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平成30年度学校保健総合支援事業について
愛知県教育委員会では、平成24年度から文部科学省の委託事業「学校保健課題解決支援事業」を行っています。
平成24年度、重点地域に指定された阿久比町では、睡眠に重点を置いた基本的生活習慣の確立に向けた取組が行われました。
平成25年度、重点地域に指定された西尾市では、子供たちのいのちを守る体制づくりの確立に向けた取組が行われました。
平成26年度、重点地域に指定された小牧市では、自他を大切にする子供の育成に向けた取組が行われました。
平成27年度は、「学校保健総合支援事業」と名称が変更になりました。重点地域に指定された新城市では、生活習慣の実態把握と見直しを学校保健課題に掲げ、眠育に焦点をあてた取組が行われました。
平成28年度、重点地域に指定された愛西市では、生活習慣を確立するとともに命の尊さを考えさせることから自己肯定感を高め、子供の心の健全育成に向けた取組が行われました。
平成29・30年度は、地域レベルの組織体制の強化を目的に、地域学校保健委員会等へ専門家を派遣し、地域の健康課題解決に向けた取組への支援を行いました。本事業を通して、各学校でさらに具体的な取組につなげたり、関係者との連携体制づくりにつなげる取組が行われました。
今後もこの事業を継続し、学校と関係機関が連携した学校保健活動の推進に努めていきます。
平成30年度愛知県学校保健課題
性に関する指導
正しい知識の啓発をし、思春期の子どもたちが抱える興味関心、不安などを医学的根拠に基づき、対応が適切に実施されるようにします。
正しい知識の普及啓発
- 正しい知識の啓発
- 思春期の子どもの対応に関する研修会
- 当事者意識をもって自分の行動を振り返る機会
- 関係者の資質向上
- 保護者、地域との連携
いのち・こころ
思春期特有の心身の健康課題の早期発見に努めるとともに、関係者の共通理解を図り、支援します。
自己有用感の強化
- 自分や周りにいる人の存在価値を再確認する
- レジリエンスを知る
- リフレーミングを生かした子どもへの対応
自殺予防啓発
- 関係者の資質向上
- 物事の見え方・考え方を知る
- 命の輝きについて考える(夢に向かうこと、周りに感謝すること)
- 相談することの大切さを知る
生活習慣
日頃の規則正しい生活習慣(食事・睡眠・手洗い)の確立によって、倦怠感による生活の質の低下や感染症等の病気を未然に防ぐよう啓発します。
保健教育の充実
- 保護者、地域との連携
- 睡眠の大切さを知り、自分でできる改善点を考える
- 朝食の大切さを知り、親子で改善点を考える
- 正しい手洗いで感染症予防
- 指導者の資質向上
けがの予防
けがの予防に取り組むことで、学校内でけがの減少に努める。
保健教育・保健管理の充実
・体幹の筋力を強くし、柔軟性を高める実践研修
・地域と学校の連携
平成30年度の学校保健重点課題
自他を大切にする子供の育成
~地域レベルの組織体制の強化~
連携の充実・強化 連携体制の構築
専門家の派遣
平成30年度は、地域の健康課題解決に向けた取組への支援として、地域学校保健委員会等へ「性に関する指導」、「いのち・こころ」、「生活習慣」、「けがの予防」の専門家を派遣しました。
地域では、専門家の指導のもと児童生徒や保護者への啓発、関係機関との連携の充実が図られました。
性に関する指導(7校実施)
・ 中学校
「さわやか性教育~子どもの性発達に賢く寄り添う~」として、PTA研修会を実施しました。市の性に関する指導の進め方を地域の取組として意見交換し、連携を確認しました。
また、生徒を対象に性別による成長の違い、情報モラル、望ましい男女交際、DV、妊娠・出産、性感染症についての講演を実施しました。より良く生きるためのキャリア教育として継続した取組を実施しました。
・ 高等学校
生徒を対象に、男女関係の在り方、上手な人間関係作り、性感染症、デートDV、望まない妊娠をしないための方法データや具体例を示して講演形式で実施しました。
・ 特別支援学校
保護者、福祉事業所を対象に、「思春期の『からだと心=性の課題』への向き合い方・とらえ方」をテーマに分科会を実施しました。
幼児期から思春期を見通した子育て、二次性徴について情報共有を含めて講義形式で実施しました。
また、生徒を対象に子どもから大人へのからだの変化をオリジナル教材を用いて講話を実施しました。
いのち・こころ(10校実施)
SOSの出し方、ゲートキーパーの育成につながるような相談をすること、相談に乗ることが大切だと理解できる内容、いのちの大切さ、強さ、家族や周りで支えてくれる人への感謝、夢に向かうことの素晴らしさを感じられる内容の講演を実施しました。
生活習慣(7校実施)
睡眠や朝食の大切さ、正しい手洗いを含めた生活習慣を子ども自身がふりかえることができる内容の講演を実施しました。各学校で実施したアンケートや保健委員会での発表をもとに生活習慣の改善ができるよう科学的データや具体例を示しました。
けがの予防(1校実施)
柔軟性を高める運動、体の後ろ側の筋肉の重要性を具体的な実践を加えた研修会を実施しました。
問合せ
愛知県 教育委員会事務局 保健体育課
E-mail: hoken-taiiku@pref.aichi.lg.jp