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平成23年度消費者トラブル防止懇談会の結果について

平成23年度消費者トラブル防止懇談会の結果について

 愛知県が県内8か所に設置している県民生活プラザで受け付けている消費生活に関する相談は、不当請求が社会問題となった平成16年度をピークに減少傾向にありますが、不当請求以外の相談件数は横ばいとなっています。

 そのような中、60歳以上の方の相談件数は増加しているため、高齢者の消費者被害を未然に防止する取組を、今後も積極的に推進する必要があります。

 そこで、高齢者を取り巻く消費者トラブルに焦点を当て、60歳以上の方からの相談で比較的多い「訪問販売」「電話勧誘販売」に関するトラブルの未然防止を目的に、消費者、事業者団体、行政の三者が情報・意見交換を行いました。
会議の概要
会議名平成23年度消費者トラブル防止懇談会
日時

平成23年9月16日(金) 午後2時から午後4時まで

場所 名古屋市中区三の丸2-3-2 愛知県自治センター 会議室A
出席者

◎消費者

  消費者団体代表者(5名)、愛知県消費生活モニター(4名)

◎事業者

  (社)日本訪問販売協会、(社)日本テレマーケティング協会

◎行政

 東海財務局(理財部金融監督第三課)、中部経済産業局(産業部消費経済課)、愛知県警察本部(生活安全部生活経済課)、愛知県(県民生活部)

 内容◎高齢者からの消費生活相談の概要について〔愛知県(県民生活部県民生活課)〕

◎意見交換

 ・高齢者の訪問販売に関するトラブルについて

 ・高齢者の電話勧誘販売に関するトラブルについて

 ・その他の高齢者の消費生活における不安点について

 懇談会では、大野愛知県県民生活部長のあいさつのあと、愛知県県民生活部県民生活課から、高齢者からの消費生活相談の概要について紹介した上で、消費者と事業者、行政との意見交換を行いました。

 意見交換では、消費者から訪問販売や電話勧誘販売に関するトラブルの体験などについて報告があり、その後、事業者や行政からは、トラブル被害にあわないための注意点及び被害にあった場合の対応方法などについてアドバイスがありました。

 ここでは、意見交換の内容の一部を紹介します。

懇談会の様子

懇談会の様子

1 高齢者からの消費生活相談の概要について

○愛知県県民生活部県民生活課

・県内8か所にある県民生活プラザで受け付けた、過去10年間の70歳以上の方の相談では、「訪問販売」と「電話勧誘販売」で50%以上を占める。商品の内容別にみると、圧倒的に多いのが、投資に関する「株」と「公社債」である。平成22年度は、60歳代、70歳以上からの相談が前年度に比べて増加した。

・高齢者の消費者トラブルの傾向を見ると、「株」に関する相談は、平成20年度は66件であったが、21年度、22年度は最も多くなった。また、今まで少なかった「公社債」や「ファンド型投資商品」の相談が増えるなど、投資に関するトラブルが多くを占めつつある。「株」「社債」等の投資は、通常は元本保証がなく、取引額も数百万円から億単位といった高額になる傾向にある。

・勧誘の際は、複数の者が役割分担して電話をかけて購買意欲をあおる「劇場型」という手口が多くなっている。支払った後に業者との連絡が取れなくなるなど、極めて悪質性の高いものが多くなっている。

過去に購入した未公開株の損害を取り返せるとして、新たな社債等の購入を勧める二次被害の事例もある。

2 意見交換

(1) 高齢者の訪問販売に関するトラブルについて

○ 消費者

・空き店舗に高齢者を集め、初めはいろいろなものを無料で配るが、最終的には20万円くらいの高額な羽毛布団を売りつけるという事例を聞いた。買ったときは「買わされた」とは思わなかったが、あとで「買ってしまった」と思ったそうである。

 

○ 消費者

・テレビが地上デジタル化される前、今のアンテナが使えなくなるので1,000円で交換するということで、2人の若い男性が、自分が留守の間に自宅に訪れた。対応した両親は「今は若い者がいないから」と断った。自分がその話を聞き、ケーブルテレビなのでアンテナは不要であると両親に伝えた。後日、勧誘業者が再び訪れ、両親がその話をしたが、業者は「アンテナは必要である」と言い、どうしてもアンテナを交換させたいようであった。

 

○ 日本訪問販売協会

・羽毛布団の事例は、典型的なSF商法であると思う。この商法については、空き店舗、空き地に張ったテント、公民館や大型バスの中などを会場として、来場した人に焼きたてのパンや卵、ティッシュなどの粗品をあげるということで人を集める。粗品がほしい人に手を挙げさせ、元気よく手を挙げるようになったところで高額な羽毛布団をほしい人、ということで手を挙げさせ、買わせているようである。粗品だけもらって帰るのがよいと思うかもしれないが、粗品も被害者から集めたお金で買ったものなので、このような会場に行かないのが最良である。

・アンテナ工事については、地上デジタル化に対応していないような家を探し、アンテナを売りつける商法だと思われる。法律が変わり、家庭で何かを設置しなくてはならなくなると、それに伴って売りつけられる商品も変わってくるので、注意が必要である。

・日本訪問販売協会で平成22年度に受け付けた相談について、協会の会員、非会員、不明に分けてみると、不明の比率が年々増加している。不明には詐欺商法的なものが含まれると思われるが、自分の会社がマークされないよう、会社名を明かさないようにしているため、不明が増えていると思われる。

最近の特徴として、貴金属や呉服などの訪問買取に関する苦情相談がある。これは訪問形態ではあるが、「業者に物を売る」ということで消費者とは言えないため、特定商取引法の対象外となり、有効な取締り方法がない状況である。

・日本訪問販売協会では自主行動基準を定めており、判断力不足が懸念される方に対しては、家族の同意を得たり、家族の立会をお願いしたりするなど、丁寧な営業活動をすることにしている。また、講師の派遣も行っているので、希望があれば、日本訪問販売協会までご連絡いただきたい。

 

○ 消費者

・   自宅にいたら、若い人が「金を買い取るが、金はないか?」と突然訪ねてきた。「無い」と答えると、「金歯はないか?」と尋ねられたが、「無い」と断った。最近、金の値上がりが話題になっており、その影響だと思った。

 

○ 愛知県警察本部

・貴金属の買取は古物商の分野で、許可を取っている業者が多くいる。貴金属の買取自体は違反ではない。買取価格の行き違いについては、一概に詐欺ということで事件化することは難しい。

・最近多いトラブルとして、高齢者に電話をかけ、投資名目で株の購入を勧誘するものがある。このうち「劇場型」というものについては、「オレオレ詐欺」と同じであり、名目が「投資」になっただけである。このような被害は高齢者に多いが、購入する前に、身近な人に相談してほしい。

お金を取られる前に、取られないようにするのが重要である。皆さんの周囲の方に、「劇場型」は「オレオレ詐欺」と同じだと伝えていただきたい。

・今、警察庁、都道府県警等では、詐欺的要素のある会社については、被害者が振り込んだ先の口座に残高があるうちに、口座を凍結するようにしている。詐欺であれば、返金要求や民事裁判などで、口座にお金があるうちにお金を戻せるように取り組んでいる。

 

○ 愛知県県民生活部県民生活課

・貴金属の買取に関する相談が、平成23年1月くらいから増えている。

・消費者の元に業者が売りにくるのは、特定商取引法によりクーリング・オフできるが、消費者が業者からお金をもらう買取については、特定商取引法では想定されていないのでクーリング・オフできない。

・契約について合意すると、売った物を後で取り返すのが難しいので、注意するよう周知に努めている。

・古物商については、相手の個人情報を得ることが法律で定められているので、個人情報を聞かれることがある。相手がしっかりしたところであれば問題はない。

・この件は全国的に問題になっているので、今、国では法律を改正し、厳しく規制しようと検討している。法律が改正され、買取について規制されるようになると、県としても指導等ができるので、期待している。

(2) 高齢者の電話勧誘販売に関するトラブルについて

○ 消費者

・光ファイバーへの切替を勧める電話勧誘販売を受けたことがある。「インターネットをお使いですか?」と言われたが、「夫がいるときに連絡してください」と言って電話を切った。あとで夫に聞いたところ、今のままで問題ないとのことだったため、その後、何度も勧誘を受けたが断り続けた。

・東日本大震災が発生した後は、太陽光発電の勧誘が増えるなど、社会情勢に応じて勧誘する商品も変わってくるようである。そのため、社会情勢について夫婦で話し合い、対応するようにしている。また、勧誘を受けても、その場で返事しないようにしている。

・自宅の電話番号を電話帳に載せていないが、自宅に勧誘の電話がかかってくるのが不思議である。

 

○ 消費者

・勧誘販売の電話は、自宅にいると1日に1件はかかってくるが、相手になっている時間がないので、切るようにしている。

・自分が年をとり、夫が亡くなって1人になったときには、どうしようかと思っている。お金のことは近所の人にも相談しにくいので、遠くに住む子供たちに相談することになると思う。

・訪問販売や電話勧誘販売について、いろいろ身近に感じたり、経験したりしているので、ボランティアなどで高齢者と接する際に、注意するよう伝えるようにしている。

 

○ 日本テレマーケティング協会

・本日は「消費者トラブル防止懇談会」なので悪質な事業者の話になるが、正しい活動をしている事業者がほとんどで、一握りの悪質な事業者が迷惑な電話勧誘を行っているということをご理解いただきたい。

・電話関連に関する相談としては、光ファイバーだけでなく、「電話料金が安くなる」として契約の切替を勧めるなどの事例も多くなっている。

光ファイバーや電話料金については、総務省管轄の「電気通信事業法」に規制がある。電気通信事業者やその代理店などは、その勧誘に当たっては、電気サービスに関する料金や、その他の提供条件の概要について説明しなくてはならないということが定められている。トラブルについては、東海総合通信局 電気通信事業課に相談していただきたい(電話:052-971-9133)。

・電話勧誘には、相手を特定せずに、無差別に電話する場合がある。電話帳を使うとか、名古屋であれば「052」だけを特定し、あとはアットランダムで電話をかけるので、止めさせようがない。

・また、相手を特定してかけてくる場合もある。名簿を売買する業者から名簿を買い、勧誘電話をかけてくるものである。このケースを防ぐには、不用意に個人情報をもらさないことが重要である。懸賞などに応募する際には、個人情報を記入するところなどに、個人情報をどう使うかが書いてある。「第三者に提供する」と書いてあった場合は、特に気をつけていただきたい。

・個人商店を営んでいる場合、店舗や電柱の広告に電話番号が書いてあると思うが、悪質業者には悪用されてしまう。また、ポストの郵便物を見て、その家の名前などを特定するようなので、ポストには必ず鍵をかけるようにしてほしい。また、このことを地域の皆様にも、伝えていただきたい。

・消費者の方から、名簿を売買してはいけないのではないかと言われるが、「第三者への提供を利用目的とすること」「第三者に提供される個人データの項目」「第三者への提供の手段または方法」「本人の求めに応じて個人データの第三者への提供を停止すること」の4点を本人に通知する、もしくは本人が容易に知ることができる状態であれば、個人情報を第三者に提供できると解釈できる記載が法律に書かれている。安易に個人情報を提供すると、知らないうちに個人情報が一人歩きすることがあるので気をつけていただきたい。

 

○ 中部経済産業局

・高齢者は自宅で電話に出たり、訪問してきた人に対応したりすることが多いので、電話勧誘販売や訪問販売のトラブルに遭う可能性が高い。高齢者だけの世帯や一人暮らしの場合、何かあっても相談する人が家や近くにいないということで、被害に遭うことが多いと思われる。

・高齢者には、「お金」「健康」「孤独(話し相手がいないこと)」という3つの心配・不安があると言われる。悪質業者は、これらの点に巧みにつけこんでくる。

・「お金」であれば、「必ずもうかりますよ」と言って何らかに投資させる。「健康」であれば、「これを飲めば健康になりますよ」と言って、健康食品を売りつける。「孤独」であれば、やさしく親切な対応をして、商品を売りつけたり投資をさせたりする。

身内や近所の方が、一人暮らしの高齢者の方に頻繁に声をかけていただいたり、家に顔を出し、日ごろから話しをしていただいたりするなど、高齢者が相談しやすい環境をつくっていただくことが、一番の被害防止対策になると思う。

 

○ 消費者

・電話勧誘販売は、未公開株や先物取引が多いが、その中でも信用できる会社とできない会社は、電話を聞いた感じで分かる。「あとで電話するから電話番号と名前を教えてください」と言うと、怪しいところはすぐ電話を切ってしまう。そのため、相手の電話番号や名前を聞くということは、被害を防ぐことにつながると思う。

・電話がかかってきても、登録した電話番号以外は留守番電話につながってしまう仕組みがある。これを今度取り入れてみようと思っているが、高齢者世帯では特に必要な仕組みだと思う。

 

○ 東海財務局A

・東海財務局では、7月から「金融ホットライン」を開設した。

・7、8月で、東海財務局には約300件の相談電話をいただき、そのうち250件くらいは金融ホットラインへの電話であった。相談に対して仲介・斡旋はできないが、適切な相談窓口やADR(裁判外紛争解決)を紹介したり、助言をしている。

250件のうち100件くらいが、金融商品取引に関する相談である。そのうち9割程度が怪しい未公開株やファンドの勧誘である。

・このような被害を防ぐために、東海財務局としては、講師の派遣を行っている。参加者が10名以上あれば、無料でどこでも行くので活用していただきたい。

 

○ 東海財務局B

・東海財務局に入る相談内容では、投資詐欺が本当に多い。

・実際に未公開株を持っている相談者に、業者が「被害回復をしてあげる」と電話をかけてくる、二次被害、三次被害もよくある。例えば900万円分の未公開株を持っている相談者に、別の業者が「100万円出せば、被害回復してあげる」というもので、いったん100万円払ってしまうと、さらに100万円必要と言われた場合に払ってしまうことが多い。

・ほとんどの方が、だまされているのではないかと感じてはいるものの、ここで止めてしまうと、今まで払った分が全部無駄になってしまうと思い、引くに引けないようである。

・このような被害を防ぐことは、とても難しい。相談員が時間をかけて説明しているが、何度も電話をかけてこられる高齢者もいる。高齢者の方は、自分の財産がなくなるまで人には話さず、家族が気付いたころには財産をほとんど失っているケースがある。家族をはじめ、高齢者の周辺にいる方に、気をつけて見守っていただく必要がある。

 

○ 愛知県県民生活部県民生活課

・当課では、悪質商法の手口等の情報提供を行っている。消費生活情報紙「あいち暮らしっく」の発行、地域のラジオ番組等の活用、ホームページ、派遣講座の実施、ビデオ・DVDの貸出等を行っている。

・今年度、高齢者向けとして、あいち暮らしっくの特集号「あなたを狙う悪質商法~手口を知って自己防衛~」を発行し、悪質商法の手口とそれに対する助言、クーリング・オフ制度等を紹介するほか、高齢者の周りの方に対しての注意喚起もしている。

・「消費者行政活性化基金」を活用して、電車等の車内づり広告、新聞広告、テレビ・ラジオのスポット広告、小冊子「かし子さんの消費者トラブル手帳」の作成などを行っている。「かし子さんの消費者トラブル手帳」は、高齢者編として、高齢者がひっかかりやすい手口の事例を紹介し、いろいろなところで配布している。

3 閉会

○愛知県県民生活部県民生活課長

・高齢者が被害に遭わないためには、お金を払う前に他の人に相談することが必要であるが、話相手がいないということが問題であると思う。

・行政から県民に対していろいろな情報を流しているが、なかなか届いていない状況にある。その原因と言われている一つに、地域社会の人と人とのつながりが希薄になっていることがある。

・いろいろな社会の問題を解決していくためには、行政だけでなく、地域の皆様、団体や学校、NPOなど多様な主体の方と連携していく必要があり、消費者行政でも力を入れていかなくてはいけない。本日の意見を元に、適切な対応に努めていきたい。

問合せ

愛知県 県民生活部 県民生活課

E-mail: kenminseikatsu@pref.aichi.lg.jp