尾張地域の在来系統の漬物用ウリです。果皮は薄緑から緑色で、果肉は緑色を帯びた白、果形は短円筒状です。主に浅漬に利用されます。
写真1 早生かりもりの果実
第1表 栽培体系
土作りと施肥は第2表、うね作りは第1図に示す方法で行います。
第2表 施肥例
第1図 うね作りと定植
10m2当たりの植え付け本数は4本が目安です。12cmポットに市販の育苗培土を詰めて、は種します。発芽適温は28〜30℃、育苗適温は日中25〜27℃、夜間16〜18℃なので、気温の低い時期の育苗はビニールトンネルなどが必要です。育苗日数は25〜30日程度です。
なお、直まき栽培も可能ですが、鳥害に注意する必要があります。
本葉3〜4枚が適期です。苗はあらかじめ十分かん水しておき、暖かい日の午前中に株間130cmで定植します。定植後は、ポリ袋などで風除けをします。風除けを取り除くまでに、これから伸びてくるつると果実を保護するため、マルチの上に敷きわらをします。気温の低い時期は、ホットキャップ(透明プラスチック製のドーム。定植後の苗にかぶせて保温する)などを利用しましょう。
本葉5枚になったら親づるを摘心します。子づるが伸びてきたら、しっかりしたものを4本残し、ほかは取り除きます。子づるは14〜15節目で摘心します。子づるの3節以下(親づるから20cmぐらいまでの所)から出る孫づる、花、実は早めに取り除き、4節目より先に出てくる孫づるを伸ばしてこれに着果させます。孫づるの1節目に雌花が見えたのを確認したら、雌花の先に葉を1枚残して摘心します(第2図)。なお、自然受粉で十分着果しますので、特に授粉作業はいりません。
第2図 整枝
株元に近い果実や変形果は早めに取り除きます。一番果の着果までは日中しおれない程度とし、着果後は乾燥に注意して、果実の肥大に合わせてかん水量を増やしていきます。追肥は、一番果が着果したときに、うね間の通路に施します。
開花後20日前後で収穫します。収穫時の果実の大きさの目安は、長さ15cm、重さ500〜700g程度です。収穫は早朝に行い、穫り遅れないよう注意しましょう。
モザイク病、うどんこ病、アブラムシ、ウリハムシなどが発生するので注意しましょう。
農林水産部農業経営課普及・営農グループ
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