知事の記者会見
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平成30年6月12日(月) 午前10時
1 知事発言
(1)第69回全国植樹祭ふくしま2018への出席について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/zenshoku/69fukushima-70aichi.html)

 それでは、おはようございます。今日は6月12日火曜日ですけれども、今週の定例記者会見を始めさせていただきます。
 昨日は午前中、昼前からですね、岐阜県各務原市におきまして中部圏知事会議がありましたので、1日ずらして今日の会見ということにさせていただきました。よろしくお願いをいたします。
 この土日ですね、9日、10日の2日間、福島県で開催をされました第69回の全国植樹祭に次期開催県として出席をしてまいりましたので、その点について少し申し上げたいというふうに思っております。
 6月9日土曜日にですね、こちらを午前中に出まして、午後、まず、いわき市に行きまして、これは福島県の太平洋岸をですね、いわき市へ泊まり、そして福島第一原子力発電所の帰還困難区域の所をですね、通過をして、その北の南相馬市のですね、いわゆる海岸の防風林、防砂林で植樹をするということでありましたので、そうした所をこの機会にですね、精力的に視察をさせていただきました。
 まずですね、津波被害のあったいわき市の小名浜港の復興の状況等々の視察をさせていただきました。様々な複合商業施設でありますとか小名浜漁港、それから今月、6月15日オープンって言ってましたが、福島県内最大のイオンモールが小名浜港の所にですね、できておりましたので、そこんところも、等々も視察をさせていただきました。
 そして、その6月9日土曜日の夜はですね、6時からスパリゾートハワイアンズ、昔の常磐ハワイアンセンターでありますけどね、そのホテルで天皇皇后両陛下御臨席で前夜祭、レセプションがありまして出席をさせていただき、天皇陛下にですね、天皇皇后両陛下に来年は愛知県での開催ですということを御報告をさせていただき、多くの皆さんにお越しをいただけることをお待ちをしておりますということをお伝えをさせていただきました。
 そして、翌日6月10日日曜日はですね、朝から雨でありましたが、朝8時30分にはホテルを出て、すぐ隣の楢葉町のJヴィレッジが今年の7月からオープンすると、再開するということなので、Jヴィレッジを視察をし、そして、その北のですね、富岡町でJR常磐線の南側の最終、まだまだ福島第一原子力発電所の所がつながっておりませんので、その富岡駅の視察をさせていただき、その後ですね、福島第一原子力発電所のあります大熊町、双葉町をですね、国道6号を通過をし、帰還困難区域も視察をし、その後浪江町に参りまして、浪江町もまだ90何パーセントが帰還困難区域ということでありましたが、そこの役場のマルシェも視察をし、その後海岸に行き、請戸漁港の復興状況を視察をいたしまして、その後、会場の南相馬市に参りました。
 南相馬市ではですね、再来年2020年秋にワールドロボットサミット、私どもやりますが、ワールドロボットサミットはメインの展示会・見本市とそして多くの競技会、社会実装の実証実験等は私ども愛知県の大規模国際展示場でやりますけれども、フィールドテストとかですね、災害対応等々の屋外での、瓦れきを乗り越えていくロボットのそういう競技会とかドローンの競技会というのは福島県でやるということになっておりまして、そこがこの植樹祭会場近くにですね、福島ロボットテストフィールドというのを作り、50ヘクタールでそういったロボットのテストフィールドを作ってですね、そこでやるということなんで、そこも、今建設中のものを視察をしてまいりました。その後、南相馬市の海岸のですね、植樹祭会場に行ったということでございます。
 式典ではですね、東日本大震災復興支援の感謝ということで、内堀福島県知事から全都道府県への御礼ということでですね、三春の滝桜と八重桜のはるか、これはNHKの大河ドラマでですね、八重の桜で出てきた、綾瀬はるかさんが命名したと聞いておりますが、その八重桜の新品種の苗木を二つ、全都道府県知事を代表して受け取らせていただきました。頂いてまいりましたので、しかるべき所にですね、愛知県内に植えて、その記念にしたいというふうに思います。
 そして、代表者記念植樹におきましては、天皇皇后両陛下のお手植え、お手播きがありましたが、そのお手植えに合わせまして、クロマツの植樹をですね、オマーン大使と共にですね、させていただきました。その後、リレーセレモニーということで、内堀福島県知事から全国植樹祭シンボルの木製の、木の地球儀を受け取ってきたということでございます。テレビ中継があったので御覧いただいたかと思いますが、それを受け取りました。その後ですね、挨拶をさせていただき、福島大会のようにですね、成功に向けて一生懸命努めてまいりたいということを申し上げさせていただきました。
 当日はずっと、特に昼前は横殴りの雨で、もう服がびしょびしょになりましたけれどもですね、段々雨がやんで、2時20分に天皇皇后両陛下がお出ましということでありましたが、その前、2時前にはですね、雨がやんだということで隣のオマーン大使が非常に驚いておりまして、アメイジングだと。ストップ・ザ・レインと言ったからですね、私はザッツ・エンペラーズパワーだと言っておきましたけれども、有り難いことでございます。
 その後、その日も両陛下は南相馬市に泊まられて、2泊されて、最後の被災地の視察だというふうにお聞きしましたが、その翌日、昨日月曜日はですね、美智子皇后陛下は38度1分のお熱があったと聞いて大変心配しておりましたが、それでも全ての日程をこなしてですね、東京に帰られた。午後といいますか、夕方帰られたということで、本当に頭が下がる思いがいたします。
 来年の全国植樹祭はですね、ちょうど1年後の今頃、日にちはいつになる、これは最後は宮内庁が決めますけれども、大体梅雨入り前のときにね、やりまして、尾張旭市と守山区にまたがる森林公園でやりまして、今会場をですね、今一生懸命整備をいたしております。1万数千人の規模になろうかと思いますのでですね、しっかりと努めていきたいというふうに思っております。
  
(2)東京都目黒区における児童虐待事案について
 先週起きました東京都目黒区における児童虐待事案につきましてですね、私から所感を申し上げさせていただきたいというふうに思っております。
 今年3月に東京都目黒区で、わずか5歳の女の子が両親からの虐待により亡くなられたという痛ましい事件が起きたことは非常に残念でありまして、心から亡くなられたお子さんの御冥福をお祈りを申し上げたいと思います。
 女の子がノートに書いた文章を読みますと、本当に胸が詰まる思いがいたしますし、強い憤りも感じます。
 なぜこの女の子を救うことができなかったのか。担当した方々だけではなくて、日本中の全ての大人がですね、このことに思いをいたし、このことをしっかり真正面に見据えてですね、反省をしなければならないと。全ての大人の責任だと。こんな小さな命をね、救うことができなかったということは、我々全ての大人の責任だというふうに思います。こんなことが、こんな悲しいことが二度と起きないようにですね、しっかりとやっていかなければならないというふうに思います。
 今回の事件は、以前住んでいた香川県で児童相談所が関与していた家庭が東京都に転居した後、児童相談所が家庭訪問しても児童に会えず、安全を確認できない状況の中で発生をしたということであります。
 そういう中で、愛知県の平成29年度の児童虐待相談対応件数は4,364件でありまして、8年連続で過去最多を更新しております。増加する児童虐待事案に対応するため愛知県では、児童福祉司や児童心理司など専門職員を平成29年度に16名、平成30年度は16名増員するなど、児童相談所の体制強化を図っております。
 愛知県内全部で10か所の児童相談所があります。名古屋市はこの5月にもう一つ増やして3か所ですか、これまで、4月まで2か所でありましたが、3か所でありますが、これで対応しておりますけれども、そうした中でこの体制強化、人員増強、体制強化を図っております。
 加えて、児童虐待により迅速かつ的確に対応するため、今年の4月18日に愛知県と県警察との間で「児童虐待に係る事案の情報共有に関する協定」を締結をし、全ての事案について情報共有を図り、県と県警が緊密に連携・協力する体制を一層強化をしているところであります。
 協定に基づく県警への情報提供件数は、4月の実績分が329件、5月の実績分が391件。また、4月の329件のうち、県警に速やかに情報提供した深刻な児童虐待に関する事案は6件となっております。
 今回の事件のように、児童相談所において児童の安全確認ができない事案につきましては、愛知県では警察署に協力を要請し、児童相談所職員と警察官が家庭に同行訪問を行うなど、児童の安全確保を最優先とした対応を徹底をしております。
 今回の事件につきましても、東京都や香川県において検証が進められるとともに、国においても都や県の検証を踏まえ必要な対応について検証がなされるとのことであります。
 児童相談所間でどのような引継ぎがなされたのか、詳細な事実関係は承知をしておりませんが、愛知県では、国の児童相談所運営指針に基づいて、重篤な児童虐待のおそれがある家庭が他県へ転出する際には、原則として児童相談所の職員が転出先を管轄する児童相談所に直接出向きまして協議を行うこととしております。そういうことがあれば、今回は円滑に引き継がれたのではないかという思いがいたします。
 なお、他県の児童相談所との情報共有につきましては、国全体での対応が求められる課題でありまして、今後の国の動向を注視してまいりたいと考えております。
 いずれにしても、どういう事態でも迅速に対応するということに変わりはありません。いずれにいたしましても、全ての子供が安全・安心に暮らすことができるように、市町村や警察、医療機関等と緊密に連携しながら、児童虐待の未然防止や早期発見・早期対応にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 というのが私の所感ということでございます。
 この間ですね、件数等々については部局に聞いていただきたいと思いますが、児童虐待の相談件数が平成21年度の637件から8年連続増えて、今4,364件ということでございます。平成24年度から警察からの通報という制度がスタートいたしたということで、それが大変多くてですね、警察からの通報件数が平成29年度は2,818件ということでありまして。私はですね、これは増えたというよりも、むしろですね、児童虐待の件数は私は変わっていないんだろうと思うんです。これが表に出てくると、見える化したということなのでですね、これ自体が悪いということでは私はないんだろうと思うんです。むしろ、こういうふうに出てきて、見える化して、それをしっかりと把握をした上で対応するということが必要ではないかというふうに思っております。
 かつて1,000件なかった件数がこういう形で4,364件、名古屋市ではですね、平成29年度は2,898件、合わせて7,262件でありますから、これはですね、人員を増強して対応強化をしていかなければならないというふうに思っております。
 そういう中でですね、今年の3月にですね、先週この事案において報道等々でですね、コメントを出されておりました後藤啓二弁護士ですね、NPO法人シンクキッズ−子どもの虐待・性犯罪をなくす会の代表理事で弁護士である後藤啓二氏のコメントが多く載っておりましたが、後藤啓二弁護士が今年の3月20日にですね、私のところを訪問いただいて、県と県警察の虐待事例の情報共有についての要望書をいただいたということでございまして、その折に私は健康福祉部長を呼んでですね、その場で、直ちに全事案の情報共有をするようにということでその場で指示をいたしました。
 これまでは重篤な児童虐待事案については情報共有していたということでありますが、それは駄目だと。全事案を情報共有しろと。重篤な事案を共有するのは当たり前だと。そうではないと。やはり児童虐待をしているようなですね、方は、やはりどっか後ろめたいところがあって、基本的にはそりゃ人間、基本的には隠そうとする。それはですね、それを見抜くというのはなかなか難しいということだと思います。ですから、私は全事案を情報共有して、その上でですね、対応するということをその場で指示をして、そして4月の18日に、協定を結んどかないけませんのでね、協定を結んで、そして4月から全事案の共有をしているということでございます。
 これを協定を結んでやっているのは、今年の1月に茨城県がやったので、あわせてほぼ同時期ですけど茨城県とうちと。あと協定はないけどやってるのは、高知県と聞きましたけどね。ただ、圧倒的に事案の数が違いますのでね、愛知県の場合は。そういう意味で後藤さんが、彼が言ってたのは、愛知県がやってくれると、これは全国に広がっていくんだということで言っていただきました。
 これは6月8日付の日経新聞のね、1面の下のコラムのところにね、春秋にありましたように、ここに後藤さんのコメントが出ていたので、全くそのとおりだと思いました。最後のところでね、要は、児相も一人で問題を抱え込まず助けを求めればいいと。面談を拒む親がいれば警察にも同行を頼み、人手が足りなければ大声で窮状を叫べばいいと。一つの機関で対応できるほど虐待は簡単な問題ではない。後藤さんの言葉であると。全くそうだと思います。
 また、とあるWebではですね、後藤さんのコメントですけどね、親から一度でも面会を拒否されたら子供は非常に危険な状態にあると。面会を拒否する親の場合は、児相単独では事件は防げないと。直ちに警察に連絡をすればですね、警察官は会えるまで帰らないと。子供がけがをしていれば直ちに保護することができると。まあそういうことなんだろうと私も思います。ですから、いかに情報共有が大事か。
 これは、県警本部長に私言いましたけどね。「あんた方も大変だと思うけどな」って言ったら、「いやもうそれはそうなんですけど、大変だと言ったってですね、それで事件が起こったらそんなの何の意味もないので、全件受け止めてしっかりやります」ということでありました。
 そういうことでね、私はとにかく、何て言いますかね、組織というか児童相談所とか警察、そういう組織を挙げてね、挙げてやはり立ち向かっていかなければならない問題だと、この児童虐待の問題はね、そう思います。改めて今回そう思いました。
 我々も、この全件共有というのはこの4月から始めたということでありますから、一つでも二つでもね、こういう事案をしっかり解決に持っていけるようにね、取り組んでいきたいと思いますし、是非全国のところもそういった形でですね、情報共有を進めていただきたい、そのことを申し上げたいというふうに思っております。
 
(3)6月9日に発生した東海道新幹線車内殺傷事件について
 6月9日発生の新幹線車内殺傷事件について、一言だけ申し上げたいと思います。
 大変痛ましい事案でありまして、事件でありまして、亡くなられた、勇敢にですね、この犯人に立ち向かい亡くなられた方には心から御冥福をお祈りしたいというふうに思います。また、被害に遭われ負傷された方にはお見舞いを申し上げたいというふうに思います。一日も早い御回復をね、お祈り申し上げたいと思います。
 なお、新幹線、高速鉄道の中でのこうした犯罪事案等々についてですね、どういうふうに安全性を確保するかというのは大変大きな課題でありますけれども、これは是非ですね、関係者の知恵を絞って、JR東海、そしてまた関係の、警察も関係するんだろうと思いますが、警察、また鉄道公安等々関係者の知恵を絞っていただいてですね、この新幹線はやはり日本経済の大動脈、要でありますから、この円滑な運行等々が図られるよう、そして安全性がしっかり確保できるようにですね、万全を期していただきたいと思います。私ども県としても、私どもで対応することがあればですね、県警察共々しっかりと頑張って取り組んでいきたいというふうに思います。
 
(4)米朝首脳会談について
 今日は歴史的な米朝首脳会談がこの後行われるということに相なろうかというふうに思っております。
 今日までですね、実務ベース、事務方等々でですね、事前の協議が相当綿密にやられてきたんだろうというふうに思っております。是非ですね、今日の歴史的な米朝首脳会談でですね、アメリカがこれまでも繰り返し言われておられる、そしてまた世界中、日本も含めてでありますけれども、この北東アジアの平和と安定のためにですね、必要不可欠である北朝鮮、朝鮮半島の完全かつ検証可能で不可逆的な非核化に向けてですね、大きな、大きなですね、節目となる米朝首脳会談、そしてまた今日という形になっていただきたいというふうに思っております。
 また、日本政府におかれてはですね、アメリカとのですね、日米同盟の一方の同盟国として可及的速やかに情報収集をしっかりやっていただくとともにですね、この朝鮮半島の非核化、北東アジアの平和と安定、日本国民だけではなくて、この全てのこの地域の皆さんがね、願っているこの点に向けて、引き続き最善の努力を図っていただきたいというふうに思っております。
 あわせて、日本としては、やはり拉致問題の解決、完全解決に向けて大きな一歩となる節目の会談となることを願っております。
 私からは以上です。

2 質疑応答
(1)東京都目黒区における児童虐待事案について
【質問】 児童虐待防止について、厚生労働省の専門委員会が、愛知県など先進自治体からヒアリングをする予定であると聞いていますが、現在のところ、厚生労働省から愛知県へはどのような接触がありましたか。
【知事】 何か報道でそういうふうに出てますが、これから。まだ来てない。まあそういうことだと思います。
 先ほど申し上げたようにね、どういう形で、どういう経緯でやって、どういう形で今運用されておられるのかということを聞きたいということではないかと思いますので、我々が今やっていることをですね、きっちり申し上げて、是非こういった形を全国に広げていただきたいなということを率直に申し上げるということだと思います。

【質問】 他県の児童相談所との情報共有については、クリアしなければならない課題がいろいろあると思います。国に対して、スケジュールや取組内容についての提案・意見はありますか。
【知事】 我々からはね、先ほど申し上げたように、こういう重篤なですね、児童虐待のおそれがある家庭が他県へ転出する際には、原則として児童相談所の職員が転出先を管轄する児童相談所に直接出向いて協議を行うということにもう決めておりますから、そういうことをやっております。
 ですから、同じようにですね、愛知県に転入される方でそういった重篤な事案だということであれば、是非ですね、直接連絡をしていただけるような、そういった体制をね、組んでいただきたい。
 これは国から各県へね、こういう形でね、連絡を密にしてやってほしいというふうに言っていただくことが一番早いと思うので、そういうことは強く要望したい、要請したいというふうに思ってます。

(2)6月9日に発生した東海道新幹線車内殺傷事件について
【質問】 東海道新幹線車内での殺傷事件について、安全確保のため、手荷物検査を導入すべきという話があります。また、逮捕された容疑者は、中学生時代に愛知県で過ごしていて、不登校になり自殺願望があったなどの報道があります。知事はどのように再発防止を行っていくべきと考えますか。
【知事】 一つはですね、先ほど申し上げた新幹線のようなですね、高速鉄道、完全な密閉空間の中のですね、安全性の確保ということについてはですね、私は、飛行機に搭乗するときのようなね、金属探知機とか全ての手荷物検査というのはですね、この大量輸送、1日46万人ですか東海道新幹線を利用しているのは、ということから考えるとですね、これはなかなか難しいのではないかというふうに思います。ただ一方で、やはり安全性の確保は最優先でね、図られなければなりませんので。
 完全な全員の方のですね、手荷物検査とか金属探知、そりゃあ僕は難しいと思いますが、いろいろ工夫してですね、ランダムでの手荷物検査だとか、あと、新幹線車内へのですね、監視カメラ等々のですね、設置とか、そういう意味では、ちょっとコストがかかる話かもしれませんが、そういった警備員に、一つの車両にですね、一つ車両というか、一つのこの所には1人配置するとかいうような、そういったことを幾重にもいろいろ工夫していただいて、是非ですね、安全性の確保、改めて関係者、一番はやはり鉄道事業者であるJR東海さんでありますけれども、鉄道事業者さん始め関係者の知恵をね、出していただけるようにお願いしたいというふうに思います。
 これからリニア新幹線は500キロメートルですからね、これもっともっと密閉空間になるので。これは前から、3年前ね、新幹線の中で焼身自殺された方がね、事件がありましたけど、いや新幹線でね、これ外を走ってるから止めてということですけど。もしあれ地下ね、リニア中央新幹線は東京−名古屋間の86パーセントが地下ですから、それも500キロメートルなんでね、それはもう大惨事になるので、それをどういうふうに防いでいくか。これはやはり関係者の知恵をね、しっかり絞って対応していただきたいというふうに思います。
 そしてもう一方のですね、この容疑者でありますけれども、この犯人でありますが、愛知県でですね、ずっと育ったということでありますが、個々の、どういう学校でどういうところにというのは、これはちょっと個人情報になるのでこれは控えたいというふうに思いますが、やはり様々に報道等々ではですね、精神面でのですね、そうした治療等々を行っていたということでありますので、そういった形のですね、精神保健医療、またそういった様々な精神障害でありますとか発達障害、そういった障害を持った方々のケアの体制はやはりしっかりと引き続き取り組んでいきたい。そういうふうに思っております。

【質問】 東海道新幹線車内の殺傷事件について、親族への取材で岡崎市の保健所に容疑者の対応について相談していたことが分かっています。保健所の対応について問題はなかったか、また、今後検証等する考えはありますか。
【知事】 岡崎市の保健所からですね、これ、今中核市なので岡崎市に移管をしておりますが、こういった形でのですね、ことについて措置入院の権限を持つのが西尾保健所なので、西尾保健所に相談をしていたというふうに聞いております。所内での対応としてはですね、現在任意の入院中であり、必要な医療が確保されているため、措置入院は不要と判断をしたというふうに聞いております。
 今回の件についてですね、その経緯等々については、とりあえずそういった形での報告は受けておりますが、今一度しっかりとですね、検証をしていきたいというふうに思っております。

(3)米朝首脳会談について
【質問】 米朝首脳会談において、様々なテーマがあると思いますが、知事が最も注目しているテーマは何ですか。
【知事】 もう何と言っても、北朝鮮、そして朝鮮半島の非核化ですね。これが一番焦点といいますか、世界中が注目しているんではないでしょうか。何と言っても、ああいう民主主義の国でない国がですね、ああいう形で、ある意味独裁国家がですね、大量破壊兵器、核兵器という大量破壊兵器を持つ、そして弾道ミサイルを持つということは大変危険だということだと思います。この朝鮮半島のですね、完全な非核化、そして検証可能で不可逆的な非核化ということが最重要だというふうに思います。
 これまで、北朝鮮の核協議についてはもう20年以上前からね、ありましたですね。クリントン政権のときから、カーター元大統領がね、特使になって行ったり何とかと、あのときもですね、20年以上前、1990年代前半もですね、大変危険な時期があったのはね、もう御案内のとおりだと思いますが。あの後、結局、核兵器は廃棄すると言いながら、ずーっと20年以上ですね、援助だけ、支援だけ、援助だけを受け取りながら、国際社会、日本もそうですよね、日本も相応の負担をしながらですね、日本も韓国もアメリカも相応の負担をしながら、そしてだまされ、裏切られ続けてきたということでありますから、今度はそういうことはないと。今度こそですね、決定的にそれをやっていただきたいと思います。朝鮮半島の完全な非核化、検証可能で非可逆的な非核化、もう戻れないと、それもチェックできるということがやはり一番のポイントではないかというふうに思います。
 トランプ大統領は今日の夜にはもう帰るということだそうでありますから、そういう意味ではですね、もう事前の協議で相当煮詰まっているんではないかというふうに期待をいたしております。今日一発で、一発勝負で決めていただけるんではないかというふうに思います。
 世界中が注目しておりますので、是非この今日の歴史的なね、米朝首脳会談と朝鮮半島の非核化が是非ね、現実のものとなることを期待をしたいと思います。
 それとあわせてね、やはり日本としては当然のことでありますが、拉致問題の完全解決に向けてですね、大きな方向性が示せられる、大きな一歩が踏み込める、そういう会談になることを期待をしたいと思います。

(4)愛知県内での将棋会館の設置について
【質問】 先週末に将棋の藤井聡太七段の祝賀会がありましたが、愛知県の将棋会館の構想について、何か進展はありますか。
【知事】 いえ、特に今のところありません。
 この将棋連盟の関係の方にですね、いろいろ状況等々はお聞きをいたしまして、今、日本将棋連盟は東京と関西にあって、それ以上増やす考えはないと。やっぱり維持費がかかるし、回してかないけませんのでね。
 ということでありますが、当然費用がかかるという話と、どういうふうに回していくかということが、その体制を作らないけませんのですぐにということでないということはお聞きをいたしておりますが、是非ですね、そういった面について、その機運が盛り上がってきていただいてね、やはり名古屋にも将棋会館必要ではないかということでね、機運が盛り上がってきて、それをこう応援する人が現れてくることをね、期待をしたいなと思います。
 そんなにね、大きなものがね、必要だということではないんだろうと思うんですね。前、藤井七段のお師匠さんである杉本七段、それからそのお師匠さんである板谷九段。特に板谷九段がね、名古屋にも将棋会館をというのはもう悲願であって、いろんな方に働きかけておられたということは聞いております。ですから、是非ね、そういった形の何ていうか動きがね、運動が盛り上げってね、設置をしていただけたら有り難いかなというふうに思います。
 現に、栄のところにね、この日本将棋連盟の東海支部というのかな、東海将棋連盟かな、将棋教室をやってるんですね。栄の都心のところ、中日ビルのすぐ南手側というか東手側のところかな、あの辺で拠点を、拠点というか置いて、事務所っていってもマンションの一室なんでしょうけど、そこでやって。将棋教室を、子供とか大人の将棋教室をずっとやってるんですね、栄の別の会場かな。それを更にこう広げて対局もできるような形でということでありますから、まあ例えばビルのワンフロアでもね、確保できれば、それはできるというふうに聞いておりますので、問題はそういった機運が盛り上がってそういう財政的な基盤ができればね、やれると思いますし、あと、そのプロ棋士、所属するプロ棋士がたくさんいないと成り立たないですよね。
 今、この愛知県というかこの東海地区の出身のプロ棋士が9人だったかな。多くの方は、藤井七段もそうですけど、1人か2人を除いて、ほぼ関西の将棋連盟にね、加入、所属してると聞いておりますが、そういった方々が増えてね、ここで、この名古屋を拠点にね、将棋、対局をやるということになれば、私はできてくるんではないかと思いますね。
 やっぱり今の将棋ブームをね、巻き起こしているのは藤井七段のね、大活躍にほかありませんから、私は是非是非ね、やっぱり話だけではなくて、これを協力するという方ね、サポートするという方ね、そういう方がね、経済界を中心にね、名乗りを上げていただけると有り難いなと。その折には、我々県もね、しっかりとね、協力するというか一緒になってね、旗振りをやりたいというふうに思いますので、是非そういった方がね、多く現れていただけることを期待をしたいと思います。

【質問】 将棋会館の設置について、行政が関わるイメージがつかみにくいのですが、県はどのように関わっていきますか。
【知事】 だから結局、関わりっていう話はいわゆる財政面の話に尽きると思いますよね。
 行政がですね、世の中には将棋も囲碁もいろんな競技が、スポーツもあるしね、いろんな様々な競技があるので、何でこの将棋だけなんだという話になるとね、県が全面的にお金を出してそういうのを確保しましょうかということにはなかなかなりづらいところがあるので。私は是非民間の方が中心になってやるので、それを応援してくれというんであれば、我々も応分の負担はやぶさかではないという意味で申し上げてるんです。
 ですから、是非ですね、是非そういった民間の方でね、経済界の方で、是非この際ね、名古屋を拠点にね、大いにね、日本のまさに伝統文化の一つである将棋をね、まさに不世出の大スターが現れつつあるわけですから。藤井七段をね、盛り上げていくという意味でのね、何かこの名古屋の将棋会館がね、できるような方向でのサポートをね、是非お願いしたいなと。その折に我々もですね、しっかりと、応分の負担も含めて旗振りをやる用意、覚悟はあるということで申し上げております。これから具体的な話をされる方がもし出てきてこられたらね、そりゃ具体的にいろいろ話をね、やっていければいいと思う。
 要は、独立にぽーんとかいって大きな会館を作るなんて話じゃないんですよ、お聞きしたら。何かビルのワンフロアというか、ワンフロアも要らないかな、ビルの大きさによるけど。対局ができて将棋教室ができてね、何とかという、そういうところがあればやれますよと。ただ、それは維持費がかかりますからね。人もやっぱり要りますしね。だから、そういった意味での体制作りができるような財政面でのサポートがね、できる、やれるというんであれば、是非そんなお気持ちがあるんならば、是非お話をお聞きできればかな。
 これは誰がやってもいいので、まあ我々県もあれだし、名古屋市もね、そういったお気持ちがあるんならば、そういう話があれだし。ただ、行政だけでやるというのはちょっと、なかなか難しいかなという感じがしますので、是非民間の方でね、旗振りをやっていただける方が出てくれば有り難いというふうに思ってます。