知事の記者会見
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平成27年12月28日(月) 午後2時
1.

知事発言

(1)

今年1年を振り返って

【知事】  皆さん、こんにちは。今日は12月28日、仕事納めの日ということでございまして、愛知県庁は仕事納め式というのは伝統的にやらないそうで、この後4時から臨時部長会議を行いまして、1年の締めをするということでございます。
 また、1月4日仕事始め式は朝9時から講堂で、これは例年のようにやるということでございまして、私もその折に書き初めも御披露いたしますので、またよろしくお願いを申し上げます。
 最後の記者会見でございますが、通常は午前でございましたが、昨日の朝早く出て、長崎のハウステンボスへ視察に行ってまいりました。澤田会長からぜひ一回見てくれという話などなどもありまして、昨日、朝7時半にセントレアを出ていって、車で現地に10時半に着いたかな。10時半から延々と歩き回りまして、アトラクションから何から20ぐらい拝見しまして、非常に疲れました。楽しかったのですけれども、非常に疲れました。夜9時からナイトコンサートを聞けと言われて、終わったのは夜の10時でございました。
 面白かったなと思ったのは、ロボットが受付をやる「変なホテル」でございまして、恐竜がこうやるやつで、大変絶好調だということでございました。あの「変なホテル」を蒲郡につくるということで今話が進んでおりまして、昨日はできるだけ早くつくってねという話をさせていただきました。大いに期待したいと思っております。
 今年1年を振り返っての、私が選びます愛知県政10大ニュースでございます。
 まず一つは、“Heart”of JAPAN〜Technology&Traditionを発信いたしました。5月に国内外へ、特に海外に向けたPRのために“Heart”of JAPAN〜Technology&Traditionというキャッチワード、ロゴをつくらせていただきました。豊橋市出身の松平健さんにも、PR動画に御出演をいただいて大いにアピールさせていただきました。これからもしっかりとやっていきたいと思っております。
 そして二つ目が、Technologyでございます。次世代のモノづくりへの更なる飛躍。今年の漢字は一文字で「飛」という字を書かせていただきました。色々書かせていただきましたが、やはり何といっても11月のMRJの初飛行、試験飛行ではなかったかと思います。その飛ぶ、飛躍の「飛」、愛知の航空宇宙産業、飛行機産業が大いに飛んだ、飛躍したということが大きなニュースではなかったかと思います。
 他にも更にH-UA、H-UBロケットの成功、ボーイング787の試験機の初号機をアメリカから7月にいただいたということ、それからソーラー・インパルス2が6月に飛来をしたということなどなど、そういったこともございました。また、FCV「MIRAI」、それからリニア中央新幹線、ロボット、そういった次世代の産業が大いに飛躍した1年であったと思っております。
 そして三つ目が、Tradition。愛知の誇る伝統・文化の魅力を発信することができたと思います。武将、なごやめし、山車まつり、本庁舎、色々ありますが、やはり12月にあいち山車まつり日本一協議会をつくりました。これで、また愛知の山車まつりを、しっかりアピールをしていきたいと思っております。
 そして四つ目は、「国際第四紀学連合第19回大会」。7月26日、27日、28日でございましたが、その国際会議御臨席のため、天皇皇后両陛下に御来県をいただきました。5年ぶりに正式訪問の行幸啓でございました。光栄の限りでございます。
 特に、併せましての地方事情の御視察では、ノーベル物理学賞を受賞されました赤ア先生、天野先生の研究業績を御覧いただくということで、名古屋大学に御訪問いただきました。名古屋大学に天皇陛下が訪問されたのは、歴史上初めてということでございまして、関係の皆さんに大変喜んでいただきまして、ありがたい限りでございます。
 それから、MIRAIの生産工程を御視察ということで、トヨタ自動車元町工場を御視察いただきました。天皇陛下にトヨタ自動車を御視察いただいたのはこれで3回目ということでございますが、昭和32年以来でございますので、もう58年ぶりということですか。また、今の天皇陛下には皇太子殿下時代に2度、これで3回目ということでございまして、大変ありがたい限りでございます。
 また、ノリタケの森も御視察をいただき、ありがたいことでございました。ちなみに、ノリタケの森がオープンしたのが36年前、昭和54年でございますが、その折に、美智子皇后陛下に皇太子妃としてオープニングへ御臨席をいただいておりますので、そういう意味では併せて光栄であったということでございます。
 両陛下に愛知県の地方事情の御説明、御進講もさせていただきました。名古屋大学では、私は都合30分のお時間をいただきまして御説明させていただきました。大変光栄でございました。これからも両陛下には御健康に御留意いただいて、またぜひ愛知県にお越しいただけますようにお願いを申し上げたいと思っております。
 そして五つ目は、愛知万博10周年でございまして、「全国都市緑化あいちフェア」を開催することができました。9月12日から11月8日ということでございまして、うち10月1日に秋篠宮殿下、そして同妃殿下に御臨席をいただいて「全国都市緑化祭」を開催することができ、記念植樹も行っていただきました。ありがとうございました。
 期間中は、ジブリの大博覧会なども行われましたが、58日間の期間で、愛・地球博記念公園には目標の70万人を上回る73.7万人。そして、54か所のサテライト会場を合わせました全体で目標が100万人でありましたが、大きく上回る300万人の方に御来場いただきました。万博の理念、かけがえのない地球をしっかりと次世代に引き渡していこうということ、環境と成長の両立、そういったものをしっかりと受け継いでいきたいと思っております。
 そして六つ目は、国際交流の推進、特にアジア各国とのウィン・ウィンの関係を構築することができたと思っております。今年私は、アジアを中心に6か国を訪問いたしました。中でもインドのモディ首相、インドネシアのジョコ大統領、それからユスフ・カッラ副大統領始め、関係の皆様と会談をさせていただきました。
 また、インド政府には、来年1月に愛知デスクを開設することといたしております。インドネシアでは、引き続きガルーダ・インドネシア航空のジャカルタ−セントレア便の開設も強く要請し、今、真剣に検討していただいております。
 そして、今年は日韓国交正常化50周年でございまして、4月に「愛知・韓国経済交流会議」を開催いたしますとともに、11月には韓国の京畿道(キョンギド)を訪問いたしまして、ナム・ギョンピル知事とともに「友好交流及び相互協力に関する覚書」を締結させていただきました。
 また5月には、「ピンポン外交記念モニュメント」を愛知県体育館の正面玄関に開設いたしました。また大いにこうしたアジア外交をしっかりと進めていきたいと思っております。
 そして七つ目が、人づくりということでございます。その中でも、12月議会で「愛知県障害者差別解消推進条例」を議決いただきました。全国的にも先進的なこうした条例をつくることができたということを大変うれしく思っております。障害者団体、関係の団体の皆さんと一緒になって、愛知から障害者差別を根絶していく、そしてバリアフリーのしっかりした社会、共生社会をつくっていきたいと思っております。
 また、モノづくり人材では、今年も12月に行われました技能五輪全国大会では、愛知県選手団が優勝といいますか、11連覇を果たされました。去年が地元で10連覇ですから、11連覇を果たしていただきました。また、サンパウロでの技能五輪の世界大会では、金メダル五つのうち四つを愛知県選手が取られるという大活躍をしていただきました。そして、2019年の技能五輪全国大会の愛知開催も決定をいたしました。しっかりとモノづくり人材の育成を進めていきたいと思います。
 また、女性の活躍促進ということで、あいちウーマノミクス研究会、そしてあいち女性輝きカンパニー、あいち女性の活躍促進サミットなどなども行うことができました。引き続き、しっかり取り組んでまいります。
 そして八つ目が、愛知県名誉県民顕彰ということで、赤ア先生、天野先生にお贈りすることができました。ありがとうございました。これまでに、昭和62年に桑原幹根氏、そして平成23年、4年前に海部元総理、そして鈴木禮治元知事、そして豊田章一郎トヨタ自動車名誉会長、そして野依良治先生の4名に贈らせていただいて、これで7人ということでございます。まさに愛知の誇りでありまして、また引き続き、両先生には御活躍をいただきたいと思っております。
 そして9番目が、国家戦略特区の取組ということでございまして、8月に正式に指定を受けまして、9月、11月に区域計画の認定を受けて、有料道路コンセッション、農業、医療、教育、雇用、労働など、幅広い分野で取組がスタートいたしました。
 有料道路コンセッションにつきましては、今事業者を募集いたしております。そして、県立愛知総合工科高校は来年4月開校ですが、専攻科を日本初の公設民営化に向けて取り組んでまいります。
 そして、近未来技術実証の分野では、自動走行、無人飛行ロボット、それからリハビリ遠隔医療・ロボットの三つのプロジェクトにしっかりと取り組んでまいります。
 また、「外国人雇用特区」ということで、資格・能力を有する外国人の方々に、新たに「産業人材」という在留資格を設けて、日本の産業に貢献していただくという形のものを提案させていただいております。
 引き続き、この特区を活用し、国内最大のモノづくり拠点として我が国の成長を牽引する、成長産業・先端産業の中枢拠点としてしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
 そして最後は、戦後70年でございます。7月に「愛知・名古屋 戦争に関する資料館」を開設いたしました。平成6年に県議会で議決をいただいて以来、21年の時を経まして、今回愛知県庁の大津橋分室ですね、これは戦前の昭和10年の建物でございますが、ここに開設することができた。大変ありがたく思っております。
 400人近い方から御寄贈いただいた8,200点にわたる資料を収蔵いたしておりまして、これらの資料を定期的に入れ替えながら展示しております。これまでに、昨日時点でございますが7,178人に御来場いただいております。また多くの方に御来場いただければと思います。
 また、11月には、沖縄の平和祈念公園におきまして、戦後70周年の戦没者追悼式を挙行させていただきました。愛知県出身者で、沖縄より南の南方方面で亡くなられた方、5万1,000人の方々を追悼する式典ということでございました。また引き続き、こうした平和の大事さ、尊さを戦後70年の節目でしっかりと訴えていきたいと思います。
 そして、10大以外のニュースとしては、他にも、ここにありますように、全国・世界へ打ち出せるスポーツ大会の招致・育成。2019年ラグビーワールドカップ、そして2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、しっかりスポーツを後押ししていきたいと思います。
 それから、県民総ぐるみで安全・安心対策を推進したということで、防災、JKビジネス規制、交通安全、こうした取組を引き続き、しっかりと進めてまいります。
 それから、今日も中部国際空港セントレアで11時半から、伊勢志摩サミット150日前の記念行事ということで、カウントダウンボードの除幕式を行ってまいりました。5月26日、27日に向けまして、今、どういうスケジュールかということと、どういうふうにおもてなし、歓迎をしていくか、それからどういうふうに警備の万全を期していくか、精力的に詰めております。引き続き、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。
 それから、来年は、8月に「あいちトリエンナーレ2016」、そして10月に「第31回国民文化祭・あいち2016」、そして12月に「第16回の全国障害者芸術・文化祭あいち大会」が、ずっと切れ目なく行われます。2016年は、愛知はアートの年ということでありまして、アートの力でこの地域を盛り上げ、そして多くの県民、市民、国民の皆さん、そしてまた障害者の皆さんともしっかりと連携して盛り上げていきたいと思っております。
 以上、今年1年のことを申し上げましたが、今年は愛知にとりまして、産業も活力ができ、そして日本をリードするプロジェクトが次から次へとスタートしていったということで、私は総じて順調に推移してきた年ではなかったかと、そして大いに飛躍することができたということで「飛」という字を書かせていただきましたが、そういう1年だったと思います。
 2016年も更にパワーアップをいたしまして、愛知が日本を支え、引っ張っていく、そういう新年、2016年にしていきたいと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。
     
(2)

平成27年度第3回県政世論調査の結果について

【知事】  今日、平成27年度第3回県政世論調査の結果を記者発表、資料配付させていただきましたが、その中で、私も見て、なるほどと思ったことは、県民の幸福感に関する意識についてで、今年の平成27年の11月の調査で、平成25年に比べて幸福感が平均5.7点だったものが6.3点という、0.6点上がったということなので、それは県民の皆さんが幸福だと、幸せだと感じているポイントが1割強上がったということで、大変ありがたいことではないかと思います。もちろんそれが全てではありませんが、そういった県民の皆さんの幸福感が増していけるように、また引き続き、気を引き締めてしっかりとやっていきたいと思っております。
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/koho/2703yoronkekka.html)
  
2.

質疑応答

(1)

伊勢志摩サミットについて

【記者】  本日で伊勢志摩サミット開催の150日前となりました。来年、日本がサミットの議長国に就任すると、警備体制やテーマなどがはっきり見えてくると思います。
 知事からは、精力的に取り組んでいくとの話がありましたが、今年設置した2016伊勢志摩サミット対策室の人員や取り組み方等、今後の展開についてもう少し聞かせてください。
【知事】  もう日は決まっておりまして、5月26日、27日の2日間でありますから、それに向けて、年末年始がありますから、今日150日と言っても、もう150日を切って、いよいよ本当にカウントダウンということだと思います。
 会場は伊勢志摩でありますけれども、ゲートウェイは全て我が愛知県ですよね。中部空港セントレアでほとんど全ての首脳を受け入れ、更にアウトリーチ国がどのくらいになるかですが、10か国は超えるのでしょう。全部首脳が来られますから、そうなるとその方々も全部セントレアで受け入れ、歓迎し、そしておもてなしをしながら、そして警備に万全を期しながら目的地に行っていただくということをやらなければいけないということ。
 そしてもう一つは、多くの関係のマスコミだけで全世界から5,000人と言われておりますが、そういった方々、随行者などは、基本的には新幹線で来て名古屋駅で近鉄に乗り換えてということが多いのではないかと思いますが、そういう意味での名古屋駅でどういうふうにするか。名古屋駅に、またカウントダウンボードもいつ作ろうかという話も今日ちょっとしてきましたけどね。それと、どういうふうな歓迎の形にするのかということ、どういうふうに情報発信していくかということも含めて、調整することが山のようにある。
 伊勢志摩サミット対策室も増強したいと思いますし、今9月1日付けで外務省にも私ども県庁から1人派遣しておりますが、年明け早々に、また更に派遣も増やしてくれという要望がありますので、これも増やしたいと思っております。そういったことも含めて、体制強化をしていきたいと思います。
 それと、セントレアでどういうふうな対応をするか。それから、アウトリーチ国の首脳の方々は名古屋で宿泊されることになろうかと思いますので、その折には我々がおもてなしの、歓迎の様々なセレモニーやレセプションといったことも考えていかなければいけませんので、そういう意味では相当やらなければいけないことがたくさんありますから、引き続き、全力で取り組んでいきたいと思っております。
【記者】  アウトリーチ国の詳細については、県にはどれくらい前に、連絡があるのですか。
【知事】  それはわかりませんね。要は、サミット議長国は、今年、2015年はドイツですから。2016年1月1日から日本に代わるので、代わったらテーマを決めて、テーマに応じてアジア、アフリカの国々にお声がけをしていくということになると聞いていますから、お声がけをしたところは相当な確率で来られるのでしょうね。これは外務省、外交ルートでやる話なので、我々は決まったら、こういうことですよと話を伝えてもらって、それを前提に色々なスケジュールを組んでいくということだと思います。
 ただ、なかなか、首脳ですから、そう早く決まらないのではないかと思いますけどね。だから、それを前提に我々はやることをやっていく。
 政府が愛知県に出先とか足掛かりがあるわけではないので、段取りは我々がやるので、それはきちっと連絡を密にして。情報提供してくれなかったらやれないということ、ただそれだけのことです。きちっとやりたければ、ちゃんと教えてくれよという話ではないでしょうか。ということだと思います。ですから、連絡を密にしながら、齟齬(そご)がないようにこれはやっていきたいと思っています。
【記者】  先々週に国が決定したサミット関連の補正予算では、三重県向けに6億円の補助金が決定しました。国費全体では、来年度予算分も含めて600億円弱とのことです。地方向けの支援の形についてはまだ見えていないところもありますが、愛知県としての要望はいかがですか。 
【知事】  三重県の場合、特に道路整備とかハード整備が非常に巨額ですよね。ですから、そういった方に使うということではないかと思っております。
 我々も、本来、これが無かりせば使わなくていいような費用、この間の9月補正でも3億5,000万円を超える額を、警備費と企画費でたてさせていただきましたけれども、そういったものは本来、国が負担すべき話だと思いますから、その点の負担といいますか、支援というよりも、応分の負担だろうと思いますけどね。それは強く話はしておりますので、しかるべき対応はあると思っています。
 その点は私は全く心配していません。それは本来、国がやるべき話なので。我々は地元の受け皿ということでやっている。8年に1回アジアで唯一やるサミットですから、日本国民として、これはやはり成功させなければいけないと思っていますから、そういう意味では純粋にしっかりと取り組んでいこうということなので、それについての応分の負担は当然あると思っています。無かったらそのときは、相当ひどいことになるのだろうと思いますけどね。そんなことはないでしょう。