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施工の情報化
愛知県建設局、都市・交通局では2016年度からICT建設機械に3次元データを入力し、衛星等により建設機械の位置を計測することによって効率的に自動制御を行う情報化施工を開始しました。
これにより、従来方法と比べて日当たり施工量の向上、建設機械周りの補助作業の軽減による安全性の向上、丁張り設置作業や検測作業が不要になる等の効果が期待できます。
2018年度から起工測量から検査までの一連の作業への活用対象の拡大のほか、「発注者指定型」に加えて新たに「受注者希望型」の導入や工事成績での評価を行っています。
さらに、ICT用工事の対象工種の追加のほか、2019年度には「発注者指定型」の規模要件の引き下げ、2020年度にはICT土工に「受注者希望1型」の新設や総合評価落札方式での評価、2022年度にはICT土工に「発注者指定簡易型」を新設するなど、制度拡充を行いICT活用工事の普及に努めています。
ICT活用工事とは
ICT活用工事とは、「3次元起工測量」、「3次元設計データ作成等」「ICT建設機械による施工」「3次元出来形管理等の施工管理」「3次元データの納品」の各段階でICT施工技術を活用する工事のことです。
図-1 ICT活用工事(土工)の流れ
ICT活用工事 発注方法
(1)発注者指定型
1)ICT活用工事(土工)
1工事において掘削又は盛土のいずれかの小計が5,000m3 以上のもので、且つ予定価格(消費税を含む)が5 千万円以上のもの。
2)ICT活用工事(舗装工)
1工事において不陸整正又は路盤工の総計が5,000m2以上のもので、且つ予定価格(消費税を含む)が5 千万円以上のもの。
3)ICT活用工事(河川浚渫):(対象工種)浚渫工(バックホウ浚渫船)
1工事において浚渫数量が5,000m3以上のもので、且つ予定価格(消費税を含む)が5 千万円以上のもの。
4)ICT活用工事(地盤改良工)、ICT活用工事(浚渫工(港湾))
任意(発注者が ICT を活用すると定めたもの。)
(2)発注者指定簡易型
1)ICT活用工事(土工)
1工事において掘削又は盛土のいずれかの小計が 1,000m3 以上のもので、且つ予定価格(消費税を含む)が 5 千万円以上のもの。
個々のICT施工技術のうち「ICT建設機械による施工」又は「3次元出来形管理等の施工管理」のいずれかは実施。
(3)受注者希望型
3-1)受注者希望1型
1)ICT活用工事(土工)
1工事において掘削又は盛土のいずれかの小計が 1,000m3 以上のものであり、且つ設計図書に明示されたもの。
監督員とICT活用工事の実施に関する協議が必要となります。
3-2)受注者希望2型(ICT活用工事(土工))、受注者希望型(その他の工種)
上記以外
※作業土工、付帯構造物設置工、法面工、地盤改良工の土工関連工種については、請負者が希望する場合、各実施要領に基づき、ICT土工と合わせて実施が可能。(地盤改良工は単独でも実施可能)
ICT活用工事における取組内容
生産性向上を図るために、以下の取組内容でICT活用工事を実施します。
取組内容 | 希望型 |
指定 簡易型 |
指定型 | 積算計上 | 成績評価 |
---|---|---|---|---|---|
1 3次元起工測量 | 〇 | 〇 | 〇 | ✔ | ✔ |
2-1 3次元設計データ作成 | 〇 | 〇 | ◎ | ✔ | |
2-2 3次元設計データに基づく施工計画等 | 〇 | 〇 | 〇 | ✔ | |
3 ICT建設機械による施工 | 〇 | ● | ◎ | ✔ | ✔ |
4 3次元出来形管理等の施工管理 | 〇 | ● | 〇 | ✔ | ✔ |
5 3次元データの納品 | 〇 | 〇 | 〇 | ✔ | ✔ |
凡例: 〇=選択 ◎=指定 ●=いずれかは実施
※受注者希望型は、請負者発議による受発注者協議の上で実施できるものとし、どの技術を実施するかは請負者の申し出による。ただし、「3次元起工測量」、「3次元設計データ作成」を実施する場合、原則、「ICT建設機械による施工」又は「3次元出来形管理等の施工 管理」を実施するものとする。
ICT活用工事 実施要領等
様式・参考資料
取組状況
愛知県建設局、都市・交通局発注工事におけるICT活用工事の施工実績は以下のとおりです。
発注者指定型 | 受注者希望型 | 合計 | ||||||||
ICT |
ICT 舗装 |
ICT |
ICT |
ICT |
ICT |
ICT 舗装 |
ICT 河川 浚渫 |
ICT |
||
2016年度 |
3 | 1 | - |
- |
- | - | - | - | - | 4 |
2017年度 | 2 | 0 | - | - | - | - | - | - | - | 2 |
2018年度 | 5 | 1 | - | - | 1 | 3 | 1 | - | - | 11 |
2019年度 | 11 | 2 | 2 | - | 0 | 3 | 2 | 1 | - | 21 |
2020年度 | 15 | 3 | 2 | 1 | 0 | 23 | 3 | 6 | 1 | 54 |
2021年度 | 22 | 3 | 6 | 0 | 0 | 51 | 11 | 7 | 0 | 100 |
(2018年度の河川浚渫は土工として集計)
(2020年度の発注者指定型ICT地盤改良は試行)