葉ボタン


 晩秋から春先まで、冬花壇を彩る葉ボタン。さまざまな形や大きさのものが出回り、寄せ植え花材としても人気です。
 ここでは、ポット苗の作り方と楽しみ方を紹介します。

葉ボタン豆知識

・植物分類
 アブラナ科、春まき1年草
・原産地
 ヨーロッパ原産の食用キャベツを、観賞用に日本で改良
・花言葉
 祝福

写真1−1 数種類の葉ボタンを組み合わせた花壇の例 写真1−2 数種類の葉ボタンを組み合わせた花壇の例 
写真1 数種類の葉ボタンを組み合わせた花壇の例
幾何学模様や複雑な図柄を表現したり、立体的な装飾も葉ボタンならでは


1 種まき

 播種箱に3cm間隔ですじまきするか、200〜288穴のプラグトレイに1粒ずつ種まきし、種が見えなくなる程度に覆土します。種まき後2〜3日で発芽します。暑い時期の種まきになりますので、黒寒冷しゃなどで遮光し、涼しい環境にしてやりましょう。
 発芽がそろったら、週に1回、薄めの液肥を施用します。

第1図 葉ボタンの作型例
第1図 葉ボタンの作型例


2 鉢上げ・育苗

 本葉が2〜3枚のころ、3.5寸ポリポットに鉢上げします。液肥を週に1回施用するか、鉢土の表面に緩効性の固形肥料を置きます(例:ベストボールで5〜6粒)。



3 わい化剤処理

 徒長を防いでコンパクトに仕立てるには、わい化剤処理します。
 種まき後5日目(子葉展開時)と、種まきから約1カ月後(本葉2〜4枚展開時)に、ビーナイン水溶剤80の100倍液を散布します。
 高温時(25度以上)には、わい化剤の効果が劣るので、気を付けます。また処理直後は、葉に水をかけないようにしましょう。



4 病害虫防除

 コナガ、ヨトウムシ、アブラムシ、シンクイムシ類の発生に注意します。防虫ネットや登録薬剤を用いて防除しましょう。



5 定植時のポイント

 水はけと日当たりの良い所を好みます。定植の際は傷んでいる下葉を取り除き、向きや高さをそろえて密に植えることが、美しく見せるこつです。定植後は十分かん水しましょう。



6 長く楽しむための管理のポイント

 葉色は夜温が低くなるほど色鮮やかに、美しく発色します。ただし白葉系のものは、氷や雪解け水で葉先が傷むことがありますので気を付けましょう。
 冬場はほとんど生長しないので、肥料は特に必要ありません。地植えのものは、かん水も不要です。傷んだ葉や黄色くなった葉は、その都度取り除きましょう。
 春になるととう立ちし、黄色い花が咲いて、また違った魅力が楽しめます。

写真2−1 ポット葉ボタンを用いた寄せ植えの例 写真2−2 ポット葉ボタンを用いた寄せ植えの例
写真2 ポット葉ボタンを用いた寄せ植えの例
組み合わせる植物も、寒さに強いものを選びましょう

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  農林水産部農業経営課普及・営農グループ
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