幸田町野場区防災会は、平成24年度防災貢献団体として表彰を受けました。


−野場区防災会が結成された経緯を教えてください。


 結成当時の区長が、三河地震の教訓から地域の防災意識を高め、日常の備えを充実させるために自助、互助、共助の精神の大切さを説き、昭和56年7月1日、主に大規模地震に備えるとともに、従来からの居住地域5組合と新興住宅地(石荒地区52戸)の一体化を図るために発足しました。


−活動されている地域にはどのような特徴がありますか。

 周囲を山に囲まれ、山の湧水を貯水とする3つのため池を農業用水とし、水田を中心とする田園風景が広がる農村地帯です。近年は、減農薬農業の定着によりホタルが見られるようになりました。7地区から構成され、内2地区は、新興住宅地で若い人々の転入もあり、保育園児、小学校生徒数が増加傾向にあり、活気のある区です。現在514世帯で徐々に自治会活動を中心に融和が進んでいます。
 



−野場区防災会にはどのような組織がありますか。

 会長=区長、副会長=区長代理のもとに野場区自警団(町消防団と別組織)、女性消防クラブ員、交通指導員、地域安全女性推進員、池水番の支援により統括部(受付、伝令、記録)、救助部(通報、救助)、救護部(避難誘導、救護)を設け、各部に19人の区議員を配置し、救護部では女性の会が炊き出し、介護も担当しています。また、個人情報保護の時代でありますが、要援護者名を獲得し、各地区の組合長を通じて支援者を決定しています。


−野場区防災会の主な活動内容を教えてください。
 毎年区内3カ所で防災訓練を実施しています。また、台風や集中豪雨の際の緊急放送設備による町からの情報に基づく注意点放送やチラシの各戸配布、消防団・自警団による年末夜警、町の防災リーダー養成研修への参加などを実施しています。


 

−活動をするにあたり、課題や問題点はありますか。

・毎年定期的な訓練では、マンネリになり切迫感がなくなっていること。
・家屋の耐震化がコストの面で高価すぎて着工が少ないこと。
・活動に参加しない家庭への対応を考慮しなければならないこと。
・組織が区の公職者を配置しているため毎年度変更し、長期的な課題の解決ができないこと。



−今後、どのような活動を行っていく予定ですか。

・抜き打ちでの避難訓練
・避難者の受付訓練で家族、隣近所の安否情報の確認
・ボランティアコーディネーターにお願いし、各家庭での要望受付とボランティア活動
・家具の固定器具等の防災グッズの展示説明会
・三河地震の活断層調査研修
・できる範囲での防災委員の固定化




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