知事の記者会見
メインメニュー
知事のマニフェスト 知事の発言・寄稿 知事記者会見 県議会知事提案説明 知事からのメッセージ 知事交際費の執行状況 プロフィール トップページ 写真で見る主な活動


平成28年9月5日(月) 午前10時

1 知事発言
(1) 知事の中国及び東南アジア渡航について
【知事】 おはようございます。9月5日月曜日午前10時の定例記者会見を始めさせていただきます。
 9月となりました。朝夕ちょっと涼しくなりましたが、まだまだ暑いので、残暑厳しいので、お気をつけいただきたいと思います。
 あさって水曜日からの、マレーシア、中国広東省、江蘇省、ベトナム、そしてシンガポールの訪問について発表いたします。
 最初にですね、マレーシア・クアラルンプールでは、今月の2日から14日間の日程で、伊勢丹で「愛知フェアinマレーシア」を開催中ということでございまして、会場ではメロンやお茶などの県産農林水産物やその加工食品を販売しておりまして、今後輸出拡大につながるよう、私も県議会の議員団の皆さんと一緒にPRをしてまいります。
 続いて、クアラルンプールを拠点とするエアアジアXを訪問し、クアラルンプールと中部国際空港を結ぶ直行便の復活、今運休しておりますけれども、復活を要請していきたいというふうに思っております。
 その後、中国・広東省に参りまして、2013年11月に相互協力の覚書を締結した広東省と、現地でまず広東省が主催する国際旅游産業博覧会ですね。国際旅游産業博覧会というのは、華南地方最大級の国際旅行博ということでございまして、今回、広東省から相互協力の覚書を締結している本県に対してブースを無料で提供するという申出がありましたので行ってまいりまして、そこで大いにアピールをするということでございます。愛知の知名度アップや旅行商品の造成、中国人観光客の誘客促進を図っていきたいと思います。
 続いて、朱少丹広東省長との面談を行い、さらに協力関係の強化につなげてまいりたいと思います。
 次に、県主催の観光説明会・商談会を開催いたします。現地の旅行会社やメディアを対象に、愛知の観光の魅力をPRしていきたいと思っておりまして、観光事業者への商談会を開催いたします。これはですね、中国側参加者は、旅行会社、メディア等30社程度、日本側の参加者は18企業・団体ということで、商談会を開催し中国人観光客の誘客に取り組んでいきたいと思っております。
 続いて、広州を拠点といたします中国南方航空を訪問いたしまして、地元企業から要望の多い広州直行便の復活、今は上海経由になっているので、広州直行便の復活をお願いしていきたいというふうに思います。
 また、県主催の交流会も開催し、広東省の政府関係者、現地観光業者、現地進出企業さん等と交流会を開催し、連携強化と魅力のPRを行っていきたいと思っております。
 また、現地メディアによる取材も予定されておりますので、しっかりと愛知県の産業、そしてまた観光についてPRをしていきたいと思っております。
 続いて江蘇省南京市に移動いたしまして、中国共産党江蘇省の委員会書記、江蘇省省長を表敬訪問いたします。江蘇省とは昨年の35周年、ちょっと私、計画立てたんですが実現できませんでしたが、今年5月には石泰峰省長が愛知県にお越しいただきました。その際、是非また来てほしいということを言われましたので、お伺いしたいと思います。李強書記は今年6月に就任いたしました。李強書記、それから石泰峰省長、お二人にお会いをし、連携を深めていきたいというふうに思っております。
 そしてですね、続いてベトナム・ハノイでございますけれども、まずベトナム航空を訪問いたしまして、ホーチミンシティ線のデイリー化やハノイ線の機材の大型化を要請してまいります。
 続いて、ベトナム政府では、フック首相がちょうど海外出張中ということだったので、今年の伊勢志摩サミットの折にお会いいたしまして、是非お会いしたかったんですが、おられないということでございまして、その代わりということではありませんが、更に上位のクアン国家主席との面談を調整いたしております。また、面会には名古屋商工会議所岡谷会頭始め地元経済界の幹部にも同席をいただきます。本県とベトナムの更なる経済連携につなげていきたいと思います。
 また、計画投資省、交通運輸省、文化スポーツ観光省のトップ、閣僚とも面談を調整しておりまして、経済連携の強化、航空路線の充実、アジア大会招致支援などについての意見交換をしていきたいと考えております。
 次にホーチミン市を訪問いたしまして、市長に当たるフォン人民委員会委員長との間で、愛知県とホーチミン市との友好交流、相互協力に関する覚書を締結いたします。この覚書の締結につきましては、ホーチミン市側からの提案があったものでありまして、ホーチミンは海外からの投資や企業数など経済規模も大きく、ベトナム経済の中心ということでもありますので、また、愛知から進出企業数もベトナム国内では最も多いということもありまして、愛知県とウィン・ウィンの関係を築くことができると判断をいたしまして、ホーチミン市からの申出を受けることにしたというものでございます。
 このフォンさん、私が4年前にベトナムを訪問したときに、ホーチミンから少し離れた郊外のところのベンチェ省の書記をやっておられたんですが、その方が、言葉はあれですけど、ベトナムの中で順調に出世をしてホーチミンの市長になったということもあって、是非お会いしたいということと、是非愛知とこそ、こういう連携協定を結びたいという申出があったということでございまして。ホーチミンへの進出企業は、愛知県だけで43社50拠点ということで、何といってもベトナムの経済の中心ですから、人口規模も800万ですかね、そういうことで最大の都市でありますから、この連携を契機にですね、経済面、文化、人的な交流を含めた交流強化を進めていきたいというふうに思っております。
 また、ハノイでは、名古屋大学OBの方が今司法大臣をやっておりますね、ロン司法大臣。その方にも是非お会いできればと思っておりますが、今調整中でございます。
 それからシンガポールでございますが、最後にシンガポールに参りまして、シンガポール国立大学のリー・クアンユー公共政策大学院におきまして、アジア諸国の政府職員や大学院生を対象に、「愛知のイノベーション革命〜アジアの成長をモデルに」と題した講演を行います。
 また、アジアが直面する課題を議論するミルケン・グローバル・コンファレンスのアジアサミットにも参加をし、プレゼンテーションしてまいりたいというふうに思っております。世界から参加する政治家、エグゼクティブ、投資家、実業家の皆様に、投資先かつ観光地としての愛知の先進性、魅力をしっかりとPRしていきたいというふうに思っております。
 日程等々はその次の資料でございますが、足かけ10日といっても、16日は金曜日の朝帰ってきてそのまま仕事をやりますので、まあ9日間ということですかね。ということでございます。


(2) 台風10号に伴う水害による岩手県の認知症高齢者グループホームで起きた入所者の死亡事故について
【知事】 台風10号によりまして、東北、北海道に大変大きな被害がありました。その中で、岩手県の高齢者グループホームで入所者の死亡事故が起きました。大変痛ましい事故でありまして、亡くなられた方、関係の皆様には心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいというふうに思っております。
 こうした高齢者、障害者の施設につきましては、県、市町村の条例におきまして、施設の運営に関する基準等を定めております。愛知県でも同じでございまして、条例では各事業者は震災、風水害、火災など非常災害時に利用者の安全を確保するための具体的な計画を策定し従業員に周知するとともに、定期的に避難訓練等を実施することを義務づけているところでございます。
 愛知県では、障害者福祉サービス事業者向けに「非常災害対策計画作成の手引き」を作成し、今言ったそうした対策ですね、防災対策と避難訓練、そういったものを適切に行えるように助言指導を行ってきたところでございます。
 今回の事故を受けまして、厚生労働省は9月1日に注意喚起の通知を出しました。これを受けた愛知県でも、これを受けて直ちに、翌9月2日に市町村と県内の社会福祉施設に対しまして改めて非常災害対策と入所者等の安全の確保に努めるよう、注意喚起の通知を行ったということでございます。
 まだまだ台風シーズンでございますので、こういった形で非常時の災害対応、福祉施設等々についてはしっかりとやっていきたいというふうに思っております。


2 質疑応答
(1)知事の中国及び東南アジア渡航について
【質問】 広州市の旅行博であいちの医療ツーリズムのPRをするとのことですが、医療ツーリズムに対する期待や今後の課題について知事の考えを聞かせてください。
【知事】 中身についてはね、私もそこまでは承知をしておりませんでしたが、医療ツーリズム全般につきましては、愛知県医療ツーリズム研究会を5月につくり、8月に第2回の会合をやり、中部空港で中国人の観光客にアンケートをとって、日本の医療、医療ツーリズムについてどう思いますかということをアンケートいたしましたら、圧倒的に多くの皆さんが日本の医療を受けたいと、機会があればというお答えでございました。
 ですからそういう意味で、広東省は中国でも最大の経済力を持つところでありますのでね、そういったところで是非愛知の観光とあわせてこういった医療ツーリズムについても、健康診断から様々なサービスについて受皿がありますよということはしっかりPRをして、そういったことも含めてね、また愛知にお越しをいただけるということを是非アピールをしていければというふうに思っています。
 あわせてシンガポールでも医療ツーリズムの。医療ツーリズムといえば、シンガポールとかバンコクはむしろ世界の先進地といった感がありますけれども、それでもね、やっぱり日本の医療に対する関心とニーズというのは非常に強いのでですね、シンガポールでもその医療ツーリズムについては言及をし、アピールをしていければというふうに思っています。

【質問】 現状でマレーシアに対する愛知県の生鮮食品や加工食品の輸出というのは、どの程度あるのでしょうか。また、愛知県の農林水産物の輸出拡大政策に関して、知事の考えを聞かせてください。
【知事】 農林水産物、加工食品も含めてね、生鮮だけでは限度があるし、中国本土は生鮮ってなかなか入れませんので、そういう意味で、加工食品も含めてですね、愛知の食品、食材を含めてアピールをということで、愛知フェアをアジアでやっておりまして、今回が5回目でございます。
 24年度上海、25が香港、26がバンコク、27がシンガポール、そして28がマレーシアと、こういうことでやっているわけでございますが、もう御案内のようにマレーシアへの農林水産物や加工食品の輸出額は、日本全体でも83億円でありましてね27年。全体は7,451億円で、マレーシアは83億円で、全体の1.1%ということでありまして、まだまだ多くはないというのが現状でございます。多いのはやっぱり香港とかね、アジアでは香港、台湾、中国、韓国といったところですから、まだまだこれからですが、マレーシア全体、それからクアラルンプールは特にですが、非常に富裕層が増えていますので、そういったニーズは潜在的にたくさんあるということだと思っております。ですから、今申し上げたように上海、香港、バンコク、シンガポールでやってきたので、今度はクアラルンプール。大体これで一当たりかなという感じでございまして。
 今回ですね、期待しておりますのは、全部で14事業者でございますが、加工食品ですね、きしめんだとか小麦粉だとか、あと抹茶、佃煮、それから日本酒、八丁味噌、焼き海苔、ちくわといった、そういったものが多いんですけど、あと、メロンだとか大葉とかね、ミニトマトとかトマトジュースということで、生鮮というよりも、むしろやっぱり加工食品系を中心にということになろうかと思いますが、そういったことでアピールをしていければと思います。特に田原市のメロン、それからお茶、トマトというのが生鮮で、加工食品としてはきしめん、八丁味噌、それからお酒、佃煮、抹茶といったものが出ていくということで、これは今回一つのお試しということで、チャレンジをしていければというふうに思っております。

【質問】 今回の渡航で利用する飛行機の座席や宿泊する部屋のランク、また、その費用対効果について知事の考えを聞かせてください。
【知事】 私は基本的には圧倒的にビジネスクラスで行っていますから、ビジネスクラスということで参りますけれども、部屋も、普通の部屋にずっと泊まっておりますのでね、そういった形でやっていければというふうに思っております。
 費用はできるだけ簡素にして、簡素な費用で最大限の効果が出るようにという形で、いつもいつも海外出張、海外渡航はそういった形で段取りをしております。
 ですから、今回もちょっと、いろいろなものをくっつけたので目まぐるしく行きますから、ほとんど1泊、せいぜい2泊で次から次へと移っていくと。ですから、都市だけで言っても、クアラルンプールから広東省・広州、南京、ハノイ、ホーチミン、シンガポールと、9日間で6か所ですから、はっきり言って駆け足的なということになろうかと思いますが、海外渡航、出張、我々の出張というのはそういう形でどんどんどんどん、次から次へと日程を入れてこなしていくということではないのかなというふうに思っています。ただ、そういう日程をつくれるかどうかが一番大事なところだと思いますけどね。
 ですから、そういう意味では、今回も盛りだくさん盛り込んでありますので、大変有意義な海外渡航になるんではないかなというふうに思って期待をいたしております。
 クアラルンプールでは、さっき言った愛知フェアをやり、エアポートセールスをやり、中国では広東省、江蘇省でそれぞれ省長、それから書記にもお会いしますし、広東では中国南部最大の旅行博にも、向こうがブース料を出してくれるというので、その中で出品いたしますから、大いにPRができるんではないかなというふうに思っていますし、ベトナム・ハノイでは国家主席にお会いできますし、経済界の皆様とも御一緒できる。それからホーチミンではホーチミン市長とMOU( MEMORANDUM OF UNDERSTANDING:覚書)を締結できるといったこと、シンガポールでは、アジアで非常に評価の高い、アジアナンバーワンの大学と言われているシンガポール国立大学の政策研究大学院でも講演ができるということでありますから、そういう意味では盛りだくさんかなというふうに思っております。


(2)名古屋市の第20回アジア競技大会共催の立候補取り下げについて
【質問】 アジア大会への立候補を名古屋市が白紙にするということを決めたようですが、これをどう受け止めますか。その場合、県単独でやるということか、引き続き名古屋市に協議を求めるのか教えてください。
【知事】 今日、今朝報道があってですね、我々報道でしか知ることができなかったので、突然のことで大変驚いておりますし、正直、戸惑い、困惑をいたしております。事前に何の連絡も相談もなかったということで。
 あるとすれば、今朝の9時過ぎですかね、9時頃に名古屋市役所の部長さんという方からうちのアジア大会担当部署に、こういうふうにやりますよと連絡が電話であったということでありまして。要は、その中身についても詳細は我々、今承知しておりませんので、どうするのかと、名古屋市がどうしたいのかと、どういうふうにしたいのかということについて全体のところがつかめないので、その点については、ですから、我々もお答えのしようがないというか、答え方がわからないということなので、そのコメントは控えたいというふうに思っております。
 ただですね、これまでの経過を申し上げますと、アジア大会の招致、誘致については、3月の段階で愛知県と名古屋市で共催でやろうという形で方向を決めて準備をして、5月連休明けにね、5月13日に私と河村市長とで東京、JOCへ赴いて正式に招致表明書を出して、記者会見もしたと。5月13日というのは、それが締め切りだったからですね。で、5月末に愛知県、名古屋市でアジア大会開催の招致ブックのバージョン1、まだまだ調整中というやつがばっと、何箇所かありましたけど、バージョン1のまずひな形といいますか、まずベースのものを出したと。その上で、7月21、22でOCAとJOCの視察、インスペクションも、これも愛知県と名古屋市で受け入れたと。その折にね、共同で招致のプレゼンテーションもさせていただいて、OCAの皆さんにはレポートも書いていただいていると。次はJOCの理事会であり、9月25日ベトナムのダナンでのOCA総会にも、正式な招待状が6月段階で私にも名古屋市にも来ているということなので、そういう経過を我々としてはずっと踏んできたということなんですね。
 ですから、どういう事情があったかは我々ちょっと承知いたしておりませんが、やはりそういった形で一つずつ手順を踏んでやってきたということなのでですね、今日どういうふうに方向を出されたのか、ちょっと今の現段階では私承知するよしもないので、これ以上お答えのしようがありませんが、こうした経過等々を踏まえますとね、我々としては引き続きこのアジア大会を招致するということで取り組んでいく、その姿勢は変わりません。変わりません。その姿勢は変わりません。ただ、これまでずっとそういう形で一緒にやってきたので、やはり愛知県と名古屋市で共催でやるということでないとできないんだろうと、その枠組みは変えられないと思いますね。ですから、そういう意味で、どういう形で名古屋市が今日会議をやって、庁内の会議ですね、聞いていますと、どういうことを今の段階で方向づけをされたのかはちょっとあれですが、それをお聞きして、そうはいっても、やはり愛知県と名古屋市で共催でやるということでないと、これできないと思いますね。ですから、そのことは引き続き申し上げてね、引き続き協議、調整をしていくということだと思っております。それが市民、県民の皆さんのなんと言いますかね、望みではないでしょうか。ですから、そういう形で我々としては基本的なスタンスは変わらない。引き続きアジア大会招致に向けて全力で、そしてまた誠心誠意取り組んでいくということだと思っております。
 ですから、これまでもいろいろ、我々も、我々、JOCとかOCAと協議、調整した情報は全て、包み隠さず全部名古屋市とは共有しておりますからね、名古屋市には全部それはお伝えし、共有してやっておりますので、引き続きそういう姿勢で真摯に、そして誠心誠意協議をしていこうということは変わっておりません。
 ただ、現段階で全体の事業費云々ということになるとですね、私何度も申し上げておりますが、OCAから全ての条件がまだ来ていないんですよ、この段階で。ですから、全体のあれがなかなか現段階ではつくり切れない。だから、全体の負担割合といってもですね、その全体像を見て相談しなきゃいけないということで、我々ももちろんその主張はありますよ、名古屋市の主張もあるけれども、そこが折り合いがついていないので、ですから、引き続きそれは協議していきましょうということでやってきているのが今の現段階。これまでもそうですし、今の現段階ということでございます。
 実務的なことでありますが、先週、私ども職員をOCAの本部がありますクウェートに送りましてね。なかなかメールでやりとりしてもらちが明かんしですね、とにかく。もう一つ事情があるのは、今年はリオオリンピックがあったので、OCAもJOCももぬけの殻だったわけですな。帰ってきたのは、JOCでも8月24日。それからようやく、ここはどうなんだどうなんだという話を協議、調整し、なかなか、OCAはクウェートにありますからね、メールでやっても、実質数名でやっておられる組織なので、そういう意味ではなかなからちが明かんので、JOCと一緒にクウェートに職員を派遣して調整をし、大分わかってきましたが、ただ、彼らも現段階では全体の事業計画はね、現段階でいわゆる財政計画、事業計画をつくるのは、それは無理でしょうと。ですから、引き続き協議、調整しましょうという形でね、今話がOCA側とは、OCA、JOCとも話がそういう形でできたもんですから、そういった形で、今は仮にといいますかね、これから前提条件を詰めていきますが、やはり2026年のアジア大会は愛知・名古屋でやってくださいと、やりましょうという方向づけだけでもしていければというふうに思っているところでありまして、その矢先のところにこういう報道があり、こういう形のあれがありましたので、正直言って、ちょっと驚いて、戸惑っているというのが実態のところです。
 我々も、職員が帰ってきたのが土曜日だったんで、昨日、私も県庁で一応打合せして、そうか、こういうことにしようかねと。じゃあこれから関係のところへ話していこうと、今私申し上げた形のものの矢先でしたから、正直言って、ちょっと驚いておりますけれども、我々の姿勢としては、引き続きですね、アジア大会の招致に向けて共同で、共同作業でやっていくということについての方針、スタンスは変わりはないというふうに思っております。引き続き協議、調整をしていきたいというふうに思っています。
 というのは、我々は、さっき申し上げたように、JOC、OCAとは話して、協議したやつは全部、こうだったよ、こうだったよといってやっていますから、そういう意味では、引き続きそういうことでやっていくのかなというふうに思っています。

【質問】 9月25日はベトナムに渡航しサインをすることになるのでしょうか。
【知事】 サインがどういうレベルのものかというのはあれですけれどもね。現段階では、9月の半ばにJOCの会合があって、そこで我々としては招致ブック、全部が埋まっている分ではありませんけれども、現段階のものを出して、そして9月25日で、これはOCAで提案するという姿勢は変わっておりません。また引き続きJOCと協議をしていきたいというふうに思っています。

【質問】 その場合は、愛知・名古屋という連名はどのようになりますか。
【知事】 そりゃ連名が一番いいんでしょうけれども、それは名古屋市がどういうふうに判断するかというのはありますが、少なくともそういう形で方針が決まればね、私はそこはサインをしていきたいと思います。
 ただですよ、さっき申し上げたように全体の事業計画、オリンピックもそうですけど、アジア大会もそうですけど、いろいろな条件面を全部あれして、法律家のいわゆる、これ英文でやりますからね、弁護士さんとか法律家の意見も聞いたスクリーニングをやった上での形で最終的にサインする契約書というのはこんな厚いわけですよ。これは無理ですわ、無理。全部来てないから、ひな形が。数字についても、ちょっと若干、全くOCAの憲章に書いてある数字と違う数字が来てたりしてね。それは我々、その数字でわかりましたと言うわけにいかない。そういう意味で、今ちょっと協議しているんですが、まさに、何といいますかね、いろんな前提条件をクリアしたら、愛知・名古屋でやりましょうかねぐらいのものですな。ということぐらいならばということかなと思っていますけどね、現段階では。
 ですから、本当に紙切れ1枚ぐらいのぺらんとしたものでね、愛知・名古屋で2026年やるけれども、いろいろな前提条件を、いろいろな条件はこれから協議しましょうねと。それが整わなかったら、これはもうお互いなかったことにしましょうねと、そういう感じのもので、ですから、サインというかその紙自体に何か意味があるかというのは、そうかもしれませんけど、正式な契約書ではないのかもしれませんが、そういったものを今想定しておりますが、いずれにしても、それはまた愛知県と名古屋市で共催ということでJOCに言ってきたことだし、ずっと招致の意思表明も、7月のインスペクションの受け入れも、ずっと共催、共同でやってきましたから、そこのところは名古屋市と一緒にJOCと話をするということになろうかと思います。ただ、私の姿勢自体は、今の段階では変わっておりません。

【質問】 名古屋市が立候補を白紙にするという中で、JOCに、これでは愛知県単独ではないかと指摘されることが想像されますが、それはどうなりますか。
【知事】 それはわかりません。仮定のことは答えられないですよ。
 ただ、今まで愛知・名古屋でずっとやってきたやつが、いきなり単独でという形になると、それはちょっと準備不足ということになるでしょうね、それは。

【質問】 ベトナムに行ってサインするのは仮契約のようなものですか。
【知事】 何というんでしょうかね、性格からするとそういうことかなと思います。ですから、何らかのオブリゲーションをとかね、これでもって、じゃこれで招致金を払うとか何とかいう話にはならないものにしかならないと思いますね。せいぜいやれてもそのくらい。ですから、むしろ、場合によってはサインがないということもあるのかもしれません。ほとんどだから、それにサインしても何か効力を発揮するかということにならないのでね。ですから、そこら辺もやっぱりJOC、OCAと相談するということだと思っています。
 ですから、さっき申し上げたように、現段階で全体の事業計画を、OCA側からも条件が全部まだ来てませんので、いわゆる契約書の素案みたいなやつが、全体がまだ来てないので、全体の事業計画を詰めるといってもそれは無理なんですよ。ですから、そういう意味でやれる範囲でということで、やれる範囲でプレゼンをやって、そこで、ある意味プレゼンをやって決めてもらって、それで帰ってくるということになるかもしれませんけどね、実質上は。ですから、我々としては引き続き愛知・名古屋でアジア大会2026年やるということで、これまでもずっとやってきましたから、これからもその取組をしていくということの姿勢は変わりません。

【質問】 名古屋市側のコメントを聞いていると、費用高騰が懸念されるという発言があり、さも県側の意向によって費用が高くなっていくと聞こえるような発言もありますが、知事の大会誘致にあたっての考え方を聞かせてください。
【知事】 協議の中身というか数字等々は、途中段階のものは、申し上げると誤解を招くので申し上げられませんが、協議の状況を申し上げれば、それは逆ですよむしろ。最初に事務方が積み上げてきて、このぐらいっていうやつを、だめだと。もっと削れ削れ削れ削れで、ぐっぐっぐっぐっと削ってきてですね、削ってきて、当初のやつよりも相当何割も、3割も4割も削ってきたものを今の段階で名古屋市に示している。むしろ逆ですよ。どんどんどんどん、もっともっと削れと。今までの国際大会のレベルを欠くような感じでも、それでもとにかく簡素で効率な形でやらないと、そりゃ市民、県民の理解を得られないという形で、もっともっと簡素にしようということをやっている今、作業の途中なんですね。それは名古屋市もあれだと思いますよ。数字を、我々いろんなものを示しておりますから、そこは違うということは言えないというふうに思いますよ。ずっと数字を圧縮してきていますから。さらに私はね、そういった数字はもっともっと圧縮できるだろうと。こういうふうになった、特に今、東京オリンピックの問題が非常に言われていますから、もっともっと僕は圧縮できる。既存施設をね、基本的には既存の施設を全部使って、それでもやはり改修とか何とか、あと仮設とかいろいろなことがあったり、やっぱり運営費でね、あの、海外から1万人規模の方をお呼びして宿泊していただく、そういったことについての費用はどうなのか。まだまだですから、選手村の規模も含めてね、まだまだこれから、事業計画もまさにやっているところで、それもどれだけ圧縮できるかということ一本でやっているんですね。何回も数字のやりとりしていますが、その都度減っているというのは、名古屋市のほうは知っています、それ。だから、上がっていることはありませんよ。どんどんどんどんこう圧縮しているんです。本当にこれでいいかというぐらい圧縮していますからね。だから、そういう中で、これからもそれは引き続きやっていかないかんなというふうに思っています。

【質問】 費用を圧縮していながら、費用の問題が出てくるのは、負担割合のことなのかと類推しますが、そこはどのような協議になっていますか。
【知事】 だから、そこも当然。だから当然費用と負担割合というのは、なんと言いますか同じものですからね、リンクしている。ただ、そこのところが、それは我々の主張と名古屋市の主張がまだ完全に一致はしていないというところはありますけどね。だけども、あわせて全体のところをもっともっと圧縮してということはね、引き続きやっていくということであります。
 だからそういう意味でやっぱり、東京はやっぱり首都だしね、財政規模もあれなんでしょうけど、違うということなんでしょうけどもね。あと、東京でいろいろつくったいろんな施設はね、あれだけの人口が後背にありますからね、3,500万人の後背人口があり、企業、産業、そしてまた国際的な都市でもあるということからあれですけど、やはり我々はそこには及びませんので、やはりおのずと身の丈というのがありますのでね、身の丈でやれるその事業規模、財政規模、それからまたその施設の整備というのはあるんじゃないでしょうか。
 ですから、本当にね、もっともっと削れ、もっともっとあれしろということではっきり、何度も何度も僕も事業費のあれを見て、ぐっぐっぐっと圧縮をしてお示ししているということなので、膨らんでいるということはないんですよ。もっともっと圧縮しているということなんです。
 ただ、最終的には全部のものが、だからはっきりいってまだOCAから条件とかが全部来てないので、つくり切れていないからということなんです。ですから、それはまた引き続きつくって、協議、調整をしていくということだと思っています。

【質問】 名古屋市としては、恐らく、負担割合が仮のものでもどれ位か分からない限りはどうしようもないという部分があると思いますが、仮のものでも9月25日までに示すことは考えていますか。
【知事】 いろんな要素があるのでですね、私はやはりこの全体の事業計画と負担の割合といったことについてね、負担の割合というより、僕は全体の事業計画についてね、今の、はっきり言って、この何箇月、東京オリンピックの運営費とか施設整備費といった形で相当いろんな報道があり、私もいろいろなルートから聞きますので、これの扱いについては、はっきり言って相当慎重になっているんです。慎重になっているんです。
 途中段階のですね、中途半端な数字が出ていくと非常に混乱いたしますので、今、東京オリンピックのあれを見ていると、最初のやつはこうで、どーんと上がって、またこうなってと、それでも高いじゃないかとかね、この場所で本当にこの競技ができるのかとか、いろんなことが言われるので、ですから、全体の事業計画、特に財政計画の予算、財政の部分については、私は非常に慎重に考えています。ですから、途中段階のものをあまり出していくというのは好ましくないということなんで、もっともっと、だから下げて圧縮できないか、もっともっと節約できないかという形でやって、今作業をやっている途中だということです。それをやりながら、また随時相談をしているということです。

【質問】 9月25日のOCA総会までに、どこまで構想として盛り込んだものができるという見通しを持っていますか。
【知事】 事業規模、財政計画というのは、今回、この今月といいますか、これは25日までのOCA総会のときには、それはなかなか難しいということで、それ以外のものの招致ブックの準備をいたしております。ですから、それでJOCサイドとしては現段階ではこれでいいんじゃないでしょうかね、という感じで調整しているというのが今の段階でございます。ですから、それは招致ブックとは別の話で、それは引き続きずっと協議、調整している。向こうからも条件、要求していますけど、来る都度、それを調整してやっているということなので、それがどこまでの段階になるか、それはわかりません。
 ですから、一応JOCとかOCAにかけられる招致ブックというものについては、だから準備はできているということなんです。

【質問】 この会見中に名古屋市の担当者からメールで発表文が届き、それを読むと、「選手村整備費を含め大会全体費850億円を見込むとともに、県と市の負担比を2対1という提案があったが、とりあえず共催を見送る。ただ、共催を成功させたいという思いは変わりないので、市民に説明ができるような提案があれば真摯に検討する。」という趣旨でした。
この850億円や2対1ということについて聞かせてください。
【知事】 我々承知しておりませんので、コメントは控えたいというふうに思います。
 それぞれの主張はおありだと思いますが、途中段階のことは申し上げないというふうに思いますし、我々の主張はもちろんありますから、それは申し上げないんですが、ただ、全体の事業経費についてはね、それは我々が試算した、名古屋市さんが試算したものではなくて、我々が試算したある段階のものをということだと思いますが、それはまだまだ、もっともっと僕は圧縮できると思っているんですよ。ですから、そういう形で出ていくという発表をされるというのはちょっとどうかなというふうに思いますけどね。私はもっともっと圧縮できるし、圧縮しなきゃいけないというふうに思っています。

【質問】 2対1という負担割合は今後、揺れる話でしょうか。
【知事】 いやいや、だから我々が申し上げていることではないので、コメントは控えたいというふうに思います。

【質問】 外形的に見れば、名古屋市が条件闘争を優位に進めようということで、知事が言われるような途中経過の段階のものを出して、このように発表し、門戸は開いているが白紙という曖昧な表現をとっているという、こういう手法を取ることについて、率直にどのように感じていますか。
【知事】 普通、あんまり行政はやらないやり方ですわね、これね。ですから、それも含めて、正直言って、驚いておりますし、戸惑っております。


(3)愛知県建設部職員の逮捕について
【質問】 9月2日に、また県職員が窃盗で逮捕されましたが、この職員は逮捕前日に課長から面談を受けていたとのことです。一連の不祥事対策の中でこう言った事案が起きたことの受け止めと、更なる防止策で検討されているものがありましたら教えてください。
【知事】 今回ですね、これは9月の2日に県職員が窃盗で逮捕されたということでありまして、まことに遺憾であり、残念であります。この職員の行為はですね、6月半ばの行為でありまして、総点検の取組を始める前の行為であったとはいいながらですね、こうした形で逮捕されたというのは極めて遺憾だと思います。
 ちなみに、総点検は8月22日から9月21日まで、今やっているところでございます。現在、この職員の総点検の取組を実施しているところでありまして、今後に向けて職員のコンプライアンスの意識の徹底に更にしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。
 引き続きですね、こういった事案については大変残念なことでありますし、極めて遺憾だと思いますが、こうしたことも大いな反省材料にしながら、引き続き職員全員の総点検をやっていきたいというふうに思います。


(4)北名古屋市の名古屋市との合併について
【質問】 北名古屋市が、名古屋市との合併の意向を示していますが、それについての知事の受け止め方を教えてください。
【知事】 これは、行政の市同士、市町村の連携、合併等々については、連携とか何とか、そういった形はね、非常に私は、それぞれのところでよく話し合いをしていただいてやっていただくことは、広域行政、広域連携、大変結構なことだというふうに思っておりますが、合併ということになりますと、やっぱりもう既に報道でもいろいろ出ておりますし、いろいろな行政の担当の方々がいろいろな条件とか行政水準だとか、いろんな形がありますね。ですから、そういったところでやはり条件をクリアしていかなきゃいけないので、そういった、まさに実務に落としたところの中でしっかり検討した上で、その上でどうなるか、どうするか、その是非はね、またそれぞれの市当局、それからそれぞれの議会の判断になるのではないかというふうに思っています。
 ですから、私としては、県は広域行政体ですから、最終的にあれはこっちが認可するのか、あれはたしか。そうだね。
【政策企画局長】 議決もいるかと。
【知事】 そうかそうか。なんですけど、それはお互いの話し合いを注視していくということではないかというふうに思っています。ですから、両市の話し合いを見守りたいというふうに思います。


(5)フットサルの振興に対する支援について
【質問】 昨日、知事も参加された「Nagoya Futsal Mini World Cup 2016」について、東海地方では最大規模の大会だと思いますが、いかんせん民間の方がやられているので、継続は難しいという声があります。愛知県で2020年のフットサルワールドカップ招致を目指している中で、こうした民間レベルの活動というのは、非常に大事にしていると思いますが、この大会自体を行政として支援していくという考えはありますか。
【知事】 今突然言われたので、ちょっと頭の中に入っておりませんが、我々は2020年のフットサルワールドカップ大会の招致ブックをもうFIFAにも出しましたし、12月にFIFAの会合で決まるということなので、それに向けて招致活動をしっかりしていきたいと思っていますが、たしか、昨日私もあの会は初めて行きましてね、あれ3回目だったですかね、こんなに大きくなって、いやすごいなと、大したもんだなと。
 主催者の方がね、一生懸命やっている方がトヨタ自動車の社員でベネズエラに行ってたのかな、何かそんなこともあって、南米は非常にフットサルが盛んで、やっぱり帰ってきてもそういった中南米の方とか世界中の方、やっぱりサッカー、フルグラウンドのサッカーってなかなか場所とったりもっと大変なので、そうすると、フットサルが非常に手ごろに、メンバーも集めやすくて、その輪が広がっていきやすいということで、手弁当でやられてここまで大きくしたというのは本当にすごいなと。1日40試合だって昨日言ってましたもんね。
 ですから、ああいう皆さんの熱意というのは本当に大事にしていかないかんなと思いますので、どういう形かはあれですけど、一回、ああいう大会をやられている方々の御希望とかいろいろあると思いますので、もしそういった御希望があれば一回お聞きをして、それはよく、どういう形が一番いいか検討していければかなというふうに思います。
 ああいう大会がどんどん広がっていくというのはすばらしいことだと思いますよ。大いに期待したいと思いますし、御希望があればお聞きしたいなと思います。