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尾張繊維技術センターが研究・試作品を展示会で紹介します 芯鞘繊維編物技術を活用した自動車向け製品などを展示

 あいち産業科学技術総合センター尾張繊維技術センター(以下、センター)では、繊維業界への技術支援の一環として、企業の方々へ技術移転するための新技術に関する研究開発を実施しています。
 この度、研究開発成果品や試作品の展示、紹介を行う「あいち産業科学技術総合センター尾張繊維技術センター研究試作展」を「15th JAPAN YARN FAIR & 総合展『THE 尾州』」(主催:公益財団法人一宮地場産業ファッションデザインセンター)において開催します。
 今回は研究・試作品として、芯鞘(しんさや)繊維※1編物技術を活用して新たに開発した繊維強化複合材料(FRP)※2製の自動車向け製品や、最新の素材や独自の技術を用いて試作した織編物(おりあみもの)などを多数展示します。
 これらの研究・試作品に関心のある多くの皆様の御来場をお待ちしています。

1 展示会概要

(1)名称
   あいち産業科学技術総合センター尾張繊維技術センター  研究試作展
   (「15th JAPAN YARN FAIR & 総合展『THE 尾州』」内)

(2)日時
   平成30年2月21日(水曜日)から23日(金曜日)まで
   午前10時から午後5時まで

(3)場所
    一宮市総合体育館(一宮市光明寺字白山前20番地)
   電話  0586-51-2706 (会期中のみ)

(4)入場料
   無料

(5)展示内容
   芯鞘繊維編物技術を活用して新たに開発した自動車向け製品 ほか

2 展示品の内容について

(1)芯鞘繊維編物技術を活用した新規自動車向け製品
 
テキスタイルには、たて糸とよこ糸が交差する織物、糸が屈曲してループを形成しながら編成される編物、糸を四角や丸く組んでいく組物などがあり、近年ではそれぞれの特徴を生かした繊維強化複合材料(FRP)の実用化が進められています。
 例えば、編物は伸縮性に優れ、立体形状の製品を成形するのに有利です。特に、無縫製編機※3を用いた無縫製編物技術によれば、製品の形状に合わせて立体的に編むことができます。センターでは、本技術を活用して、立体形状のFRPに適した編物の開発に取り組んでいます。
 今回、芯鞘繊維(図1)の熱融着糸を用いた無縫製編物技術を活用して、丸満産業(まるまんさんぎょう)株式会社(海部郡大治町)と共同で自動車向けのシートクッション製品の開発を行いました。編物の組織(編み方)の工夫や、芯鞘繊維の芯部と鞘部の融点の差を利用した加熱成形により、通気性に優れ、蒸れにくく、圧縮に対してもソフトな触感を持つ製品を開発することができました(図2)。今回開発した技術では軽量で繊維特有のしなやかさを持った成型品を容易に作製できることから、カバー部品など他の自動車関連部品への利用も期待されます。
 ※シートクッションの開発にあたっては、丸満産業株式会社が(公財)科学技術交流財団の平成28年度育成試験の助成を受け、センターがFRPの基材となる編物の設計・製造について技術支援を行いました。

Fig1

Fig2

       図1 芯鞘繊維                     図2 シートクッション
 

(2)その他の展示品
 ア 研究開発品
 近年インターネットに様々なモノをつないで利用するIoT※4の導入が進んでいます。センターでは、これまで布や繊維製品にセンサ、スイッチなどの機能を組み込んだ製品の開発をしており、IoTと組み合わせることで、離れた場所にいても信号を送ることができる布スイッチ(図3)を組み込んだ見守りシステムを開発しました。例えば、離れて暮らす高齢者の状態を家族がいつでも確認することができるようなシステムの構築に貢献することができます。
 そのほか、従来はプリーツ加工※5が難しかった綿に対して、安全性の高い試薬を用いて加工を可能にする技術を使用したスカートなどの研究開発品を展示します。

 Fig3

       図3 布スイッチ

イ 試作品
 たて糸に梳毛(そもう)糸※6、よこ糸に紙ストレッチ糸と梳毛糸を用い、梳毛糸のみを染色することで、さらっとした風合いでストレッチ性のあるデニム調の織物(図4)、表と裏で異なる柄を同時に織り上げる方法により、ループパイル※7とピンホールで市松(いちまつ)模様※8を表現した織物(図5)、芯鞘繊維の熱融着糸を利用して名古屋学芸大学と共同で試作した成形スカート(図6)などの試作品を展示します。

Fig4

 Fig5

   図4 ストレッチデニム織物            図5 市松模様の織物

Fig6

    図6 成形スカート

3  問い合わせ先

あいち産業科学技術総合センター尾張繊維技術センター 
 素材開発室(担当:山内、福田、田中、藤田)
 〒491-0931 一宮市大和町馬引字宮浦35
 電話:0586-45-7871  FAX:0586-45-0509

【用語説明】
用語説明
※1 芯鞘繊維 芯となる材料を鞘となる材料で被覆した構造の複合繊維。これを利用した熱融着糸は、低融点の鞘部分を加熱して溶かした後、冷やして固めることで織物のほつれ止めなどに使用されている。
※2 繊維強化複合材料(FRP) 繊維をプラスチックの中に入れることで、軽量で強度を向上させた複合材料。炭素繊維強化複合材料(CFRP)やガラス繊維強化複合材料(GFRP)などがあり、航空機や自動車の部材、建設資材やスポーツ用途などに使用されている。
※3 無縫製編機 一般的な編物製品はセーターの袖(そで)や身頃(みごろ)などの部材を別々に編んだ後、裁断と縫製で製品が作られている。これに対し、無縫製編機は各パーツを縫い合わせる必要がなく、1工程で製品を製造することができる。
※4 IoT Internet of Things(モノのインターネット)の略語。あらゆるモノをインターネットにつないで情報交換することで、離れた場所にあるモノの状態を知ることや操作をすることなどができる。
※5 プリーツ加工 スカートやブラウスにひだをつけたり、スラックスに折目をつけて保持する加工。衣類のデザイン性を高めるためなどに使用されている。
※6 梳毛糸 約5cm以上の毛足の長い羊毛繊維を使用し、短い繊維がない表面の滑らかな糸。スーツなどの薄地の織物に使用されている。
※7 ループパイル 織物表面に出ているループ状の糸。
※8 市松模様 2色の柄を交互に碁盤(ごばん)の目の様に並べた格子模様。


〇「15th JAPAN YARN FAIR & 総合展『THE 尾州』」の概要
  
「JAPAN YARN FAIR」は、日本最大級の「糸」に特化した展示商談会です。商社、紡績、合繊メーカー、意匠撚糸メーカーなど56社が自社の強みを活かし、機能性、意匠性に富んだ高付加価値の糸を提案します。
 今回で7回目を迎える総合展「THE尾州」では、世界有数の高級毛織物産地である尾州産地「らしさ」やものづくりの魅力について各種展示を通じて発信します。「MADE IN JAPANは尾州から」をテーマに、「ジャパン・テキスタイル・コンテスト(JTC)2017優秀作品展」等の常設展示のほか、尾州産地の素材やそれらを活かした衣装、学生の作品等を展示します。いちい信金アリーナでは、デザイナーの中井英一朗さんが手がけるウィメンズブランド「ELZA WINKLER」によるファッションショーや、尾州出身の人気モデルの柴田紗希さんと長澤メイさんによる尾州マフラーをテーマにした全国の学生とのトークショーも行います。
 詳細はWebページをご覧ください。
 URL: http://www.fdc138.com/fashion/promotion/jy/index.html