「愛知県自然環境保全地域」を、新たに2地域指定します。「海上の森」以来4年ぶりの指定で、保全地域は全部で15か所に。

　■大都市周辺に残る豊かな自然環境　⇒　「東谷山」（とうごくさん・名古屋市）

　■モミ・ツガ・ヒノキの巨木が並ぶ伝説の地　⇒　「砦山」（とりでやま・豊根村）

　名古屋市の東北部と瀬戸市との境界にある東谷山は、大都市に近接した位置にありながら、愛知県特有の植物群や希少な動物が棲むなど、極めて良好な自然が残されています。

■自然度の高い常緑広葉樹林の大群落

東谷山の北部の斜面には、愛知県の平地の天然植生であるスダジイ林の規模の大きな群落が残されています。

■東海地方の固有種が生育する湿地

東谷山内の湿地には東海地方の固有種であるシデコブシの群落のほか、シラタマホシクサ、サギソウ等が生育しています。

■ニホンリスやムササビの棲む森

林内にはニホンリスやムササビのほか、ヒメタイコウチやナナフシモドキといった希少な動物が生息しています。

■「特別地区」及び「野生動植物保護地区」

地域の北部、南西部及び南東部の一部を「特別地区」及び「野生動植物保護地区」に指定します。

生態系維持のために、建築や造成などには知事の許可が必要。

特定の野生動植物の捕獲、殺傷、採取及び損傷を禁止。

■「普通地区」

一定規模以上の建築物の新築・改築、宅地の造成・土地の開墾、鉱物の掘採等について知事への届出が義務付け。

■奥三河に残る自然林

砦山の尾根部にはモミ・ツガ・ヒノキの巨木が、中腹から河岸にかけてはイヌシデやアカシデ、コナラなどからなる自然林が残されています。

■ニホンジカやノウサギが棲む森

砦山にはニホンジカやノウサギのほか、カジカガエルといった希少な動物が生息しています。　

　指定地域の全域を特別地区に指定します。

　生態系維持のために、建築や造成などには知事の許可が必要。