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「高齢者の消費者トラブルの未然防止に関する懇談会~地域ぐるみでの見守りの大切さ~」の結果について

「高齢者の消費者トラブルの未然防止に関する懇談会~地域ぐるみでの見守りの大切さ~」の結果について

 我が国の高齢者人口(65歳以上)の総人口に占める割合は、約25.9%(平成26年9月)と過去最高となりました。

 高齢化が進行する中で、平成26年度に全国の消費生活センターに寄せられた消費生活相談件数の約3割が高齢者からのものであり、高齢者を狙った悪質商法が絶えません。

 そこで、高齢者が商品・サービスを安心して消費できるよう、トラブルの未然防止対策について、消費者、関係業界・団体及び行政が意見交換を行いました。

高齢者の消費者トラブルの未然防止に関する懇談会(平成27年度第1回消費者・事業者懇談会)の概要
区分    項 目 
テーマ   高齢者の消費者トラブルの未然防止~地域ぐるみでの見守りの大切さ~
日時 平成27年9月4日(金) 午後1時30分から午後4時まで
場所 愛知県自治センター 第602会議室(名古屋市中区三の丸2-3-2)
出席者

◎消費者

 愛知県消費生活モニター(3名)、愛知県消費生活相談サポーター(2名)

◎関係業界

 公益社団法人日本訪問販売協会、公益社団法人日本通信販売協会

◎関係団体

 社会福祉法人愛知県社会福祉協議会、公益財団法人愛知県老人クラブ連合会、愛知県農業協同組合中央会                 

◎行政

 消費者庁、愛知県警察本部、愛知県健康福祉部、愛知県県民生活部

内容

◎基調説明

 「高齢者の消費者被害と被害防止に向けた取組について」(消費者庁)

◎意見交換

・消費者トラブルの経験とその対処法や不安な点について

・被害防止に向けて必要な取組について

 懇談会では、愛知県県民生活部の川島部長のあいさつの後、消費者庁から基調説明を行い、その後、消費者、関係業界・団体及び行政が意見交換を行いました。

 意見交換では、消費者から消費者トラブルの経験談とその時の対応について、話題提供、質問等があり、関係業界及び行政から助言がなされました。また、被害防止のために必要な取組として地域ぐるみでの見守りについて、消費者、関係業界、団体、行政の現在の取組と今後の連携の可能性に関する意見交換がなされました。

 ここでは、その概要を紹介します。

懇談会の様子

懇談会の様子

1 基調説明

「高齢者の消費者被害と被害防止に向けた取組について」(消費者庁)

(1)高齢者の消費者トラブルの現状について

ア 全体

  • 過去1年間に何らかの消費者トラブルを経験したと認識している人は、2014年度は10.6%で2013年度の8.0%に比べ増加している。
  • 消費生活相談件数については、架空請求に関する相談が最も多かった2004年度が192万件。架空請求に関する相談は年々減少傾向にある一方で、それ以外の相談は高い水準を維持している。2013年度は9年ぶりに全体の相談件数が増加に転じ、2014年度も前年度を上回る94.4万件で、情報通信や高齢者に関する相談が増加していることが特徴的である。

イ 高齢者に関する消費生活相談

  • 65歳以上の高齢者人口については、2009年度と2014年度を比べると13.8%増であるが、高齢者に関する消費生活相談件数は52.7%増であることから、人口増加以上に高齢者に関する消費生活相談は増加している。
  • 高齢者の中でも認知症等の方に関する消費者トラブルが近年問題となっており、2014年度の相談は9,704件で、その大半は本人からではなく、家族など周囲にいる方からのものであり、訪問販売に関する相談が最も多い。
  • 「劇場型勧誘」のトラブルに関する相談に関しても、高齢者の割合は2012年度からは右肩上がりで高まっており、2015年3月では86.4%を占めている。
  • 最近では、個人情報の削除、過去の投資の被害回復を持ちかける手口もある。
  • 高齢者の消費者トラブルは、①本人がトラブルに遭っていることに気づきにくい、②はっきりと断ることができない、③トラブルに遭っても恥ずかしくて周囲に相談しないなどの特徴がある。一般的に消費者被害、トラブルの経験のある人で、周囲に相談、又は、申し出る人は約5割程度しかいない。したがって、高齢者の場合は、周囲の方がそのことに気づき、相談にのり、消費生活センターへ繋ぎトラブル解決を図ることが重要である。

(2)見守りのネットワークについて

  • 孤立している高齢者、介護、熱中症、防災など各方面で見守りのネットワークが既に作られており、消費者トラブルにあった高齢者もこのようなネットワークで救われた事例もある。しかし、それらのネットワークの活動目的に消費者保護に関する位置づけがない、行き過ぎた個人情報保護、消費生活センター等の相談窓口を知らない等の見えない壁があり、これまで連携が十分にできていなかった。
  • 平成26年6月に消費者安全法を一部改正し、現在、平成28年4月施行向けて準備をしているところである。改正後の消費者安全法では、高齢者、障害者、認知症等によって判断力が不十分となった人などの消費者トラブルを防ぐため、地方公共団体、地域の関係者等が連携した見守りネットワーク(消費者安全確保地域協議会)の組織が可能となった。既に各方面でネットワークがあるなかで、消費者保護のための新たなネットワークを構築するのではなく、既存のネットワークに消費者トラブルに関する通報をしてもらうなどの連携を無理のない範囲で行ってもらうことを想定しており、高齢者と適当な接触を保ち、その状況を見守り、消費者被害に遭いやすい方々が被害に遭っていたら地域の消費生活センターに情報を繋いでもらうことをイメージしている。
  • 個人情報については、過去に消費者被害にあった経験者の情報を共有することも想定しており、ネットワークから情報が漏れることがないよう、法律では秘密保持義務と罰則規定を設けている
  • 消費者安全確保地域協議会は、地方自治体毎に任意に設置することができるとしているが、地方消費者行政強化作戦に基づき、人口5万人以上の全市町においては設置していただきたい。
  • 高齢者の消費者トラブルは、大きな問題であり、孤立、福祉などと密接に関係していることから、このような取組の推進に関係機関、関係部署の御理解と協力をお願いしたい。
見守りイメージ

地域の連携イメージ

2 意見交換

(1)消費者トラブルの経験とその対処法や不安な点について

○消費者

  • 義理の母(高齢者)が、電話で「オレオレ詐欺」に引っかかりそうになった経験があるが、かけてきた相手の名前がはっきり分かる電話にしか出ないようにするとよい。

○消費者

  • 自身が高齢者であるが、最近は通信販売によって手軽に商品を入手可能となった一方で、届いた商品に納得できなかったり、不良品であった場合の返品、返金、交換の手続きが大変と感じる。また、デメリットと思われる事項について、消費者が気づかないような小さな字で書かれている場合がある。
  • 住宅リフォーム業者は常日頃、住宅の傷み具合を観察し、丁度の頃合に訪問してくる。自身が自宅リフォームを行ったときも、大雑把な見積書を提示したり、いかにも怪しそうな業者が声をかけてきた。自分なりに十分に調べて、納得した業者に依頼したつもりだったが、それでも着工後に詳細な工事日程が示されず、工期が当初計画よりずれ込んでしまい不満が残った。

○消費者

  • アナログ放送終了間近の年の暮れの夕方、実家の両親のところに、男性二人(セールスマン風と工事者風)がテレビを売りに来た。有無を言わさぬ言葉巧みのセールスに、「とりあえず購入について考える。」と返事をすると、半強制的に工事を始め「19インチ2台で15万円」と言われ代金を請求された。仕方がないため、「明日、集金に来て」と言うと、きつい口調で「どうしても今!今日中に」と言われ、恐怖を感じたため、仕方なくお金を渡して帰ってもらった。後になってこの話を聞いたため、業者から渡された書類、情報を確認しようとしたが、一切無く、両親にとりあえず身近な消費生活相談窓口に相談するよう促したが、「恥ずかしいからやめて欲しい。」と言われ、結局泣き寝入りとなった。

○消費者

  • 地域で交流の場(サロン)作りに取り組んでおり、現在、ボランティアを含め25人程度で色々な話題を持ち寄って、話し合っている。悪質商法については、県発行の「消費者トラブル情報<あいちクリオ通信>」などの資料を参考に話し合っているからか、メンバーでは消費者トラブル被害にほとんどあっていない。
  • 身近な人に相談するようになるためには、互いに膝を詰め合わせるぐらい近しい関係にならないと難しいと思う。誰でもプライドがあり、トラブルにあっても周囲に相談しづらいのが現状であるので、まずはトラブルに遭わないようにすることが重要である。自身の地域では、のぼり旗、防犯パトロールなどの地域活動を積極的に行っている。
  • 携帯電話に「税務対策の会7,200万円差し上げます。」とのメールが送信されてきた。その後、「口座番号の情報を返信するように」とのメールが送信されてきたため、2回目のメール受信時に警察に相談したら、「放っておけ」と言われた。高齢者は、連絡をくれた相手に返事をしなければならないとの思いが先にたち、接触しようとするので、相談を受けた機関はそのことを十分に理解した丁寧な対応が必要だと思う。

○消費者

  • 母の友人の経験であるが、以前から欲しかった高額商品を通信販売で発注したものの、商品が届かず、当該業者にメール連絡しても返事はなく、電話も繋がらなかったとのこと。代金支払はしていなかったので、大きな被害には至らなかったが、後でインターネットの口コミで当該業者を調べたところ、騙された人がたくさんいた。
  • パソコン教室に通う高齢者は増加し、それに伴いインターネット通販で買い物をする機会も増えていると思う。しかし、インターネット通販の利用上の注意事項に関する情報が、高齢者までしっかり伝わっていないと思うので、啓発にもっと力を入れるべきである。
  • 周囲に話し相手のいない高齢者は、不用な物を売りつける訪問販売業者だと分かっていても、頻繁に顔を見せてくれるため、その時は孤独感を忘れられるためか、ついつい不用な物をたくさん購入してしまっていた事案を知っている。その時は、弁護士が間に入り解決を図った。
  • 消費者トラブルにあった場合、どこに相談したらよいか分からない人が多く、不安を抱えたまま過ごしてしまうことが多いと思う。

【公益社団法人日本訪問販売協会】

  • 平成25年度の訪問販売売上高は1兆7,700億円で、このうち8割が当協会の会員(149社、8団体)のものである(平成9年から対前年度マイナス成長が続いていたが、平成25年度は対前年で十数年ぶりにプラスに微増)。
  • クレジット利用の高額商品の訪問販売トラブルなどを中心に訪問販売全体の苦情相談は減少(平成25年度の相談件数は479件で対前年度比11.5%減)しているが、高齢者に関する相談件数は減っていない。相談案件のうち法令違反などの問題性を含む案件は全体の36%となっている。
  • 都道府県別の受付件数では、1位は東京都、2位は大阪府、埼玉県、神奈川県、北海道と続き、愛知県は6位である。相談の多い商品は、多い順から「新聞」、「住宅リフォーム」、「教材(含む指導付)・書籍」、「寝具一般」、「太陽光発電」である。
  • 個人相談者に占める60歳以上の割合は、26.2%と過去最高となった。また、契約当事者でみると60歳以上の割合は40%であり、高齢者自らが相談してくるケースが増えている。

○高齢者に特徴的な傾向

  • 高齢者自らが相談の電話をかけてくることが多くなっているが、この場合、聞き取りに多くの時間を費やしても事実確認が困難なケースも多く、販売員の行為の違法性の認定について苦労する案件が増えている。
  • 平成26年度に高齢者トラブルの事例を分析、問題点を抽出し、問題解決のための対応策等について研究を行った。研究成果は、現在検討されている特定商取引法改正の動向を見ながら平成27年度内に会員の自主的取組の強化策として具体化し、導入される予定である。
  • 自主的取組の強化策は、次の要件に該当する契約(①一定の契約金額を超える契約、②「通常、過量に当たらないと考えられる分量の目安」の量を超える契約、③短期間に複数回となる契約、④一定の年齢を超える者との契約、⑤判断力の不足又は判断力の不足が懸念される者との契約など)について、勧誘方法等の問題の有無を「販売員による自己点検シート」や「企業の管理部門の確認シート」を用いて点検、確認(①勧誘開始前における販売目的等の明示、②商品・サービス等の説明・販売の量等、③書面・見積書等の交付、④クーリング・オフの内容・説明、⑤してはならない勧誘行為等(禁止行為)など)を確認するようになる見込みである。
  • 悪質事業者は、孤独で話し相手が欲しいという高齢者の気持ちに付け入ってくるため、そのような気持ちに高齢者がならないように周りの環境を整備することが重要である。

【公益社団法人日本通信販売協会】

  • 通信販売市場は急速な成長を遂げており、マイナス成長を記録した1998年(平成17年)以来、16年連続して増加傾向が続き、ここ10年の平均成長率は7.3%となっている。2014年度(平成26年度)は、前年度比4.9%増の6兆1,500億円となり、金額ベースでは前年に比べ2,900億円の増加となった。伸び率は前年度結果(8.3%)を3.4ポイント下回っているが、他の小売業態に比べて高い成長率を維持している。
  • 成長要因としては、①大手EC企業がけん引、②店舗系のネット通販の伸び、新商品、サービスのネット通販企業の参入によるすそ野の拡大、③シニア市場に伴うメーカー通販(健康食品、化粧品など)宅配事業の堅調な伸び等があげられる。
  • 2014年度に本協会の通販110番に寄せられた「通信販売に関する相談」は6,400件程度あり、本協会の会員に関する相談は2割にも満たず約16%だった。逆に非会員事業者に関する相談は約80%以上を占め、そのうち約45%が詐欺的サイトだった。

○高齢者に特徴的な傾向

  • 健康食品、化粧品の定期購入に関する相談がよくあるが、その多くは「気軽に申し込んだ後に定期購入であることに気付き、結果的に予定した金額以上の代金を支払うことになった」という内容である。広告内容の多くが、「初回を通常価格より廉価で購入した場合は、最低購入回数を設定したうえで翌月以降も継続して購入する」、または、「定期購入を希望しない場合はその都度通常価格で購入する」など、消費者にどちらかを選択させる方式を謳っている。事業者は消費者の視点に立って分かりやすい広告表示を心がけることが重要である。また、消費者も、メリットの内容ばかりでなくメリットを享受するための条件も併せて確認し、納得の上、申し込むことが必要である。
  • 通信販売は対面販売ではなく、消費者の顔が見えない取引形態である。そのような取引の中で、消費者に年齢を聞くと、それがもとでトラブルに発展することもある。したがって、実際は高齢者であっても、注文時に明瞭な受け答えで会話が成り立てば注文を受けざるを得ない。
  • 高齢者のトラブルに関して事後に家族から相談を受けた場合は、出来る限りの助言をするとともに、当該事業者が本協会の会員であれば、可能な限りの返品を受け入れてもらうなどの柔軟な対応をお願いしている。特定商取引法の改正に向けて高齢者対策に関する意見がたくさんでているが、家族を始め地域全体で高齢者を見守ることが必要である。
  • 通信販売の利用にあたっては、①商品を良く研究すること、②世に知られている事業者かどうか、③特定商取引法で決められた記載事項(会社情報、返品条件などの契約条件)を確認し、納得した上で申し込むことが大切である。
  • 返品条件が明示されていない事業者は、まともではないことは明らかである。詐欺的サイトの対策としては、必要情報が明示されているか確認するとともに、事業者に電話をし相手の対応を確認することも有効である。

【愛知県警察本部】

  • 県内の振り込め詐欺の被害状況(平成27年1月~7月)について、被害件数は548件、被害額は約21億円である。被害件数は、前年同時期比で約2倍に増加している。昨年10月以降、県内での被害が急増しているが、犯罪グループが愛知県に目を付けて活動していると思われる。
  • 振り込め詐欺を含む特殊詐欺の被害者の大半は高齢者であり、最近のオレオレ詐欺は、犯罪グループに女性が加わり、娘を名乗って騙す手口もでてきた。このような詐欺は、資産家だけを狙っているのではなく、どこの家にも電話がかかってくる可能性はある。名簿がどこかから流出しており、犯罪グループは家族構成を把握した上で電話をかけてくる。
  • 犯罪グループから電話での最初の接触の大半は、家庭の固定電話である。したがって、犯罪グループからの電話に出ないことが未然防止の重要な取組の第一歩であり、在宅中でも留守番電話にして、怪しい電話には出ないようお願いしているところである。愛知県警察が家電メーカーに依頼し、振り込め詐欺対策機能(①相手に名前を名乗らせ確認してから電話をとることができる、②受話器をとったら会話が自動録音される。)を持った電話機開発の働きかけを行い、現在、家電量販店等でも購入可能である。
  • 迷惑電話防止チェッカーの活用も有効である。チェッカーを電話に接続し、悪い事業者等の電話番号の拒否登録をすればその番号での電話は二度と鳴らない。全国の警察から犯罪グループの電話番号がメーカー側に提供され、情報が適宜バージョンアップされていくものである
  • 消費者からの架空請求詐欺の情報提供については、愛知県警察本部生活安全総務課のホームページ(https://www.pref.aichi.jp/police/anzen/furikome/mail/jouhou.html)で受け付けており(緊急の際は110番通報すること)、地域の消費生活センターからの情報提供と併せて、捜査情報として活用させていただいている。
  • 心あたりのない情報については、相手にしない対応をお願いしているが、高齢者の方はどうしてももらった電話、メールに対して返事をする傾向にあるため、家族を始め身の回りの方が見守ることが大切である。
  • 消費者への啓発について、地道に各地警察署において防犯講話を行っているが、参加人数に限りがあるため、被害事件の状況や金融機関が未然防止できたとの情報を警察が積極的に公表し、新聞報道機関に記事として掲載してもらうようお願いしている。被害に遭われた方の9割以上が振り込め詐欺や未然防止のための広報活動を知っていたが、犯人からの電話があると、頭が真っ白になってしまい、信じこんで被害にあってしまったとのこと。
  • 被害に遭われた方の6~7割が金融機関でお金を用意していることを踏まえ、現在、高齢者が金融機関において多額の現金を容易に引出すことができない状況にある。金融機関に対して、高齢者が来店し、多額の現金を引出そうとしていたならば、理由をきちんと聞き、回答に詰まったり、不審な回答をしたら、110番通報して欲しいとお願いしている。

(2)被害防止に向けて必要な取組について

○消費者

  • どのような相談も一旦は聞いてくれて、然るべき専門窓口を紹介してくれる窓口とその周知が必要である。

〇消費者

  • 新聞契約の勧誘がよく問題となるが、勧誘時に消費者にたくさんの景品を渡す行為は禁止行為なのか?景品を受け取ると勧誘を断りづらくなり、1か月~3か月の契約を仕方なく結んでしまう。
  • 春日井市内の銀行では、お金を降ろすときに警察が呼ばれるという新聞記事を見た。

○消費者

  • 人から聞いた話だが、振り込め詐欺の電話があり、本当に本人かどうかを確認するため、生年月日を聞いたら、答えられずに電話が切れたとのこと。大変有効だと思った。

○消費者

  • 高齢者の消費者トラブル、詐欺は身近に発生しているので、キャンペーンなどの実施や公民館、銀行とかで小冊子を配布するなどの対応はとれないのか。

○消費者

  • 県を始め様々な啓発ちらしなどの資材が作成、配布されているが、地域ではあまり活用されていないと思う。被害に遭っていない人にとっては、他人事であり、いざ自分の身に降りかかって初めて意識するのが実際である。しかし、日頃から注意しなければならないことなので、地域における趣味とか集まりの場を活用して、継続的に注意事項を発信し、定着を図っていきたい。

【公益社団法人日本訪問販売協会】

  • 新聞社は本協会の会員ではないが、新聞業界全体で景品の程度等について自主的なルールを設けて運用が図られていると聞く。新聞を売る販売店の多くが会員となっている公益社団法人日本新聞販売協会は本協会の団体会員であり、自主ルールの周知、徹底を図っていると聞いている。

【公益社団法人日本通信販売協会】

  • 新聞の景品については、景品表示法において、最大で6か月分の金額の8%が上限とされているので、それを目安に判断いただければよいかと思う。

【愛知県警察本部】

  • 春日井警察署の管内は県内でも被害が多いため、金融機関で100万円以上おろす高齢者がいれば、警察署に連絡するように金融機関にお願いしている。これだけ被害が発生している状況の中で、被害を食い止めるため警察が金融機関にお願いしている対策なので御理解いただきたい。
  • 金融機関に対しては、高齢者が多額現金を引出そうとしている場合は、まずは「振込」を、次に「小切手の発行」を薦めてもらうようお願いしている。小切手発行に係る手数料については大部分の金融機関の努力により無料であり、振り込め詐欺被害防止には有効である。
  • 振り込め詐欺犯人からの電話に対しては、家族にしか分からない情報(生年月日、兄弟の名前、ペットの名前など)を聞くことは重要であり、そういう取り決めや合言葉を家族内で予め決めておくとよい。

【社会福祉法人愛知県社会福祉協議会】

  • 平成27年4月現在、愛知県には11,567名の方が民生委員として委嘱を受け、支援の必要な方を中心に見守り、声掛け、安否確認の活動を行っている。
  • 消費生活問題について、民生委員、児童委員向けの研修の実施以外にも、各市町村段階では月1回の民生委員の定例会において、話題に触れ、理解を深めている。また、お宅を拝見したときの様子、会話を通じて、必要であれば地域の消費生活センターを紹介している。
  • 豊南地区民生委員児童委員協議会では、悪質商法の未然防止に関して自分たちで学習し、地域の老人グラブへ講師として出前講座に出かけており、消費者トラブルゼロの成果を収めている。
  • 積極的な活動をしている民生委員も数多くいるため、民生委員も消費者問題に関する見守りネットワークの一員として活動ができるかと思う。
  • 高齢者宅を訪問する機会も多々あるため、悪質商法、特殊詐欺などのチラシが配布されれば、訪問機会も増え、健康、生活状況の確認に併せた注意喚起も可能である。
  • 市町村の自治会が行っている高齢者のサロンにおいても、民生委員が運営者の一員として参画している。
  • ホームヘルパーは実際に支援を要する方の居室に入り、家事、炊事を行うため、民生委員よりもお宅の中に入り込むため、消費者トラブルの早期発見が可能だと思う。実際にヘルパー活動でお宅に入った折に、訪問販売で購入した高額な布団、各種機材が置かれている状況を見て、本人確認により連日違う業者から購入していた実態が明らかとなり、ヘルパーが行政に連絡し、クーリングオフできるものは解約する等の対応を行った事例もある。
  • 独居の高齢者宅をホームヘルパーが訪問したところ、そのお宅の表札に丸いシールが貼られていることを確認した。おそらく独居で購入歴があることの同業者同士の目印として貼られたものだと思う。

【公益財団法人愛知県老人クラブ連合会】

  • 本連合会は、自主的に日常的に声を掛け合い、徒歩で集まることのできる小地域を基盤とする組織で約50年間の歴史がある。県内では名古屋市を除く53市町村に連合会があり、クラブ数は4,249クラブ、会員数33万人である。60歳以上を対象した会員加入率は現在2割強であるが、65歳以上になると3割強、70歳以上では4割以上となる。
  • 老人クラブの活動目的は、①仲間づくりを通して、生きがいと健康づくり、生活を豊かにする楽しい活動、②知識や経験を生かして、地域の諸団体と共同し、地域を豊かにする社会活動に取り組むことである。本連合会としても、高齢者の特殊詐欺、消費者トラブルの対策は急務と考え、毎年度事業計画の重点事業に掲げ、地域の見守り活動に会員自身が取り組んでいる。
  • 自分たちを自分たちで守るのが老人クラブであり、長年続いている友愛訪問活動(一人暮らしや高齢者同士のお宅を訪問して話し相手になる。)においても、高齢者の被害防止に向けた話題にも触れるようにしている。市町村の連合会への情報提供を進めて、1件でも被害が減るように取り組んでいきたい。

【愛知県農業協同組合中央会】

  • 農協も組合員が自分たちの暮らしや地域住民の暮らしを守る意識を持っており、助け合い組織や女性部など活躍している。
  • 助け合い組織については、介護、福祉のヘルパー組織で県内に1,700人が活動しており、介護保険事業以外の健康づくり、介護予防、生きがいづくりに関する取組を行っている。
  • ミニデイサービス事業も行っており、高齢者の方に地域のJAや公民館に来てもらい、一日を楽しく過ごしてもらっており、消費者トラブルの未然防止に向けた啓発についても、寸劇や警察の防犯講話などに取り組んでいるが、高齢者福祉に重点が置かれているので、消費者問題としての活動は若干弱いのが現状である。
  • 今後は、高齢者福祉だけでなく消費者問題にも注目して、両者を区別することなく、高齢者の生活全般を守られるような意識を持っていく必要を感じた。
  • 消費者問題に対する高齢者の意識を高めるための効果的な啓発教材、方法があれば是非とも紹介して欲しい。(高齢者は、パンフレットをあまり読まないので、パンフレット以外の方法での工夫が必要。)

【愛知県健康福祉部医療福祉計画課】

  • 福祉分野の高齢者の見守りネットワークについて、県レベルでの会議を開催し、電気、ガス、郵便、新聞などの業界団体に地域での見守りについて御理解をいただいている。
  • 実際の見守りは、市町村で行われることとなるため、市町村には様々な業界団体が参加する会議を開き、安否確認を中心とした見守りの連携協定等を結ぶなど、ネットワークの構築に取り組んでいただきたいとお願いしている。

(3)意見交換のまとめ

  • 消費者、関係業界、団体、行政の皆様から高齢者の消費者トラブルの未然防止に向けた貴重な御意見、情報を頂戴した。皆様におかれては、消費者被害やトラブルに遭わないような注意点について、本懇談会の中だけでとどめるのではなく、それぞれの立場で地域において広めていただきたい。
  • 県としても改正消費者安全法施行後の地域社会における見守りネットワークづくりの推進の参考にさせていただく。今後とも関係の皆様との連携を図って参りたい。

 

3 閉会

問合せ

愛知県 県民生活部 県民生活課
E-mail: kenminseikatsu@pref.aichi.lg.jp