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更新日:2018年6月12日

国際テロ対策

「国際テロ」に関するQ&A

  1. 国際テロって何ですか?
  2. 国際テロの情勢について教えて?
  3. テロリスト等は、どのような事に影響を受けてテロ事件を起こすの?
  4. 最近では、どのようなテロ事件が起きているの?
  5. 日本も国際テロに狙われているの?
  6. これまでに日本人が被害にあったことはあるの?
  7. 国際テロを未然に防止するために、どのような対策をとっているの?

 1国際テロって何ですか?

A

男性警察官

「国際テロ」について、世界共通の定義はありませんが、警察では「広く恐怖または不安を抱かせることにより、その目的を達成することを意図して行われる政治上、その他の主義主張に基づく暴力主義的破壊活動」を「テロリズム」と規定し、「外国人またはその活動の本拠が外国にある日本人によるテロリズム」を国際テロリズムとしています。

 2国際テロの情勢について教えて?

A

女性警察官

最近の国際テロ情勢は、イスラム過激派組織ISIL(いわゆる「イスラム国」)がイラク及びシリアにおいて支配地域の大部分を失った一方で、欧州を始め世界各国で、ISILによる呼び掛けに影響を受けたとみられるテロ事件が数多く発生しています。
また、イラク及びシリアでISILの戦闘に参加していた外国人戦闘員が自国に戻り又は第三国に渡航してテロを行うことや、両国以外の紛争地域が多数の外国人戦闘員を引き付けることが懸念されています。
アル・カーイダ(以下「AQ」という。)は、指導者アイマン・アル・ザワヒリのほか、AQ創設時の指導者オサマ・ビンラディンの息子とされるハムザ・ビンラディンが、イスラム教徒に向けてテロの実行を呼び掛けており、中東、アフリカ及び南アジアにおいて活動するAQ関連組織が政府機関等を狙ったテロを実行しており、AQ関連組織によるテロも引き続き懸念されます。

 3テロリスト等は、どのようなことに影響を受けてテロ事件を起こすの?

A

成人男性

近年、イスラム過激派組織は、インターネット等のメディアを効果的に活用して、ジハード思想を伝播するとともに、リクルート活動を進めています。
このジハード思想等の影響を受け、各地のテロ組織等がテロを企図しています。
また、最近では、ISILやアル・カイーダ関連組織等によるインターネットの利用は、テロ組織と関わりのない個人が過激化して引き起こすテロ(ローン・ウルフ(一匹おおかみ)型テロ)にも影響を与えており、その脅威はますます高まっています。

 4最近では、どのようなテロ事件が起きているの?

A

こども

海外では平成29年中、次のような事件が発生しています。

  • 1月トルコ・イスタンブールのナイトクラブにおいて、新年を祝うために集まっていた客に向けて男が銃を乱射し39人が死亡、69人が負傷しています。
  • 3月イギリス・ロンドンのテムズ川にかかるウェストミンスター橋において、男が歩行者を轢過し、4人が死亡。その後、国会議事堂敷地内に徒歩で侵入し、ナイフで警察官1人を殺害しています。
  • 4月ロシア・サンクトペテルブルクで、走行中の地下鉄車内において、自爆テロが発生し、15人が死亡、約50人が負傷しています。
    スウェーデン・ストックホルムにおいて、男が大型トラックで歩行者を轢過し、5人が死亡、15人が負傷しています。
    フランス・パリのシャンゼリゼ通りにおいて、男が警察車両に向かって発砲し、警察官1人が死亡。その後、逃走しながら発砲を続け、警察官2人と歩行者1人が負傷しています。
  • 5月イギリス・マンチェスターのコンサートホール出口付近において、自爆テロが発生し、3人が死亡116人が負傷しています。
  • 6月イギリス・ロンドンのテムズ川に架かるロンドン橋において、男3人が車両で歩行者を轢過。その後、降車して近くの飲食店にいた客等を刃物で襲撃し、8人が死亡、48人が負傷しています。イラン・テヘランにおいて、武装グループが国会議事堂及びイマーム・ホメイニ廟を襲撃し、17人が死亡、40人以上が負傷しています。
  • 8月スペイン・カタルーニャ州バルセロナにおいて、男が車両で歩行者を轢過し、14人が死亡、100人以上が負傷。その後バルセロナ郊外で車両が警察官2人をひき逃げし、同車両内から1人の遺体を発見。また、カンブリルスにおいて、男5人が歩行者を轢過し、1人が死亡、警察官1人を含む6人が負傷しています。
  • 9月イギリス・ロンドン南西部のパーソンズ・グリーン駅において、停車の地下鉄車内で爆発が発生し、30人が負傷しています。
  • 10月フランス・マルセイユのサン・シャルル駅前において、男が刃物で襲撃し、2人が死亡しています。アメリカ・ニューヨークのマンハッタンにおいて、男が車両で歩行者等を轢過し、8人が死亡、12人が負傷しています。
  • 11月エジプト・北シナイ県のスーフィズム宗教施設において、武装グループによる襲撃事件が発生し、309人が死亡128人が負傷しています。
  • 12月アメリカ・ニューヨークのマンハッタンの地下連絡通路において、男が所持していた手製爆発物が爆発し、男と通行人3人が負傷しています。

 5日本も国際テロに狙われているの?

A

機動隊

平成27年1月及び2月、シリアにおいて日本人が殺害されただけでなく、平成28年7月のバングラデシュ・ダッカにおける襲撃テロ事件では、武装集団がダッカ市内のレストランを襲撃し、人質をとって立て籠もり、日本人7人を殺害しており、日本人がテロの標的となる事案が現実に発生しています。また、ISILは、オンライン機関誌などにおいて、日本や日本人をテロの標的として繰り返し名指ししており、我が国に対するテロの脅威が現実のものとなっています。

 6これまでに日本人が被害にあったことはあるの?

A

会議

近年次のような事件が発生しています。

  • 在アルジェリア邦人に対するテロ事件
    平成25年1月16日、アルジェリア東部イナメナスにおいて、武装グループが天然ガス関連施設等を襲撃し、日本人10人を含む40人が死亡しています。
  • シリアにおける邦人殺害テロ事件
    平成27年1月20日、インターネット上に公開された動画で拘束された、日本人2人と共に登場したISIL構成員とみられる者が、日本人2人の身の代金として2億ドルの支払いを要求しました。ISILとみられる犯行主体は、その後要求を変遷させましたが、同年1月24日に1人が殺害されたとみられる画像を、同年2月1日にもう1人が殺害されたとみられる動画をそれぞれインターネット上に公開しました。
  • チュニジアにおけるテロ事件
    平成27年3月18日、チュニジアの首都チュニスにあるバルドー国立博物館において、武装グループが観光客を襲撃しました。日本人3人を含む22人が死亡し、日本人3人を含む42人が負傷しました。
  • バングラデシュにおける邦人殺害事件
    平成27年10月3日、バングラデシュのロングプールにおいて、日本人男性1人がオートバイに乗った者たちから拳銃で撃たれ死亡しました。翌4日、「ISILバングラデシュ」を名乗る組織が同人を殺害したとの声明をインターネット上で公表しました。
  • バングラデシュ・ダッカにおける襲撃事件
    平成28年7月1日、バングラデシュのダッカにおいて、武装グループが同市内のレストランを襲撃し、人質をとって立て籠もり、日本人7人を含む20人の人質が殺害されました。

 

 7国際テロを未然に防止するために、どのような対策をとっているの?

平成27年6月、テロの未然防止及びテロへの対処体制の強化に取り組むため、東京オリンピックの開催までに強力に推進するべき対策を取りまとめた「警察庁国際テロ対策強化要綱」を決定・公表しています。

  1. 情報収集と捜査
  2. 水際対策
  3. 官民一体のテロ対策
  4. 国際協力の推進

 (1)情報収集と捜査

A

国際テロ対策で一番重要なことは、テロを未然に防止することです。そのためには、幅広く情報収集をし、それを的確に分析して諸対策に活用しています。また、邦人や日本に関係する重大なテロが海外で発生した場合には、「国際テロリズム緊急展開班(TRT-2)」を派遣して、情報収集や現地当局に対する捜査支援を行っています。国際テロリズム情報収集と捜査イラスト

 (2)水際対策

A

警察官ズラリ

周囲を海に囲まれた日本で、テロリスト等の入国を防ぐためには、国際空港・港湾において出入国審査、輸出入貨物の検査等の水際対策を的確に推進することが重要です。
警察では、テロリスト等の入国を阻止するため、関係機関と連携し、事前旅客情報システム(APIS)、外国人個人識別情報認証システム(BICS)、乗客予約記録(PNR)等を活用した水際対策を推進しています。

 (3)官民一体のテロ対策

A

警察と市民

テロの未然防止のためには、警察のみならず、関係省庁、地方自治体はもとより民間事業者、地域住民等と緊密に連携して行う官民一体の日本型テロ対策を広く全国で推進することが不可欠です。
このため、警察では、

  • 爆発物原料の販売店事業者
  • ホテル・旅館事業者
  • レンタカー事業者

等、テロリストが犯行の準備段階で利用する可能性のある施設管理者と連携した各種対策を推進しています。

 (4)国際協力の推進

A

国際テロ対策を推進するには、世界各国の連携・協力が必要であるため、警察庁では国際会議等に積極的に参加しているほか、世界各国から招へいした実務者に対し、捜査技術に関するノウハウの提供を行っています。

また、平成27年10月5日、「国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法」が施行されたことを踏まえ、今後も国際テロを防止し、抑止するための国際社会の取組に積極的かつ主体的に寄与していくこととしています。