ザクロ

                                    【平成18年11月21日掲載】

 ザクロには、ビタミン類はもちろんのこと、女性ホルモンの一つであるエストロゲンが豊富に含まれています。
 果実を食べることは、いつまでも若さを保つ秘けつと言われています。

写真1 ザクロの木
写真1 ザクロの木

写真2 ザクロの実
写真2 ザクロの実

 

家庭栽培向きのザクロ

 ザクロは、寒さや夏の高温にも強いので、育てやすいです。また果実だけでなく、花も観賞できる果樹です。観賞用の「花ザクロ」、果樹として栽培される「実ザクロ」とに大きく分けられます。
 挿し木や実生で簡単に増やすことができ、実もよくつきます。樹勢が強いので、枝が伸びすぎないように、きちんとせん定することが管理のポイントです。
第1図 ザクロの生育と栽培管理の概要
第1図 ザクロの生育と栽培管理の概要

植え付け

 根の発育がよい健康な苗木を選び、12月上中旬から3月上中旬に植え付けます。植え付けの方法は、堆肥、石灰などを用土と混ぜ、植え穴に戻してから植え付けるとよいです(第2図)
 家庭栽培に適した品種としては、「大実ザクロ」、「水晶ザクロ」、「大紅ザクロ」などがあります。
 ザクロは自分の花粉で受粉するので、1品種だけ植えても実がよくつきます。
 庭植えでは、植え付けてから5〜6年で収穫できるようになります。

第2図 植え付け方法
第2図 植え付け方法
 植え付け後、周囲に溝をつくり、水をたっぷり回し入れます

整枝・せん定

 切り口は寒さに弱いので、整枝・せん定は、少し暖かくなった3月に行うのがよいです。
 骨組みとなる主枝は2〜3本、亜主枝も1本の主枝に約2本とし、太い枝は間隔を広くとり、側枝や小枝をできるだけ多く残します。特に花ザクロは、小枝を強く発生させ、大きな花の垂れ下がりに立体感を持たせるよう仕立てます。
 冬の小枝の整理は、強い徒長枝、貧弱な枝、枯れ枝は取り除いて、風通しと日当たりをよくしてやります(第3図)。また根元に発生するひこばえは、放任すると樹形が乱れる原因となりますので、切り取ります。

第3図 冬期のせん定方法
第3図 冬期のせん定方法

結果習性

 充実した枝の頂芽と、頂芽に続く2〜3芽の腋芽が翌年伸長し、6月中旬にその枝の先端に開花し、10月中旬に果実が成熟します。従って、1年生枝の先端4〜5芽を先刈りすると、果実がつかなくなるので、注意が必要です。

収穫

 10月、果実が黄赤色に変わり、裂果直前からわずかに裂果したころに収穫します。

施肥

 肥料は窒素肥料をできるだけ控え、リン酸、カリ分を多めに施します。1〜2月に、鶏ふんや落ち葉などを根元付近に埋め込む程度で十分です。

ザクロの楽しみ方と利用法

 成熟して殻が割れ、中の実が見えるようになったものが、おいしく食べることができます。
 そのままフレッシュフルーツとして利用するほか、ジュース、ジャム、シロップ、果実酒などに加工して楽しめます。

写真3 ザクロの実の中
写真3 ザクロの実の中


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  農林水産部農業経営課普及・営農グループ
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