愛知県の国・県指定文化財と国の登録文化財

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密蔵院多宝塔(みつぞういんたほうとう)

分類 国・重要文化財
種別 建造物
所在地 春日井市熊野町3133
所有者等 密蔵院
指定(登録)年 大正9年(1920)
時代 室町中期

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外観

外観

■指定理由

密蔵院は、嘉暦3年(1328)の創建と伝える天台宗寺院であり、境内には、総門、開山堂、観音堂等が残されている。
現存する多宝塔は、三間四方で、内部には四天柱を立て、中央に仏壇を設け、屋根はこけら葺とする。禅宗様を取り入れた優美な姿であり、室町時代中期の建立と考えられている。

■詳細解説

上層

上層

密蔵院は嘉暦3年(1328)に禅密兼学の一派である葉上流の伝法灌頂道場として慈妙によって開かれた天台宗寺院である。現存する多宝塔は、建築様式から室町時代中期の建立とみられている。
桁行三間、梁間三間、こけら葺で、四周に縁を廻らす。柱は全て先を細く丸めた粽(ちまき)付きの円柱を用い、下層の柱間は長押を打たずに貫のみで固め、柱上には厚板状の横材である台輪(だいわ)を載せ、その上に拳鼻(こぶしばな)付きの出組を置く。戸口は東正面の中央間に桟唐戸(さんからど)を吊り、南北面の中央間には片引戸を入れる。内部は四天柱(してんばしら)を立てて中央に仏壇を設ける。上層は縦板を張った円形土壇状の亀腹(かめばら)上に十二本の円柱を立て、頭貫・台輪を廻らし、東西南北の四面に桟唐戸を吊る。組物は手先を四つ前へ出して桁を受ける四手先斗きょうで、斜め下前方へ突き出る尾垂木を付ける。軒は上・下層とも二軒繁垂木(ふたのきしげだるき)を平行に配する。
禅宗様を取り入れた優美な多宝塔である。(岩田敏也)

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