愛知県の国・県指定文化財と国の登録文化財

トップページへ戻る

天恩寺山門(てんおんじさんもん)

分類 国・重要文化財
種別 建造物
所在地 岡崎市片寄町山下59
所有者等 天恩寺
指定(登録)年 明治40年(1907)
時代 室町後期

※ 別ウインドウで開きます

外観

外観

■指定理由

天恩寺は臨済宗妙心寺派の古刹であり、本尊の延命地蔵菩薩を祀る仏殿は、重要文化財となっている。山門は、南面して建てられた一間の薬医門であり、屋根は切妻造、こけら葺とする。
建立年代不詳だが、様式的には、室町時代後期と考えられる。

■詳細解説

天恩寺は、広沢山と云い、臨済宗妙心寺派の名刹である。寺伝によると貞治元年(1362)に足利尊氏によって開かれ、近江の永源寺開祖の寂室元光を請うて開祖としている。本尊は延命地蔵菩薩を祀る。境内は、総門を入ると池を前にして背後に高い石崖をつくり、山腹に仏殿、中門(山門)、築地塀、方丈、庫裡、鐘楼を建てる。山腹を巧みに利用した池や石崖、曲折する参道の構成は臨済宗寺院としての趣を示している。
山門の建立年代は、建築様式によると室町時代後期と考えられる。この門は、1間薬医門、切妻造、こけら葺で南面して建てられている。主柱、控柱ともに丸柱で、主柱間には、冠木(かぶき)を渡し、冠木を挟み込むように女梁(肘木)と男梁(腕木)をいれ、前方の先端と後方の控柱上に出三斗(でみつど)をのせて桁を支える。中備は平三斗(ひらみつど)である。男梁上の中央には大瓶束を立て、束上に出三斗を置いて化粧棟木を支える。戸口は両開き板扉をつる。軒は一軒疎垂木(ひとのきまばらだるき)で、小舞打ち。この門は、総丸柱であること、両妻に大瓶束(だいへいづか)を立て、男梁・女梁・垂木などの先端に絵様繰形をつけ、軒裏に手挟(たばさみ)をいれるなど、禅宗様式を意識しつつ、装飾的な意匠を取り入れた門といえよう。(沢田多喜二)

前へ戻る