知事の記者会見
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平成29年6月26日(月) 午前10時

1 知事発言
(1)長野県南部を震源とする地震について
 皆さん、おはようございます。6月26日月曜日のですね、午前10時、定例記者会見を始めさせていただきます。
 まずはですね、昨日、午前7時2分頃にですね、長野県南部で起きました地震について申し上げたいと思います。
 長野県さんの方ではですね、家屋等々の被害等々があったということでございまして、マグニチュード5.6、最大震度5強ということでございました。私ども愛知県の方ではですね、名古屋市始め10の市町村が最大震度3を記録し、全市町村で震度1以上を観測ということでございました。ただ、愛知県におきましては被害の報告は無し、無いということであります。
 現時点におきましても長野県及び全国知事会からの要請もありませんということでございますので、これは支援の要請ですね、ということはありませんが、引き続きですね、現地の動向を注視し、関係機関からの要請があった場合には迅速に対応できるようにしていきたいと考えております。この後、特にそういうのがなければ、これで終わりということでございますが、いずれにしても引き続き注視をしていきたいと思っております。

(2)瀬戸市定光寺町地内違法開発に係る是正指導等について
 この瀬戸市定光寺におきまして、違法開発があったことについての是正指導について申し上げたいと思います。
 自然公園法及び砂防指定地内における行為の規制に関する条例で許可した範囲を超えて開発が行われていた件につきまして、事業者に対しまして、行為の内容を明らかにするための報告書の提出を求めてきたわけでございます。
 今月に入りまして、図面、報告書が提出をされましたので、その内容を踏まえまして、本日6月26日月曜日付けで、自然公園法、森林法、砂防条例の基準に基づく是正計画書を9月末までに提出するように事業者に対して指示をすることといたしました。
 合わせて、土壌汚染対策法に基づく届出、県民の生活環境の保全等に関する条例に基づく報告を提出するよう指示するほか、開発区域付近の農地につきましては、測量図面等が未提出のため、速やかに提出するように指示をいたします。
 なお、雨期に備えて実施を指示した土砂流出防止のための暫定的な補修工事につきましては、6月の22日に完了したことを確認をいたしております。
 また、当該開発行為のほかにも、定光寺展望茶屋付近の駐車場拡張工事など過去の開発行為に係る報告書の提出を求めておりまして、行為の内容を明らかにした上で必要な指導等を行っていくということでございます。
 こういう形でですね、それぞれ法令に触れると、違反するという点がありましたので、それについてですね、報告書の提出を指示をしたということでございます。
 これはですね、今回のことは、開発行為の全体面積は、平成22年度にですね、許可を受けていた約0.9ヘクタールを大きく上回る、約2.9ヘクタールが開発をされていたということでございました。これにつきましてですね、許可範囲を超えて開発が行われた部分について、定光寺から行為内容を明らかにする平面図、測量図等が提出されたことを受けて行うものでございます。こうしたものについて関係各課による検討調整を実施した結果、本日付けでの文書の発出となりました。
 3か月後の9月末としたことにつきましては、これは自然公園法の関係でですね、開発行為を行った場所の周辺の植生等調査の上、これを踏まえた是正計画を求めておりまして、全体で3か月程度の期間を要すると考えられるものでありまして、9月末といたしました。ですから、自然公園法の是正計画の提出期限をもって、他の法令による是正計画書の提出もこの9月末に合わせたということでございます。
 これにつきましてはですね、本日の指示・指導文書の発出後、定光寺側の代理人を県庁に呼びまして、対応すべき事項の詳細について打合せを行う予定ということでございます。
 そして、雨期に備えて実施した、いわゆる開発をし、土が大分流れ出ていくおそれがあるので、それについて、雨期に備えて梅雨入り前にその土が流れ出さないようにする補修工事につきましては、これはですね、4月11日に補修工事を指示をし、6月22日に完了を確認をいたしております。
 この工事は、土砂流出の防止柵、水路、沈砂池の設置、のり面の整形、それから沢筋の堆積土砂の撤去、土留め工などということでございます。ということで、6月22日にその工事が完了したということを確認をいたしております。
 ということで、関係法令はここに、資料にありますように、自然公園法、森林法、それから砂防指定地域内における行為の規制に関する条例、土壌汚染対策法、そして県民生活環境の保全等に関する条例、そして農地法ということでございます。これは、今日、文書を発出をし、そして定光寺側を、代理人を呼んでですね、これについてどういうふうにするかを打合せを早急にしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

(3)「愛知の住みやすさ発信事業」のキャッチコピー及び「愛知の住みやすさPR動画コンテスト」の作品募集について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kikaku/sumiyasusacatchcopycontest.html
 愛知の住みやすさ発信事業のキャッチコピー及び愛知の住みやすさPR動画のコンテストの作品募集についてでございます。
 愛知県では今年度、強い経済基盤や安定した雇用環境に加え、優れた居住環境など、他の大都市圏に比べた愛知の強みであります住みやすさについて、これから居住地を選択していく首都圏の大学生などの若年層を中心に、広くPRをする愛知の住みやすさ発信事業を実施し、首都圏への人口流出に歯止めをかけ、愛知への人口流入、定着を促進することといたしております。
 この度、この事業全体を通じて使用していくキャッチコピーを「一番住みたい愛知」といたしましたので、お知らせをいたします。
 住みたいというアクティブな感情に焦点を当てることで、多くの方に愛知に住もう、住んでみようという積極的な気持ちを呼び起こしていただくことを期待をいたしております。このキャッチコピーを今後作成するホームページやパンフレット等に掲載するなど、広く活用をしてまいります。
 また、この事業の第一弾として実施をする愛知の住みやすさPR動画コンテストにつきましては、明日6月27日の火曜日から作品の募集を開始をいたします。
 公募する動画作品は、3分以内のロング部門と20秒のショート部門の2部門といたしまして、スマホなどで制作した短い作品も気軽に応募をしていただけるようにいたしました。年齢、職業、居住地などの応募資格は特に設けておりません。他のコンテスト等に応募していないオリジナル作品であれば、プロの方から、映像やCGアニメ制作関連の専門学校生、あるいはサラリーマンや主婦の方まで、どなたでも御応募をいただけます。募集期間は10月11日の水曜日まででありまして、11月上旬に開催をする公開審査会におきまして、来場者による投票と審査員による審査で優秀作品を決定をいたします。最優秀賞に選ばれた作品は、ロング部門は賞金50万円、ショート部門は賞金5万円を贈呈する予定であります。
 この公開審査会には、「金田一少年の事件簿」「TRICK」「20世紀少年」など数多くの話題作を世に送り出された愛知県出身の堤幸彦監督にも審査員として御出席をいただくことといたしております。
 是非とも奮って御応募をいただきたいと思います。
 今回PR動画を公募することで、県民の皆様に、これを契機として愛知の住みやすさについて改めて考えていただいて、また、愛知の住みやすさを県内外に発信をしていくムーブメントを起こしたいと考えております。
 資料にはその詳細が書いておりまして、「一番住みたい愛知」というキャッチコピーを踏まえてですね、動画をロング部門、ショート部門で作っていただき、6月27日、明日火曜日から10月の11日までですね、応募でありますので、奮って御応募をいただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 ということでございまして、これはですね、動画コンテストを愛知県がやったのは、平成19年度から平成26年度まで、8回にわたり、産業労働部で愛知デジタルコンテンツコンテストというのを実施をしたことがございます。これはですね、愛知の将来を担うクリエーターの発掘と定着を目的として、若手クリエーターによるデジタルコンテンツ作品を募集し、その新鮮な発想力と専門的な技術力を競うというものでありまして、賞金などは設定をしておりませんでした。
 ですから、そういう、ちょっと目的が違うということで。いわゆるクリエーターの発掘とアピール、PRということでやったことはありますが、こういうテーマを決めて、「一番住みたい愛知」ということで、プロからアマからみんなこう、それも全国からですね、住所問わずに募集をするということは今回が初めてということでございます。
 県民参加型、そしてまた多くのね、全国の方から応募していただいて、この愛知の住みやすさ、一番住みたい愛知というのをムーブメントとして起こしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 なお審査員は、堤幸彦監督だけは決まっておりますが、後はこれから。まだ11月上旬なんでね、審査会は。これからじっくりと人選をしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

(4)あいちワーク・ライフ・バランス推進運動2017の賛同事業所の募集について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/rodofukushi/wlbaction2017-2.html
 あいちワーク・ライフ・バランス推進運動2017の賛同事業所の募集についてでございます。
 愛知県、労働団体、経済団体等で構成するあいちワーク・ライフ・バランス推進協議会では、11月第3水曜日の「愛知県内一斉ノー残業デー」を始めとする定時退社や有給休暇取得促進などの取組を呼びかけるあいちワーク・ライフ・バランス推進運動を平成24年度から実施をいたしております。
 この運動では、県内の企業等の皆様にワーク・ライフ・バランスの実現に資する八つの取組について呼びかけ、賛同を募っておりまして、昨年度は延べ3万3,232事業所と、多くの皆様に御賛同をいただいたところであります。
 なお、八つの取組につきましては、発表資料の1の(2)ということで、このAからHまであるこうしたものについて、例えば11月15日の定時退社とかですね、それ以外の定時退社、それからノー残業デーの設定とか、育児・介護の両立支援、年次有給休暇の取得促進、それからメンタルヘルス対策などなど、これ八つの項目に賛同だよという企業さんに登録をしていただくということで、それが昨年度3万3,232事業所。
 ちなみに、その1年前、平成27年度は1万8,579事業所でありますから、ほぼ倍ぐらいに増えたということで、そういった形で多くの事業所にですね、賛同し、こうしたワーク・ライフ・バランス推進運動に参画をしていただきたいというのが、この運動の呼びかけの趣旨でございます。
 企業における人手不足感が強まる中、企業の側におきましても、働く人々にとりましても、長時間労働の是正など、働き方改革への関心は大きく高まっております。6年目となる今年度は、「いまこそ変わろう、みんなで変えよう、働き方!」をスローガンに掲げて、7月1日の土曜日から11月30日まで運動を実施をしてまいります。
 この運動の開始に当たりまして、前日の6月30日の金曜日午後4時45分より、名古屋のサカエチカにあるクリスタル広場とドコモスマートフォンラウンジ名古屋におきまして、私が先頭に立って、この運動への賛同を呼びかけてまいります。当日は、OS☆Uの清里千聖さんやひでっち、NTTドコモのキャラクターであるポインコらも一緒に啓発グッズの配布を行います。
 県内企業の皆様には、是非ともこの運動に御賛同いただいて、それぞれの職場におきましてワーク・ライフ・バランス推進運動の取組を更に前進をさせていただきたいと思っております。
 なお、県庁におきましては、7月及び8月をワーク・ライフ・バランス推進強化月間として、今年度は、柔軟な働き方を推進するための時差勤務制度の拡充に向けた試行を始め、時間外勤務縮減キャンペーンの実施、休暇の取得促進などに重点的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 具体的な内容等々については、この資料を御覧をいただければと思いますし、ワーク・ライフ・バランス推進運動の2017ということで、こういったものもですね、資料を作っておりますので、御覧をいただければというふうに思っております。
 11月の第3水曜日は「愛知県内一斉ノー残業デー」というふうにしておりますし、これ、11月は厚生労働省がゆとり創造月間というふうにしておりますので、それに合わせて一斉ノー残業デーを目指して、いろいろこのワーク・ライフ・バランス推進運動をですね、盛り上げていくということでございます。
 7月、8月、夏休みでありますので、ワーク・ライフ・バランス推進強化月間、夏休みは皆さんね、順繰り順繰りとっていただきたいとか、様々にそういった働きかけをしているということでございます。
 これは、この8項目全てをね、一遍にやるというのはなかなか、いきなりというのは難しいという会社もお有りだと思いますので、中小企業さんにとりましては、一つからでも、まず自社にとって優先課題と考えるものに御賛同いただいて、一つ、二つ、三つと、こういうふうに取り組んでいただけたらありがたいなと思います。
 また、大企業さんにおきましてはね、やはり今長時間労働の是正などなど、いろいろと言われておりますので、こうした成功事例を県内全体に広げていく一つのきっかけになるようにですね、グループ企業への働きかけも含め、是非積極的に参加をしていただいて、一層この運動の輪が広がる、そうした役割を期待をしたいというふうに思っております。
 県庁内では、平成27年6月、2年前の6月に職員のワーク・ライフ・バランス推進要綱を制定をし、各部局長が率先してですね、職員のワーク・ライフ・バランスを推進するように体制を整備し、そしてまた7月8月はワーク・ライフ・バランス推進強化月間としてですね、これもできるだけ順繰り順繰り夏休み取ってねと、有休取ってね、ということで取り組んでいるということでございますので、また、今年もこういう形で募集しますので、是非多くの企業さんにですね、事業者さんにまた御参加をいただければありがたいというふうに思っております。

2 質疑応答
(1)瀬戸市定光寺町地内違法開発に係る是正指導等について
【質問】 定光寺町地内違法開発について、自然公園法等に基づく是正指導は、どのような内容になりますか。
【知事】 これはですね、自然公園法について、これは、開発行為を行った場所の周辺の植生等を調査の上、これを踏まえた是正計画を作ってもらうということでありまして、そもそも約0.9ヘクタールの開発行為が約2.9ヘクタールということで、3倍以上に広がっていたということと、現地はですね、そういう意味で植生を、木とかそういうのを剥ぎとって赤土が出ているというような状況だと聞いておりますので、それについて、その周辺の樹木とか植物、そういった、当然ここの瀬戸の山ですから非常に豊かな自然のところだと思いますので、周りに調和するような、そういった自然の景観といいますか、自然の植生に戻すと、基本はね。ということで、先ほど申し上げましたように、今日の文書発出後、定光寺側の代理人を呼んでそこで打合せをすると。どういうふうにしますかということで、計画を作って出してもらうということでございます。

【質問】 定光寺町地内違法開発について、あれ程、樹木等を剥ぎ取っている現状では、元に戻すことは難しいのではないかと思いますが、過去に県内で同規模のこういった開発を元に戻した例がありますか。
【知事】 広いといっても、約2.9ヘクタールですから、そういう意味ではね、ああいう山間地を、山地というか丘陵地をですね、土留めをやりながら、これは治山、砂防の事業で、それは幾らでも例がありますのでね、それをやって土留めをしながら、土留め工をしながら、そしてそこに木を植え、いわゆる植樹をしてですね、その元のその地域になじんだ植生に戻していく。これは幾らでも例がある。
 一番いい例はあれでしょ、海上の森でしょう。あれ、明治時代はげ山だったやつを、あれはまさに砂防の事業の代名詞みたいなとこでね、やったところですね、もう今は本当に何かもう水が滴るようなそういう自然に戻ったということなんですね。
 やはり、そりゃ江戸時代からね、やっぱりこの尾張・美濃のところは、こういう陶磁器産業の拠点みたいなところでしたから、周辺の、それは焼き物を焼くためにはね、とにかく土でこう作ったものを焼かないかんので、そういう意味では木を切って、どんどん窯でね、たいてやって、周りがドンドン何ていいますかね、はげ山になっちゃったというところはありますよね。それでもって当然植生が無くなればね、土砂崩れ等々が起きるので、それをやはり砂防工事、治山工事でね、営々と自然に戻していったという歴史がありますから。もう私は、ここもですね、このぐらいの面積であればそう難しくはないのではないかというふうに思います。
 ただ、最近でそういう例はあるのかいな。治山工事も砂防工事もいっぱいやってるからな。最近大きいやつはない。代表的なやつは海上の森だな、昔から言っているやつだな。ということでございます。

【質問】 定光寺町地内違法開発に係る是正指導には、どれだけの拘束力がありますか。
【知事】 これはですね、法律、条例に基づいてこれはやってもらわなきゃいけませんので、これやらなかったらずっと違法状態が続くということでありますからね。それは法に基づいて、当然いろんな罰則等々もありますから、それはやっていただくということになります。なります。
 そりゃどうしてもやらんかったら、それは原状回復命令みたいな、強制措置はあるということですよ。

【質問】 定光寺町地内違法開発に係る是正指導ですが、開発行為前の状況へ完全な復旧を求めますか。それとも、可能な限りの復旧を求めますか。
【知事】 基本、だから、全く元に戻るということはね、元の状況はどうかというのももう無いのであれですけれども、そこはもう今大分何ていうんですか、山肌も削ってね、あれして赤土が出ているという状況なんでしょう。ですから、それを当然その地形に合わせてできるだけ無理のない範囲で、できるだけ実現可能性がね、やりやすい形で、そして周りの植生に溶け込むような形に戻していくということになると思います。
 ですから、それはそれぞれの、この今の地形なり地形(じがた)等々でですね、一番実現可能性のあるやり方でしっかり元の植生、緑ね、山というかそういう緑に戻していくということになると思います。

【質問】 これまで、定光寺は、開発行為後に、県に申請し許可を受けるということをしてきたようですが、今回の措置に関しては、そういった事後の申請、許可はあり得ませんか。
【知事】 いやいや、だから、我々としては、法律、条例に沿った形に戻してもらうというか、沿った形にしてもらうということですから、やっぱり違法状態ですね、法律、条例に反した状態は改善してもらうという形で。これは測量とか図面とかを平面図、測量図等が今回提出されたので、それで大体ここの許可が約0.9ヘクタールで、違法に開発してたところが約2.9ヘクタールというのが分かったんですね。ですから、そこの場所は確定というか特定できたと。
 ですから、それの、その現状が測量図と平面図で現状が分かりましたので、それを踏まえてこれはですね、ここはこういうふうに戻してくれと、ここはこういうふうにしてくれということを打合せというか指導すると。その是正計画を出してもらって、そのとおりの工事をやっていただくということで、いわゆる法令に触れる状態を解消していくということになります。
 それが一番大事でしょ、やっぱりね。

【質問】 定光寺町地内違法開発に係る是正指導の内容は、許可を受けた約0.9ヘクタールを除く、残りの約2ヘクタールの復旧を求めるということでよろしいですか。
【知事】 いや、多分ね、というか約0.9ヘクタールも許可の状態じゃなくて、土剥ぎとったりとか何とかで大分変わっているんじゃないか、それ。約2.9ヘクタール全体を直してもらうということですよ。
 だから、これは僕もその平面図とか測量図見てない、見てるわけでないのであれですけど、現状はこうガサっと削っちゃったらね、それを元にもう一回土を戻してというよりも、そこにやれる一番実現可能性の範囲で、もう一回土留めをして土が流れないようにして、そこに木を植えていくということで自然に戻っていきますからね。
 だから、そういう形で周りの植生に溶け込むような、元に、自然に返していくということになるというふうに思います。

【質問】 定光寺町地内違法開発に係る本日の是正指導は、何時頃に行う予定ですか。
【知事】 今日文書出すだけで、あとだから、向こうの代理人と日程合わせて来てもらって、これはこうでこうでという打合せをしていくということになると思います。
 午前中に郵送で発出します。

【質問】 改めて、歴史ある寺がこういった違法開発を行ったことに対しての知事の考えを聞かせてください。また、過去にも違法開発を行った定光寺が、今後、二度とこういったことを行わないようにするための知事の考えを聞かせてください。
【知事】 これが明らかになったときも私、2月だったかね、最初明らかになったときね。そのときも申し上げましたが、やはりこういう歴史のあるですね、歴史と伝統のあるこういうお寺さんがですね、こういう形で法律、条例に反する行為をしていたということは極めて残念だし、遺憾だと思っております。
 やはり県民生活を送っていく上においてね、やっぱり最低限守らなきゃいけないルールはね、やっぱり守っていただきたい。特に、こういう歴史、伝統のある寺社であれば余計に守っていただきたいということを申し上げたかと思います。
 ですから、この前の住職さんはね、自分の土地だから外から見えなきゃいいやぐらいの軽い気持ちでやったというようなことを聞きましたけども、それはもうとんでもないことなんで、やっぱりこれ、このままだと土砂が流出したりしてね、やっぱり周りに迷惑をかけるということにもなりかねませんし。
 何でこれ分かったかというと、土砂が雨か何かで流れ出て県道に何か、道路に何か出てきたので、何だこれはというので分かったということなので、そういう意味では、他人さんとか世間の方々にね、やっぱり迷惑かけちゃいけないという、その最低限のルールは守っていただきたいということだと思います。
 ですから、今回改めてですね、これを指示することで、元のあの地、あの地にふさわしいね、あの歴史と伝統のあるお寺さんにふさわしい自然にね、戻すということで、しっかりと打合せ、協議をし、その是正計画をしっかり作っていただくということで、関係部署それぞれですね、きっちりと指導をし、またしっかりとフォローをしていきたいというふうに思っております。ですから、やっぱり社会的責任があると思いますよ。ですから、そういう意味ではしっかりこの社会的責任はね、果たしていただきたいということで。定光寺側も、そして本山の方もですね、これは「しっかり県の指導には従います」ということを言っていただいておりますから、順調に進んでいくというふうに思ってます。

【質問】 定光寺の前住職は、過去に「外から見えなければいいや」というようなことを発言したとのことですが、最新の状況で、前住職は違法開発をした動機等のをどのように説明していますか。。
【知事】 うちの県のね、担当部署がヒアリングといいますかね、したところ、梅だとか桜だとか楓だとかそういうのを植えて、何ていいますかね、より観光地化といいますかね、展望茶屋みたいなのも作ってるわけですから、より観光地にしてお客さんたくさん来ていただいて、皆さんの憩いの場にしたいということだというふうにお聞きをしましたが、どう考えても、この約2.9ヘクタールも全部、だから木も剥ぎとって、土も剥ぎとってね、赤土の状態にしてそういう木を植えてということは、言っていることとやっていることがつじつまが合わないのでね、それは違うんではないかと。例えば駐車場にしたりとか何かいろんな開発をして、別のことを、別の目的を考えてたんではないかというふうに思わざるを得ないということだと思います。
 それと、その県の担当部署がヒアリングをしたときの言い方としてね、自分の土地だから、よそさんに迷惑かけなければいいんではないかと、後でまた手続踏めばいいんではないかというふうに軽く考えてたというようなことも言っておられたというふうに聞いております。
 それはやはり、私はね、大きな間違いだというふうに言わざるを得ないというふうに思います。やはり現にですね、道路に土砂が流れてきたりということで、何ていいますかね、一般社会にやはり迷惑かけているわけですから、そういうことではなくて、やはり法律、条例、法令にしっかり基づいてね、やっていただくことが必要だと。
 個人さんはもちろんですが、こういうお寺さん、宗教法人さん、やはり社会的な責任は大きいと思いますね。ですから、そういう意味では、こういった法令にしっかりのっとって、基づいて対応をしていただかなきゃいかんということだと思います。
 ですから、今回住職さんも替わり、体制も替わりましたからですね、こういう平面図、測量図もきちっと出てきたので、場所も特定できましたから、これからそれを元の自然景観、植生に戻していくということで、これから個別にですね、担当部署がそれぞれに相談をし、協議をし、しっかりとした是正計画を作って、それを着実に実行していただきたいというふうに思ってます。我々もそれはしっかりとフォローをしていきます。

(2)静岡県知事選挙及び西尾市長選挙について
【質問】 昨日、静岡県知事選挙、西尾市長選挙が投開票されました。知事は両選挙で現職の候補者を応援しましたので、知事からすると1勝1敗ということだと思います。西尾市長選挙については、ちょっと意外で、かなり大差で新人が当選しました。この結果については、争点となったPFIへの市民の理解がまだ十分ではなかったという分析もあり、また、現職候補者の77歳という年齢に対する懸念もあったのかとも思います。知事はこの結果をどのように分析していますか。
【知事】 私は、選挙は頼まれたから応援に行ったということでね、依頼があったから行ったということですから、1勝1敗とかそういうことでは全くないということは申し上げたいというふうに思っております。そういうことでとられるのは事実と違うということを申し上げたいというふうに思います。皆さんが何を書こうがそれは自由ですけどね、それは自由ですけど、明日私が辞めると書いても自由ですから、どうぞ書いていただければいいんだろうと思いますが。
 静岡県はね、静岡県はかねてから川勝さんは非常に懇意にしておりますから、そういう意味でね、新しく我々愛知、静岡ね、東海地区でしっかりと連携をしてね、地方分権を始めね、やっぱり国に物申していこうということで全く考え方一致しておりますから、応援に行かせていただいたということでございます。しっかりとこれからもね、連携して頑張ってやっていきたいというふうに思います。
 西尾市の方もね、これは西尾、榊原市長さんは現職、現職の市長さんはね、一緒に仕事をやってきたということもあって、応援依頼されればそれは行くということだと思いますね。そういう意味では、我々は政治をやっていますとね、やっぱりそういうしっかり筋を通していくということがやはり大事だと思いますので、そういう意味では一緒に仕事をやってきたということもあり、それで榊原市長さんをしっかりと、私としてもですね、応援してきたということでございます。
 ただね、やっぱり選挙というのはそれぞれの地域での選択ということになりますから。今回でいえば西尾市のいわゆる合併、幡豆3町との合併によるですね、いろんな施設の再配置、整備、そのやり方ということで、1年というよりも、もう何年も何年も議論をしてきて、1年前ですか、議会でね、賛否分かれる中で議決をしたというのがちょうど1年前の6月じゃなかったですかな、確かね。
 ということで、そういうところからいろいろ尾を引いているということだと思いますが、そういう意味ではですね、その点が大きかったのかなという気もしますし、もう一つはですね、やっぱりあれですね、僕は、何だろうな、正直言って現職の方が何て言いますかね、あれだけの票差になるってのは、ちょっと意外ではありましたけどね。
 普通、やはり首長、現職というのは、やっぱり知名度それから等々でね、普通はやっぱりアドバンテージがあるのでですね、そういう意味では別の要素が、というかあれだけの差になるということは全く、別の要素ということなんだろうなというふうに思いましたね。だから、私が応援に行こうが行かまいが、それは大きなあれにはならないんじゃないでしょうか。ということだと思います。
 ですから、その点をね、どういうふうに今後なっていくのか、それは西尾市民というかね、西尾市役所、市、市議会の皆さんが、市民の皆さんも含めね、十分協議、議論をしていくという課題ではないかというふうに思っております。
 それは我々がこれまでも関与してきたものでもありませんしね、それは市が自分で計画を作り、議会と諮って、何票差でしたけれども1年前に議決、可決した案件ですから、それをどうされるかはまた、それは民主主義のルールにのっとって、またしっかりとやっていくということではないかというふうに思っております。その個別の内容について私がとやかく申し上げる立場にはないし、そのつもりもありません。十分議論してより良い方向を見出していただければいいのではないかというふうに思ってます。
 ただ、まああれでしょ。聞いてる範囲というか、皆さんも取材してるから分かるでしょうけれども、PFIという手法について異論があったということではなくて、何でしたっけ、30ぐらいの施設の整備を今後30年間一つの事業体、提案があったのが一つの事業体だったので、それも1社というよりも何社か集まって、そこに30年間丸丸、その建設も運営もね、全部ある意味で独占させるのかと、何だと、丸取りかということについて、それはおかしくないかというような声、非常に何といいますかね、ある意味でそう難しくない議論が、意見がそれは最初からあったわけですから、そこのところをもう少しやっぱりいろいろ、何ていうか、そういう声に少し配慮してやっても良かったんではないかというような気もしますけどね。しますけど、それは今後どうするかは、契約結んで、議決もして契約結んだから、それをどう変えるとなったら、それは契約というか、当然契約にいろんな条項がついてるでしょうから、それをどういうふうにするかは、それは西尾市とそして市議会がしっかり責任を持ってそれをやっていくということでしょう。それはまさに自らのことで西尾市さん、そして市議会、市民の皆さんが自らの責任でしっかりと対処をしていただくというお話ではないかというふうに思ってます。

(3)東京都議会議員選挙について
【質問】 東京都議会議員選挙が先週告示されましたが、注目点、展望、政局への影響をどのように見ていますか。
【知事】 東京都議会議員選挙がね、金曜日から始まって、今度7月2日日曜日のですね、投開票ということでありますが、やはり東京都議会議員選挙、首都東京の決戦ということもありますし、大体この時期、統一地方選挙に2年外れて単独選挙、単独の大型選挙になりますから、そういう意味ではこれまでも注目が非常に高かったということだと思いますし、また、都政というよりもそれぞれの、やっぱり何ていいますか、その時々の国政のね、テーマが争点になる、そういう性格のね、大型選挙だと思っております。
 ですから、今回も小池さんの都民ファーストの会がどこまで議席を、得票を上積みして、どこまで議席を伸ばしていけるのか、それからそれに対して今第1党である自民党がどこまでしのぐのかということなのかなという気がいたしますが、現状からすれば、小池さん、都民ファーストの会が相当の勢いでですね、選挙戦に臨んでるということではないかというふうに思っております。ですから、そこが今後1週間でね、どこまで伸びていくのか、それとも第1党である自民党が、どの段階で踏みとどまれるのかということが一番の焦点だろうと思っております。
 やっぱり首都東京でもありますし、2020年の東京オリンピック・パラリンピックという大きなビッグイベントがね、控えておりますので、そういう意味では、今後2020年まで東京都の及び東京都政の在り方というのは日本中の注目になるんだろうと思います。ですから、そういう意味では今回の都議会議員選挙が今後の日本の政治というか政局のね、大きな一つの要素になることは間違いないと思っております。
 ですから、私としては、今申し上げたような形のことでしっかり注視をしていきたいというふうに思っております。
 それとですね、もう一つ更に加えて言いますと、東京都はですね、やはり財政規模、それから首都であるということ、それから財政規模、それから経済規模、それからやはり何といっても我々今問題だと言って問題視しているわけでありますが、日本中の国の課題と言っても過言ではないと思いますが、東京一極集中をどういうふうに日本としてね、日本の国としてこの東京一極集中をどういうふうに歯止めをかけストップをしていくのか、そしてどういうふうに是正していくのかというのがやっぱり大きな課題だと思います。ですから、東京都の今回の東京都議会議員選挙においてどういう勢力図になってどういうふうに今後東京が進んでいくのか、それに対して我々がやっぱり物を申していかないかんので、それについてどういうふうになっていくのか、そういう面でもやはり注目をしていかなきゃいけないということだと思います。
 それともう一つはですね、やはり47都道府県ということでありますが、東京都は大都市圏を代表する自治体でありますから、我々愛知県ともですね、相当何といいますか、ベクトルは一緒でありますし、これまでもですね、地方法人課税の問題とか様々な課題、そうしたものでですね、東京、我々愛知、大阪、そういったところで大都市圏域で連携をして国に物申してきたということもありますので、そういう意味では、地方自治体、地方公共団体の右代表という性格もあると思いますね。ですから、引き続きですね、我々としてはしっかりとそういう面では連携をしてスクラム組んで国にはしっかり物を申していきたい。国及び今の政治ですね、国政に物申していきたいということは、これはこれまでと一緒だというふうに思います。ですから、大都市圏の自治体としてね、大都市圏の大規模自治体として一緒に国に物申していくということもこれからもやっていかなきゃいかん、更にやらないかんと。
 ましてやこれから憲法改正の議論なんてね、地方分権という議論が何かどうもあんまり出てきていないので、やっぱり地方分権をもっとですね、進めろということをですね、これからこの来月の全国知事会でもそれだって一つのテーマになろうかと思いますが、それはやっぱり我々も申していきますが、やはり東京都にもですね、この地方分権をもっと進めてもらいたい。それは憲法改正でもそれは議論してもらいたいということをですね、やっぱり一緒になって言っていただきたいということを、これは申し上げていきたいと思います。
 という面と、さっき申し上げたやっぱり東京一極集中は、これはやはり東京都自身が言いづらいのかもしれませんが、やはりこれはですね、日本の大きな私は病だと思いますのでね、東京一極集中は。私は2年前の選挙のときに東京一極集中は日本の宿あだと。宿あというのは治らない病だという意味ですけどね、もう言い切っておりますけども、これはね、やっぱりいろんな面で歯止め、ストップをかけてかないかん。そこはやはり東京都と一緒になってスクラム組んで地方分権を言うということもありますが、やっぱり東京都には物申していくということもね、これはやらなきゃいけないということだと思います。
 例えば、大学生のですね、東京一極集中の是正。23区内の大学生の、大学のですね、定員管理。国公立大学は増えませんけど、私立大学は駆け込みでばんばか定数増やしているというのは、私は由々しき事態だと思いますのでね、そういったことはやっぱり引き続きしっかり物申していかないかんという両方の側面もあり、やはりこの東京都議会議員選挙、それから今後ね、都民ファーストが自民党打ち負かすというようなことがあればですね、やはり相当国政には影響があるんじゃないでしょうか。
 やはり東京都は、やっぱり浮動票、浮動層が大体6割を超えますんでね、ですから、そういう意味では都市部のサラリーマン層が圧倒的多いわけですね。そういう人たちが何を争点に、どういうふうな1票を投じていくのか、それはやっぱり今後のこの国政に大きく影響出てくると思いますので、そういう点でもやはり注視をしていきたいというふうに思ってます。

(4)タカタ(株)の民事再生法の適用申請について
【質問】 エアバッグのリコール問題で経営が悪化した自動車部品メーカーのタカタが、本日、東京地裁に民事再生法の適用を申請しました。県内にはタカタの下請け企業が65社程度あるとされていますが、県としてどのようにフォローしていきますか。
【知事】 まだそういった手続に入ったところでありますから、今後ですね、その手順、手続が進んでいく中で様々に、それぞれの取引先との関係どうするか、債権・債務関係どうするかということが協議されていくと思いますので、そうした段階において順次フォローをしていければというふうに思ってます。
 いずれにしても、その取引先等々はですね、私ども産業労働部等々でこれは十分把握できますので、そういったところには個別にですね、ヒアリングもしながら、そういった影響が大きく及ばないように我々としても、県としてね、行政として、やっぱりフォローできることはしっかりフォローしていくということになると思います。