愛知県の国・県指定文化財と国の登録文化財

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春江院(しゅんこういん)玄関及び書院・不老閣・山門・鐘楼

分類 国・登録文化財
種別 建造物
所在地 名古屋市緑区大高町字西向山5
所有者等 春江院
指定(登録)年 平成17年(2005)
時代 玄関及び書院:江戸時代後期
不老閣:昭和11年(1936)
山門:文政13年(1830)
鐘楼:慶応元年(1865)

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書院

書院

■登録理由

玄関及び書院(げんかんおよびしょいん)

書院は本堂の西に建つ平屋建で、その間を本玄関が繋ぐ。本玄関は廊下と和室からなり、北面中央に式台を設ける。書院は床・棚・付書院のある12畳間と床付の18畳間からなり、L字型に広縁がつき、建具や欄間が繊細で、襖絵や板絵などもよく残る瀟洒(しょうしゃ)な建物。

登録の基準 造形の規範となっているもの
不老閣(ふろうかく)

書院の南西方にある切妻造、下屋庇付の平屋建で、外観は簡素な建物。内部は南に床付8畳の一の間、北に4畳半の二の間を配し、南と西に縁を廻す。磨き丸太の床柱、床脇の網代天井、丸垂木に木舞(こまい)打とした縁の化粧屋根裏など、数寄屋の趣向が凝らされている。

登録の基準 造形の規範となっているもの
山門(さんもん)

境内の北入口に北面して建つ。正面の控柱は後世の補強材で、形式は1間1戸薬医門で、二軒疎垂木、屋根は切妻造、本瓦葺である。組物は三斗と簡素であるが、妻飾には大柄の板蟇股を用い、意匠の要にする。虹梁・木鼻・蟇股の絵様には時代の特徴が現れている。

登録の基準 造形の規範となっているもの
鐘楼(しょうろう)

本堂北にある。玉石で築いた基壇上に建ち、袴腰は簓子(ささらこ)下見板張、縁には擬宝珠高欄を廻す。組物は出三斗(でみつど)の詰組であるが、壁付を横広がりとし、二軒扇垂木(ふたのきおうぎだるき)、入母屋造、桟瓦葺で、格天井の格間には彩色を施す。禅宗様意匠になる均整のとれた方1間の袴腰付鐘楼。

登録の基準 造形の規範となっているもの

■詳細解説

山門

山門

当山は大高山と号し、曹洞宗に属し、創立は弘治2年(1556)大高城主水野大膳が父和泉守の菩提を祀るため、横須賀長源寺の4世峰庵玄祝(天正15年・1587寂)を開山として開いたものである。玄関は、本堂の西隣りで庫裡との間をつなぐ通路部分に造られ、式台、取次、床の間付の座敷からなる。庫裡の南後方には書院、不老閣が続いている。書院は有松の竹田庄九郎邸の脇本陣を移したと伝えられる建物である。書院は、10畳の一の間、17畳の二の間からなり、一の間には床、棚、付書院が備えられ、2室の東側と南側にはL字型に畳敷きの広縁が回っている。書院の西側には中庭を囲むように方丈の間、茶室、不老閣が建っている。鐘楼は、入母屋造り、桟瓦葺、袴腰付きとし、上層に廻縁を設け、軒を二軒扇垂木とし、4本の柱間を開放して梵鐘を吊っている。山門は一間薬医門、切妻造り、桟瓦葺、江戸中期の建物であるが、正面前方に出された雄梁の先端を控柱で支えており、変則的な薬医門である。(杉野 丞)

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