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Aiレポート

凍茶(とうちゃ)〜世界のどこにもない新しい製法のお茶〜
リポーター:じゅん



「おいしい紅茶の店」
店舗数日本一認定証

 みなさん、尾張旭市が紅茶で町おこしをしていることをご存じですか。
 日本紅茶協会が「おいしい紅茶の店」として認定する店舗が15店舗も
あり、その数は人口当たりで日本で一多いのだそうです。
 このことは日本紅茶協会からも認定されたことで、2011年の11月1日
(紅茶の日)に協会から認定証も受けているのです。

 そんな紅茶の店に行ったときに、あまり名前を聞いたことのない珍しい
名前のお茶「凍茶(とうちゃ)(商品名:ひみちゃ)」がありました。

 ちょっと気になったので調べてみると、どうやら「凍茶」が誕生するのに
愛知県の施設が関わっているとのことでした。
食品工業技術センター
あいち産業科学技術総合センター
食品工業技術センター
 その施設とは、「あいち産業科学技術総合センター食品工業
技術センター」です。
 ちょっと長い名前ですが、愛知県の技術支援機関である
「あいち産業科学技術総合センター」において食品工業部門を
担当し、食品業界の技術支援機関として、製品の高品質化、
製造工程の効率化のための研究開発や、新素材・新製品の
開発、更にはバイオテクノロジー、センサ及び殺菌・保存技術
などの研究・開発に積極的に取り組んでいます。
 ○あいち産業科学技術総合センター
              食品工業技術センター
   住所:名古屋市西区新福寺町二丁目1−1
   電話:052−521−9316(代)

 「凍茶」は、お茶生産農家の方が、このセンターで研究・開発されていた技術の提供を受け、
二人三脚で作り上げたものだったのです。

 ちょっと気になってしまったので、その生産農家の富田さんにお話を伺ってきました。

 じゅん    「凍茶」は、今までにない全く新しいお茶と聞いたのですが、一体どのようなお茶なの
ですか?
   
富田さん    「凍茶」と言うのは、新しい発酵茶の製造方法である「冷凍発酵製茶法」により作られる、
一般的な紅茶とは一味異なる発酵茶です。
 「凍茶」では、従来の発酵茶の製造過程において茶葉の発酵の前処理として行われて
いる萎凋(いちょう)及び揉捻(じゅうねん)工程に代えて、茶葉を冷凍処理します。
 「凍茶」は世界中で生産されているどの発酵茶とも違う製茶法による新しい発酵茶です。

発酵茶の種類と製茶方法
   
 じゅん    「凍茶」を製造するきっかけは何だったのですか?
   
富田さん    私は、もともと抹茶を作って京都の問屋に卸していましたが、いつかは直接お客様に
販売したいという考えがありました。
 抹茶は40年くらい前までは、作れば売れるという良い時代でしたが、だんだんと単価が
安くなってきました。
 お茶も農作物の一つですから、天災の被害もありますし、景気の動向にも影響を
受けます。リーマンショックや東日本大震災等にも影響もうけました。

 そんな中、抹茶の生産だけに頼るわけにはいかないので、なにかアピールできる新しい
ものはできないだろうか、と模索を続けていました。
お茶畑の様子
富田さんのお茶畑の様子
 そんな折、食品工業技術センターの中莖さんと、
同センターOBで県の技術アドバイザーの志賀さん
(故人)から、新しい製造法のお茶を製造しようと
声がかかりました。

 試作を始めた当初には、2、3点は美味しく
仕上がったものもありましたが、常に美味しいもの
が生産できるわけではありませんでした。
 結局、試行錯誤を続けて、商品として納得できる
品質になるまでには7年ほどかかりました。
   
 じゅん    先日、紅茶で町おこしをしている尾張旭市の喫茶店に何件か出かけて来たのですが、
「凍茶」は売り切れというところが何件かありました。
 なかなか簡単に手に入らない貴重なお茶なんですね。
   
富田さん  
 一般的に、抹茶は1時間におよそ20s生産できますが、
「凍茶」は1日に4sくらいしか生産できないのです。
 8時間〜10時間のあいだ35度〜40度の温度で発酵
させて、そのあと乾燥させる必要があるので、製造する
のに時間がかかります。
 そうした理由もあって、生産量が少ないのです。




凍茶 発酵過程
凍茶の発酵過程
下段ほど発酵が進んでいます
 
   
 じゅん    「紅茶」として販売されていますが、烏龍茶にも近い味との評判を聞いていました。
 実際に飲んでみると、想像していたよりまろやかで甘いお茶ですね。
 おすすめのおいしい飲み方はありますか?
   
富田さん    人によって色々と感じ方があると思いますが、
@ポットなどの容器を、お茶を入れる前に温めることです。
  イングリッシュティーみたいに、冷めないよう帽子をかぶせた方が良いです。
Aやかんを使う場合は、熱を伝えやすい銅がいいです。
  お湯は水から一挙に沸かすと良いです。
B好みがあるとは思いますが、牛乳を足して飲んでみてもおいしいです。
といったところでしょうか。
   
 じゅん    今年の「凍茶」のはいつごろから生産を始められるのですか?
   
富田さん    今年は、4月20日頃から生産を開始する予定です。
 店頭に並ぶのは5月早々の予定です。昨年同様、おいしいものをお届けします。
   
 じゅん    今日は、貴重なお話をお聞かせいただいて、ありがとうございました。
凍茶(商品パッケージ)
「凍茶」



 お話を聞いて、富田さんのお茶づくりに対する熱心さ、真摯さが
よく伝わってきました。
 また、「ここだけにしかない愛知県産品」が、思ったより身近にあった
ことにびっくりしました。

 現在、「凍茶」は主に農協の産地直売所(安城北部、安城南部等)や、
刈谷ハイウェイオアシス、安城デンパーク内産地直売所で販売されて
います。

 愛知県で生まれ、ここでしか作られていない美味しい「凍茶」を、是非
皆さんもお試しください。


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