《勤続20年目》蟹江さんのキャリアヒストリー
- 文学部出身で、税金の知識も興味も全くなかった私の最初の仕事は、図面と照らし合わせながら、実際の建物の評価額を決定する「家屋調査」。1年目は右も左もわからず、とにかく先輩についていくだけの毎日でしたが、休日には、先輩がゴルフに連れていってくれたりと、公私ともに随分お世話になりました。
- 当時とても話題になったセントラルタワーズの建物調査を半年かけて行いました。慣れてきたとはいえ、細かい仕様や建材などのチェックは各方面の専門知識が必要になるため、かなり大変な仕事でした。この頃には担当した調査が200件を超えていたため、ポイントを押さえた仕事ができるようになり、少し自信もついてきました。
- 「仕事のスピードがとにかく早い」とウワサの本庁勤務に。職員住宅など福利厚生の仕事に関わり、課題に対して新しい知識を必死で詰め込んでいくという日々。全く余裕のない中で言われたことをこなすのに精いっぱいでした。
- 10年目になると異動の多さにも慣れ、新しい環境での対処の仕方が分かってきました。効果的な仕事をするにはどうしたらいいのか自分なりの方法が見えてきて、気分的にも余裕が。とはいえ、入札など物品調達に関する業務で、業者との対応が主となる対外的な仕事だったため、常に緊張感を持って仕事をしていました。
- 県内の市町村と共同で電子調達システムを構築するという新規事業を担当。より多くの市町村に参加してもらうため、上司と各市町村を訪問し、システムの導入効果を説明して回りました。大変さもありましたが、訪問した全市町村に参加してもらうことができ、上司や同僚と喜びあいました。
- 県内に9000以上ある医療機関の情報をホームページ上に公開するため、医療機能情報公表システムの開発担当に。医療機関からの問合せや苦情の電話はなんと毎日100件以上!そんな時、同グループの職員が協力してくれたのはうれしかったですね。そのおかげで、本当に苦しく大変でしたが孤独感はありませんでした。本当に仲間あってこそ、だと思います。
- プライベートでは、県職員の女性と結婚。独身時代は実家暮らしで全く家事をしたことがなかったけれど、結婚を機に、皿洗いやゴミ出しなど、家事も分担して行うようになりました。
- 娘が生まれて、仕事を終えて帰るのが日々の楽しみになりました。女性だけでなく男性も家庭を持ち、育児に関わると、仕事の在り方が大きく変わります。無限にあったように感じていた時間も、今では少しでも家族との時間に使いたいので、計画的に、集中して無駄のない仕事を心掛けるようになりました。結果、それが仕事の質を高めることにつながっているのかも知れません。
- 部下・後輩にどのように教えていますか?
- 与える課題のハードルは少し高めに設定し、できるだけ考える機会を与えるようにしていますが、その分、フォローもしっかりしようと思っています。人に教えると視野がぐんと広がるので、どんどん後輩の面倒を見てほしいと思います。
志望者へのメッセージ
県庁の仕事は個人の成果ではなく、組織の成果。協調性を持って周囲と協力できる人はうまくやれると思います。仕事をしっかりやれるか不安もあると思いますが、やる気さえあれば周囲がしっかりフォローしてくれるので安心してください!
- Q. 何をしたいか分からないのですが…
- 私もそうでしたし、それでも大丈夫だと思います。入庁してすぐに自分の希望する部署に配属されることはほとんどないので、むしろハッキリと未来像を描いている人より新しい環境に順応しやすいかもしれません。まずは配属された部署でがんばって、その中で自分の適性を見極めていきましょう。どんな仕事にも、やりがいは眠っています。それを起こすか起こさないかは、あなたの気持ち次第だと思いますよ。
掲載内容は、平成25年度現在のものです。所属についても当時のものとなっています。