委員会情報
委員会審査状況
教育・スポーツ委員会
( 委 員 会 )
日 時 令和7年3月10日(月) 午前9時58分~
会 場 第5委員会室
出 席 者
中村竜彦、浦野隼次 正副委員長
直江弘文、佐藤英俊、神谷和利、朝日将貴、杉浦友昭、かじ山義章、
黒田太郎、岡 明彦、下奥奈歩 各委員
スポーツ局長、スポーツ監、
アジア・アジアパラ競技大会推進局長、アジア・アジアパラ競技大会推進監、
教育長、度会教育委員、教育委員会事務局長、同次長兼管理部長、教育部長、
教育改革監、関係各課長等
委員会審査風景
<付託案件等>
○ 議 案
第 76 号 令和6年度愛知県一般会計補正予算(第9号)
第1条(歳入歳出予算の補正)の内
歳 出
第9款 教育・スポーツ費の内
第1項 教育総務費
第2項 小学校費
第4項 高等学校費
第5項 特別支援学校費
第6項 生涯学習費
第7項 保健体育費
第10項 スポーツ費
第2条(繰越明許費の補正)の内
第9款 教育・スポーツ費
第3条(債務負担行為の補正)の内
総合射撃場施設設備改修工事
第 89 号 工事請負契約の変更について(春日井高等学校校舎建築工事)
第 90 号 特定事業契約の変更について
(結 果)
賛成多数をもって原案を可決すべきものと決した議案
第76号及び第90号
全員一致をもって原案を可決すべきものと決した議案
第89号
<会議の概要>
1 開 会
2 議案審査(3件)
(1)理事者の説明
(2)質 疑
(3)採 決
3 委員長報告の決定
4 閉 会
(主な質疑)
《議案関係》
【委員】
私からは、予算に関する説明書(3)125ページ、第1目スポーツ振興費のうち、4(3)アジア・アジアパラ競技大会基金積立金について伺う。
この基金は、第20回アジア競技大会及び第5回アジアパラ競技大会の開催に必要な財源を確保するために、2021年度に設置した基金へ、引き続き積立てを行うものであり、昨年度末までに、約308億5,000万円の積立てを行っており、今回、2月定例議会補正予算として105億9,509万8,000円が計上されている。合わせると今年度末で約415億円を基金に積むこととなると承知している。
そこでまず、改めて、本基金に積立てを行う必要性について伺う。
【理事者】
2026年に開催する第20回アジア競技大会及び第5回アジアパラ競技大会に向けて、2016年度から大会準備に係る予算を計上しているが、特に大会の直前には、多額の資金が必要となる。このため、大会に向け、必要な財源を確保するとともに、歳出の平準化を図る観点から、積立てを行うものである。
【委員】
次に、補正予算に計上した105億9,509万8,000円は、どこから捻出されているのか。
【理事者】
できる限り年度間の財政負担の平準化を図る観点から、2024年度の県税収入の動向等を踏まえて計上している。
【委員】
それでは、この基金はどのような事業に充当することを想定しているのか。
【理事者】
アジア競技大会及びアジアパラ競技大会の競技、輸送、宿泊に関する諸計画の作成や競技会場の仮設整備といった、大会の準備、運営を行う組織委員会への負担金など、大会の開催に要する事業へ充当することを想定している。
【委員】
愛知県から組織委員会負担金として、2025年度の当初予算に265億円及び債務負担行為として419億円を設定しており、これまでの執行額を合せると約898億円となる。また、名古屋市は、同様に432億円となり、県市あわせると約1,330億円となる。この大会経費に係る行政負担の上限額、アジア競技大会は600億円、アジアパラ競技大会は180億円を大幅に超えている。
こうした状況のなか、大会経費に係る財源をどのように確保するのか。
【理事者】
2025年度当初予算では組織委員会への負担金として、債務負担行為を含め、当該年度に必要となる経費を計上している。
アジア競技大会の財源については、当初計画に加え、愛知県競馬組合からの収益金配分金など、新たに500億円を確保し、充当する。大会経費については、物価の高騰など社会経済状況の変動により大変厳しい状況にあることから、さらに精査するとともに、引き続き、国の財政支援を強く要請していく。
また、アジアパラ競技大会については、現在示している計画額200億円から230億円に、これまでアジア競技大会の経費としていた、宿泊施設の確保や、選手輸送に係る経費などの両大会の共通経費のうち、会場使用日数や選手数などで按分したパラ大会相当分120億円をパラ大会の経費として予算に計上し、東京2020パラリンピックと同様の国の支援を要請していく。
【委員】
新たな財源の500億円には、どういったものがあるのか。また県民の負担が増えることはあるのか。
【理事者】
新たな財源の500億円については、愛知県競馬組合からの収益金配分金、弥富トレーニングセンター未利用地及び名古屋競馬場跡地の売払収入、名古屋競輪組合からの収益金配分金、名古屋競馬株式会社配当金といった配分金収入等に加え、名古屋競馬場、名古屋競輪場、豊橋競輪場、ボートレース蒲郡、ボートレースとこなめにおける大会支援を目的とした協賛レースの開催による協賛金、全国自治宝くじの協賛くじによる支援、toto助成等により、確保する見込みとなっている。
【委員】
財源確保は大変厳しい状況であると感じたが、今説明のあった財源をしっかり確保してほしい。愛知・名古屋における両大会は、アジアとの交流を一層深める機会である。東京2025世界陸上や東京2025デフリンピックによって高まるスポーツへの関心をしっかり受け止めて、スポーツを通じた人づくりや共生社会の実現など、社会の変容につなげていくチャンスである。愛知万博の時もそうだったが、愛知は簡素であることを世界に発信してきた。アジア・アジアパラ競技大会が合理的、機能的、そして持続可能な新しい国際スポーツ大会のモデルとなるよう国内外に示してほしい。
このため、開催都市である愛知県として、大会の成功に向けて、確実に財源を確保することを要望する。
【委員】
私も、第76号議案令和6年度愛知県一般会計補正予算のうち、予算に関する説明書125ページ、第10項スポーツ費のうち、アジア・アジアパラ競技大会基金積立金について伺う。
そもそも2016年のアジア競技大会の招致段階では、大会主催者負担経費850億円とし、愛知県の負担額はアジア競技大会で400億円と言われていた。本来ならこの基金だけで基本的に賄えたはずだが、全然足りないのが実態である。
アジアパラ競技大会と合わせた大会経費は当初見込みの1,080億円が、今や1,900億円とも3,000億円とも報じられている。愛知県の負担額は、現時点で明らかになっているだけで組織委員会への負担金が898億円、開催都市として名古屋市と共同で実施する事業の経費も合わせると1,281億円とされているが、それで収まる保証はない。
大会に必要な費用負担が増えるなら、その中身と理由をきちんと公開し、県民に説明して理解を求めたうえで、必要な予算を提案すべきである。大会経費が幾らまで膨らむのか、その見通しも示さず、毎年ほぼ同額の基金を積み立てることに県民の理解は得られない。
大会は2026年と、すぐそこまで迫っている。過去3年間と同様に約100億円を基金へ積立てを行っている。基金への積立予算約106億円を組んだ積算根拠をまず明らかにしてほしい。そのためにも現時点での大会経費の全体像、県の負担額を示してもらう必要がある。
【理事者】
基金への積立は、開催年に近づくにしたがい、単年度に多額の資金が必要となることが想定されるため、できる限り年度間の財政負担の平準化を図る観点から行っているものである。
2024年度の県税収入の動向等を踏まえて検討した結果、一般財源による積立額は100億円となっている。
なお、現在、大会組織委員会では、アジア・オリンピック評議会(OCA)やアジアパラリンピック委員会(APC)、各競技団体等と協議・調整を行いながら、大会の運営に係る様々な計画の作成を進めつつ、経費の縮減、合理化をしながら、経費の精査を行っているところであり、大会経費の全体像等を示すことができない状況であるので理解願う。
【委員】
全体像を早く示してもらう必要があると思う。
アジア・アジアパラ競技大会基金条例では、「大会の開催に必要な財源を確保するため、基金を設置する」とあるが、この基金は大会経費のどの部分になっていくのか。現在、この基金を取り崩すことなく、組織委員会への負担金や施設整備、また開催都市としての必要経費を一般財源で予算執行している。基金の残高は今回の補正の結果、当初予定していた組織委員会への負担金400億円に相当する金額となる。この基金は、組織委員会の負担金に該当するものなのか。
具体的に国から支援をということであったが、国からの支援が得られないときや企業からの協賛金が不足したときに備えているのか。
また大会経費とは別に計上される国際スポーツ推進事業費など一般的なスポーツ振興にも使うことができるのか。この基金で大会経費のどれぐらいをカバーすると見込んでいるのか。そのあたりを具体的に伺いたい。
【理事者】
この基金は、アジア競技大会及びアジアパラ競技大会の開催に必要な財源を確保するために、開催に要する財政負担についてできる限り年度間で平準化を図る観点から、積立てを行っているものである。
アジア・アジアパラ競技大会基金条例第6条においては、「第20回アジア競技大会及び第5回アジアパラ競技大会の開催のための財源に充てるときに限り、処分することができる」とされており、その目的は明確に規定されている。
このため、アジア競技大会及びアジアパラ競技大会の競技、輸送、宿泊に関する諸計画の作成や競技会場の仮設整備といった、大会の準備、運営を行う組織委員会への負担金など、大会の開催に要する事業へ充当することを想定している。
【委員】
今回の補正予算で積立金を計上しているが、物価高騰で苦しむ多くの県民を直接支援する施策に使えたはずだと私は思う。アジア・アジアパラ競技大会のための経費が膨らみ、県民生活と県の予算編成を圧迫するというおそれが強まっている。抜本的に見直す必要があることを指摘して質問を終わる。
【委員】
令和7年2月定例愛知県議会議案(3)16ページ、名古屋競馬場跡地後利用基盤整備事業費負担金について、これは埋設物の処理のときに何があったのか。何が見つかったのか。
【理事者】
名古屋競馬場跡地の北側に隣接する東海通線の電線共同溝のため掘削したところ、不明管が出土していた。
【委員】
確か昔あそこは湿地ではなかったか。そのほかにも何か出ているのではないか。あそこは江戸時代からずっと名古屋港までの埋立地であり、特に名古屋港は瓦礫がたくさんあって本当に困るのだが、埋立地の中にそういうものはなかったか。
【理事者】
敷地内においては、そういったものはなく、旧競馬場施設の物等埋設物は散見された。
【委員】
承知した。