6-5 里山保全のイメージづくり
里山の魅力とは何なのでしょう? 身近な生き物の宝庫としての魅力?四季の変化のある美しい景観の魅力? 地域の人と自然の長い付き合いの中から生まれた歴史的文化遺産としての魅力? 人間と自然が造り上げた地球にやさしい独自の生態系の魅力? 柴刈や炭焼きなどの里山の仕事をみんなと一緒に汗を流す魅力? 人それぞれに、色々な魅力を見せてくれる里山を、私たちはどのように活用していけばよいのでしょう?また、里山を活用するためには、どのような手入れをすればよいのでしょう?
下図は森の樹木の大きさ・密度と利用方法の関係を示したものです。高い木が欝蒼と繁る森の中では、歩きながらの自然観察が好まれ、高い木がまばらに生えている林間では、遊んだり、休んだりの活動が好まれます。
例えば中央斜めの一点鎖線のあたりは、ヨーローパの森に見られるような評価の高い森林景観を示します。
わが国の森林に当てはめると、高山地域の森や厳しい条件の林の景観が好まれるようです。
今の里山・雑木林はどうでしょうか。どうすればよいのでしょうか?

6.市民参加による里山保全の技術
市民参加による里山保全の活動例として、右表と下図に示しました。
里山で、健康のために汗を流す目的だけだった人が、里山の自然を保全することを体験的に理解し、自分が里山から必要とされていることを実感するようになると言われています。
里山の活動を行うためには、どのような管理方法や施設や場所が必要か、一緒に考えてみてください。
作業及び査活動例(ジャパンランドスケープNo18号より)
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雑木林における季節毎の活動例,(雑木林の植生管理ソフトサイエンス社より)
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色を数える(芽の色・花の色) |
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樹木の新芽の観察スケッチ |
春
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野草を食べる |
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森のスタンプラリー |
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春植物・オニシバリの観察 |
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落葉樹のさし木 |
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雑木林の構造観察 |
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照葉樹林を見に行く |
初夏
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アカシジミの観察 |
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林床植物観察と下草刈り |
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草本のさし茅 |
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サツマイモを育てる |
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キツネノカミソリの観察 |
夏
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苗木の伸長測定 |
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炭火のバーベキュー |
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クズ・カラムシで布を織る |
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つるを編む |
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草木染め |
秋
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森の工作 |
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木の実拾いと苗鉢つくり |
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苗畑つくりと苗木の移植 |
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たき火・焼き芋 |
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立ち木の伐採・林の更新 |
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枝打ち |
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炭焼き |
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炭俵づくり |
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炭焼の紙芝居作成・上演 |
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端材で音具をつくる |
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端材で樹名板をつくる |
冬
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木の遊具づくり |
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たき火・炭火の料理 |
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昆虫のための丸太積み |
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落葉かき・堆肥積み |
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紙すき |
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シイタケの菌打ち |
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冬芽の観察 |
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ロゼットになろう |
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