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リハビリテーション部

リハビリテーション部紹介

 高齢化社会の現在、がんは年々増加傾向にあり、医療の進歩で死亡率は減少しており、がんの患者さんに対するリハビリの必要性が見直されています。 リハビリテーション部は、入院のがん患者さんを対象としたリハビリテーションを行っています。我々が行っているリハビリテーションには、骨軟部腫瘍の四肢、頭頚部癌の喉頭など手術によって失った機能の回復、食道がん・胃癌・肺癌などの手術によって低下した呼吸機能の回復、化学療法・放射線療法・緩和ケアで長期のねたきりや食欲低下にともなう体力維持などがあります。 入院中の患者さんが、病院から自宅などへ帰ってから生活できるように、機能の回復や日常生活動作の維持を目的としたリハビリを中心に行っています。
 リハビリテーション部はリハビリテーション医が1名、理学療法士が5名、作業療法士が1名、言語聴覚士が1名で、スタッフ全員ががんのリハビリテーション研修を修了しており、理学療法士5名は呼吸療法士を所得、1名がリンパ浮腫の研修を修了しています。現在、我々が特に力を入れて 行っているのは周術期のリハビリテーションです。手術前の入院時からリハスタッフが介入して、想定される機能障害を患者さんに伝えて、機能回復や心身の症状を和らげること を目的とした活動を行うことです。今後は、作業療法士と言語聴覚士を増員して、さらに充実したがんリハビリテーションを行っていきたいと考えています。

リハビリテーション室

スタッフ紹介

吉田 雅博
吉田 雅博
(よしだ まさひろ)
部長
(兼整形外科医長)

患者さんへのことば

 がんのリハビリテーションは予防的から緩和的までさまざまです。予防的は手術、化学療法、放射線治療などを受ける患者さんの機能が低下しないように予防的に行うリハビリで、緩和的はがんの進行とともに低下した生活の質を維持するリハビリです。入院中の患者さんの日常生活動作や生活の質ができるだけ低下しないように、または維持できるようにリハビリスタッフがお手伝いします。

資格

日本整形外科学会専門医、日本リハビリテーション学会認定臨床医、日本整形外科学会運動器リハビリテーション医、日本整形外科学会脊椎脊髄病医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医

理学療法士(PT)
 ・前田明弘
 ・伊藤敬太
 ・山ア康司
 ・中嶋誠也
作業療法士(OT)
 ・南島翔太
言語聴覚士(ST) 
 ・高津 淳

リハビリテーション部スタッフ
【上段左から山ア(PT)、高津(ST)、南島(OP)、中嶋(PT)
下段左から伊藤(PT)、吉田(リハ医)、前田(PT)】

理学療法について

1)周術期リハビリテーション

歩行訓練は手術後の廃用症候群を予防するために行い、関節の拘縮予防や補助具の練習を行います。呼吸訓練は手術後に痰が溜まって肺炎になるのを予防するために行い、器具を使って深呼吸の練習を行います。現在定期で行っている周術期リハビリテーションは、食道がん手術全例、食道がん以外の消化器外科手術の75歳以上、脊椎転移手術全例、四肢の骨転移手術全例、骨軟部腫瘍の再建症例などです。

2)化学療法や放射線治療中のリハビリテーション

体重減少、熱発などの合併症で筋力が低下して体力が落ちることがあるので、有酸素運動や筋力トレーニングを行います。現在定期で行っているリハビリは白血病などの骨髄移植全例、75歳以上の悪性リンパ腫などです。

3)リンパ浮腫のリハビリテーション

乳がんの腋窩リンパ節の治療後や、子宮がんなどの腹腔内リンパ節の治療後などに発生したリンパ浮腫に対して、浮腫を軽減させるマッサージや運動療法を行っています。

4)緩和的リハビリテーション

病状が進行して体力が低下したときには、有酸素運動や転倒予防のための歩行訓練や車椅子などへの移乗訓練を行います。

作業療法について

1)機能的な作業療法

特に上肢機能の訓練を行い、手術後の機能低下を防ぐようにします。現在定期のリハビリは、乳がんの腋窩リンパ節郭清を行う全例に行っています。

2)メンタルケア

初期、進行期、末期などに関わらず、心と身体を元気にする作業療法を行い、気分転換を目的に車椅子に乗って散歩したり、余暇活動を行っています。

3)緩和的な作業療法

セルフケアを中心に、少しでも身の周りのことが自分でできるように自助具などを使って機能の回復と維持、動作方法の指導をおこないます。自宅退院を目標とする場合は、ご家族への介助方法の指導、住居改造のアドバイスや福祉機器の紹介なども行っています。

言語聴覚療法について

1)発声、発音、発語

頭頚部がんによる音声障害や脳腫瘍による失語に対する発声、発音、発語の訓練を行うこと、文字盤の練習や人工喉頭の訓練などもおこないます。現在定期で行っているリハビリは、再建を必要とする頭頚部がん全例です。

2)飲み込みの訓練

頭頚部がんの手術後や食道がん手術後の反回神経麻痺による嚥下障害に対して、飲み込みの評価と訓練を行っています。

食道がん周術期リハビリテーションの立ち上げ

食道がん周術期リハビリテーションの立ち上げ
【食道がん周術期リハビリテーションの立ち上げ】

食道がんの手術後は、平成27年までは看護師介助でリハビリを行っていました。平成28年5月からは理療士が2人増員となり、呼吸訓練や歩行訓練を開始しました。平成29年1月からは、言語聴覚士による嚥下訓練を開始しました。

その他定期リハビリテーションの介入

その他定期リハビリテーションの介入
【その他定期リハビリテーションの介入】

 平成27年までは、食道がん以外の定期リハビリは行っていませんでした。
 平成28年からは、理療士が骨転移手術症例(脊椎、四肢)、骨軟部腫瘍再建症例の周術期リハビリを開始しました。平成29年からは、言語聴覚士が頭頚部がんの嚥下、発声訓練を開始し、作業療法士が乳がんの腋窩リンパ節郭清後の関節機能訓練と、血液腫瘍の定期リハビリを開始しました。平成30年には理療士が2名増員となり、75歳以上の消化器がん手術症例の周術期リハビリを開始しました。

リハビリテーションの単位数

リハビリテーションの単位数
【リハビリテーションの単位数】

主な活動

毎週月曜日

主な活動 リハ医1名と理療士7名により部内検討会を行い、主治医から依頼のあった患者さんのリハビリ方法について検討し、現在リハビリをおこなっている患者さんの見直しを行っています。

毎週金曜日

リハビリスタッフ(リハ医、理療士)と多職種(整形外科医、緩和ケア医、病棟看護師、緩和ケアチーム、地域医療連携グループ、ソーシャルワーカー、嚥下チーム、栄養管理士など)によるカンファレンスを行い、リハビリが思うように進まない症例の検討や、退院に向けて必要な支援を検討し、必要なときには主治医と担当看護師にも参加してもらいます。

主な活動

休日のリハビリテーション

独自でできる場合には、リハ医と理療士がリハビリメニューを作成して、自発的に行ってもらいます。介助が必要な場合には、看護師介助によるリハビリを行います。3日以上の休日が続く場合は、理療士が交代でリハビリを行っています。

令和2年1月改訂

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