あつまれ!未来の科学者達   こどもサイエンス・カフェ

第3回 「宇宙への夢」鳥人間から宇宙旅行へ

■ゲストスピーカー
 第1日:佐々木正司(鳥人間コンテスト審判長)
 第2日:田川 徹(元川崎重工業航空機設計部長)
 第3日:澤岡 昭(大同工業大学学長)
■場所:航空館boon(豊山町神明公園内:名古屋空港滑走路西側)
 公共交通機関として、豊山タウンバスが名古屋市栄等から航空館boonまで運行しています。
 詳しくは、こちらをご覧下さい。(外部リンク)
■日時:2月4日・2月11日・2月18日(いずれも13時30分から15時30分
■参加費:1,000円(3日間:保険料・資料等実費の一部として)
■3日間で1回のシリーズになります。
〔参加対象 県内の小学校4年生〜中学校3年生〕

第1日目:鳥人間への夢 平成19年2月4日(日曜日)

ゲストスピーカー
佐々木 正司:鳥人間コンテスト審判長

・鳥人間コンテストへの挑戦
・優勝するまでの道のり
・紙飛行機で飛ぶ仕組みを知ろう
・作った紙飛行機で競技会
【空を飛びたい!】
カフェ1日目の1
空を飛びたい!そう思った1日目のゲストスピーカー佐々木さんは、子どもの頃から模型飛行機作りに熱中し、ついには世界チャンピオンになりました。模型が飛ぶなら人間だって飛べるはず!。佐々木さんは当時始まったばかりの鳥人間コンテストに出ることに決めました。
「10メートルの高さからだとどれくらい飛べる?」子どもたちとのやりとりの中から、鳥人間への挑戦について説明をしました。ちなみに佐々木さんの最初の挑戦は18.74メートル。失敗の映像に子どもたちから笑い声がおきました。
【紙飛行機で考えてみよう】
カフェ1日目の2
どうずれば飛行機が空を飛ぶのか!一番わかりやすい体験として、全員で「紙飛行機」を作りました。重心の位置、左右のバランス、羽が板のようにまっすぐになること、隙間が空かないようにノリで軽くつけること、調整は羽の後ろを少し曲げること。などを教えてもらい、できた飛行機で飛行競技会を行いました。最後に佐々木さんが飛ばすと、軽く飛ばしているのに会場の端まで飛んでいき、子どもたちから「ワー」と歓声があがりました。どこが違ったのか?答えは帰ってから自分で見つけて・・。
【鳥人間コンテストについて】
カフェ1日目の3
最後は、鳥人間コンテストへの挑戦の映像を見ながらどうやって飛距離を伸ばしていったかを聞きました。製作の状況から、何度か失敗をくり返しながら、329.4メートルの大飛行(当時の大会記録)の映像では子どもたちから感嘆の声が挙がりました。
実は最初は、子どもたちの多くが鳥人間コンテストを知りませんでした。がっくりしていた佐々木さんでしたが、最後に「鳥人間コンテストに出るにはどうしたらいいの」と聞かれビックリしていました。(子どもにこのような質問をされたのは初めてだそうです。)


第2日目:国産旅客機への夢 平成19年2月11日(日曜日)

ゲストスピーカー
田川 徹:(元川崎重工業航空機設計部長)

・飛行機はなぜ飛ぶのか
・日本で始めての国産旅客機はどのように作られたのか
・実際の飛行機を見てみよう
・これからの飛行機はどうなるのか?
【飛行機はなぜ飛ぶの?】
YS-11その1
二日目のゲストは、田川さん。日本で始めての国産旅客機「YS-11」の設計に携わった、貴重な1人です。
最初に、飛行機がなぜ飛ぶのかを模型や身振り、図などで丁寧に説明しました。
「揚力」「推力」・・。少し難しい言葉も出ましたが、1日目に紙飛行機で聞いた話を思い出しながら子どもたちはちゃんと理解しているようでした。
【飛行機を見てみよう・触ってみよう】
YS-11その2
次は、会場の航空館boonに展示してある飛行機を田川さんの解説で見て回りました。
「ここは何?」次々と出てくる質問に答えながら、「この翼からぶら下がっている紐はなんだと思う?」子どもたちにも質問を投げかけます。
飛行機やヘリコプター、扉などのパーツを見ながらたくさんの質問が飛び交いました。
【YS-11について】
YS-11その3
最後は、部屋に戻ってYS-11の映像を見ました。YS-11を見ながら、飛行機が原因の大きな事故は一度もなかったことや、その飛んでいるときの美しさを熱っぽく語る田川さんに、子どもたちも引き込まれていきます。
その名機YS-11にも、隠された秘密がありました。初飛行直後に航空会社から来た苦情とは・・「雨漏れ」技術者ならではのエピソードも飛び出し、 この日のカフェでは、子ども達だけではなく引率の保護者の方も質問をしたそうにしていました。


第3日目:宇宙への夢 平成19年2月18日(日曜日)

ゲストスピーカー
澤岡 昭:大同工業大学学長

・宇宙飛行士になりたい!
・スペースシャトル計画の裏話
・毛利さんや向井さんのこと
・国際宇宙ステーションについて
【宇宙飛行士になりたい】
3日目の1
宇宙飛行士になりたい。最初に口火を切ったのはゲストスピーカーの澤岡さんでした。「最後に話そうかと思っていたけど最初にこの話をします。実は、宇宙ステーションが完成したら最初のスイッチを入れる役をどうしてもやりたいと思っています。」
澤岡さんはこう切り出すと、自分が宇宙開発に係わった経緯や、スペースシャトル計画で、毛利さんや向井さん、土井さんの教官をしたときのエピソードなどを話してくれました。子どもたちにとっても遠い世界の話が急に身近な話に感じられたのではないでしょうか。
【宇宙ステーションについて】
3日目
宇宙ステーションの話や、国産ロケットH2Aの話をしながら、自身の宇宙への熱い思いを伝える澤岡さんに子どもたちのたくさんの質問が飛びます。子どもたちの中には詳しい子もいて、澤岡さんもタジタジになる場面もありました。
【夢をもつこと】
3日目
宇宙への夢を子どもたちに伝えた澤岡さん。子どもたちに「好きなことをたくさんして下さい」「夢はきっとかなうはず」と子どもたちへの期待を語りかけた。
最後に、柊の葉脈標本で作った修了証が澤岡さんから手渡され、1人ずつと握手をして、3日間のスケジュールを終了した。


◆まとめ◆
鳥人間から航空機、そして宇宙飛行へ。
3回シリーズのサイエンス・カフェならではのテーマ設定で行われたこのシリーズ。初日に基材トラブルから映像が見られない場面もありましたが、子どもたちは関係なく楽しんだ様子でした。
過去2回のカフェとは異なり、子どもたちの中にはすごく詳しい子どももいて「大空への夢」は、いつの時代でも「子どもたちの夢」でもあると感じました。
趣味の世界を極めた佐々木さん。技術者として飛行機に人生を捧げた田川さん、研究者として未だ宇宙への夢を見続けている澤岡さん。いずれも、子どもたちから見れば人生の大先輩にもかかわらず、宇宙への夢については、子どもたちと同じ目線で話のできるゲストスピーカーでした。
こどもサイエンス・カフェで最も大切なこと。それは、子どもたちと同じ目線で夢を語ることなのかもしれません。
※子どもたちに質問され、澤岡さんが答えられなかった質問の答えは「450トン」(国際宇宙ステーションの重さ)でした。覚えていないけどといいながら、スペースシャトルの輸送回数から暗算した澤岡さんの答えがほぼ正解でした。さすが!