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金属部材の耐熱性・耐食性を向上させるコーティング材を開発しました!-鋳造など、モノづくりの根幹を支える生産設備の高寿命化が可能となります-

 あいち産業科学技術総合センター(以下、センター)は、株式会社INUI(常滑市)との共同研究により、高温や腐食に強く、急速加熱や急速冷却を受けても破壊されにくい金属用のコーティング材を開発しました。
 このコーティング材は、過酷な環境下に置かれている金属部材を長期間保護し、寿命を延長します。
 (株)INUIでは、7月上旬からこのコーティング材の販売を開始するとともに、展示会でのPR等を通じて販路の拡大に努めることとしています。 

1  開発の背景

 高温のアルミニウムの溶融金属(溶湯)を用いるアルミニウム鋳造*1業界においては、アルミニウムを溶かす鍋や、アルミニウム溶湯を型に流し込むラドル*2等に鉄を用いますが、古くから溶損*3の発生が問題となっていました。
 現在では、溶損を防ぐために、生産用の部材にセラミックス製のコーティング材を施しますが、従来のコーティング材は剥がれ落ちやすく、コーティング層の補修に手間がかかり、作業性を悪化させる問題となっています。
 そこで、(株)INUIはセンターへ、新たなコーティング材の開発について相談し、平成28年から共同研究を実施し、剥離しにくいコーティング材を開発しました(特許出願中)。

2  開発の概要

 従来のコーティング材(セラミックス)と金属では熱膨張率が大きく異なるため、高温で使用するとコーティング層に亀裂が発生し、剥離が生じます。
 今回開発したコーティング材は、原材料である添加剤を見直すことにより、亀裂の発生を抑え、長期間安定的に金属部材を保護して使用することができ、定期的な補修を必要とせず、現場での作業性の改善、生産性の向上が期待できます。

         コーティング直後                     急速加熱・急速冷却試験後fig

3  今後の展開

 (株)INUIは平成29年7月上旬からコーティング材の販売、サンプル出荷を開始する予定です。
 なお、センターでは、本開発技術に関心のある方々からの相談や問合せに随時対応しています。お気軽に御連絡ください。

4  問合せ先

 あいち産業科学技術総合センター産業技術センター 金属材料室
  刈谷市恩田町一丁目157番地1
  電話:0566-24-1841  FAX:0566-22-8033
  URL :http://www.aichi-inst.jp/
  担当:永縄、福原、清水、古澤

 株式会社INUI
  常滑市坂井字水戸狭間73
  電話:0569-35-2955  FAX:0569-35-0559
  URL:http://www.inui-coating.com
  業務内容:セラミックス製品及び耐火物の製造、加工及び販売
  担当:大野(取締役)

 

【用語説明】
用語説明
*1 鋳造 主に金属を高い温度で融かして液体にした後に、型に流し込み、冷却することで成形する加工法です。
*2 ラドル 炉で加熱された金属溶湯をすくい、型へ運搬・注湯するための柄杓のような道具です。セラミックス製と金属製が主に使用されます。
*3 溶損 腐食性の高い金属溶湯と接触している部材が腐食される現象のことです。セラミックス製品に比べて、金属製品は溶損を受けやすい材料であり、特に鉄製の部材がアルミニウム溶湯に接触する時、顕著にみられます。