シシトウはナス科の野菜で、トウガラシの仲間であり、甘トウガラシの1種です。有名なものに、京野菜の「万願寺」や「伏見甘長」などがあります。ビタミンC、A、Bを多く含み、焼いたものは夏のビールのつまみには最高です。
写真1 シシトウ
第1表 栽培体系
「日光とうがらし」や「スピノーザ」などの品種は、緑果はシシトウとして、赤くなったらトウガラシとして利用できます。早い時期から収穫するには、購入苗をトンネル栽培するとよいでしょう。
購入苗、ポリマルチを準備しておきます。
4月中旬〜5月中旬
・ししとう
・伏見甘長
・日光とうがらし
・スピノーザ
・万願寺
購入苗は小さすぎるので、大鉢に移しかえて、定植に適した苗に育てます(第1図)。鉢用土としては、無病の畑土に腐葉土又は堆肥を30%くらい混ぜ、1L当たり化成肥料と過リン酸石灰を各1g加えたものを使います。
第1図 育苗の方法
基肥として、10m2当たり堆肥を20kg、苦土石灰を1kg、化成肥料を1kg施します。条間160cmのうねを作り、ポリマルチを設置します(第2図)。ポリマルチは降雨後、土壌水分の多いときに行います。黒色は雑草防止に、シルバーやシルバーストライプはアブラムシの飛来を防ぐのに効果があります。
第2図 うね作りとポリマルチの設置
5月上旬〜中旬頃、暖かくなってから植えつけます(第3図)。トンネル被覆を行うと、4月中旬頃から植えつけられ、収穫を早めることができます。
第3図 植えつけ方法
ポリマルチを使用しない場合は、敷きワラを行いましょう。敷きワラと梅雨明けからのかん水で、夏の乾燥を防ぎます(第4図)。
第4図 敷きワラとかん水
一番花の上2本の枝と主柱を残し、盃状に仕立てます。生育が進み、込み合ってきたら、枝を間引き、日がよく当たるようにします。倒れないよう、支柱を立てると良いでしょう(第5図)。
第5図 整枝と支柱立て
病害ではうどんこ病、害虫ではアブラムシやハダニが発生しやすいので、登録のある薬剤で防除します。
熟しすぎると果実が赤くなってしまうので、大きくなったものから早めに収穫します(第6図)。
第6図 収穫
農林水産部農業経営課普及・営農グループ
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