知事の記者会見
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平成30年3月19日(月) 午前10時

1 知事発言
(1)平昌2018パラリンピックに係る愛知県障害者スポーツ顕彰の表彰について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/shogai/hyousyou-para.html
 皆さんおはようございます。3月19日月曜日午前10時、定例記者会見を始めさせていただきます。
 平昌2018パラリンピックに係る愛知県障害者スポーツ顕彰の表彰についてであります。
 昨日までのね、10日間、熱戦が繰り広げられました平昌冬季パラリンピックでありますが、この大会では、日本全体のメダル獲得は、金銀銅合わせて10個でありまして、ソチを超えましてね、大変な大活躍でありました。
 愛知県在住の小栗選手と佐藤選手の2人も、素晴らしい活躍をしていただきました。
 今大会から採用されましたスノーボードではですね、パラリンピック初出場の小栗大地選手が6位入賞、また、クロスカントリースキーとバイアスロン出場の佐藤圭一選手もバイアスロンで8位入賞と、日頃の練習の成果を発揮をされ、大変素晴らしい活躍でありました。
 こうした選手の活躍には、大変大きな勇気と希望をいただきました。後日、その健闘をたたえまして、愛知県障害者スポーツ顕彰要綱に基づいて、お二人を表彰させていただきます。
 また、今年の9月には、知的障害者によるスポーツの全国大会である「スペシャルオリンピックス2018愛知」が開催をされます。いよいよ、2020年には東京オリンピック・パラリンピックも開催されます。障害のある方のスポーツをこれからもしっかりと応援をし、選手の皆さんには大いに御活躍をいただきたいと思います。
 資料はですね、2枚目以降ですね、ございます。佐藤選手、小栗選手の活躍でございまして、しっかりとまた応援をしていきたいというふうに思っております。

(2)大府もちのき特別支援学校の開校について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/tokubetsushienkyoiku/mochinoki.html
 大府もちのき特別支援学校の開校について申し上げます。
 今年の4月に、半田特別支援学校の過大化による教室不足を解消するため、大府特別支援学校の敷地内に、知的障害のある児童生徒を対象とした、「大府もちのき特別支援学校」を開校します。
 知多地区に知的障害特別支援学校を新設してほしいと、かねてより要望いただいてきた、保護者や地域の方々にも喜んでいただけるものと考えております。
 今回開校する大府もちのき特別支援学校と同一敷地内にある大府特別支援学校は、これは病弱の児童生徒の対象の学校ということでございます。
 この2校は、児童生徒の教育内容や教育形態、安全上の配慮が異なるため別の学校ではありますが、体育館やプールなど共用の施設も多く、学校同士が渡り廊下でつながっております。
 両校の児童生徒や教員が、日々顔を合わせて挨拶や会話を重ねることで、お互いを理解し合いながら共に学ぶことができて、さらに教員の視野が広がることで、学校が活性化するのではないかと考えております。
 開校に先立ちまして、今月の23日金曜日に内覧会を行いますので、お越しをいただきたいと思います。
 本県ではこれまで、平成26年度のいなざわ特別支援学校開校を始め、「愛知県特別支援教育推進計画」に基づいて、とりわけ児童生徒の増加が著しく、教室不足などが課題となっております知的障害特別支援学校の整備を着実に進めてきております。再来年度ですな、平成31年度、1年後には、春日井市内にある春日台特別支援学校の過大化解消のために、「瀬戸つばき特別支援学校」を開校いたします。
 さらに、安城特別支援学校の過大化解消と併せて、肢体不自由児の児童生徒を対象とする岡崎特別支援学校の長時間通学解消のため、西尾市内に知的障害と肢体不自由の学級を併置する新設校を設置をする予定であります。今年度の整備調査に基づきまして、来年度は基本設計を行いまして、平成34年4月、4年後の開校を目指してまいります。
 こうした新設校の開校とともに、全ての特別支援学校の教室への空調設備や肢体不自由特別支援学校のトイレの洋式化なども計画的に進めてまいります。
 今後とも、障害のある子供たちの教育環境の改善のために、しっかりと取り組んでまいります。
 これが、その次が資料でございまして、こういう形でも完成いたしました。また内覧会もお越しをいただければというふうに思っております。
 この資料の裏面にその概要がありますけれども、大府もちのき特別支援学校の名前の由来はですね、障害のある児童生徒一人一人の個性が芽吹き、大きく育って自立をし、地域社会に根ざして活躍できるよう願いを込めまして、大府市の木であります、縁起が良い木として地元で親しまれている「クロガネモチ」から「もちのき」をこの名前に加えたということでございます。
 そして、学校の区域はですね、3市1町でございまして、大府市、東海市、東浦町は半田特別支援学校から、そして豊明市は三好の特別支援学校に行っております。それをこの大府もちのきに入れますので、半田と三好も過大化が少し和らぐということではないかと思っております。
 半田特別支援学校に通学する児童生徒、この東海市、大府市、東浦町からはですね、平成25年度時点では188名で、全体の40パーセントということでありましたので、この北部に一つ作りたいという御要請をいただいて、作ったということであります。
 この場所はですね、先ほど申し上げましたように、大府特別支援学校、病弱の特別支援学校がありまして、ここは児童生徒が減少傾向であり、体育館とか運動場等の施設が併用できるということと、これは県有地だと。3市町の中にある県有地で、敷地面積が2万9,000平方メートルと、唯一学校が、すぐ作ることができる広さがあったということで、こちらにしました。この隣というか、同じ県有地の敷地ですけど、隣に「あいち小児保健医療総合センター」がございますので、そうしたですね、医療機関とも連携ができるということで、こちらに決定をしたというものでございます。
 初年度といいますかね、児童生徒約250名に対しまして、教職員113名を配置をすると。教員さんが100名、あと養護教諭さんとか職員さん等々でですね、合わせて113名ということで、スクールバスは4台を運行することといたしております。
 こういう形で、半田特別支援学校が過大化ということでありましたので、これが解消されると。春日台特別支援学校も、瀬戸つばき特別支援学校の開校により解消されると。愛知県内で3つ目に大きい安城特別支援学校も、この西尾が4年後にできますから過大化が解消できるという形で進めております。また、岡崎市のみあい特別支援学校も教室を増築する予算をこの議会にもかけておりまして、先ほど申し上げた、さらにですね、空調設備とトイレの洋式化等々も更に進めていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

(3)知事のフランス渡航について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/chiiki/france.html
 来週の月曜日、月曜日といっても夜中ですけどね、夜中ですが、26日、27日、28日とフランスのパリを訪問することといたしましたのでですね、御報告をいたします。
 26日の真夜中の便ですね、羽田発22時55分ですから、ほとんど27日火曜日でありますが、の便で日本を出発をし、27日の早朝に現地に到着をし、27日の夜に出発します。ですから、ゼロ泊3日ということで行ってまいります。
 3月27日はですね、パリ・ノール・ヴィルパント見本市会場で開催されます産業展・グローバルインダストリーへ出席をいたします。
 このグローバルインダストリーは、マクロン・フランス大統領が経済・財務大臣在任時に立ち上げを提唱した大規模な産業展を実現をするものということでありまして、この度、駐日フランス大使より招待状が送付されたため、公式行事であるオープニングセレモニーやオフィシャルランチに出席をする予定といたしております。
 また、同展示会の主催者は、展示会産業における世界トップクラスの総合的な主催運営企業であるGL eventsでありまして、今回は展示面積10万平方メートルのヨーロッパでも最大規模の産業展でありまして、オープニングセレモニー等の公式行事にはマクロン大統領始めフランス政府の閣僚などの要人が多数出席されると伺っております。
 そのような場で各界要人との交流を通じて本県展示場をPRするとともに、産業分野の大規模な展示会に直接肌で触れることで、今後、本県展示場において展開する展示会のモデルとして参考にし、生かしていきたいと考えております。
 また、現地では、展示会の主催者であるGL eventsとの間で展示会産業の発展に資する協力関係を築くための協定を締結をいたします。
 その他、パリ郊外に昨年整備され、ラグビー日本代表がフランス代表と対戦したヨーロッパ最先端の完全密閉型スタジアム「Uアリーナ」の視察等も行います。
 移動を除けば、現地での滞在は、朝の5時前ぐらいに着いてですね、その日の11時過ぎにまた乗って帰るということで、機中泊2泊ということでございますが、大変貴重な機会でありますので、行ってまいりたいと思います。
 なお、このグローバルインダストリー、先ほど申し上げたように、マクロン・フランス大統領が経済担当大臣の時に立ち上げを提唱した産業展でありまして、これまでフランス国内で開催をしていた四つの主要な産業展をまとめて、今回初開催というふうに聞いております。それは、四つの産業展というのは、“INDUSTRIE Paris”とかですね、“MIDEST Paris”、“SMART INDUSTRIES”とかですね、様々な四つの。そういった面で新たなこういった展開をですね、またこの目で見て、アピールもしていきたいというふうに思っております。また、現地でGL eventsとの間で、日本及び愛知県の展示会産業を更に盛り上げていくためのMOU、協定も結んでいきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

(4)文部科学省からの名古屋市教育委員会への前川前文部科学事務次官の授業内容の報告要求について
 私も報道で知りましてね、これは3月16日金曜日の朝刊ですか、各紙一斉に報道をされておりますけれども、前川前文部科学次官がですね、2月に名古屋市内の公立中学校で講演をしたと。講師に来てですね、講演をしたということについて文部科学省からですね、様々にこの講演内容の確認だとかですね、また録音データの提出を求めたとか、そういったことが報道されまして、私も報道でそのことを知りましたが。
 私の率直な感想を申し上げたいと思いますが、この新聞報道等々でもですね、全てのと言いますかね、報道機関が指摘をしておりますが、これは戦後の教育、民主国家日本のですね、基盤をなす教育についてはですね、不当な支配に服することなく、公正かつ適正に行われなければならないという形で教育基本法に規定がされているわけでございます。不当な支配に服することなく、公正かつ適正に行われなければならないと書いております。そういったことからですね、教育内容についてはそれぞれの、小中であれば市町村の教育委員会、高校であれば県の教育委員会等々が中心となって、そして基本的には学校現場でですね、創意工夫をもって、日々子供たちと対している学校現場で適切に行うということだと認識をいたしております。
 一方で、地方教育行政法にはですね、国はですね、国は都道府県委員会、市町村等々に対してですね、教育に関する事務の適正な処理を図るために、必要な指導、助言、援助を行うことができると、こういうふうになっておりますので、そういう問合せ等々もできるということで規定上はなっておりますけれども、これはですね、法制度の趣旨等々からしてですね、当然でありますけれども、明らかなですね、明らかな法令違反とかですね、いじめ問題等の緊急事態といったようなことのみですね、そういったことのみ、そういったことの確認といいますかね、ができるというふうに解されております。
 一般的なですね、こうした授業内容、学校活動等々はですね、個別の問題に一々ですね、国が聞いていくということについては、これはですね、抑制的にしなければならないということだと、というふうにみんなの共通認識になっているというふうに思っております。
 要は、もう一回申し上げますが、法令違反とか、いじめなどの緊急事態くらいしかですね、こういう文科省が直接ですね、教育委員会へ調査するということは想定されていないということだと思っております。
 たとえそうであってもね、まずはやっぱり学校現場と教育委員会に任せるべきでありまして、文科省、国がですね、国家権力と言ってもいいかもしれませんが、それが口を出すというのは控えるべきだというのが戦後のですね、民主国家日本の基盤をなす教育におけるルール、共通のルール、認識ではなかったかというふうに思います。
 今回のこの件ですね、私も新聞報道等で内容を見ましたけど、改めてですね、どういう質問が来たんだというんで、質問をね、拝見しましたけれども、3月1日に来て、3月5日までに返事をしろと。返事をしたら、次に、3月のですね、これは次に翌日、6日で、3月7日の正午までに返事をしろという、このショートノーティスのですね、期間の短い質問が、それも大量に来てですね。その中にもね、要は、具体的かつ詳細に教示ください。「具体的かつ詳細に御教示ください」というのは、私が昔、昔、大昔に役所勤めをしていた時に各省協議でよく使った言葉でありまして。意味はですね、「説明聞いてやるから、ちゃんと答えろよ、こら」という、上から目線の役所言葉、霞が関官庁用語、極めていんぎん無礼なですね、言葉、上から目線のですね、「説明聞いてやるから説明しろよ」という意味の言葉でございます。こんな言葉がまだ生きていたのかというのが驚きでありますけど、その内容についてもですね、何か前川氏は文部科学事務次官という最高責任者にいたけれども、国家公務員天下り問題で辞職し停職相当。報道などで、出会い系バーを利用しうんぬんかんぬんと。こういった人が道徳教育が行われる場でいいと思うのかと。具体的かつ詳細に御教示くださいということ等々がしつこく、しつこく、しつこくですね、書かれていて、驚きますね。さらに、講演録や録音データ等がありましたら御提供ください。具体的かつ詳細に御教示くださいというのが延々と書いてあると。
 次に、2回目の質問についてもですね、改めて、名古屋市教育委員会が返事をしたら、回答したら改めて、このような責任を問われた方が道徳教育の学校において授業を行ったことについて改めて校長の見解を具体的に御教示ください。事細かに具体的にですね、こういうふうに書いてあるわけですね。校長、それから名古屋市教育委員会としての見解を具体的に御教示くださいとかですね。また改めて具体的に御教示ください。
 それから、講演録画記録を外部に提出することについて本人の許可が必要とされる理由を御教示くださいとかね。当たり前のことですわね、これは。まとめたものについては御提供いただけないでしょうかとか、執ように、しつこく、しつこくですね、書いておりまして、正直言って、常識を外れるものだと言わざるを得ないと思います。
 こういった事実関係について、はっきり、率直に言って、私はあきれました。開いた口が塞がらないというのはこのことだと思います。レベルが低すぎる。レベルが低すぎる。極めて非常識な文面だというふうに思います。こういう人たちが子供たちの教育をつかさどる行政をしているということについて、暗たんたる気持ちにならざるを得ないと思っております。
 先ほど申し上げたように、法令上の根拠も極めてあやふや、いいかげんな中でですね、こういった形で教育現場に、こういうしつこく、それも通常の常識に外れるようなですね、非常識な文面で回答を求めるということは、圧力、威圧以外の何物でもないのではないかというふうに思います。勘違いも甚だしいと思います。
 前川さんは、文教行政、文科行政がゆがめられた、行政がゆがめられたと言っておりますが、これは文科省そのものが行政をゆがめているのではないでしょうか。大いに反省をしてもらいたいというふうに思います。こんなことがまかり通るなら、文科省なんて要らないということではないかと思います。
 それが私の率直な感想でありますが、まとめて、総括してこれは問題点を申し上げたいと思います。
 まずはですね、これ一番大事なところだと思いますが、事実関係をきちんと明らかにしていただきたいということでございます。
 森友、加計でですね、国の行政がゆがめられたということが今問題になっているわけでありますから、今回もですね、これは一体何でこんなことが起きたのかと。何があったのかということを、事実関係をきちんと明らかにしていただきたい。私は知りたいですね。何でこんなことが起きたのか。
 もう既に報道ではですね、一部国会議員が働きかけをしたということが報道されております。私も、その報道以外のことも聞いておりますけれど、あえて言いませんが、言う立場にないので控えますけれども、報道で、一部国会議員がですね、それも自民党の国会議員が再三問合せをして、その圧力でもってこういうことをやったのじゃないかというような報道がなされているようでありますので、私はそのことも含めてですね、一体何が起こったのか、事実関係を明らかにしていただきたいというふうに思っております。まずは事実関係を、ファクトだと。何が事実なのか、何が起きたのかということを国民の前にですね、明らかにしていただきたいというふうに思います。
 そしてもう一つは、こんなことはね、断じて許してはいけない、許されるものではないと思います。事実関係を明らかにした上で、その関係者はね、私はその関係者の責任も問うべきだ、糾弾されるべき話だというふうに思います。そのくらい重大な問題だと思いますよ。極めて重大な問題だというふうに思います。事実関係を明らかにした上でね、何でこんなことが起きたのか、私は関係者の責任を問いたいというふうに思っております。
 林文科大臣が何かこういったことをね、誤解を招きかねない面もあったとして、局長を注意したと、しかし、調査は適切だったと。教育委員会に対して個別の学校の教育活動に関して問合せすることは一般的にあると述べて、調査は適切だったと認識を示したということを報道で聞いておりますけど、全く違うと思いますね。全く違いますね。この問合せ、調査が不適切であることは明々白々ではないでしょうか。単なる注意、口頭注意ぐらいでね、お茶を濁さないでもらいたい。だから、事実関係を明らかにした上でね、やはり何がこの間に起きたのか。国会議員からね、言われたから、こんなしつこいね、世の中の常識に反するようなですね、調査を2度もぶつけてくる。そこまで、そこまで国会議員に言われてね、やるのかと。これこそ、これもまさに行政がゆがめられているということにほかならないんじゃないでしょうか。私はこんなね、口頭注意ぐらいでね、それも、調査が適切だったなんて、とんでもない話だと思います。圧倒的に多くというか、ほとんどの方が私と同じ認識じゃないでしょうか。
 それを明らかにしていただくためにもね、やはり事実関係をきちんと明らかにしてもらいたい。文部科学省はこの事実関係を全て明らかにする責任があるというふうに思っております。
 中途半端にね、こんな口頭注意ぐらいで終わらせるなんていうことはね、あってはならない案件だというふうに思います。
 これから関係の皆さん、特にね、国の文部科学省がやったことですから、国会の方でも、国の方でも大いに解明をしていただけるものだと思いますけれども、これはですね、しっかりと明らかにしていただきたい。その上でですね、関係者の、私は、責任は問われるべきだというふうに思っております。
 教育の問題というのは、やっぱり子供たちに日々接する大変大事なところでありますし、戦後の民主国家日本の基盤をなすものでありますから、私はですね、これを中途半端に、あやふやに済ませるということはあってはならないことだと思っております。そういう意味で、是非ですね、これはまず事実関係を明らかにしていただく。そのことを強く申し上げたいと思っております。
ちなみに、昨日この資料をつらつら見ててね、見てて思い起こしたんですけど、私時々本を出すのが趣味になっているんですけど、3冊目かな。これ、2003年の6月だから15年前に出した本ですけどね。「再生、興国への突破口」ということで、7章ぐらいになってて、政策テーマごとに書いてましてね。
 帯は田原総一朗さんと三井不動産の岩沙社長に書いてもらいましたが、この本の一番冒頭にね、教育改革をテーマに書かせていただきましたが、改めて昨日ぱらぱらっと見ましたけども、今、もうちょっと文章、もうちょっと頭整理して練った方が良かったかなと思いますが、その第1章が「文部科学省廃止」ということでありましてね。教育行政こそね、教育こそ地方分権というのが私の持論でありますからね、これ、今から15年前にそういや書いたなと。
 趣旨は何かというと、大体先進国でね、国が一律にね、学習指導要領なんていうものを作ってですよ、一律にこうしろああしろなんていうことをやっている国はね、そんなけったいな国は日本ぐらいしかありませんよ。そうじゃなくて、やはり国は、やっぱり小学校1年生ではこう、中学校1年生ではこう、高校ではこう。高校生以下ぐらいのところまでは各学年でどこまで、こういうことを到達することが必要じゃないかというようなことを、基準とかそういったものを示して、あとはもう全て教育現場に任せると、地方分権だと。それぞれの地域で教育が切磋琢磨(せっさたくま)して。ただ、それを評価する基準を作らなきゃいけないので、評価する基準と期間を作ってやるべきだと。公立も私立もないと、全部イコールフッティングでやるべきだと。教育にやはり競争原理を導入すべきだというのが私の主張で、文部科学省廃止からまずスタートするんだということを書きましたので、改めて読み直して、私の言ってることは当たっとるなと思いましたけどね。

2 質疑応答
(1)文部科学省からの名古屋市教育委員会への前川前文部科学事務次官の授業内容の報告要求について
【質問】 文部科学省から名古屋市教育委員会への授業内容の報告要求について、野党側は自民党の国会議員からの指摘が事実上圧力になったのではないかと言っています。議員の説明責任など、責任の糾明をどのように進めていくべきだと思いますか。
【知事】 そりゃいろんなやり方があるかと思いますが、やはり先ほど私申し上げたようにね、やはり事実関係、ファクトが大事だと。まず事実関係の解明、事実関係を明らかにしていただくということが必要だというふうに申し上げました。
 名古屋市教育委員会及びこの中学校側はですね、ある意味ではね、国の圧力に屈することなくですね、勇気を持ってですね、公表されたわけなんで、その判断と行動にはね、私は敬意を表したいというふうに思っておりますし、この中学校とその名古屋市教育委員会の皆さんはね、私はね、これは全力でやっぱり守っていかなきゃいけない、全力でサポートしていかなきゃいけないというふうに思っております。ある意味でね、愛知を挙げて、オール愛知でやっぱり守っていく、そういうことだと思います。
 こちらはこちらで現場の方はね、こういうことがありましたということをつまびらかに明らかにしているわけですから、もうボールはね、文部科学省側にあると思います。文部科学省はですね、このことについて、この間何があって、誰からの問合せがあったのか。そして、何のためにこんな、こういう文書をね、ぶつけてですね、執ように、しつこく、調査という名の下でですね、聞くことになったのか、その事実関係を私は文部科学省は明らかにする責務があるというふうに思います。
 いろんな報道機関、それから国会においても、そこはただされることじゃないでしょうか。我々も是非問いたい。何でこういうことが起きたのか、是非明らかにしていただきたいと思います。これは隠せないと思いますよ。関係者たくさんいますからね、隠しようがないと思いますがね。いずれ、私は明らかになってくる、そして、報道で言われている国会議員さんがね、そういう形で問合せをした、働きかけたということであればですね、その方もやはり公職者としてですね、何のために、何をしたのかということを自らそれはですね、明らかにしていく責務があるというふうに思っております。
 報道機関の取材から逃げ回れば、そのうち何とかなるということではないと思います。やはりこんな大事な話ですから、そんな簡単なことじゃないですよ、これは。私は極めて重大な事案だというふうに思います。こんなことがまかり通るんだったらね、こんなことがまかり通るんだったら、教育現場の人はたまらないですよ、これ。一々一々。極めて重大な事案だと思います。だから、何が起きたのか、何のためにこんなことが生じたのかということをね、明らかにしていただきたい。その明らかにする責任は文部科学省と、この報道で言われているこの議員さんにあるということを申し上げたいと思います。
 また、あわせてですね、これは国の機関が起こしたことですから、国会においてはですね、これをやはりただしていく。明らかにしていく、ただしていく責任が私はあると思います。その点は注視をしていきたいというふうに思っています。

【質問】 文部科学省から名古屋市教育委員会への授業内容の報告要求に関連して、愛知県教育委員会には過去にこのようなことはありましたか。
【知事】 ないと。ないだろうなこんなこと。
 最初の報道を見て、これ本当かと思って。だから最初、あきれたと言ったじゃないですか。あきれたと。こんなことあるのかと、日本において。いや、それぐらいのことですよ、これ。えらいことだと思うよ。そういう意味で事実関係を明らかにしていただかなければならないと思います。要は、二度とこんなことが起きてはいけないのでね、そういう意味で事実関係を明らかにしていただかなければいけないということだと思います。

【質問】 前文部科学次官の前川さんを公立中学校の授業に講師として招くことについてはどう考えますか。
【知事】 それは、私は、それぞれのですね、現場現場の判断ではないでしょうか。私もこれ報道で知る限りですけど、この校長さんがですね、何年か前に講演を聴いて非常に感銘を受けたと。こういった内容についてね、これはあれですね、前川さん自身が、不登校だとか、なったような自分の経験も踏まえてですね、生涯学ぶ力を身につけていただきたいというようなことをですね、言われたということでありますから、私は、こういう意味で、非常に長い経験がおありの方でありますから、そういった点で講演をされるということはですね、私はそれぞれの教育現場の判断でおやりになるということではないかというふうに思っております。ですから、何ら問題はないというふうに思います。

【質問】 文部科学省による名古屋市教育委員会への授業内容の報告要求について、文部科学省はなぜこのような問合せをしたと思いますか。
【知事】 それはあれじゃないですか。私がコメントする立場ではないと思いますが。前川さんがああいう形でですね、天下り問題でね、責任を取って職を辞された。これはね、私は、やってはいけないことをやったということですから、責任を取って、取らなければならないということだと思いますが、その後ですね、加計学園の問題で行政がゆがめられたというふうに発言をしているので、そのことについてですね、やはり文部科学省側がぴりぴりしていると。非常にセンシティブになっているということではないかと推測をいたします。それ以上のことは、私からは申し上げる立場にありませんが、そういうことではないかというふうに思います。
 ただね、この前川さん自身が、別に今刑事被告人とかそういう形のことでね、なっているわけではないので、さっきの質問とも絡みますが、その方がこの教育のことについてそれまでの経験を踏まえて言われるということについて、これ、一社会人としてね、発言されるということは、私は普通にあることではないかというふうに思っております。今回こういった形で文科省が執ようにですね、その内容をただす、チェックするようなですね、質問をしつこく、しつこくぶつけてきたというのは、そこの一連の経過の中でのことが背景にあるのではないかというふうに推測をいたします。

【質問】 名古屋市教育委員会は今回の文部科学省の質問の意図、目的等については問い合わせたいと先週の記者会見で言っていました。愛知県側からも事実関係を明らかにするように直接申し入れる可能性はありますか。
【知事】 それはやはりまず、直接の当事者である名古屋市教育委員会さんがですね、やられるというふうに私も聞いておりますので、それをまずは見守っていきたいというふうに思います。要は、複数のところがやってね、混乱してもいけませんから、それはやはり名古屋市教育委員会さんね、当事者である名古屋市教育委員会さんがやられることを注視をし、見守っていきたいというふうに思っております。
 その後ね、もし必要があれば、我々もしっかり、それはですね、サポートをしていければというふうに思っております。
 それと、そもそもですね、やはり今回、何度も何度も申し上げてますが、これ、事実関係をね、やはり全てのことは、やっぱり事実は何だったのかと、事実関係から全てスタートいたしますから、何のために、誰が何のために、何でこんなことをしたんだということを明確に、明らかにしていただきたいと思います。
 名古屋市民、愛知県民だけじゃなくて、日本国民みんな、これ、何でだということを知りたがってると思いますよ。私はそこは明快に事実関係を明らかにしていただきたい。それも早く、早く明らかにしていただきたい。そう難しい案件じゃありませんから。別に第三者が介在しているわけじゃなくて、文部科学省と名古屋市教育委員会のメールのやりとりなんで、当事者はこの2人しかないわけですから、そこにどこからどういう人がこう働きかけをした、どういう人が問合せしてきたのかと、どういう方がね、話をしてきたか。誰と誰がどういうふうにしたか。そう難しい話じゃないと思いますから、できるだけ早く明らかにしていただきたいと思います。

【質問】 文部科学省による名古屋市教育委員会への授業内容の報告要求について、関係者の責任という話がありましたが、問合せをした国会議員がいればその人も含めてということでしょうか。
【知事】 いや、それはわかりません。だから、事実関係がどうだったかということではないでしょうか。それに全てよることだと思います。ですから、事実関係を早く明らかに、その事実関係、ファクトをね、早く明らかにしていただきたいということだと思います。

(2)半田市立半田病院の移転について
【質問】 半田市立半田病院の移転について、昨日、検討委員会が開催されました。知事が移転先に挙げていた候補地が本日午後にも発表される予定ですが、知事の所感を教えてください。
【知事】 これは昨日やったんですね、検討会をね。おととい僕は、土曜日で、半田の乙川の、半田の春まつりに行ったときに、榊原市長さんともお祭りの会場のところでお会いをしましてね。実は、明日こういうふうにやりますということは、内々にお聞きしました。もちろん立ち話ぐらいのことですけれども。
 私は昨年秋ですね、こういった形でですね、やはり半田の市民の方の意見をね、糾合する中で、できるだけ、一日も早くこの半田病院をね、新しく立ち上げてほしいという思いで申し上げました。
 その間、いろんな候補地を挙げて、いろんな可能性を含めて半田市さん側が提示をし、関係の委員の皆さんが意見を言われてですね、一定の方向性が出てきたということだと受け止めております。ですから、是非ですね、この半田病院は第3次救急病院ということで、この知多半島のまさにね、医療の要でありますから、一日も早くですね、立ち上がっていくように、心から期待をしたいと思いますし、我々県としてもしっかりとね、これはサポートをしていきたいというふうに思っております。