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農業試験場構内風景

愛知県農業総合試験場

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ウズラの規格卵増産のための体重選抜試験

野田賢治・恒川豊芳・伊藤裕和・加藤泰之

日本家禽学会誌 44:J49-J55 (2007)
摘要:本試験は、ウズラの卵重と関連する形質の遺伝的パラメ−タを調査し、規格卵割合(9.5〜11.5gの重さの卵)の多いウズラの効率的な育種方法を検討した。選抜基礎集団は愛知県農業総合試験場で系統造成している、中間卵重系統雄と卵重大系統雌を交配し、得られた雌雄ヒナを試験に用いた。選抜基礎集団から得られたヒナを能力が均等になるように、体重選抜系、卵重選抜系、対照区に分けた。体重選抜系は体重(160日齢)を選抜形質として用い、平均体重を毎世代選抜した。卵重選抜系は卵重(160日齢)を選抜形質として用い、規格卵を産卵する個体を選抜した。雌は個体選抜を、雄は全姉妹の成績による家系選抜を行い、次の結果を得た。5世代にわたる選抜の結果、体重選抜系は体重の選抜強度がゼロに近く、体重の斉一性が高くなった。さらに、規格卵割合は体重選抜系が卵重選抜系に比べ、選抜5世代目で有意に高くなった(P<0.05)。両選抜系の体重、卵重のプールした遺伝率は、非常に似通っており、体重は0.4以上、卵重は0.6以上の値がそれぞれ推定された。また、遺伝及び表型相関は、両選抜系で正の値が推定された。
 以上の結果から、系統の体重の変異を小さくする選抜方法は有効であり、卵重を直接選抜形質とするよりも、体重による選抜によって規格卵の増加が期待できると考えられた。

キーワード:体重、卵重、規格卵、選抜、ウズラ
PDFファイル未掲載


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