知事の記者会見
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令和元年9月24日(火) 午前10時
1 知事発言
(1)グレッグ・アボットテキサス州知事の来訪について
 皆さん、おはようございます。今日はですね、9月24日、昨日までが休みでありましたので、火曜日、定例会見を始めさせていただきます。
 先ほどまでテキサス州のグレッグ・アボット知事が来られて、御訪問いただきましたので、若干、ちょっと、数分遅れまして、大変恐縮でございます。
 アボット知事は、今日はこの後はトヨタ自動車の方で豊田社長とも面談するというふうに言っておられました。その後東京に行って、そしてまた様々に企業さん等々とですね、面談するということであります。
 本当はアメリカ大使公邸でのレセプションにも呼ばれておったんではありますが、ちょっと議会等々の日程でですね、訪問できません。今日はじっくりお話しできましてね、大変うれしく思っております。
 愛知県とテキサス州が友好交流及び相互協力に関する覚書、Friendship and Mutual cooperationのですね、覚書を結んでこれで3年。2016年4月に締結をし、去年も私がテキサスを訪問させていただき、そしてまた今回アボット知事にお越しをいただきました。これで3年で3回お会いをいたしております。ますますですね、こうした関係を深く、強くしていきたいというふうに思っております。
 なお、テキサス州には、トヨタ自動車の北米本社がカリフォルニア州から移転をし、2年前にですね、キャンパスオフィスという、アメリカでも何ていいますかね、最も巨大なオフィスという形でオープンをしたということ、それからアイシン・エィ・ダブリュも新しい工場をつくるということをつい先日発表したということなどですね、更に関係は深まってまいります。
 また、メキシコ湾岸のですね、フリーポートというところがあります。そこに中部電力と東京電力のですね、JERAがLNGの基地をつくっておりまして、それが大阪ガスが最初に受け入れるということで、この秋ですね、第1船が着くというようなプロジェクトも進んでいる。それから、ダラス-ヒューストン間の新幹線プロジェクトもあるということで、この後JR東海さんも訪問されるというふうに聞いておりますが、是非そうした形で、更にですね、関係が深まっていくことを期待をしたいというふうに思っております。

(2)ラグビーワールドカップ2019™における豊田スタジアム等の入場者数について
 昨日ですね、豊田スタジアムで行われるラグビーワールドカップ2019™の4試合のうちの最初の1試合が昨日ありました。私もその愛知・豊田開催支援委員会会長として、ホストとしてですね、両国協会のですね、ラグビー協会の会長、それからワールドラグビーのですね、会長などなど受入れをさせていただいて、応援もさせていただきました。
 昨日はですね、入場者数が3万5,545人ということでございました。そしてファンゾーンはですね、1万2,674人という多くの方にお越しをいただきました。
 是非ですね、次は28日、南アフリカ対ナミビアという戦いでございます。そして10月5日が日本代表対サモア。ますます盛り上がっていくと思います。大いに期待をしたいと思います。
 なお、ファンゾーンは、4試合は全部やりますけど、それ以外にも、他の日本戦だとか他のパブリックビューイングも含めて、全部でスカイホール豊田を11日間開けますので、また多くの皆さんにお越しをいただいて大いに盛り上がっていただきますように、お願いを申し上げたいと思います。
 いろんなイベント等々ありますけど、これだけの長期間であれだけ全国、国内、海外からも来て盛り上がるというのはそうないと思いますのでね、大いに盛り上げていきたいというふうに思っております。
 
(3)東京オリンピックの日本代表として内定した愛知県ゆかりの選手について
 来年、2020年東京オリンピック・パラリンピックでありますが、東京オリンピックの日本代表として、愛知県ゆかりの選手がですね、女子レスリングで3人内定したという発表がありましたので、私からも御報告いたします。向田真優選手、それから川井梨紗子、川井友香子、3選手が東京オリンピックの日本代表ですね、53キロ級、57キロ級、62キロ級ということでございます。
 先日のマラソンのですね、お二方にですね、服部勇馬選手と鈴木亜由子選手に続いてということと、もう一つ、アーティスティックスイミングでは吉田萌選手も代表に内定しておりますので、これで6人目ということではないかというふうに思います。また来年の大活躍を期待したいと思います。
 
(4)中国・清華大学との包括交流に関する覚書の締結について
 中国・清華大学との包括交流に関する覚書の締結についてです。
 愛知県では、中国・清華大学との間で、双方の発展に向けて人的交流を始めとした協力の促進を図り、持続的な交流を行うため、9月26日木曜日に包括交流に関する覚書を締結することになりましたので、お知らせします。
 この覚書の締結は、私が本年5月に中国へ渡航し、清華大学陳旭(ちんきょく)書記と面談した際、私から、愛知県と清華大学との覚書締結を提案したところ、陳書記から前向きな回答があったことを発端としております。その後、6月の楊斌(やんひん)副学長の来県による意見交換に続き、今回、邸勇(きゅうゆう)学長が来県し、覚書を締結するものです。
 覚書の内容は、青少年の学生交流、人材育成や学術・技術交流を促進するための人材交流、スタートアップ支援を始めとした産業・教育分野における協力促進、連携強化や幅広い人的ネットワークの構築を対象分野としており、特にスタートアップ関連では、清華大学の投資子会社であるTUSホールディングスや深圳(しんせん)にある清華大学研究院との連携などを進めてまいりたいと考えております。もう具体的にそういう話も進めております。
 清華大学は、イギリスの教育情報誌「タイムズ・ハイアー・エデュケーション」による世界大学ランキング2019、2020と2年連続アジアナンバーワンの評価の大学であり、愛知県にとって清華大学と様々な交流を深めていくことは大変大きな意義があると認識しております。
 今後は、各分野における交流を通じて、お互いに実りある成果を生み出していくことにより、日中両国はもとより、アジアや世界の発展に貢献してまいりたいと考えております。
 ということでございまして、26日木曜日ということでございます。
 特にですね、清華大学は、工学、応用物理学、生物学などが強みのある学術分野ということでありますが、最近では先端科学技術分野に力を入れておりまして、AIの無人システム研究センター、AIインテリジェント・コネクテッド・ビークル及び交通研究センター、ソフトウエア電子技術研究センターなどを設立をしております。
 私どももですね、引き続きしっかりと連携をしていきたいと思います。特に、学生交流とスタートアップ、スタートアップの連携、協力をですね、しっかりとやっていきたいというふうに思います。
 さらにですね、5月に訪問した上海交通大学、それから浙江大学ともですね、MOUを締結する方向で、基本的には合意しておりますので、あとは内容を今調整して詰めているということでございます。

(5)「ロボカップアジアパシフィック2020あいち」の公式ロゴマークと公式キャラクターの決定について
 「ロボカップアジアパシフィック2020あいち」の公式ロゴマークと公式キャラクターの決定について申し上げます。
 2020年10月開催予定の、アジア・太平洋地域の学生を中心としたロボットの競技大会「ロボカップアジアパシフィック大会」の大会名称及び公式ロゴマークと公式キャラクターを決定しましたので、報告します。
 大会名称につきましては、「ロボカップアジアパシフィック2020あいち」であります。
 また、「ロボカップアジアパシフィック2020あいち」の開催まで、いよいよ1年余りとなり、広報活動により一層力を入れていくため、公式ロゴマークと公式キャラクターも併せて決定をいたしました。
 まず、こちらの公式ロゴマークでありますが、ロボットの重要な部分である歯車を用いて文字を制作し、立体的に飛び出したデザインによりまして、驚きや感動にあふれ、歓声の上がる大会のにぎわいを表現している。これがね、公式ロゴ。ギアだな、ギアを使っての公式ロゴマーク。
 それから、公式キャラクターは、デザインのコンセプトは、ロボットの原点といわれるからくり人形、茶運び人形をね、モデルとして、進化を経て現在の姿になったというもので、明るく元気な性格をイメージし、大会を盛り上げてもらいます。
 キャラクターの愛称は「あいべえ」であります。名前の由来は、愛知県の「あい」に、かつて日本男性の名前でよく用いられた「兵衛」ですね。べえさん、ごんべえとかたろべえさんを合わせて、日本らしさを伝えるとともに、ロボットの頭脳である人工知能AI、あいも象徴する名前といたしました。「あいべえ」ということでございます。
 また、既に今月6日に発表済みでありますが、「ロボカップアジアパシフィック2020あいち」の一年前イベントを10月12日土曜日と13日日曜日の2日間、常滑市のイオンモール常滑において開催をいたします。
 会場内では、私やSKE48のメンバーも参加するステージイベントや、ロボットの操作体験、デモンストレーション、子供向けワークショップなど、幅広い年齢層の方にお楽しみいただけるコンテンツを用意しておりますので、県民の皆様には是非お越しをいただければと思っております。
 ということでございまして、公式ロゴマークと公式キャラクターはですね、委託先事業者から提出された3案について、先月下旬に開催委員会運営部会各委員に投票をお願いをして、最も得票が多かったものに決定をしたということでございます。
 それから、10月12日・13日のこの一年前イベントはですね、イオンモール常滑の各所でですね、AIコミュニケーションロボットやパーソナルモビリティ、荷物搬送ロボット、パワーアシストスーツ、アシスト付手荷物運送カートなどによるロボットのデモンストレーションをこのイオンモール常滑の中で実施をいたします。
 10月12日の午前11時のオープン、そして13日日曜日午後1時からは、私やSKE48のメンバーが参加する「ロボットセミナー」が開催されて、クイズ形式によるロボットについて楽しく学んでいただける企画もあります。
 それから、ロボット工作やプログラミング体験ができるワークショップ、アーム型ロボットの操作体験、人の蹴る動作をまねてロボットがボールを蹴る「ものまねサッカーロボット」の体験などもあります。
 是非10月12日・13日の2日間、イオンモール常滑をロボット一色に染め上げますので、御家族、御友人、どうか多くの皆さんに会場までお足を運んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

(6)「あいちトリエンナーレ2019」に対する河村名古屋市長の発言について
 20日に河村市長が記者会見して、この質問状を出したときに、私がナチス呼ばわりしてどうのこうのというふうに言われましたが、私もおかしいな、そんなこと言ってないけどなと思って、改めてですね、その先週の私の記者会見の議事録を見ておりますけども、言ってないんですよね。言ってないんですよ。
 河村さんがかくかくしかじかで、こういうことでですね、予算を出している。俺は市長だ、公印まで押して、この内容がけしからんというのは、これは憲法違反の疑いがどうのこうのということは申し上げたと。
 その後ですね、そこで、私は、自分の考え方ですね、9月10日の考え方の「3」のところに、芸術の価値に対する評価は百人百様だと、誰もが芸術的価値を認めるだけの展示であればですね、こうした展示会は成立しないんですと。かつてナチスがですね、退廃芸術と称してですよと、前衛芸術、現代アートを否定した歴史があるわけです。ドイツはその反省に立っていろんなこと、そういうのを言っちゃ、やっちゃいけないとやっているんですね、と言っていると。だから、それはいかんと。そんなことではないんだと。愛知県や私が芸術的な価値について当否を判断して、展示な内容を決定したものはありませんということを明快に出させていただいているんです。その後ですね、芸術的価値に対する評価は、実行委員会の会長あるいは首長といえども、それを評価・判断して決定するべきではなくて、展示内容の取捨選択は芸術分野の専門家に委ねるべきで、実際にそのように進めてきましたと書いてありますと。
 しかしながら、名古屋市会で減税日本の田山という議員がですね、私の判断の下にこういう作品を展示されたということをですね、事実と異なることをしゃあしゃあと言っておられると。看過できないと。政治的なパフォーマンスとしても、事実でないことを言われるのは、幾ら何でもひどいということを言っているんです。今、これが私の議事録なんで。
 これは違うということは申し上げたいというふうに思います。一部新聞、一部報道等々でそういうふうに書かれているのは、それは極めて遺憾でありますので、そのことはまた改めて申し上げたいというふうに思います。
 ただ、一方でですね、河村市長が9月9日に、愛知県が既に権力的に行政的に展示を行いますと判断している、認めているのでと言い切ってますね。そんなことはしてないんですよ。私もそういうふうに申し上げているし、この検証委員会でも、県が判断してるものは一つもないと書いてあるんですね。だから、事実でないことをですね、ずーっと言われるということは、こちらの方が私は問題だと思いますよ。
 事実でないことをですね、事実でないこと、違うことをこう勝手につくり上げてですよ、勝手につくり上げてそれを攻撃する。そういうやり方ってのは全く、一般私人でもこれは許されないけども、政治家だったらもう絶対に許されませんよね、これ。河村さんはそういうスタイルで何十年もやってこられたから今更変えようがないのかもしらんけど、それはとんでもない話ですよ。
 私から言わせたらね、河村さんは、自分は何を言ったって許されるんだと、何を言っとるんだおまえらと、こういうことなんですかと。それは違いますよね。そのことはね、はっきりさせてもらいたい。私がこういうふうにね、権力的に行政的にやりますというふうにしたと言うんだったら、それは証拠出してくださいよ。証拠出してください、証明してください。それでなければね、絶対これはね、認められないです、この発言は。この発言は。
 私はね、ネットでもね、またああいう新聞記事等々が出たことについてね、もしそれが御不安をおかけしたのであれば、それは申し訳ないことだったと、私はそうは言ってませんけどね、ということを申し上げているんです。余計なこと言わなきゃよかったということなんですかね、それはね。
 現実にこれはそうは言っておりませんので、そのことははっきりと申し上げておきます。改めてそのことはね、ちょっと申し上げたいというふうに思っております。
 以上です。

2 質疑応答
(1)中国・清華大学との包括交流に関する覚書の締結について
【質問】 清華大学との包括交流に関する覚書の締結について、清華大学が国内の都道府県と包括交流に関する覚書を締結するのは何番目ですか。 
【知事】 幾つかのところともう既にいろいろな包括提携はね、やっているとは聞いておりますが、我々はですね、そういう包括的ないろんなことではなくて、学生交流と併せて、人材交流、特にスタートアップ、スタートアップのこうした協力、交流という形でフォーカスしておりますので、その点が一番特徴があるのではないかと思っております。
 とにかく我々、スタートアップの拠点づくり、スタートアップエコシステムをこの愛知県でつくっていくということで、もう既にテキサス大学オースティン校とはもう契約も結びですね、協力、連携しておりますので、続いて清華大学ともそうした形で人材交流、そしてまた、我々がやります様々なスタートアップのですね、プロジェクトに是非参画をしていただきたい。そういう意味での協定かなと。
 こういう形で具体的にやっている、この点にフォーカスしてやるのは初めてということであります。要は、そういう受皿をつくってやっているところはありませんのでね、日本ではね。そういう意味で、清華大学発のスタートアップ企業にもどんどん来てもらいたいし、我々がここから発信するのもどんどん清華大学で交流し、ビジネスマッチングをどんどんやってもらいたいというふうに思っております。
 そういう意味での最初のまずスタートということだと思っております。

(2)「あいちトリエンナーレ2019」について
【質問】 9月21日に「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」主催の「表現の自由に関する国内フォーラム」が開催されました。そこでは一般の方から展示の再開を求める意見や、再開に否定的な意見も出ました。国内フォーラムの議論を見た知事の感想を教えてください。
【知事】 トリエンナーレについて今御質問いただきましたので現状を申し上げますと、9月22日ですから、おとといまでの入場者が43万9,000人ということでありまして、3年前、前回に比べ、同じ時期で大体2割ぐらい多い状況でございます。大体そんな感じで最後までいくのかなというふうに思っておりまして、多くの皆さんにお越しをいただいていることに感謝申し上げたいと思いますし、また、最後まで安心安全にですね、この芸術祭を楽しんでいただく、国内最大級の国際芸術祭を楽しんでいただくということで、我々しっかり努めていきたいというふうに思っております。
 それが第1点でございますが、今の御質問のですね、9月21日の国内フォーラム、「表現の自由に関する国内フォーラム」につきまして、私も、冒頭挨拶をした後は、私はずっと話を聞かせていただくという形でね、ずっとおりました。
 主催が「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」ということでありますので、段取りも構成も、そしてまた出席者、作家の皆さん、それから皆さんの段取りも全て検証委員会がされております。もちろんうちの県庁の事務局は、会場100人でありますから、応募・抽選、それからまた様々なセキュリティですね、等々の対応については、事務局、県庁の事務局がさせていただきましたが、内容については全て「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」の皆様ということでありました。
 聞いておりまして、ただ、新聞等々でね、フォーラムで報告に時間が費やされて、意見交換が約20分、5人と言っておりましたが、この意見交換というのは作家と一般来場者の方の意見交換でありますから、4時過ぎ、4時5分ぐらいから始まって5時15分ぐらいに終わったと思いますが、1時間10分ぐらいはあったと思います。ただ、作家の皆さんがやはりしゃべり出すと、やっぱり自分の思い入れがあるので長くしゃべられたかなという気がいたしております。個人的には、もうちょっと延長して来場者の方に御意見を聞かれるのかなと思っておりましたので、もうちょっと御意見をね、言っていただいてもよかったかなという気はいたしますが、それは「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」、そして座長の仕切りということでありますので、ということかなと思います。
 作家の人との、併せての意見交換は1時間5分か1時間10分あったというふうに思いますね。報道では何か20分とかそういうような報道もありましたが、そこはちょっと違うんじゃないかと。やっぱり作家の皆さんの発言も含めての意見交換ということで捉えていただいた方がよかったんではないかなというふうに思います。
 いずれにしても、様々な御意見をいただいたということで受け止めているということでございます。
 それと、それを踏まえて明日ですね、25日、明日午後「第3回あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」が行われ、そこでですね、中間報告、報告書、レポートをまとめていただけるというふうに聞いております。それを私が受け取らせていただくということになろうかと思いますので、その明日のですね、検証委員会を待ちたいというふうに思っております。

【質問】 明日の「第3回あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」で中間報告が出た後、「表現の不自由展・その後」を再開するか、このまま中止するかという判断をすることになると思いますが、それは知事が会長を務める「あいちトリエンナーレ実行委員会」に諮るのでしょうか。
【知事】 明日の「第3回あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」でですね、今回の「表現の不自由展・その後」について、どういう経緯、経過でこういう形で行われてきたのかということを、事実関係をですね、中心に検証していただいて、それでもって、今後どうするかということについても含めてですね、報告書がいただけるというふうに思っておりますので、それを受け取らせていただいた後にですね、様々に考えていきたいというふうに思っております。
 まずはその事実関係の検証、そして県民の皆様への情報公開という形で進めておりますので、そういった形で、明日ですね、報告書を待ちたいというふうに思っております。
 ただ、事実関係については、前回ですね、先週17日の資料に大体、事実関係は、あれ以上のことはあまりないのではないかと思いますが、あそこで事実関係は大体検証できておりますので、それをつなぎ合わせ、あと、6人の委員の皆さんがそれぞれにコメントを、いろいろそれぞれの論点について出されておられると聞いておりますので、そこをですね、盛り込んだ形での報告書を出していただけるというふうに思っておりますので、その点の検証、その点の報告をね、待ちたいと。その報告を受け取らせていただいて、その後ですね、速やかに今後どうするかということを、対応を考えていきたいというふうに思っております。

【質問】 あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」の再開の可否の判断について、速やかに対応を考えていきたいとの発言がありましたが、今週内にも判断をしたいということでしょうか。  
【知事】 ただいま申し上げましたように、明日、「第3回あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」で、中間報告という形ですけれども報告書をですね、いただけるということでありますので、それを受け取らせていただいて、その上でしっかりと考えたいというふうに思っております。
 速やかにと言ったのはですね、10月14日というのは会期でありますので、もう1か月を切っておりますのでね、そういう意味でどういうふうにするかということを速やかにという意味で申し上げたということです。

【質問】 あいちトリエンナーレ2019「表現の自由に関する国内フォーラム」について、話題になった「少女像」あるいは「遠近を抱えて」のそれぞれの作家が参加しませんでしたが、どう思いましたか。
【知事】 途中経過はですね、断片的に私にも、耳には入ってきますがですね、基本的には、例えばあの20分の大浦さんの作品ですね、大浦さんにお越しをいただいて解説をしていただきながら見ていただくという方向で話が進んでいたというふうに聞いております。ただ、最終段階でいろいろお考えがあったんでしょうけど、御本人が出られなかったということなので。ただ、映像で作品を全編流すということについては御了解をいただいたということだったそうですので、それで流したということだと思います。
 私は、ネットで本当の一部だけが切り取られてですね、悪意に満ちたですね、ネット拡散がされたということが当初あってね、そこが一つ大きな問題にされたということは事実だと思いますので、ああいうふうな形で全編流して見ていただいたということ。それはネット中継で、ライブ中継で全編流れておりますので、全編見ていただいて、作品ですから全編見ていただいて初めてそのいろんな感想をいただければいいんじゃないかというふうに思いますので、全編ああいう形で流していただいたというのはよかったのではないかというふうに思います。
 そして、そういった作品のですね、芸術作品等々の中身、内容等々についてですね、私が評価するとかコメントするとかということはですね、それは控えたい。それはもう何度も申し上げておりますように、政治家として、公権力者ということになりますわね、今回のこの芸術祭については。そういう意味では、そこは控えなければならないというふうに思っております。多くの方がそれを見ていろんな御意見をいただければいいのではないかというふうに思っております。
 もう一つの少女像の方の作家の皆さんとどういうやりとりがあったかは、それはちょっと私は聞いておりません。いろんな理由があって出られなかったというふうに聞いております。
 そういう意味では、皆さん出ていただいた後、津田芸術監督に出ていただいて、それでいろいろこう解説していただいて、そして御意見をいただくという形で最初企画をしていたというふうには聞いておりますので、いろいろ、それぞれの御都合、御事情、お考えがあったんではないかなと思います。
 結果はああいう形で、検証委員会の皆さんからのそれぞれの役割分担での報告をした上で、作家の皆さんと来場者の方々、県民の皆さんとの意見交換会という形になったというふうに聞いております。

(3)河村名古屋市長からの公開質問状について
【質問】 先週の9月20日に、河村名古屋市長から「あいちトリエンナーレ実行委員会会長」の大村知事宛てに公開質問状が出されたと思います。これについての感想と、いつ頃回答する予定ですか。
【知事】 20日にですね、公開質問状という形でいただいた。会見をされた後に名古屋市の職員の方が我々のところにですね、事務方に持ってこられてですね、これは名古屋市の弁護士さんが作成をしたと言って持ってこられたということで、7点についてということでございますが、私もちょっといろいろ、21日、それからまたラグビーワールドカップとか、また明日の「第3回あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」とかいろいろありますので、全部をつまびらかに拝見しているわけではありませんが、ざらっと斜め読みといいますかね、概略を拝見をいたしましての感想で。
 もちろんですね、こういう御質問をいただいたのでありますので、きっちりとですね、公開して、回答をですね、またネット等々でしっかりと発信をしていきたいというふうに思っておりますが、冒頭ですね、このような間違った情報を市民に発信されているなどと聞き捨てならない、著しく不穏当なというふうに、誹謗記事とまで言われておりますけれども、まさしく間違った情報をね、一方的に流されたのは、最初はどちらなのかということを申し上げたいと思います。
 最初に8月2日にですね、私は予算を出していると、名古屋市長だと、公権力者だと、内容がけしからんからやめなければいけないという、まさにですね、憲法21条に触れる非常におそれの強い、というか触れているんじゃないかと思いますけれども、そうしたことを言われたのはどなただったのかということなんですね。
 あの「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」でもですね、河村市長によってこれが中止になったという、直接影響はなかったが、テレビメディア等を通じた同氏の対外的発言によって電凸等が激化した可能性があると。コメントとして、委員さんのコメントですよ、河村市長は会長代行であり主催者側の一員であると。もしも展示内容に対する疑義が生じたならば、いきなりマスコミを通じて問題提起をする前に、会長に申し入れ、協議するべきであった。そういうことだと思いますよ。
 あの8月2日の時点では、とにかくどうやって収拾するかということをやって、いろんなパターンを、閉じることも考えたところにですね、一言もですよ、主催者の会長代行の方が一言も私になしに、一方的にですね、テレビカメラの前で、会場まで行ってですね、何だかんだと言っていろいろと、内容がけしからんからこれはやめろというようなことを言われ、あげくはあの公印まで押した文書をね、いきなり持ってきたということでありますから、それは、その対応はどういうことだったのかということを申し上げたいというふうに思っております。
 誰が最初にいろんなことをやったのかと。まさに政治的パフォーマンスそのものではないか、それだけのためにやったのかと。そのためだけだったんでしょうけどね。ということを申し上げたいと思います。
 それでもって、内容が、8月2日がさすがにやばい、まずいと思ったんでしょう。一生懸命論点をすりかえておられるという努力がかいま見えますけどね。8月8日の文書は完全に論点をすりかえておられる。その努力はね、本当に努力がよく見えますけども、それは駄目ですね、あの8月8日のペーパーも。だから、すぐあれしてもあれなので、状況を見て、9月の10日にね、私はネットの方に出させていただいたということでございます。
 その路線でね、一生懸命論点をすりかえようというふうに今回もされておられるのが本当によくわかりますけれども、かいま見えますが、きっちりと論点を整理していきたいと思います。なぜならですね、これは前回と同様、また間違った情報を流されるということはいけないことでありますので、間違った情報をまた更に一生懸命論点をすりかえてまた持ってこられたので、これはきっちりと論点を整理して論破します。きっちり論破します。間違った情報に対してそうですかと言うわけにはいきませんので、きっちりと論破させていただきます。ということでございます。
 ただ、ちょっといろいろ忙しいので、一両日中というわけにいきませんけどね。明日「第3回あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」があり、また、あさっても議会本会議等々もありますので、議会が今週も来週もずっとありますのでね、また答弁等々もやらなければいけないので、しっかりとこの書いておられる内容をですね、精査をして、しっかりと回答といいますかね、お答えをしたいというふうに思っております。
 そう難しいことではないというふうに思っております。ということでございます。

(4)豚コレラ対策について
【質問】 豚コレラについて、先週金曜日に農林水産省が都道府県知事の判断で豚へのワクチン接種が可能となるよう国の防疫指針を見直すと表明しました。知事は今回の農林水産省の判断をどう評価しますか。またワクチン接種について現在はどのように考えていますか。 
【知事】 これは前から申し上げているとおりですね、先週の金曜日にこういう形でということで、マスコミ報道等々はもうワクチン接種だということで、その方向でぼんぼこ書いておりますけれど、違うんですよ。違うと言ってるじゃないですか。
 あれは家畜防疫指針をね、直すために、そう言わないとですね、直せないからということではありますけど、実態はですね、自治事務で、それぞれの都道府県知事でやってもらうということ、予防的ワクチンで自治事務で都道府県の判断で。それでもって、流通制限をかけるというふうに言っているわけですね。
 流通制限をかけるということが本当にできるのかということなんですよ。そのことはですね、それこそもう大分前ですね、7月ぐらいからそういう話をね、農林水産省はしていましたのでね、それは、私、金曜日に申し上げたとおりなんです。生産物である豚肉が広域流通している現状からして、愛知県の豚肉だけ愛知県内だけで消費と言った途端にですね、大手流通等々がですね、それは買わないという選択はあるわけですよね。
 それから、養豚の生産品は豚肉、内臓、皮ですからね、特に内臓と皮なんていうのは、県内だけの流通になるわけがないのでですね、特に内臓は広域に流通して特に加工品になるわけですから、焼き肉屋さんとかいろんなね、加工品になるわけですね。とんちゃんのね、ああいうものになるわけ。煮込みとかいろんなものになるわけなので、そういう事業者が県、多くは県外なんでしょう、というか広域なんですよね。
 それを制限するということになった途端にですね、それは売れないということになってしまうんですね。だから、そこの点を整理しない限りはですね、ああいうことで何か審議会にかけて何とかかんとかやっておきながら、結局、流通は制限しますよと、その県だけですよと、あなた方考えてくださいよと。都道府県知事の判断です、自治事務というふうに丸投げされてもですね、それはできる県なんかは一つもないと思いますよ。あったら教えてください。あったら教えてください。
 愛知県みたいなね、こんな755万人も県民がいてですね、消費県でですよ、食べようと思えば全部、胃袋がたくさんあるから食べられるんでしょう。だけども、それでもこの豚肉の流通制限はできないといって、そういう流通関係の皆さんからもそういう声は聞いておりますし、もう現に愛知県の食肉事業協同組合の皆さんからも意見を聞いたら、それはできないというふうにはっきり言われているわけなのでですね、僕はそういう意味で、ここのところが整理されない限りは、現実的なことにならないということを金曜日も申し上げ、今日も申し上げています。
 実は、その金曜日の夜にですね、ラグビーワールドカップのですね、開会式に東京スタジアムへ行きました。江藤拓大臣にもその席で会いました。「ちょっとちょっとちょっとこっち、こっちおいで」と言って、ちょっと話をしてですね、「豚コレラ対策だけど、いろいろ農林水産省の責任者、幹部からみんなで逐一情報聞いてるけど、ここのところの流通制限のところをね、きちんと整理してもらわんと、これやったところで全然何も動かないってのは、よく分かってるよね」って言ったら、「いやいや、そこはもう。流通きちっとやります」ということを言っておられましたのでね、「きちっとやってちょうだいよ」ということは申し上げておきました。という段階だと思っております。
 現実にですね、じゃあ愛知県内の農家の方にね、これ御希望の方に打っていただきますが、愛知県の豚肉が売れなくなるかもしれませんよということを前提にですね、その個々の農家の方にそれでもよろしいですかと言って、聞いて、いいと言う人はいないと思いますよ、現実に。
 そこをきちっとですね、整理して、そして流通の出口のところ、販売のところがきちっと大丈夫だというところを担保していただかないとですね、それも制度面でですよ、制度面で担保していただかないと、それは誰が何を言ってもできないんじゃないでしょうかと思っております。