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一人で抱え込まずに周りに相談を〜児童虐待対策〜
リポーター:みつこ


 「うちの子、もう○歳にもなるのにおむつが取れなくて、ついつい叱ってしまって…。」
 「一生懸命、何度も何度も言い聞かせているんですけど、なかなか思うように進まなくて、ときどき手が出て…。」
虐待防止ポスター
 「嘘(うそ)をついたから、厳しく叱ったんです。平気で嘘(うそ)をつく人になってほしくないから…。」
 このようなことは、自分が子どもの頃を振り返ってみても、自分自身の子育ての中でも、十分に
ありうることだなと思うのです。
 でも、それが「『しつけ』じゃなくて『児童虐待』になっているのかもしれない」と言われたら、多くの
お母さんはびっくりされるのではないでしょうか?

 厳しく言い聞かせるのは子どものため…、当たり前のことをしているだけ…、そう思いますよね。
 なぜ、それが「虐待」になっているかもしれないというのでしょうか。

 今回、愛知県の児童虐待防止対策について、健康福祉部児童家庭課の渡邉さんにお話を伺って
きました。
 私にとっては、目からウロコが落ちるような、「児童虐待」に対する考えがガラリと変わる衝撃的な
お話でした。
 
Q1
みつこ
   愛知県の児童虐待の件数はどれくらいなのでしょうか?
     
A1
渡邉さん
 
児童相談センターへの虐待相談件数の推移
グラフ(児童相談センターへの虐待相談件数の推移)
 児童虐待の件数というものは、表面化してないものもあることを
考えると、正確に数値化できるものではありませんが、
平成23年度に愛知県児童相談センターが対応した児童虐待の
相談は1,499件で、過去最多件数を大幅に更新しました。
(名古屋市を除く。)
     
Q2
みつこ
   過去最多ということは、愛知県はとても荒れた状況になっているのでしょうか?
     
A2
渡邉さん
   相談対応件数は増加しておりますが、児童を保護から離して、施設入所等を行った件数に大きな変化はなく、
保護者から分離せずに、家庭における支援によって対応している件数が増加しています。
 県としましては、深刻な虐待に至る前の早期発見・早期支援が重要だと考えて、いろいろな対策を行っています。
     
Q3
みつこ
   そもそも、どういった行為が「虐待」となるのでしょうか?
     
 A3
渡邉さん
 
子どもを叩いて叱る親
 「児童虐待の防止等に関する法律」において、「身体的虐待」、「性的虐待」、
「ネグレクト(育児放棄)」、「心理的虐待」の4種類が定められています。
 しかし、私たちは、虐待を「子どもの健全な成長を妨げる行為全般」と広めに捉え、
深刻な虐待になってしまう前に対応するようにしています。
 冒頭にみつこさんが挙げた例のように、当たり前の子育てだと思っていたことも、
虐待と見られてしまう可能性は十分にあります。子育てをするということは、虐待する
可能性を常に秘めているとも言えるかもしれません。

 昔は、祖父母が近くにいたり、近所の方との交流がもっと頻繁にあったので、虐待に
なりそうになっても何らかのブレーキが掛けられていたのでしょう。そうした見守りの無い中で、ネットや本の情報
だけに振り回されて、「○歳までにこれができないといけない」といった思い込みを持っている子育て世代も多い
のかもしれません。
 周りからブレーキのかからない思い込みからくるストレスで、虐待が発生してしまうことも多いようです。
     
Q4
みつこ
   子育てに思い悩んでいるママさん達に、どんなアドバイスがありますか?
     
A4
渡邉さん
 
ママ友との相談
 虐待につながってしまう大きな要因として、「孤立」が挙げられます。
 子育て中のお母さん達には、いろいろな人の力をどんどん借りて子どもを育ててほしいと
思います。
 お父さんはもちろんですが、一緒に子育てをしているママ友や、ご両親、ご近所の方などの
相談相手がいる方は、上手にそういった人の力を借りれば、良いでしょう。
 そして、なかなかそういった力を貸してくれる人が周りにいなくて、子育てにちょっと疲れて
いたり、大変だと感じているお母さんがいたら、県の相談機関や保健所、市町村の子育て
センターなども、どんどん活用していただきたいと思います。
     
Q5
みつこ
    とは言っても、「そういうところは苦手」、「どうせ相談したってなにも変わらない」というママさんも、いらっしゃるかと
思います。
 実は、私も行政の相談窓口って、正直言ってどうも苦手です。地元のある窓口で、子育てについて相談してみたことが
あるのですが、逆に心無い一言を言われて、結構落ち込んだことがあったのです。
     
A5
渡邉さん
    それは大変だったと思いますが、相談員さんもいろいろな人がいるので、他の窓口や相談員さんにどんどん
あたってみて、自分と合う人が見つけられたら良かったかなと思います。
子育てにイライラする親
 とにかく、子育てというのは、どんなに能力のある人でも、一人ではできないものだと
思います。ストレスをためて子どもにあたってしまったり、叱りすぎてしまったりするのは、
子育てを頑張っているからこそなんです。
 あまり一人で頑張りすぎずに、利用できるサービスは気軽にどんどん利用して、自分を
楽にしてあげてください。
     
Q6
みつこ
    周りに子育て世帯がいるの方へは、アドバイスありますか?
     
A6
渡邉さん
   周りに子育て世帯がいる方には、子育て世帯をどんどん応援してほしいと思います。
 例えば、ご近所に夜中まで大泣きしている子どもがいるようだ、と気が付いた場合、日ごろからあいさつや世間話を
したり、さりげなく子どもの様子をみてあげたり、ひとこと声をかけたり、そういうことがお母さんの心を軽くしたり、
子どもを支えたりすることにつながるかもしれません。
 でも、それもなかなか難しい場合もあると思います。そうした場合には、児童相談センターや市町村に連絡をして
みてください。堅苦しく思われるかもしれませんが、そうした連絡を「通告」と呼んでいます。
 児童相談センターの実態としては、お母さん本人からの相談というよりは、そういった地域の方からの通告が
きっかけで対応を始めるケースの方がずっと多いのです。お母さん自身は、しつけのつもりで「当たり前のことをして
いるだけ」と感じている場合もありますし、なかなか相談してきてもらえない場合が多いのです。
 愛知県では、児童相談センターに通告があった場合、センターの職員が、必ず48時間以内に子どもを目視し、
子どもの状況を確認するようにしてします。48時間以内といっても、実際は直ちに子どものところへ向かう場合が
多いです。
 もちろん、通告をされた方の身元は明かしません。
     
Q7
みつこ
    児童虐待について相談したいときや、身の回りに虐待が疑われるようなことがあったとき、まずどこに連絡したら
良いのでしょうか?
     
A7
渡邉さん
   まずは、近くの児童相談センターや市町村の相談窓口など、具体的な相談窓口が思いつく方はそちらに連絡を
してください。
 そうした場所が思いつかない場合は、児童相談所全国共通ダイヤルへ電話していただければ、最寄りの児童相談所
につながります。

 ◎児童相談所全国共通ダイヤル 0570−640−000
     
Q8
みつこ
   愛知県では児童虐待防止について、どんなPR活動をしていますか
     
A8
渡邉さん
 
オレンジリポンキャンペーン(昨年の様子)
オレンジリポンキャンペーン(昨年の様子)
オレンジリボンキャンペーン(昨年の様子)
 日頃から色々とPRをしているのですが、実は11月は「児童虐待防止推進
月間」ということで、愛知県では現在、 「オレンジリボンキャンペーン2012」を
行っています。
 「オレンジリボンキャンペーン」とは、児童虐待問題に対する社会的な関心を
高めるため、児童虐待防止運動のシンボルである「オレンジリボン」を用いて
実施するキャンペーン運動のことです。
 キャンペーンの一環として、イベントを開催ます。ぜひご参加ください。

○日時 11月11日(日) 12:00〜17:00
○場所 ラシック 1階 ラシックパサージュ (名古屋市中区栄)
 ◇12:00〜12:15 オープニングセレモニー
 ◇12:15〜13:00 ママ・オレンジパレード(ラシック〜名古屋テレビ塔)
 ◇13:10〜13:40 トークショー(出演:新山千春さん)
 ◇14:00〜14:15 児童虐待防止宣言(知事出席)
 ◇14:30〜15:00 オレンジファッションショー
 ◇15:15〜15:45 リアルママトークショー
 ◇16:00〜16:30 リアルママ・オレンジステージ
     

みつこ
   私自身も1歳の子どもの子育て中なのですが、「児童虐待」ってニュースでは見るけど、「自分は子どもを叩いたり
しないから関係ないな」、「周囲にも心配が必要なママ友もいないし、自分には縁遠いな」、と正直思っていました。
 今回、取材してみて、自分では虐待ではないと思っていても、自分の身に覚えのある行動や、いつ自分がしても
不思議ではないような行為も、行政では「児童虐待の始まり」と捉え、いろいろな支援をしようと対策が講じられて
いるということがわかりました。
 その背景には、以前のような地域のつながりが失われていることや経済的な厳しさなど、簡単には解決できない
問題があって、児童虐待を取り巻く状況が深刻だということも知りました。
仲良し親子

 地域のつながりが薄くなってきて、昔なら地域や多世代の家庭の中でできていたことを、
行政がサポートしなければならない時代になっているのだと感じます。

 私自身、子育て中の一人として、もっともっと周りの方と助け合って、自分の子も他人の子も、同じように見守って育てていけるような、そんな母親になりたいと思いました。
 ありがとうございました。
     
                                          ▼お問合せ 愛知県児童家庭課
                                            052−954−6281(ダイヤルイン)


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