込ませておいて、ベアだけやれということは、私は通らないと、全く矛盾をしているのではないかと申し上げます。
 そういう関係業界の中ではもう、そんなことやるんだったらベアなんかやらないよと、やれるかそんなものと、つき合えるかそんなものという声があることも、なかなか表立っては言えないでしょうから私が紹介をしておきますけれども、そういうことにつながるのではないか。それはそう難しい計算ではありませんよね。
 私はこの環境性能課税の話は、具体的な中身、消費税に対する対応がどうなっていくのか、それから自動車取得税の廃止が確実に行われるかどうかというのは来年の税制改正で決めるのに、それも決めないままに増税だけ先行して決めないと間に合わないというのは、それは総務省の理屈です。役所は勝手にそう言うでしょうけど、そういうのを全体で統合するのが政府の役割ではないのでしょうかね。そう難しい話ではありませんので、そのことは強く申し上げていきたいと思います。
 自動車だけ増税だけ先に決めるということはあってはならない。それは今の日本の経済、景気に対して大変悪い影響があると、それが本当に来年の春闘ベアについても私は大変な悪影響があると言わざるを得ないと思っております。そのことは強く申し上げたい。まだ年末までに時間がありますので、多くの関係の皆さんは消費税の話でそれどころではないでしょうが、折々といいますか、また機会を見て強く申し上げていきたいと思っております。
             
2.

質疑応答

(1)

「外国人雇用特区」の提案について

【記者】  国が特区の特例措置として認めたとして、この制度は早ければいつ頃実現する見込みですか。
 また、受入れの規模は第三者監理協議会で決めるということですが、愛知県として、希望する規模はどれぐらいですか。   
【知事】  時期はまだ全くこれからです。これから提案ですから。
 ただ、国内の労働需給状況が相当ひっ迫しているというのは、各産業界には満ち満ちているのではないでしょうか。全体的に、生産年齢人口、労働力がグッと減っているところに、今、経済全体、生産全体は堅調に来ているということで、それが相まって労働力不足が来ていると思いますから、私は、できるだけ早い時期に目処がつけばと思っておりますが、ただ、今までの外国人技能実習制度とは別の制度の提案ですから、色々議論はあるのではないかと思います。しっかり議論していきたいと思います。
 今までの外国人技能実習制度というのは、技能研修という形をとっての制度でありましたが、今回は、まさに労働という形のところに少し色目を変えて、しかしあわせて、我々はこの外国人労働者生活支援機構というものを新たに県が主導してつくって、そして生活の受け皿もつくってお越しいただくという形をとりたい。これは本来、国がやるべきことなのかもしれませんが、待っててもやりませんので、私どもの方から提案をし、やらせてもらう。要はやりたいということを止めないでくれと、足を引っ張るなということを強く申し上げたいと思います。
 まだ規模のところまでとてもいきませんから、まずはこういう枠組みができればといいますか、とにかく早く道筋をつけたいということと、それができれば、最初は少しから大きくしていくということになるのではないかと思います。
【記者】  雇用先の会社の規模は、例えば大手企業、中小企業など、どのような想定をしていますか。
【知事】  今は皆さん全てではないでしょうか。大体技能実習制度で一旦、検定の資格まで取って帰られた方、それも日本語が相当できる方というのは、みんな欲しいのではないでしょうか。
 ただ、やはり特にひっ迫しているのは中小企業さんではないでしょうかね。ですから、そういった中堅、中小企業の皆さんに対して、こういったことができないかという提案ということでございます。
 ですから我々が、もしこれで愛知県が先べんをつけられれば、日本全国、それに続いてこられるところも出てくるのではないかと思って、そういう意味でも期待をいたしております。
【記者】  今回の提案とスキームが似ている技能実習制度は、技能実習生が帰国して、各国の産業振興に貢献してもらうことが趣旨だと思います。しかし、今回提案する制度は、1年で日本に戻ってこられるので、場合によっては、技能実習制度の根幹と齟齬(そご)を生じることがあるのではないかと思いますが、そういった懸念はないですか。
【知事】  実習制度は3年間技能を修得してもらって、それぞれの本国に帰って、それぞれの産業に技術で貢献するという趣旨ですから、それはそれでやっていただければいいと思いますが、それで身に付けたもので、さらにまた自分を磨きたいと、やっぱり3年ではなくて、さらにそれにプラスアルファで磨きたいという方はおられると思うんですね。そういった方、それも技能を持ち、日本語もそこそこといいますか、堪能であるという方については、私はそういう道を開いたらどうかと。
 決して技能実習制度を否定するものではなくて、それはそれとしながら、それで身に付けた技能をさらにまた磨きたい、伸ばしたいという方に対する受け皿をつくりたい。実際に技能実習制度で一旦来られて帰られて、やっぱりもっと磨きたいとか、なかなか本国の産業レベルではこれが発揮できないので、また日本に来て磨きたい、自分の可能性を伸ばしたいという方がおられるというのは聞きますので、そういった方々の受け皿としたらいいのではないかと思います。
 現実に、今言われた、趣旨に若干触れるところはあると思いますよ。だけど、その技能実習制度の趣旨は生かしながら、そういった声にも応えられるということ、それから日本国内の労働力のひっ迫状況に対しても応えられるということで、ちょうどぎりぎりのところで両立するのではないかと思っております、というか、そういうふうに仕立てたということですけどね。
【記者】  技能実習制度はかなり満足して帰国する方がいますが、一方で、生活が上手くいかず、トラブルを起こしてしまう方もいるというのが現実だと思います。
 特に、労使関係のトラブルが多いと思いますが、今回の制度では、新たに設ける外国人労働者生活支援機構(仮称)が、ある程度の労使関係のトラブルの相談に乗るという考えですか。 
【知事】  ワンストップでの相談窓口ではありますから、そういった面での相談も乗ることになろうかと思いますが、やはり労使関係については、それぞれの労働関係の部署がありますので、そういったところでやっていただくということになるのではないかと思います。労働局、その下の労働基準監督署なりありますので、一義的にはそちらの方で相談に乗っていただくということになろうかと思います。そちらの方が法律に基づく権限を持っていますからね。
【記者】  在留期間は最長5年ですが、更新を認めるとのことなので、希望者は永住も可能になるということですか。
【知事】  これからですが、5年で更新して、5年と5年の10年で永住資格が取れますのでね。そういった形の道も開くということでいいのではないかと思っています。
 これはあくまでも提案ですよ。5年で更新を認める。5年で更新を認めて10年になれば永住資格のところに手が届きますので、そういう意味ではそういった道も開けたらどうかという趣旨でもあります。ただ、そこは、色々議論はあるのかもしれませんね。
【記者】  外国人労働者の活用が非常に重要となりますが、一方で、先進各国においては、移民問題が国家的な課題になっています。
今回の制度は、日本として外国人労働者の受入れにさらに舵を切るべきということになると思いますが、いかかですか。
【知事】  私は国会議員の折からずっと申し上げてきたことの延長ということでありますし、この間私は自分の本を出しましたけど、そこでも明快に書かせていただいておりますが、そのトーンと全く同じということでご理解いただければと思います。
 私が国会議員のときからずっと、10年、15年前ぐらいからずっと色々なところで主張を書かせていただきましたし、自民党にも外国人雇用問題プロジェクトチームだったかな、それもありまして、延々と提言を出させていただきましたけれども。
 やはり一番大きなポイントは、日本における外国人の方は、今は増えましたが確か3%ぐらいでしょう。アメリカ、ヨーロッパは2桁ですよね。桁が一つ違うと、一つどころか大分違うということですから、私はグローバル化への対応ということを言っているものと、やはり国内での少子高齢化、人口減少問題、それから労働力人口の減少という直面する課題を両々考えれば、日本人が海外に出ていって仕事をするのもグローバル化、外国人の観光客なり訪日客をどんどん呼び込むのもグローバル化。であれば、やはり日本で働きたいという方々に道を開いて、一緒に働き、共に住んで、まさに多文化共生社会をつくっていく、これもグローバル化ではないかと思います。
 増えた増えたと言っても、まだまだ3%で、技能実習にしても、全部で16万人17万人のレベルですから、年間5万人ぐらいが来て5万人ぐらいが帰るという形ですよね。日本の人口の1億2,700万人からすれば、まだまだということではないでしょうか。全部で在留外国人210何万人ということは、3%もいないわけですね。
 まだまだ本当にこれからではないでしょうか。私は、一遍にこれを倍とか3倍にぼんぼん増やすということを言っていないので、やはり技能検定と日本語検定というハードルがありますとね、そう簡単には増えていかないと思います。
 ただ、それでもアメリカ、ヨーロッパで、移民を受け入れた場合の色々な社会的な摩擦、フリクションがあるのは事実でありますから、そういったことを受けていくためにも、我々が今提案しております、こういった外国人労働者の生活支援機構という形で、生活でのサポートもしっかりやっていくということも合わせてやっていく必要があるのではないかと思っております。
【記者】  受入分野は第三者監理協議会で決めていくとのことですが、この制度に期待していることや強化していくこと、補強していきたいことがあれば、教えてください。
【知事】  技能実習制度で現実に愛知県で受け入れている方で一番多いのが機械・金属という、いわゆる製造業、自動車関係なのでしょう。それから繊維、それから建設、食品製造、農業といったところですが、そういったところに加えまして、非常に求人倍率が高いサービス系、特に医療、福祉、介護、もちろん資格が要りますけれども、そういったところには非常に需給がひっ迫しているということもありますし、卸・小売・サービス、サービス関係も人手不足感が強いので、そういったところにも行っていただけるということは期待されるのではないかと思います。
 ただ、これはまだ、我々が今回提案するわけですからこれからですけどね。それも含めて申し上げていきたいと思います。
【記者】  愛知県は技能実習生を約1万8千人受入れていますが、今回の提案による制度で受け入れることができる人数は、どれぐらいを想定していますか。
また、永住の道も開けるとのことですが、永住となると、外国人労働者生活支援機構(仮称)による永続的な支援が必要となります。同機構はどういった体制、規模、予算で運営していくのか、具体的に教えてください。
【知事】  先ほどから申し上げていますが、今回この制度の提案でありますので、そういった規模感というのはこれからではないかなと思っております。
 いずれにしても、愛知県内に20万人を超える外国人の方がお住まいになっている、技能実習生は1万8,000、9,000人近い方がおられて、全国で一番多いということでありますが、いきなりそれに匹敵するぐらいの人数になるということは、それはありません。
 まずはこういう受け皿をつくり、そういう道筋をつくりますから、そういった方からお越しをいただきたいということで募集をしてということになりますが、最初はそんな多くないんのではないでしょうか。ただ、そういった道筋をつけていくということが大事だと思いますね。
 さらに、そういった方々の永住ということに道を開くということでありますが、現に日系人の方は定住権があるわけですし、永住権を持たれる方もおられるわけであります。そういった方は愛知県には非常に多いんですよね。特に愛知県はブラジル系の方は、今ちょっと減って、減っても4万8,000人ぐらいですから、日本で一番多いわけなので、既に定住される外国の方が非常に多い。そういった方々と多文化共生で、子どもたちの日本語教育はもっと一生懸命やらなければいけない。それからそういった方々との地域での交流をもっともっと深めていこうということはやっておりますので、そういった形で進めていければと思います。この支援機構については、それに応じた形での立ち上げといいますか、組み立てということになるのではないかと思います。
 ただ、最初申し上げましたが、早期適応研修という最初の研修の費用などは外国人の受入企業さんにその実費相当額を出してもらいたいとも考えておりますので、そういった意味ではそういう企業さんなり産業界の皆さんとよく相談しながら立ち上げていければと思っております。
(2)

大阪府知事・大阪市長のダブル選挙について

【記者】  一昨日、投開票された大阪府知事・大阪市長のダブル選挙についての評価や受け止めを聞かせてください。
【知事】  一昨日、大阪の知事選、市長選のダブル選挙がありました。4年前は、私も何度か大阪に参りまして、橋下さん、松井さんと一緒に街宣カーにずっと乗って、えいえいおーとやってから4年経つのだなと思って、懐かしい思いがいたします。
 今回も、1週間前の15日の日曜日に、橋下さん、松井さんの応援に大阪に一度だけ顔だけ出させていただきました。友人としてエールを送ってきたということだと思っております。
 今回の選挙の結果について私のコメントを申し上げますと、まずは、このダブル選挙で、橋下さん率いる大阪維新の会の松井知事と新人の吉村さんがそれぞれ知事、市長に当選されたと、それも圧倒的な支持を得ての当選ということでありますから、これにつきましては心からお祝いを申し上げたいと思っております。
 引き続き、この国の形を変えていく、まさに徹底した地方分権をさらに進めていくということについて、特に東京一極集中を止めるという大きな大義があるわけでありますから、その東京一極集中を食い止めていくという大義を実行、実現するためには、我々愛知・名古屋と大阪がタッグを組んでやっていく、そして物申していくということは、私は大変意義のあることではないかと思っております。
 行政的に大阪の皆さんとはしっかりと意見交換、連携をしながら東京に物申していく、東京一極集中をストップしていく、そして国のあり方にも物申していくということを、引き続き進めていきたいと思います。
 地方分権改革で日本の国の形を変えて、この地域から、そして東京ではないメガリージョンから日本を変えていくという動きを、引き続き、共にしっかりと連携しながらやっていければと思っております。
 やはり大阪と我々愛知・名古屋はしっかり、お互い切磋琢磨しながら、東京以外の一つの極として、東京一極集中に歯止めをかける、そして東京に物申していくという意味でやっていかなければいけないと思っておりますが、しかし、それぞれの特徴がありますので、立ち位置がありますから。我々は産業地帯、産業地域であり、大阪は西日本の拠点でもあられるでしょうし、集客という点では大変今にぎわっていると聞いておりますが、それぞれの立ち位置がありますから、そこはお互いの立場を見ながら、しっかりと情報交換、意見交換しながら切磋琢磨してやっていくということだと思っております。
 あと、政治的な形でどうなっていくかは、政治的なスタンス、立ち位置については、橋下さん、松井さんがどうされるかは私が関知することではないので、それはまた橋下さんがどうされるか考えられるということではないかと思いますが、それはまたどういうふうにされるかは注視をしていければと思います。
 そういった政治的な立ち位置で直ちに何か橋下さんとか松井さんと連絡してどうのこうのと、そういうことはありません。それは当面考えてはおりません。やはり立ち位置といいますか、考え方はそれぞれだと思っております。
【記者】  地域政党が既成政党を圧倒したという結果となりましたが、来年の参議院議員選挙に影響があると思いますか。
【知事】  それはきっとあるのでしょうね。ただ、全国的に影響があるか、それはないのでしょう。私は前から申し上げていると思いますが、大阪維新の会、これまでの維新の党、おおさか維新の会というのは、基本的には橋下さんの一枚看板であります。それは前からずっと申し上げてきたとおりで、皆さんの見立てと一緒です。ですから、橋下さんの一枚看板で今後どうされるのかということじゃないでしょうか。
 今回、私も大阪に行って、なるほどなと。私の見立ては前からずっと申し上げてきたと思いますがね。やはり大阪にとって橋下徹という、大阪が生んだ久々の大スターなので離したくないと、嫌だと。退場してはいかんと、いてくれと。誰にも負けない比類のない、比肩できない大スターだということなので、橋下さんが応援したところがみんな勝つということではないでしょうか。
 大体事前の世論調査とか、数字からも出てきていますので。マスコミの方々の調査は、市長選はどうも、事前はあまりよろしくなかったようですけれども、僕はちょっと違うなと思っていましたけど、そのとおりの数字というか、結果になったのではないでしょうか。
 選挙に入ってきたら、段々上り調子で、維新が市長選も開いていくという形だったので、やはり大阪では橋下さんの威光というのは絶大ではないかと思いますね。大阪を一歩出て近畿全体というと、それは大分違ってくると思いますし、近畿を出て東海だ、関東だと言ってきたときにどうかは、それはありませんね。東海ではありませんね。それははっきりと大阪の人なんですよ。それは自分も選挙をやっている身だから、肌で感じますからよくわかりますね。じゃあ大阪維新の会がこちらに来て何かということは、それはありません。それは本人も一番よくわかっているのではないでしょうか。だから地域ごとにそういう維新の会みたいなものをつくらないといかんということを言われているということだと思います。
 ただ、去年の衆議院選挙でも、もう橋下さんの一枚看板で800万票も比例を取るんですからね。800万票だったか、700何十万票だったか、それはもうすごいことだと思いますよ。そういう形が、今回大阪でまた再びあったということだと思いますね。
 私は友人として、橋下さんの街頭演説のところも行きましたけど、真面目にきちっと表までつくって、延々と講義をしているわけですね。レクチャー風の演説会というか街頭演説で、ずっと聴衆も聞いてるわけですよ。それは、劇場型という形ではなくて、むしろ本当に真面目に、青臭くというか泥臭くという表現が適当かどうかあれですけど、本当に頑張るなという感じはいたしますね。人気というのは人に付きますからね、何をしたってそう簡単に落ちないですよ。一旦名前を売って人気が付いてしまうと、そう簡単に変わらないということだと思います。
 今回、大阪の方の橋下さんに対する思いがそのままストレートに出たということではないでしょうか。私は友人としては、大変心から祝福を送りたいと思います。
 私も、選挙中も頑張ってねという話と、終わった後も「おめでとうございました。またこれからも連携してやっていきましょう」というメールは送らせていただきました。選挙中だったかな、橋下さんから長いメールが返ってきたけど、頑張ります、やれるだけのことはやってみますとかいう元気のいいメールでした。そんなことでございました。 
(3)

旭化成建材(株)による杭打ち工事のデータ改ざんについて

【記者】  旭化成建材(株)によるデータ改ざんについて、愛知県が建築基準法に基づき元請建設会社に状況報告を求めた期限は本日ですが、現在の提出状況はいかがですか。
【知事】  現段階ではまだ来ておりません。
普通はやはり、ぎりぎりになるのではないですか。休みもあったしね。
 11月2日にデータ改ざんが判明した物件のうち7件の安全性について、建設の施工業者さんにその報告を求めたわけであります。それは今日までの期限でございますから、まだ午前中なので、これから来るか、もしくは、連絡があろうかと思いますが、それを受けた段階で、またどうするかを判断していきたいと思っています。
 あと、旭化成建材さんの前回13日に発表されなかった残りの分も発表が今日ですか。今日公表されると聞いておりますので、それの結果を見て、また対応していきたいと思います。
 今のところ、前回の発表で愛知県のデータ改ざん物件は21件ということで、大変遺憾でありますから、これが今回また発表でどうなるか注視し、当然発表になれば我々に同時に連絡があろうかと思いますので、その内容を見て、これまでのように我々からまた直ちにそれぞれの市町村にも連絡したいと思っております。
 それとまた、この旭化成建材以外の杭打ちのものにつきましても、前に申し上げましたように、過去10年で県が発注したものについては、建築物が114件、土木構造物及び工作物が233件の合計347件については、県庁各部局でデータ改ざんといったことがないかどうかというのを、今調査しているところでございますので、またそれも、まとまり次第、どういう結果であったかをご報告していきたいと思っております。
 ただ、それは先般、13日の時点で指示をいたしましたので、まだ日がたっておりませんので、今作業中ということでございます。もし不審なデータ等があれば、元請会社、いわゆる発注した建設会社等々に照会をするなど適切に対応し、そして随時安全性を確認するなどしていきたいと思いますが、今の段階はまだその調査、確認中ということでございます。
 旭化成建材は今日は何時ごろ発表になるのかわかりませんが、今日と聞いています。愛知県内でまだわからないというものが20何件もあり、全部で3,040件のうち、最後、調査できないというか、やっぱりわからないというものが残るらしいです。