愛知県の国・県指定文化財と国の登録文化財

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松楓閣本館・離れ(しょうふうかくほんかん・はなれ)

分類 国・登録文化財
種別 建造物
所在地 名古屋市千種区山門町2丁目3番
所有者等 中央産業株式会社
指定(登録)年 平成18年(2006)
時代 本館:昭和9年(1934)
離れ:昭和9年(1934)

※ 別ウインドウで開きます

本館正面

本館正面

■登録理由

本館

覚王山日泰寺の門前近くに所在する料亭建築で、1階は12~20畳の小間と30畳の中広間7室から成り、2階は本舞台をもつ折上げ挌天井の90畳大広間とする。四つの破風を見せる豪勢な正面の構えに特徴がある。棟札から上棟年代と棟梁山田浅次郎が判明。

登録の基準 造形の規範となっているもの
離れ

本館の西方に位置し、南北棟で建つ。桁行11間、梁間5間規模、入母屋造、桟瓦葺の木造2階建で、1階はそれぞれ趣の異なる3室を南北に並べ、2階は南に本舞台、西に本床をもつ42畳の広間とし、東に畳敷広縁を設ける。いずれの室も数寄屋風意匠でまとめる。

登録の基準 造形の規範となっているもの

■詳細解説

本館2階大広間・鳳凰の間

本館2階大広間・鳳凰の間

離れ2階・鶴亀の間

離れ2階・鶴亀の間

離れ・外観

離れ・外観

昭和初期、覚王山日泰寺の山門町の約1,100坪の敷地に、伝統的な料亭建築が造られ、料亭「泉竹」が開業した。棟梁は山田浅次郎。現在の松楓閣は、この料亭を継承。敷地北側に本館、西側に離れを配置し、南側に日本庭園をおく。

本館

松楓館本館は、桟瓦葺一部銅板葺、入母屋造、木造2階建。正面からは、本館の寄棟屋根がいくつも重なるように見え、重厚な印象を与える。破風は、反り破風(そりはふ)、直(すぐ)破風と変化をもたせ、妻飾には正方形に格子を組んだ狐(きつね)格子を入れる。
玄関に続き広いホールがあり、東北隅に床の間と床脇のある中広間(24畳、葵)がある。ホール西側の中廊下の左右には、12畳~20畳の数寄屋風の客室(松風、牡丹など)が並ぶ。
2階の大広間は、本舞台(東側)をもつ60畳間と床の間を持つ30畳間からなる。本舞台の奥にある鏡板には老松が描かれている。舞台反対側の床の間は幅2間で、向かって左手に書院、右手に天袋のある床脇を設ける。60畳と30畳を仕切る欄間には透彫を入れた板を並べる。天井は折上格天井で、格間の鏡板には、木蓮(もくれん)、鉄線(てっせん)、稲穂(いなほ)、南天(なんてん)の草花が描かれている。

離れ

離れは、桟瓦葺、入母屋造の木造2階建。1階は片廊下式で、数奇屋風の小間を庭側に3室並べる。従って、各部屋から中庭がよく見える配置となっている。
2階には、間口3間、奥行2間の本舞台を持つ42畳の広間がある。中庭側に畳敷の広縁があり、広間西側に3間幅の大床を配す。本舞台正面の鏡板には竹林を描き、本館大広間の舞台絵の老松と呼応させている。建築面積175m2。(瀬口哲夫)

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