知事の記者会見
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平成30年1月15日(月) 午前10時

1 知事発言
(1)愛知県精神医療センターで鑑定入院中の患者の無断離院について
 皆さん、おはようございます。1月15日月曜日のですね、10時ということで、定例記者会見を始めさせていただきたいと思います。
 この土曜日・日曜日でですね、大変御心配をおかけをいたしました。愛知県精神医療センターで鑑定入院中の患者さんが無断離院し、日曜日、翌日にね、身柄が確保された件について申し上げたいと思います。
 この件につきましては、近隣の住民の方々を始め県民の皆様に御心配と御迷惑をおかけしたことをですね、おわびを申し上げたいと思います。
 今回の件は、鑑定入院中の20歳代、ブラジル国籍の男性が、1月13日の土曜日午後0時40分頃、病棟2階のトイレの窓の開放制限の鍵を壊して外に逃げたというものでございます。10センチぐらいしか開かないやつを、ガンガンやって、開けてそこから、2階から飛び降りて逃げたということであります。
 そして、翌14日日曜日午後0時34分に、岐阜県可児市内にある関係者宅で愛知県警が身柄を確保し、同日、昨日ですね、日曜日午後1時37分に、名古屋地検の車両により精神医療センターへ到着し、現在、もともと入院をしておりました西2病棟の保護室で、引き続き鑑定入院ということであります。
 この患者さんは、全治1か月の傷害事件を起こしましたが、精神障害のため、心神喪失の状態にあったために不起訴処分になり、今後、入院又は通院治療を受けさせるべきかどうかを鑑定するために入院をしておりました。
 12月7日に入院した当初は、西2病棟、救急の閉鎖病棟にある部屋に鍵がかけられた保護室に入院しておりましたが、12月25日に一般病床、個室に移動しておりました。
 一般病棟におきましては、部屋等には鍵はかかっておらず、窓も開放できないような構造にしておりましたが、先ほど申し上げたように、10センチほどしか開かないトイレの窓の鍵を壊してそれで逃げたということであります。
 現在、この開放制限のある窓は、全て鍵をかけて、全く開かない措置をとっております。
 今後、今回患者さんに壊された窓の開放制限の金具について、再発防止の安全対策を高める方法を工事業者を交えて検討するなど、再発防止を徹底してまいります。
 こうした点につきまして、1月20日土曜日ですね、今週の、2月1日に新病院が全面フルオープンいたしますので、その説明会をですね、地元説明会を、こういうふうな施設になりますということを行う中で、今回の経過等を説明をする予定であります。
 今回は、鑑定入院、西2病棟からの離院でありましたが、医療観察法にも関連いたしますので、再発防止策の方向性が固まった段階で、医療観察法の地域連絡会議、通常は年1回で、今年度は平成29年10月4日に開催をしておりますが、この地域連絡会議を開催することも検討しております。
 なお、一部の報道で、患者さんが医療観察法病棟から逃げたということでありますが、そうではなくて、一般の患者さんも入る西2病棟からの無断離院ということであります。医療観察法病棟は、とてもそんな出られるようなところではありませんので。建物の外にも大きな壁もありますし。それはそういうことではありません。
 現段階では、地域の皆さんからの苦情等々は、現段階では特にないということでございます。
 いずれにしてもですね、こういった形で鑑定入院の方が無断で離院されたということについては、大変遺憾なことだと思っております。二度とこういうことがないようにですね、再発防止策をしっかりととっていきたいというふうに思っております。
 なお、当日13日の土曜日ですね、こうしたことが起きたということの公表が、実際離院したのが1月13日土曜日午後0時40分でありまして、発表が午後8時50分発表ということでありましたが。これ8時間ぐらいたった後でありますけれども、これは、触法、法に触れた患者さんでありまして、その鑑定中ということは裁判所からお預かりしておりますので、うちの部局、病院事業庁から言わせればね、裁判所、それから警察と連絡・協議をしていてですね、休日だったのでその連絡・協議が、うまく連絡がとれなかったということで、発表の時間が遅れたということでありました。
 いずれにしても、その点につきましてもね、これは速やかに迅速に、情報は公表しなきゃいけないということだと思いますので、そういった点につきましても、やはりしっかり検証をして、再発防止に努めていかなきゃいけないというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

(2)あいち山車まつり日本一協議会クラウドファンディング活用サポート事業の実施について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/syogaigakushu-bunkazai/crowdfunding.html
 あいち山車まつり日本一協議会クラウドファンディング活用サポート事業の実施についてでございます。
 愛知県は、「モノづくりあいち」につながる、優れたからくり人形を載せた山車が集中して存在し、ユネスコ無形文化遺産に全国最多の5件が登録されるなど、全国有数の山車まつりが所在する地域であります。
 こうした山車まつりの魅力を引き出して、更に発展させるため、私が先頭に立って、県内全ての山車まつりの所在する市町と保存団体を対象として、平成27年12月に「あいち山車まつり日本一協議会」を立ち上げ、これまで、研修会、シンポジウム、県民向けのイベントなどを開催し、あいちの山車まつりの保存継承及び県内外への発信に取り組んでまいりました。
 山車まつりの保存継承の課題の一つとして、文化財の保存修理に必要な資金の確保があります。この度、この課題への対応の方策として、あいち山車まつり日本一協議会において、インターネットを通じて資金を広く募るクラウドファンディングを活用した資金調達の仕組みを構築をし、実施することといたしました。
 会員である保存団体に意向を確認したところ、今回、津島石採祭車(いしどりさいしゃ)保存会から申出がありましたので、本日からクラウドファンディングの資金募集を開始をいたします。
 具体的には、太鼓の張り替え、撥(ばち)の新調、すり鉦(かね)・撞木(しゅもく)の新調で、必要見積額80万円のうち、クラウドファンディングによる資金調達の目標金額は30万円であります。
 返礼としてオリジナルグッズや津島石採祭車(いしどりまつりぐるま)との記念写真、津島石採祭の体験などを用意しておりますので、多くの方の御支援をお願いを申し上げます。
 これからも引き続き、様々な取組を通して、山車まつりの保存、継承を図り、愛知が誇る山車文化の魅力を発信してまいります。 
 資料を御覧いただきますと、こういった形でね、クラウドファンディングという形で、あいち山車まつり日本一協議会で受け付けてですね、頂いたものをこの津島石採祭車保存会が受け取って、太鼓、撥、すり鉦、撞木の新調等を行うということで、それに対してはお礼としてですね、この裏ページに書いてありますが、返礼は、オリジナルうちわとかですね、記念写真、石採祭体験、あいち山車図鑑などなどということでありまして、募集サイトを詳しくは御覧をいただきたい。
 あとは、うちわでしょ、クリアファイル、ボールペン3本セット、山車図鑑、それから記念写真、オリジナルトートバッグ、祭り体験、オリジナルTシャツということを寄附金額に応じて差し上げるということになっておりますので、ホームページ等々を御覧をいただければというふうに思います。
 これは、今回山車まつりのこういった山車とかいろんな物の新調とか張り替え等々について、10月下旬に、このあいち山車まつり日本一協議会からですね、市町を通じて、来年度の保存修理について、クラウドファンディングの活用の御意思がありますかと言ってお聞きをしたところですね、加盟団体74団体にお聞きしたところ、今回は初めての取組であることや、ちょっと準備の期間が短かったということもありまして、津島石採祭車がですね、市の全面的な支援も得て手を挙げてきたということであります。
 今回はですね、この募集を契機に、こういうことができるんだということで見て、来年度以降に利用したいと希望する団体も、今御意向も聞いておりますので、これからこういったものが増えてくるのではないかというふうに思っております。
 ちなみに、こういったお祭りでクラウドファンディングを使った例としてはね、東京都・赤坂氷川山車人形「猿」の修復が2015年とかね、京都府の祇園祭の山鉾行事の応援で2017年とかですね、あと、愛知県「知立まつり」の山車修復が2017年、これはふるさと納税でやっているんですね、などなどそういったものもございますので、こういった形でね、大いに盛り上げていければというふうに思っております。
 私からは以上です。

2 質疑応答
(1)愛知県精神医療センターで鑑定入院中の患者の無断離院について
【質問】 愛知県精神医療センターで鑑定入院中の患者の無断離院について、付近の住民への連絡が夜になってからという状況だったようです。患者は以前に傷害事件を起こしており、住民の安全を考えると、地域への連絡は迅速に、また他の行政機関との情報共有をすべきだったと思いますが、知事はどのように考えていますか。  
【知事】 まずは、地域の方にね、御連絡、情報提供するということは、これはやらなきゃいけないということだと思います。その上でですね、これは裁判所からお預かりしている触法のね、患者さんの鑑定中ということなんで裁判所、それから警察といったところと情報共有するということで対応するということではないでしょうか。
 それ以上、どこまで広げるというのは、全て広げるのかということではないのではないかなというふうに思います。もしそれが必要であればね、その都度対応していくということではないかと思います。まずは地域の方々にそういった形で情報提供をするということが必要だと思います。
 ただ、今回は、この病院からこういった形で無断離院されてからやはり少し時間がたっておりますのでね、その点はやはりこの連絡を、たとえ休みであったとしてもですよ、やはりすぐ連絡がとれるようにね、やはりしておかなきゃいけなかったんだろうと思います。ですから、その点はしっかり検証して、できるだけ早い情報提供をね、やっていくということが求められるというふうに思っております。

【質問】 愛知県精神医療センターを無断離院した患者は、敷地の外にもすぐ出ているということですが、敷地内の警備などの体制を見直すことは考えていますか。
【知事】 いろんな対応があるんだろうと思いますが、それも含めて検証してですね、再発防止をしっかりやっていくということだと思っております。

(2)1月13日に開催されたシンポジウムでの中日新聞社主筆の発言について
【質問】 1月13日に開催されたシンポジウムで、中日新聞社の小出主筆が大村知事の政治姿勢について、保守とリベラルを併せ持つ政治家ということを例える趣旨で「性同一性障害」という表現を使いました。そのような表現で例えられたことについて、知事の受け止めを教えてください。    
【知事】 当日は、これはですね、午後の2時からね、このシンポジウムが開かれた。テーマが野党勢力の再編という、再建ですかね、野党勢力の再建ということで、民進党、立憲民主党、希望の党のね、幹部の皆さんがね、名古屋出身のお三方が出られるということなんで、私も一人の観客というかね、参加者ということで参加をさせていただき、後先生からね、ファシリテーターをやられた後先生からちょっと振られたので、最初、冒頭、頑張ってくださいね、と。
 いつも私申し上げているんですが、与党は説明する責任、野党がただす責任。できるだけね、野党側もまとまって迫力ある国会論戦をしてほしいと。それは国民の期待ではないでしょうかということをね、申し上げさせていただき、ちょうどその時間に、次、万博公園に行かなきゃいけなかったんでイベントで、退席をいたしました。
 私はそういうことでありましたが、その後ですね、その日の夜、小出さんから私に電話がありまして、実はシンポジウムでこういう発言をしたと。シンポジウム終了後ですね、何人かの記者さんからそういう指摘があったのですぐに、それはいかんということですぐに撤回し、おわびをいたしましたと。御迷惑をかけることになってしまって申し訳ないと、こういう電話がありました。
 私からはね、その時、私は初めて知りましたので、わざわざ御連絡いただいて、御丁寧にね、御連絡いただいて恐縮ですと。撤回しておわびをされたということですので、私としてはそれ以上申し上げることはないので、そうですね、ということで申し上げました。
 ただね、その際、やはり性同一性障害で悩み苦しんでいる方がおられるわけでありますので、そういったことをね、例え話に引いたというのは、やはりそれは不適切だったですね、ということは申し上げました。
 ただ、そういう形で御本人がね、撤回をしておわびをされたということですし、私にもそういった形でその日の夜にね、電話もいただいたということでありますので、この件は、私としてはそういうふうに受けとめさせていただきました。私としては以上であります。

(3)野党再編について
【質問】 野党再編について、民進党は野党でまとまるように立憲民主党や希望の党にアプローチしていますが、なかなか足並みがそろわないようです。知事は今後の野党の再編の行方をどのように見ていますか。 
【知事】 これはですね、やっぱり二つあると思いましてね。
 一つは、国会の中での国会議員さんのいわゆる路線、立ち位置の問題を、特に立憲のね、枝野さん等々が言われているのは、それはよくわかるんです。
 やっぱり国政の場合は、やはり政策の立ち位置というかね、立ち位置等々が、政策の立ち位置、路線というのは非常に大きいというのはよくわかります。ですから、そこは大いにね、議論をしていただくということではないかというふうに思いますが、土曜日、13日のね、そのシンポジウムでも私申し上げました。これも申し上げておりますが、やはり今選挙制度はね、衆議院の小選挙区制度になってるわけなので、そうなりますとね、やはり与党が説明する責任という形で政策をやっていく。それに対して、やっぱり国会論戦としてはね、やはり野党はできるだけまとまってただす責任を果たしていくということが必要ではないでしょうか。
 その国会論戦の行きつく先が、本当は4年に一回なんでしょうけども最近は3年未満で行われてますが、衆議院総選挙。それに向かっての論戦なので、できるだけそこはね、選挙時だけではなくて、ふだんからやはりできるだけまとまって、与野党でね、迫力ある国会論戦をしていくということは国民の期待ではないかというふうに思います。
 ですから、いろいろ御議論あるというか、当然この間のね、さきの衆議院選挙でああいった形で3分裂した上でのね、野党の再編議論でありますから、それはいろんな意見、議論があって当たり前なんですが、私はやはりできるだけまとまっていただくと、寄せていくということは国民の期待ではないかというふうに思いますので、そこら辺はね、よくよく議論をして、それも前向きな議論をしてね、いただければ、かなと思います。それが1点と。
 もう一つはね、やはり今愛知県で県議会、市議会の皆さんが中心になってね、愛知県で一つの固まりを作っていくと、地域政党も含めてね、固まりを作っていく。そこを連合愛知がね、しっかりサポートして支えていくという形で、今そういう動きが出ておりますし、そういう取組がなされておりますので、そういったことは、私はね、やっぱり政策実現をしていくと、国民県民の意思を代弁をして政策を訴え政策を実現していくという意味で、私は大変有意義な取組だと思いますので、そういった点はしっかりね、この愛知県はやっぱりまとまっていっていただきたいなと、そういうふうに思っております。そういうふうにエールも送っていきたいというふうに思います。ですから、それが今の私のね、考え方かなと思います。
 県議会、市議会の皆さんはまとまっていく。国会の皆さんはそれぞれ、やはり流れ、立ち位置あるかもしれませんが、やはりできるだけ大いに議論していただいてね、迫力ある国会論戦ができるように、是非是非できるだけまとまるような形のね、方向で議論をしていただきたいなというふうに思ってます。

(4)愛知県体育館のネーミングライツパートナーの募集について
【質問】 先週、愛知県体育館のネーミングライツパートナーの募集について発表がありましたが、狙いを教えてください。
【知事】 これはですね、前も募集をした時もありますが、ちょっと相調わなかったということなんですが、できるだけああいう施設、特に大相撲名古屋場所始めですね、年間大きなイベントがたくさん開かれる、この地域ではね、超一級の施設、アリーナでありますから、是非そういったところの知名度をね、活用して、その維持管理費用をね、御協力いただける方に御協力いただいて、少しでもその負担、県民負担をね、減らしていくというのは、我々が目指すべき方向ではないでしょうか。
 どういう形になっていくかわかりませんが、いずれにしても、今県が持っている県有資産、県有財産の有効活用という形の中で、これからもそういったものがあればね、積極的に取り組んでいければと思います。
 これは、我々、他の施設でもやっておりますし、また、名古屋市さん始めね、愛知県内の各市もね、市町の方も積極的に取り組んでますから、我々も行財政改革の一環の中でね、そういった取組がしっかりやっていければというふうに思ってます。