トマト

                                    【平成23年4月25日掲載】

 トマトは、世界各地で栽培され、原産地は南アメリカのアンデス高地で、ナス科の1年生果菜です。
 連作障害が出やすいので、トマト、ナス、ピーマンなどナス科野菜の跡地には3〜4年栽培しないようにします。
 肥料は少しずつ、回数を多くするか、ゆっくりと溶け出す緩効性肥料を用います。  
 


          写真1 トマト
写真1 トマト


第1表 栽培体系

●準備しておくこと

 植えつけ1か月前に10u当たり堆肥20kgを施し、よく耕しておきます。植えつけ1〜2週間前に苦土石灰1kg、ようりん0.4kg、有機化成1kgを施し、深く耕してます。また、排水対策を講じておきます。    
 ・植えどき: 4月下旬〜5月上旬
 ・品種:大玉トマト/桃太郎
     中玉トマト/シンディースイート、レッドオーレ
      ミニトマト/千果、ココ
 ・つくりやすさ:中(ミニトマト)〜難(大玉トマト)

第2表

●植えつけ

 定植に用いる苗は、がっちりとし、第一花房が1〜2花開花したものがよいです。
 第一花房が通路側にくるように、やや浅めに植え、敷わらを行います。
 株間50cm、条間70cmを目安とします。
 活着促進のため、定植直後にたっぷり水を与えます。
  なお、雑草防止等の目的でマルチをかける時は、定植の1週間くらい前、土の湿り気が適度な時にポリマルチをかけます。この場合は、緩効性肥料を用います。


●支柱立て


第1図

●脇芽かき・誘引

 生育中に出てくる脇芽は、小さいうちに手でかき取ります。作業は晴天日の午前中に行います。
 かん水は基本的に不要で、過湿は病害発生や草勢過多の原因となります。 

第2図

●追肥

 第一花房の実がピンポン玉くらいに大きくなったら、うねの肩に浅い溝を掘り、化成肥料などを施します。施肥量は、うね1m当たり50g程度とします。その後は半月毎に3回ほど行います。
 なお、過剰に施肥を行うと、茎葉が繁茂して着果が不良となるので、生育を見ながら追肥の量を加減します。 

第3図

●果実のつかせ方

 1花房当たり2〜3の花が開花している時にトマトトーン100倍液を花房に噴霧すると実の着きがよくなります(1花房につき1回のみ)。なお、花房以外にかからないように注意します。
 1花房当たり果実を4個程度に摘果します。なお、中玉トマトとミニトマトでは摘果は基本的に不要です。  


●摘心・芽かき等

 摘心は、一番上の花房(第5〜6段)が開花した頃に、花房の上に3葉残して止めます。
 第一花房すべての果実が収穫を終えたら、その花房から下の葉は除去します。
 梅雨が明けたら、地温の上昇抑制と乾燥の防止のため、敷わらを厚めに行います。  


●病害虫防除

 病気では、青枯病、疫病などが発生します。青枯病には抵抗性台木を用いた接ぎ木苗を利用するとともに、発病株は速やかに株ごと抜き取って畑の外に持ち出します。疫病では被害部位を除去のうえ登録のある薬剤を散布して防除します。
 害虫では、アブラムシ類やコナジラミ類などが発生しやすいので、初発時に登録のある薬剤で防除します。また、シルバーマルチを利用するとアブラムシ類の被害が軽減できます。  

●収穫

 果実が全体に色づいたら収穫します。果実温度の低い朝に収穫するとよいです。



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  農林水産部農業経営課普及・営農グループ
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