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第1回「中高生 夏休み読書感想文コンクール」結果発表

愛知県がんセンター緩和ケアセンター主催 第1回「中高生 夏休み読書感想文コンクール」の結果が出ました。

 がん教育の一環として、今年初めて実施いたしました読書感想文コンクールには、中高生合わせて三名の応募がありました。夏休みに入ってからの作品募集公示でしたので、少ないのは致し方のないことと思います。しかしながら、受賞作品をお読み頂ければお分かりにように、中高生がとても真摯にしかもユニークな視点から「私の一枚 僕の一枚」を選んでくれたことが実感できます。量より質。
 審査は、緩和ケアチーム七名のうちアシスタントとして応募者の実名把握をしている小森以外の六名の投票によるものです。
 来年も同時期に、しかも次回は、「一般部門」と「学生部門」の二部門に改め、実施したいと思っています。是非ともふるって応募ください。
 尚、当院「かのこ文庫」では、引き続き『母のがん』を貸し出しておりますので、ご利用ください。(当院職員には図書館でも貸出中)

(文責 小森 康永・2019.9.19)

2019 中学生部門 金賞

 私が一番印象に残ったページは、p.41の「クリプトナイト」です。
 本当に仲の良い家族でも、危機状況になると、衝突してしまうが、それは意見を言い合うことができる、良い機会だということが分かった。スーパーパワーを得るというのは、ストレスが爆発してしまうことだと思いました。
 私も、いろいろな不安があり、ストレスがたまったので、よく分かります。
 自分の気持ちを分かりやすく、おもしろく表しているシーンでした。
(笠島 彩楓 中1)

第1回「中高生 夏休み読書感想文コンクール」結果発表
(p41)

2019 高校生部門 金賞

 私が『母のがん』を読んで、一番印象に残ったページは、「母さん」が様々な薬を飲み、その副作用に苦しんでいる様子を、一本の綱を渡ることで表しているシーンです。(p.61)
 私の父はがんの治療中ですが、父が沢山の薬を飲んでいたり、薬の種類を変えて、症状や痛みなどを和らげようとしているところを見ています。それほど患者さんにとって大切なものである投薬について、このような表現をしていることが、特に心に残りました。
 作者はこのシーンについて、「母さん」の薬や治療に対する不安や恐ろしさの表現として、綱の下にはワニがいたり、渡っている綱に火をつけられたりすることを描いています。これは、「母さん」の不安な心を表していると言えるでしょう。
 「母さん」のセリフに「なんで目がぼやけるの?」とあります。どの薬を使うことによって、どのような副作用が現れるのか患者さんが分からない状態にさせるのは良くないと思いました。患者さんを治療する人は、絶対にそのリスクや副作用を説明する義務があると気づきました。
 この本を通して、患者さんに寄り添うことの大切さを学びました。特に、不安を感じやすい「がん」という病気では絶対に欠かすことのできないものだと思います。「インフォームド・コンセント」という言葉がありますが、患者さん側もお互いにしっかりと情報を共有して、よりベストな治療方法へと進んでいくことが、理想の治療の形だと考えます。
 読み終わった時、「母さん」のがんが治ったので、「良かった」とほっとしました。ですが、その後、薬の副作用などが及ぼした影響により体が弱くなり亡くなってしまったことを知り、驚きました。がんをなくすために、患者さんの体に負担をかけることが、患者さん本人にとって最善の治療になるのか、本当にその治療は本人が望んでいることなのか、家族も本人の希望を聞きながら、病に立ち向かっていけるといいと思います。
(田中 琴理 高3)

第1回「中高生 夏休み読書感想文コンクール」結果発表
(p61)

2019 高校生部門 銀賞

 この本はブライアン・フィースさんというアメリカの作家の人が書いた本です。タイトルに母とあるように、これは筆者が実際に体験した話で、コミカルな絵で話をまとめているので重たい話でも読み進めることができます。なので、がんについてあまり知らない僕でも、しっかり読むことができました。
 僕が一番印象に残ったページは72ページです。このページには見出しにもあるように、「結局は誰の人生なのか?」という筆者の思いがあると思いました。僕は1ページ全てを使い、目立つように黒でベタ塗りされているこのページに興味を持ち、書いてある文章を何度も読み返しました。今まで経験したこともない痛みが自分の体を蝕むと思うと、僕は耐えることができないと思います。
 僕はOpという学校のプロジェクトに入っています。このプロジェクトは乳がんに関わるプロジェクトで、乳がんは早期発見でき、助かる確率も上がるということを広める等の活動をしています。僕は友人の勧めで入ったのですが、自分よりも年上の人たちと会議をするときに自分もこんな会議で発言できるんだと思い、その対等性に楽しみを見出して活動しています。
 僕は日々日常に発見をすることが好きなのですが、72ページでも発見したことがあります。それは、筆者がこの絵に施している工夫です。まず、右足と左足の表情から工夫が見られます。片方は足の指に力を入れていることが指と指の間隔からわかります。もう片方は爪先を伸ばしているので足が一本の棒のようになっています。次に顔の表情を見ると、眉間に深いシワを寄せて歯を食いしばっています。痛みによる辛さが伝わってくるような絵だと思いました。
 僕はこの本を読んで、家族ががんになったらどんな気持ちになるのかがわかりました。これからも自分を大切にしてくれている家族を自分も大切にしようと思います。がんは何人もの人に悲しみを与えるものですから。
(井伊 空佑 高1)

第1回「中高生 夏休み読書感想文コンクール」結果発表
(p72)

緩和ケアセンター主催第1回中高生夏休み読書感想文コンクールの詳細

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