名古屋コーチンは愛知県を代表するブランドで、明治半ばに元尾張藩士の海部兄弟が在来の地鶏と中国から輸入された「バフコ−チン」を掛け合わせ、卵肉兼用種として作出しました。明治38年3月10日に国産実用鶏第1号として公認されて以来、100年以上の歴史を有しています。昭和30年代後半に海外から卵用鶏と肉用鶏の各専用種が導入されたことで飼育数が激減しましたが、おいしい「かしわ肉」を求める消費者のニーズが高まるにつれて、需要は年々増加しています。名古屋コーチンの種鶏は現在、愛知県農業総合試験場で改良され、愛知県畜産総合センター種鶏場で増殖し、民間のふ化場を通じて生産者へ供給されています。
名古屋コーチンの肉は赤みを帯び、適度にしまった歯ごたえと、コクのある旨みが特徴です。近年、人気の高い卵は淡いさくら色の卵殻と濃厚でコクのある卵黄が特徴となっています。
また、国内の地鶏の中で、唯一純粋種として供給されており、知名度、品質ともに「地鶏の王様」と評されています。
代表的な料理としては、ひきずり(すき焼き)、味噌鍋が有名ですが、最近のなごやめしブームの中で、名古屋コーチンの親子丼や、焼き鳥にも注目が集まっています。
卵については素材の良さを十分味わうには「卵かけご飯」がお勧めですが、最近はプリンやどらやきなどの菓子の原料としても人気が高く、その需要は年々増加しています。
なお、国産実用鶏第1号に公認された事にちなんで、3月10日は名古屋コーチンの日として記念日登録されています。
是非、名古屋コーチンの美味しさを体験してみてください。
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