ナスは、丸いものから40cm以上と長いもの、色も紫だけでなく、白、黄、緑、まだらとさまざまで、最近ではとげのないナスもあります。いろいろな種類の栽培や味を楽しんでください。
写真1 ナス
第1表 栽培体系
連作障害が発生しやすいので、ナスのほか、トマト、ピーマン、ジャガイモなどのナス科植物の跡地には3〜4年作らないようにします。切り戻しせん定により10月下旬まで収穫が可能となります。
堆肥を10m2当たり20kg施し、深く耕しておきます。植えつけ2週間前に苦土石灰を10m2当たり1.5kg、緩効性の化成肥料を2kg施し、耕しておきます。
4月下旬〜5月上旬
○長ナス
・筑陽
・黒陽
○長卵形ナス
・千両二号
○その他
・みず茄子(水ナス)
・くろわし(米ナス)
土壌伝染性の病気を回避するには、抵抗性のある台木の接ぎ木苗を用います。本葉が5〜6枚の苗を、植えたところがやや高めになるように植えつけます(第1図)。深植えは禁物です。
定植直後に風よけを行うと、活着がよく、初期生育も良好になります(第2図)。うねにはポリマルチを設置するとよいでしょう(第2図)。
水ナス、米ナスは、遅霜の恐れがなくなる5月上旬に植えつけます。普通のナスより若干、多肥にするのがコツです。
第1図 苗の植え方
第2図 うねの作り方と定植方法
風で振り回されないように支柱を立て、株を固定します(第3図)。この時、強く縛りすぎないように注意します。
第3図 支柱の立て方
一番花の下の葉2枚から出るそれぞれの側枝を残して、主枝とともに3本仕立てとし、それより下のわき芽は小さいうちに摘み取ります(第4図)。
第4図 仕立て方法
追肥は定植の1か月後から半月おきに行います。晴天が続くときには、十分にかん水を行います。葉が混みすぎないように、主枝の内側の葉を1回に2枚をめどに掻き取ります。
大きさが100〜140gのころ、収穫します。
草勢が衰える7月中〜下旬に、株の若返りを目的に、主枝と側枝の基部の葉を2〜3枚残して切り戻しせん定し、追肥を行います(第5図)。収穫が途絶えないように、まず植えられている株の半数を切り戻し、次いで残りの半数を切るとよいでしょう。
第5図 切り戻しせん定の方法
病害や害虫が発生しやすいです。定植時に粒剤を使用するとともに、その後も定期的な防除に努める。
農林水産部農業経営課普及・営農グループ
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