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生態と防除目次

<トマト>

トマト青枯病

1 病原菌
 学名    Ralstonia solanacearum (Smith1896)Yabuuchi,
トマト青枯病
↑急激にしおれて枯死、畝にそって連続して発病している。
        Kosako,Yano,Hotta and Nishiuchi 1996 細菌

2 被害の様子
 急に株全体が青い葉のまましおれる。数日後には枯死し、次々と発病株がふえてくる。低温時の栽培では、しおれてから枯死するまで時間がかかる場合がある。
 収穫、せん定作業等(発病株をハサミ等で処理しそのハサミで病原菌を健全株へ伝搬)により地上部から感染した場合、作業した畝にそって連続して発病する。
 発病株の茎を切断すると導管部が侵され褐変している。発病し導管が褐変した茎を水に浸すと、白濁液(病原菌)が茎の切断部から噴出する。

3 病原菌の生態
 土壌伝染性の病害で、ナス、ピーマン、ジャガイモ等を侵す。
 病原菌は罹病根、非宿主の根圏および土壌中で生存している。 土壌中での生存期間は1〜数年であるが、乾燥土壌(土壌水分20%)では10日間以上生きることはできない。 また、病原菌は地表下から1m程度まで検出されるが、病原菌の菌密度が高いのは地表から40cmぐらいまでである。
導管の褐変症状
    導管の褐変症状↑
 トマトが植えられると、病原菌は根のまわりで増殖し、主に根の傷口から侵入する。根の傷口から侵入した病原菌は、茎の導管中で増殖し、トマトを萎凋させる。
 発病株の根からは、病原菌が排出される。病原菌は水とともに移動し健全株の根に到達、発病の機会を増やす。健全株と発病株の根が接触して伝染し、収穫やせん定などの管理作業でも発病株から健全株に伝染する。

4 発生しやすい条件
・酸性土壌より中性土壌で発病しやすい。
・土壌水分が過剰になると発病が多くなる。
・根が傷むと発病が助長される。                
・地温が20℃を超えると発病しはじめ,25〜37℃で発病は激しくなる。

5 防除対策
↑発病株の茎を水に浸すと白濁液が噴出
・土壌伝染性の病害であるので、育苗には無病土壌を用いる。
・前作に発病を認めたほ場では 太陽熱による土壌消毒や土壌くん蒸剤等による土壌消毒を行う。
・根が傷まないよう土壌水分の急激な変化、土壌の過湿、過乾燥が無いように適切なほ場管理を行う。
・病原菌は水とともに移動するので、排水対策を行う。
・根を傷めるセンチュウ等の防除対策を行う。
・発病株は見つけ次第、ほ場外に持ち出し処分する。
・耐病性の台木を用いた接木栽培を行う。
・地温を下げる栽培管理を行う。