愛知県の国・県指定文化財と国の登録文化財

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木造菩薩面(もくぞうぼさつめん)

分類 県指定
種別 工芸
所在地 岡崎市滝町
所有者等 瀧山寺
指定(登録)年 昭和60年(1985)
時代 鎌倉
木造菩薩面

木造菩薩面

(一)総長41.0㎝面幅19.0㎝
(二)42.0〃〃19.0〃
(三)41.0〃〃19.0〃
(四)42.5〃〃19.0〃
(五)40.0〃〃18.0〃
(六)44.0〃〃20.0〃
このほかに、断片4点
現状 6面いずれも保存状況は良好・甚だ薄手仕上げ軽量で、表裏に布貼り漆塗りが施されている。
面部と頭頂部が一体に作られ、奥行きが深く、かつての伎楽面に見られるような古風な形式を存している。瞳と鼻孔を貫通させ、宝髻を高く作り上げ、天冠台下の地髪も丁寧に筋彫りされている。彫成の手法はいずれも同様であるが、表現形式、特に宝髻や冠台にはそれぞれの趣向が凝らされているようである。面相は平安期の軟らかな感じはなく、多少引締った写実性を想わせるものがあり、眦も少しつり上り気味のものが多いが、中に1面微笑を浮べたものが見受けられるのは、来迎会の菩薩の数が多い時は1面だけ笑いを表現したものが含まれるというから、あるいはそれに当たるのかも知れない。全体にしっかりした彫技、行き届いた手法様式が認められる。
もともと来迎会は迎講とも称せられ、阿弥陀信仰から生まれた法会、俗にいう「お練り」の行事の際、阿弥陀に従う菩薩達がこれらの面を用いるのである。
瀧山寺縁起に、迎講菩薩装束十二具は、天福二年(1233)足利義氏が150貫文を奉加して調製したものであるが、それはともかく、これらの面が鎌倉期のものであることは、その手法様式の特徴からも肯定される。当寺の迎講がどの程度行われていたかは不明であるが、県下迎溝の面の残存するものが殆んど見受けられない今日、さらにはその工芸的手法表現などに優れたものが認められる点、まことに注目すべき貴重な存在である。

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