愛知県の国・県指定文化財と国の登録文化財

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八丁味噌本社事務所・蔵(史料館)(はっちょうみそほんしゃじむしょ・くら(しりょうかん))

分類 国・登録文化財
種別 建造物
所在地 岡崎市八帖町字往還通69
所有者等 合資会社 八丁味噌
指定(登録)年 平成8年(1996)
時代 事務所:昭和2年(1927)
蔵(史料館):明治40年(1907)

※ 別ウインドウで開きます

合資会社八丁味噌本社事務所

合資会社八丁味噌本社事務所

■登録理由

事務所

「カクキュー」の商号で知られる八丁味噌製造業者の本社社屋。南北の2つの棟が中庭と土間をはさんで接続している。教会堂風の構成と、白い柱型と壁面の下見板の濃茶色とを対照させた意匠が特徴的である。内部は洋風の意匠でまとめられている。

登録の基準 造形の規範となっているもの
蔵(史料館)

「カクキュー」の商号で知られる大規模な総2階の土蔵建築で、昭和16年まで味噌仕込み用の蔵として使用されていた。石垣の基壇上に黒塗りの下見板貼りとし、2層目は白漆喰塗りである。壁面に開けられた格子窓が連続するさまが特徴的である。

登録の基準 国土の歴史的景観に寄与しているもの

■詳細解説

合資会社八丁味噌本社事務所玄関

合資会社八丁味噌本社事務所玄関

本社蔵妻側の開口

本社蔵妻側の開口

本社蔵平側の下屋庇と出入口

本社蔵平側の下屋庇と出入口

事務所

(資)八丁味噌は、江戸時代から続く八丁味噌(豆味噌)を製造する老舗で、商号を「カクキュー」とする。切妻造の味噌蔵がいくつも並ぶ敷地内に、洋風の事務所がある。事務所は大小2棟あるが、中庭、土間、渡廊下を介して接続され、一体的なものとして造られている。一辺50cmほどの柱型は、すべて室外側に押し出され、事務所棟の外観を特徴づけている。一方、下見板張壁は濃茶色、太い柱型は白色になっており、味噌蔵の黒板壁と白壁と調和するものとなっている。妻面には八丁味噌の屋号看板が取り付けられている。
大きな味噌蔵に囲まれた敷地内において、小さな事務所を出来るだけ大きく見せる工夫が、結果として独特の形を生み出すことになっている。
事務所の南側の棟に、事務室、応接室、会議室などがあり、こちらはもっぱら執務中心。北側の棟には、洋間などの部屋があり、接客用に用いられた2階には、折上げ天井を持った洋間と床をやや高くした10畳の座敷などがある。質の高い和洋折衷建築である。

蔵(史料館)

八丁味噌本社蔵は、明治40年(1907)の建造とされる。すぐ近くを矢作川が流れているため、石垣を高く積み上げ、その上に蔵が造られている。蔵は、桟瓦葺、切妻造、土蔵造2階建。1階外壁は黒塗の下見板張で、2階外壁は白漆喰塗。平面は細長い長方形で、長さは30mを越える。棟通には9寸角ほどの通柱(とおしばしら)を一列に並べる。内部は柱を見せる真壁造(しんかべづくり)で、柱間は漆喰塗(しっくいぬり)。現在、一部改修され、板張となっている。
蔵の西側前面には広幅の下屋庇と南北2ヶ所の出入口がある。現在は、「史料館・八丁味噌の郷」として公開されている。(瀬口哲夫)

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