知事の記者会見
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平成29年11月27日(月) 午前10時

1 知事発言
(1)知事の中国・江蘇省渡航の成果について
 皆さん、おはようございます。
 11月27日ですね、月末、11月最後の月曜日ですね。午前10時、定例記者会見を始めさせていただきます。
 私の中国・江蘇省の渡航について申し上げたいと思います。
 11月21日から23日までの3日間、中国を訪問いたしました。
 まず、21日午後、在上海総領事の片山和之総領事と面談をいたしました。総領事から、日中間における政治・経済情勢などを御説明いただきますとともに、愛知県と江蘇省など地域間の交流の重要性や今後の日中関係を始め、労働力人口の減少など様々な社会問題について意見交換をいたしました。
 その後、同じく21日ですが、夕刻、南京市で江蘇省の呉政隆省長と面談をいたしました。呉省長からは、両国の友好関係の基盤は民間交流にあり、地方政府としてはこの友好交流をますます発展させ、今後は特に科学技術、文化交流、青少年交流の分野に力を入れていきたいとの発言がありました。
 私からは、愛知県と江蘇省は1980年に友好提携を結んで以来、各分野で交流を深めてきており、私が知事になってからも、2013年の日中漫画展、2015年の江蘇省演芸集団による記念公演、そしてこの度の書道展開催など、文化交流にも力を入れてきたと申し上げました。
 また、愛知県と江蘇省では、市同士においても5組の提携があり、その中で徐州市と友好提携を結んでいる半田市は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックで中国選手団と市民との交流などを行う「ホストタウン」に立候補していると紹介をいたしまして、またそのサポートもお願いをいたしました。
 さらに、今後は科学技術交流、文化交流、青少年交流の分野で一層関係を深め、特に青少年の相互交流は是非実現をしたい。特に高校生というふうに申し上げますとともに、来年6月に開催する愛知県での書道展には、江蘇省からも多くの方々にお越しをいただきたいと申し上げました。
 翌22日には、江蘇省美術館で開催されました「愛知県・江蘇省友好書道展」の開会式に出席をいたしました。開会式は、陳震寧副省長を始めとする江蘇省関係者、愛知県からは中部日本書道会、東海書道藝術院の会員の皆様、日中友好愛知県議会議員連盟、愛知県政功労者協会の皆様など、総勢200名を超える多くの方に御出席をいただきました。大変盛大に行われたということでありまして、そこで、開会式と挨拶とテープカットを行わせていただきました。
 開会式の挨拶の中で私からは、この度の書道展の開催により、日中の共通の文化である書道を介して、両地域における草の根の文化交流が更に盛んになり、日中両国民における相互理解が一層深まることを期待していると申し上げました。また、陳副省長から、書道は日中共通の文化であり、この度の書道展は民間交流の良いプラットフォームとなり、今後の両地域の相互理解につながるものであるとの言葉をいただいたところであります。
 書道展には、私も「累世通好(るいせいつうこう)」という、長年にわたり友好的な関係が続くことを意味する中国由来の故事成語を揮ごうして、展示をさせていただきました。
 書道展の交流会では、日中双方の書道家らが参加をして席上揮ごうなどを行い、交流を深めさせていただきました。
 その後、22日ですね、午後ですね、常熟市に移動し、愛知県西尾市に本社があり、2004年と早くから常熟市に進出をした欧徳克斯(オティックス)社を訪問いたしました。オティックス社では、自動車のエンジン関連部品の製造工程などを視察をし、常熟市で事業を行うメリットや課題などについてお話を伺ったということであります。
 22日の夜は、常熟市の王よう書記と面談をいたしました。王書記からは、愛知県は日本の製造業の中心であり、ハイテク技術をけん引しているが、常熟市もトヨタ自動車の研究開発センターがあるなど産業が盛んであると。一方、愛知県体育館が舞台となったピンポン外交を顕彰する記念碑がこの常熟市にも建てられており、愛知県と関係は深く、今後も交流関係が発展することを期待しているとの発言がありました。
 常熟市というのはちょうどですね、ずーっと上海市に近い方でありますけど、上海市の隣が蘇州市、蘇州市の長江寄りのところでね、南通に行く長江大橋というのが架けられておりますが、そこのたもとが常熟市というところでありまして、まだ20年たってないんでしょうね、江蘇省肝煎りでですね、そこに経済開発区といった形で作りですね、もう既にですね、人口は中国人だけで110万人、外国人労働者を入れると90万人、200万人の規模ということでございます。もちろん中国は人口の桁が違いますのでね、でございますが、大変インフラもそろっておりですね、新たに産業都市が出現したという感でありました。
 その常熟市でございますが、そこで私からも、愛知県と江蘇省は1980年に友好提携を結んで以来、各分野で交流を深めてきており、現在、愛知県企業240社が江蘇省に進出をし、そのうち16社が常熟市で事業を行っていると紹介をいたしました。
 また、今年南京で開催している日中書道展を来年6月には愛知県で開催するので、王書記始め常熟市からも多くの方に愛知県へお越しをいただいて、書道展や愛知県体育館にあるピンポン外交記念モニュメントを是非御覧をいただきたいということを申し上げました。
 この王よう書記は、去年5月にですね、江蘇省の石泰峰省長がこちらに来ていただいた折にですね、その一団、デリゲーションの中にですね、代表団の中におられた、一緒に来ていただいたということでございます。
 また、最終日23日にはですね、常熟市虞山公園にある米中ピンポン外交記念碑を視察をいたしました。この記念碑は、江蘇省出身の男子卓球選手で、愛知県体育館で開催された1971年の第31回世界卓球選手権でアメリカ人選手と交流し米中関係改善のきっかけとなった、荘則棟氏の働きかけにより、2011年に設置をされたものでございます。そういった由来がございます。
 そして、記念碑の横で常熟日報と常熟テレビの取材を受けまして、愛知県体育館にも2015年に記念モニュメントを設置をし、ピンポン外交の意義を若い世代の人にも伝えていることを紹介をいたしまして、愛知県と江蘇省の友好交流は37年にもわたりますが、今後も更に発展させていきたいと述べました。
 ただ、この虞山公園というのは大変立派な公園でありましたけれども、非常に印象的だったのは、平日の午前中でありましたけれども、9時前に公園行って記念碑を見ましたけれども、もう既に人がいっぱいというかですね。やっぱり、もう中国は、男性が60歳で定年で、女性は55歳で定年なので、あとは年金生活をどうやってあれするのか、年金生活に入るということで。公園の中は、そういうリタイアされた方々であふれていた感がありまして。もう何ていう、喫茶店みたいなオープンカフェみたいな所は人でいっぱいで、みんなで何か日がな、お茶飲んでこう、何か碁やったり、何かやってんでしょうね、将棋を。あとは音楽をかけて、太極拳ではなくて、音楽をかけて、ひたすら女の人ばっかでしたけどダンスをやっている。これは、この人たちは長生きするんだろうなと思って見ましたけれど。思わず、これ10年後20年後というのは中国でも介護どうするんだろうと、大変だなと。人数半端でありませんもんね、と思いました。いずれにしても、今の何か中国の縮図を見させていただいたような感がありました。
 さて、最後にですね、23日、常熟市にあるトヨタ自動車の部品会社、午前ですね、部品会社と研究開発センターを視察をいたしました。
 トヨタ自動車(常熟)部品有限会社は2014年に生産を開始し、自動車の駆動部品の製造・開発を行っておりまして、無段変速機(CVT)やハイブリッド用トランスミッションの生産工程などを視察をいたしました。
 その後ですね、2キロ先の、離れている、2014年開業したトヨタ自動車研究開発センター有限会社、全長5.2キロの高速周回路のあるテストコースや、電池・モーターなど、新エネルギー車関連部品の試験・評価施設を併せ持つ世界最大規模の研究開発センターを視察をいたしました。各種試験・評価設備や水素ステーションを視察をし、中国製EVによるテストコース走行に試乗したほか、中国の自動車産業政策についてお話を伺ったということであります。
 あの辺は全部真っ平らで、あと池が多くてですね。これ元々は何でしたと言ったら、これは上海ガニの養殖池だったという所を埋めて、ですから今も、カニとエビの養殖池だったというんで、今もその中にある池から上海ガニとエビが出てくるということを言っておりましたが。大変大きなですね、テストコースとテクニカルセンターということではありました。
 これ、今後、中国国内でEVシフトが進んでいく中でですね、ここでEVを試験をするということになるということであります。私は、ちなみにリクエストしまして、中国製のEVを試乗したいということで試乗させていただきましたが、大変、何といいますかね、中国メーカー、地場メーカーでありますけどね、中国の資本、外資ではなくて中国資本のメーカーのものでありましたが、非常に何ていいますかね、完成度が高くですね、これはなかなか大変なライバルだなという感じのことを思ったということでございます。
 そんなことを視察をした上でですね、木曜日の夜帰ってまいりました。
 2泊3日、短い渡航でありましたが、友好書道展の開催、江蘇省省長、常熟市書記との面談、県進出企業の視察などを行いまして、中身の濃い有意義な渡航であったというふうに思っております。
 そして、来年6月19日から24日には、今度は愛知県で書道展を開催をいたします。これ電気会館だね。電気文化会館でございます。ということでございますので、今回の江蘇省での盛り上がりをしっかりと引き継いで、両県省、日中の友好交流の一層の発展につなげていきたいと考えております。よろしくお願いをいたします。

(2)フィギュアスケートグランプリファイナル愛知・名古屋2017「キス・アンド・クライ」パネルの設置について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/sposhin/gpf6.html
 フィギュアスケートグランプリファイナル愛知・名古屋2017「キス・アンド・クライ」パネルの設置について等々申し上げます。
 フィギュアスケートのグランプリファイナルが、いよいよ来月7日から10日まで、ここ愛知・名古屋の日本ガイシホールで開催をされます。
 現在行われております、グランプリシリーズ2017のアメリカ大会で、グランプリファイナル2017に出場する全ての選手が決定いたします。
 既にファイナル出場が決まっている本県出身の宇野昌磨選手の活躍にも大いに期待をしております。それから、日本選手では女子の樋口新葉選手も出場も決定ということでお聞きをいたしております。あとは、宮原知子選手がね、出られるかどうかということのようでございますが、また大いに期待をしたいというふうに思っております。
 県や名古屋市などで構成する大会の支援委員会では、この大会のために選手、関係者、観客の皆様に向けて歓迎装飾を行います。コーチと選手が採点結果の発表を待つ、あのスペースは「キス・アンド・クライ」、結果によってですね、叫んだり抱きついたりという、こういうドラマが展開されるので「キス・アンド・クライ」というふうに言われるそうでありますが、そのデザインのパネルを12月1日から10日まで中部空港・セントレアの国内線到着ロビー、12月6日から10日まで名古屋駅中央コンコースに設けるウェルカムプラザにも設置をいたします。この名古屋駅のウェルカムプラザには、大会の入賞者に贈られるビクトリーブーケとメダルのレプリカも展示をいたします。
 本日、ここにレプリカを用意しておりますので、後で御覧をいただきたいと思います。これがレプリカですね、これは。見えるかね。レプリカでございます。
 そうか、まずビクトリーブーケだな。まずビクトリーブーケはですね、「愛知県花きイノベーション地域協議会」が制作し、大会組織委員会に贈呈をいたします。これ使ってちょということで。なかなかきれいなもんでしょ。この中央のこの白い花がね、これがポイントということでございますが。
 これは先週24日に発表させていただいたということでありますが、愛知県農業総合試験場が、国のですね、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構と共同で開発した新たな菊でありまして、花びらの先端にですね、これ見ていても花びらの先端に複数の突起があってね。何て言ったらいいんだろうなこれ、花びらの先が割れてるんだな、複数の突起があって割れておりまして、珍しい花の形を持つことが特徴で、華やかな雰囲気を醸し出すことから、ブライダルなど祝い事への利用が期待をされるということでございます。これは「かがり弁」と呼ばれる新しい菊でありまして、氷の結晶のような形をしているのが特徴で、白く輝く銀盤の世界を表現をしているということでございますので、よろしくお願いをいたします。
 これは、ビクトリーブーケは、それぞれの種目上位3人ですね、メダル取った方々に差し上げるということでございまして、後でまた写真撮って、是非よろしくお願いをしたいというふうに思います。
 そしてもう一つ、こちらのメダルのですね、メダルは大会組織委員会が作りますけど、このメダルのですね、リボン、リボンはですね、これは何を隠そうというか、何といっても、有松・鳴海絞の老舗、竹田嘉兵衛商店さんに制作を依頼して作った、鎧段絞りという伝統的な絞り染めの技法で制作をされたものでございます。これね、鎧段絞りということでございます。
 これはですね、愛知県絞工業組合に有松・鳴海絞のリボンの制作を我々が相談をしたところですね、組合の理事長で、全国町並み保存連盟理事であります竹田嘉兵衛商店さんが制作をしていただくことになったということでございまして、またこれも後で御覧をいただければというふうに思います。置いておきますからね、よろしくお願いします。
 そして、なお、名古屋駅中央コンコースのウェルカムプラザでは、このビクトリーブーケを持ってキス・アンド・クライパネルの前で記念撮影を行うことができます。愛知県県民栄誉賞第1号の浅田真央さんのジュニア時代の衣装や写真なども展示をいたします。
 このほか、12月2日から10日まで、大会の盛り上げイベントとして、「フィギュア応援宣言!GPファイナル2017」をオアシス21の豊田合成リンクで開催をし、今シーズンのグランプリシリーズの写真パネル20点を展示するほか、12月8日、9日の2日間はパブリックビューイングもオアシスでやります。そして、私と忍者隊によるトークショー、安藤美姫さんのトークショーなど、ステージイベントも行います。
 多くの方々の記憶に残る素晴らしい大会となりますように、是非とも県民の皆様に一緒になって盛り上がっていただきたいと思っております。

(3)あいちのまちなかでの「あいちアール・ブリュット」作品の展示について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/shogai/machinaka-artbrut.html
 あいちのまちなかでの「あいちアール・ブリュット」作品の展示について申し上げます。
 愛知県では、昨年度開催いたしました「第16回全国障害者芸術・文化祭あいち大会」から1年となります12月から1月にかけて、障害のある方が制作されたアート作品を身近に楽しんでいただけるよう、企業の店舗や宿泊施設などのまちなかで作品展を開催します。
 一つ目は、あいちアール・ブリュット アンド アティックアート連携作品展であります。
 一般社団法人アティックアートは、三河地域の企業を中心として、障害のある方の絵画をデザインしたボックスティッシュやクリアファイルなどのノベルティグッズを制作し、眠っていた才能に光を当てる活動に取り組んでおられます。昨年の全国大会では、一般社団法人アティックアートを始めとする企業、学校、幅広い皆さんに御参画いただき、大いに盛り上がった大会となりました。
 今回は、一般社団法人アティックアートさんと新たな連携として、本年9月の「あいちアール・ブリュット展」の展示作品の中からデザイン原画を選定し、ノベルティグッズを作成をいたしました。ということでありまして、それを展示するということです。
 そしてさらに、昨年の2名に加えて、今年度新たに6名の方があいちアール・ブリュット展をきっかけに、絵を描くことで一般企業に就職されておりまして、その取組は、福祉、芸術の分野を超えて確実に広がっております。
 この連携作品展では、企業の御協力によりまして、金融機関の店舗などを会場として、ノベルティグッズやその原画、絵を描くことを仕事として就職された皆さんの作品を展示をいたします。是非全国大会を機とする「ゲイジュツのチカラ」の広がりを御覧をいただきたいと思います。
 就職された方は、各社の広報担当として、企業名を出して作品展に出展するほか、店舗や社内応接室などの作品展示や、企業のカレンダーの制作などで各企業での仕事に貢献をしていただいているということでございます。全国から、福祉関係者等々からですね、こういうやり方があったのかということで非常に反響を呼んでおりまして、これは相当多分広がっていく動きになろうかと思って期待をいたしております。
 今年のあいちアール・ブリュット展では、作品展示と併せて、展示作品からのノベルティグッズの制作へと展開が広がっているということでございます。是非ですね、制作したノベルティグッズとその原画を併せて展示をいたしますので、原画の作品からグッズがデザインされる過程もね、併せて御覧をいただいて関心を持っていただければと思います。
 また、このほか、愛知における障害者芸術の取組の礎となっている方の作品、海外にも紹介されている作品、障害者芸術の枠を超えて画家として活躍されている作品など、愛知の障害者芸術の積み重ね、広がりを御覧をいただける作品展となっておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 二つ目は、「“あいち”まちじゅうアール・ブリュット展」であります。
 これは、今年度新たに設置された「あいちアール・ブリュットネットワークセンター」を中心に、アート活動に取り組む福祉施設や事業所が連携して開催する作品展であります。
 活動に賛同していただいた企業の御協力の下、旅館などの宿泊施設、自動車販売店などを展示会場とし、三谷温泉の旅館では地元蒲郡の風景を描いた作品、自動車販売店では車をモチーフにした作品などを展示する予定であります。会場に合わせた作品をお楽しみいただきたいと思います。
 こうした企業との連携や雇用分野への広がりは、全国大会を機とする愛知の特色の一つとなっております。また、まちなかでの展示は、気軽に作品を御覧をいただけることで、作品の魅力はもとより、障害や障害のある方について知っていただける良い機会になると思います。
 今回のような県内に広がる障害者芸術のまちなか展開は、本県では初めてでありまして、こうした地域に根差した取組は東京2020オリンピック・パラリンピックの文化プログラム、そして共生社会の実現に向けての推進力になると思います。
 いずれも入場無料。店舗利用、宿泊者以外の方も御覧をいただけます。是非身近なまちなかでの作品展示をお楽しみをいただきたいと思います。
 これにね、書いてありますように、お手元にこの資料が、このあいちアール・ブリュット アンド アティックアート展ということであります。場所も3か所示してありまして、一つは岡崎信用金庫の名古屋支店、それから豊橋商工信用組合の本店、それからですね、葵丘という小原建設のギャラリーさんということでございます。
 それからもう一つの「“あいち”まちじゅうアール・ブリュット展」も、これも場所は書いてある4か所ですね。三谷温泉平野屋さん、それから愛知トヨタの蒲郡営業所、それから蒲郡信用金庫本店1階、それからシティホテルアンティーズ、これは豊田市ということでございます。
 こうした作品展が企画・実施されていくことは、全国大会の盛り上がりを受けた広がりでありまして、地域にアート活動、障害者芸術活動が根づいていくということにつながっていくと思います。愛知の特色と言われる場所でね、会場になっておりますので、是非多くの皆さんにお越しをいただいて、その広がりをね、御覧をいただきたいと思います。
 私からは以上です。

2 質疑応答
(1)地方消費税の清算基準の見直しについて
【質問】 地方消費税について、人口基準と統計基準のウェイトを見直し、人口基準を50パーセント程度に高めるという報道がありますが、知事はどのように見ていますか。また、今後、国に対してどのように意見等を言っていきますか。
【知事】 これにつきましては、まずはですね、統計基準、人口基準のウェイトについては具体的な見直し案が示されているわけでありませんので、そこはまだ、現段階で私が申し上げる段階ではないかと思いますが。
 ただ、これはかねてから申し上げているとおりでありまして、これはですね、地方消費税の清算基準というのは、税収を最終消費地に帰属させるための指標でありまして、税の理論に、あくまでも税の理論にね、基づいた対応でなければいけないということを申し上げてきたところであります。
 ですから、都道府県の税収のね、偏在の是正だとか財政調整の手段といったことではね、これは理屈は通らないということを申し上げてまいりました。あくまでも税の理屈の中でね、考えていかなければ、それは税というのは租税法定主義でありますから、理屈があって法律で決めてやる話なので、そういうことでは通らないということを申し上げてまいりました。
 先週ですね、火曜日、21日に検討会の報告が出されたわけでありますが、統計の計上地と最終消費地がかい離されていると推定される項目とか非課税取引に該当する項目といった除外が盛り込まれてますけど、引き続きですね、しっかり議論をしていただきたい、議論していかなければならないと思っております。
 一方で、従業者数を外すということについてはですね、これは正直言って今まで全国知事会の地方税財政常任委員会でもそういった議論がされているわけではないので、唐突感は否めないというふうに思います。
 私どもとしては、これまでの継続性の観点、いわゆる料理飲食等消費税、料飲税からですね、特別消費税に移り、そして消費税の中に盛り込まれた、そういうもともと都道府県にあった料理飲食等消費税の変形であるということでですね、その部分を入れ込んでいた。要は、消費というのは住んでるとこでもやるし、働いているとこでも、勤務地でも当然ね、御飯食べてそしてお酒飲みに行ったり、またいろんな物買ったりして、当然勤務地でも消費するわけですよ。むしろそちらの方が多いのかもしれない、どちらかというとね。人によってはですよ、人によっては。ですからそういう意味で、これは当然、これはそういった勤務地での消費を反映させる指標でありますので、当然継続されるべきものだというふうに考えております。そういった税の理屈、理論を踏まえた上でのね、議論をしっかりと更にやっていかなければならないというふうに思います。
 私どもはね、引き続き議論の動向を注視するとともに、今回の見直しが税の理論に、理論に基づいたものになるように、要は、税の理論ではなくて何かえいやーでやるようなことではなくて、税の理論にしっかり基づいてやるように、引き続きですね、関係方面にはしっかりと働きかけをしていきたいというふうに思っております。
 なお、東京都とのあれは、24日、全国知事会が24日ありました。私は様々にもう日程がガチガチに入っておりましたので行けませんでしたが、全国知事会では、東京都、私ども愛知県、そして大阪府とですね、共同歩調をとって、今私が申し上げた同様の主張をさせていただいたわけでございます。
 引き続き、関係方面には粘り強く、そしてしっかりと働きかけていきたいというふうに思っております。

(2)平成30年度税制改正について
【質問】 来年度に向けて税制改正の議論が本格化していく中で、今後の議論の行方について、どのような点を重点的に見て、国への働きかけ等をしていきますか。
【知事】 税はですね、私、国会議員の折から毎年今の時期、11月12月は税の議論を毎年精力的に参画をさせていただきました。
 やはり政治のですね、民主主義、政治の原点というのは、やはり税をいただく、国民の皆さん、企業の皆さんからいただいて、それを配分するというのが基本でありベースでありますしね。
 そもそも国会、議会が始まったのはイギリスのね、税の議論、王様が勝手に税をドンドン取るからいかんと言ってですね、議会が始まってね、それを議会で決めるんだということでね、始まった。アメリカの独立もですね、「代表なきところに課税なし」というようなことからですね、始まった。やはり民主主義の原点だと思いますので、やはり様々な観点からしっかりと議論をしていただきたいというふうに思っておりますが。
 今我々が申し上げてきたものとしては、自動車諸税についてはね、抜本見直し、これは平成31年度の税制改正の中でと、それまでにという話なので、今年度、来年度にまたがる議論だと思いますが。
 ですから、我々は引き続きその旨をですね、連携する10の、10といいますかね、北海道と和歌山県も12の、12の道県知事とね、しっかりと連携をし、またそういった主張をまた、展開をしていきたいというふうに思います。簡素化、グリーン化、そしてまたユーザー負担の軽減といったことをね、かねてからの主張を申し上げていきたいというふうに思います。
 そして、航空宇宙産業の特区の税制についても、これは制度が続くのに税だけがなくなるということでは、それは国の政策効果という点でいかがなものか、整合性がとれないのではないかということなので。ただ、税は、2年ごとのローリングになってますのでね、ですからこの3月末でありますが、これはしっかりと延長し、むしろ宇宙関係を入れて拡充していただきたいという要望を引き続きやっていきたいというふうに思っております。
 そして、更に議論になっておりますのが、森林環境税の議論がありまして。これは全国知事会でも私申し上げてきてますけれども、都道府県が主体的に、森林整備というのは流域管理、河川の流域と森林が一体なので流域管理、広域的にやってきたということで、市町村というよりも、県がですね、中心となって森林整備、造林も間伐も林道も治山もですね、県の事業としてやってきたと。大規模なものは一部国の直轄というのはありますが、基本は県がやってきたという歴史がございます。
 そういった実態、それから、そういう意味ではそういった森林整備の事業を主体的に担ってきた県においてもそういった財源の確保が必要だということ。
 それから、もう既にですね、私ども愛知県の「あいち森と緑づくり税」を始めですね、37の府県と横浜市、ですから38の自治体が独自課税をしてですね、住民税を上乗せして独自課税をして森林整備事業をやってきているということがございます。
 ですから、新たに今度森林環境税、新たな新税ですからね、新税を起こす、立てるというときには、やはりそういった既存の税体系なり事業とやはり整合性がとれないとですね、これはやはり私は、なかなか国民の皆さんの御理解、御納得は得られにくいのではないかと言わざるを得ないと思うんです。
 ただ単に山の方が金が欲しい金が欲しいと、喉から手が出るほど金が欲しいというだけで新税ができてしまうというのではね、私は多くの都市住民始め国民の皆様の御納得が得られにくいのではないかというふうに思います。
 ましてや、だから結局あの報告書は何ですか、これも11月21日の総務省の報告書なんですね。報告書では結局、都道府県が主体的にやってきた森林整備との関係はですね、それは今後議論するというような形で、今現段階でここの整理は十分つかないというふうに諦めているようでございますけど。そりゃちょっとおかしいのでは、それはちょっとおかしいというか、おかしいですね。それはね、おかしいと言わざるを得ないと思いますし、やはりそこはしっかりと整理をしていかないとですね、いけないし、新たに森林環境税をかけるのであれば、これのお金はましてや目的税として扱うんならばね、目的譲与税ですよ、譲与税として市町村に渡すというんであれば、それ何に使うんですかと。事業目的から、何に使うのかわからないけど、ただ単にお金が足りないからいただきますよではね、こりゃ私はね、税の、新税を立てる理屈としては弱いと言わざるを得ないというふうに思います。何か今の議論のままではね、私はちょっとまだまだ生煮えではないかというふうに言わざるを得ないと思うんですね。多くの方がそう思ってるんじゃないでしょうか。
 森林整備の重要性はね、もちろんわかりますから、だから何に使うんだと、何をするんだということと、今県がやっている、いろんなこういう森と緑づくり税といったような事業では何が足らないんだと、これ以上何に使うんだということをやはりしっかり十分議論し、理論的にですね、整合性と説明がつくようにしていただかなければいけないというふうに思います。そのことは、また引き続き申し上げていきたいというふうに思います。
 そして、地方消費税の清算基準の問題につきましては、今、先ほど申し上げたとおりでありまして、あくまでも税の理屈に基づいて最終消費地、消費したところに税収は帰属するという形の原点、原理原則を踏み外さないようにね、やっていただかなければいけない、それでなければそれも国民の理解と納得は得られないのではないか。ただ単にお金が足らないから、少ないところにかわいそうだからあげるというのではね、それは税の理屈が通らないというふうに言わざるを得ない。
 税の理屈ができない、税の理論ができないということは、結局、その次にはね、国民の皆さんの理解と納得は得られないということにつながるんだろうというふうに思います。ですから、そういう意味でね、私はこういった様々な税制の議論はやっぱり民主主義の原点ですから、しっかりと多くの関係者を含めてやっていくことが必要だと思いますが、あくまでもやはり税としてのですね、原理原則、基本がしっかり踏まえられたものでないといけない。その上で国民の皆さんのね、理解と納得が得られるものでなければいけない、そのことは強く申し上げていきたいと思います。ですから、また引き続きですね、そうした点を強く主張をしていきたいというふうに思っております。

(3)立憲民主党始め野党の動向について
【質問】 昨日、立憲民主党の愛知県連事務所の開所式が行われ、今後、統一地方選挙や参議院議員選挙に候補者を擁立する方針が示されました。一方で党本部は立憲民主党からの立候補を望む地方議員に対して年内に入党を検討することを求める発言もありました。知事はこのような立憲民主党始め野党の動向についてどのように見ていますか。
【知事】 後段の部分は、年内に立憲民主党に入る人は決断してくれというのは、枝野さん昨日撤回したんですね。撤回した。ちょっと言葉が過ぎたと、誤解を受けたんであれば撤回しますと言って撤回されたと報道で聞いておりますので、それは置いといて。
 政党がですね、それぞれの政党がそれぞれの政治活動をですね、やっていくということについて私がコメントする立場にはないので、それぞれしっかりやっていただければいいのではないかというふうに思っております。
 ただ、ずっと私申し上げているように、やはり統一地方選挙、地方選挙とかあと参議院選挙とはちょっと別の次元、別の枠組みになろうかと思いますが、ただ、政権選択となる衆議院選挙においては小選挙区制がやはりベースになっておりますから。小選挙区というのは1人を選ぶ制度でありますので、私はかねてから申し上げているように、やはり、与党は説明する責任、野党はただす責任ということなんで、与党野党それぞれにやはりできるだけこれは候補者を集約して論戦を戦わせた方が、国民に選択肢を持ってもらえるという意味で、これはいいのではないのかということを、いいのではないかって、それが基本ですよね。この選挙制度を選択した以上は、そこに帰結をしていかないと、国民の皆様に選択肢が示せない、政治が選択肢を示せないということになりますので、それは各党、やはりそれに向かって努力をしていただかなければいけないというふうに思います。
 そういう点はね、是非それは立憲民主党がということではなくて、それは全ての政党においてそういった面での努力というかね、取組をやっていただく必要があるのではないかと思います。それが国民に対する責任を果たすということではないでしょうか、と思っております。
 その上でね、統一地方選挙、参議院選挙についてどうしていくか、これは今後の議論ということではないのかなというふうに思います。
 それぞれの政党がいろんな活動されるということについては、そりゃ日本は何やったって自由なんですから、特に政治活動、そして言論の自由というのは、これはもう保障されておりますので、それぞれね、切さたく磨してやっていただければいいのではないかというふうに思っておりますが、ただ、ベースとして、やはり与党、与党は説明する責任、野党はただす責任。よりそれぞれの陣営がまとまっていくということが、今のこの選挙制度を前提にすればですね、それこそが国民の皆さんの政治に対する期待に応える道だというふうに思っておりますので、そういう方向で進んでもらいたいということを申し上げておきたいと思います。