8-2 炭焼き
簡単に行えるため世界中で行われている方法ですが、投入した木材が炭になる割合は低いようです。以下伏せ焼きの手順。
(1)窯を作る 風の吹き込む方向に穴を掘る。たき口をやや低く、登り勾配に。
(2)土台を作る 炭材が直接地面に触れないように、直径20cm、長さ40cmの丸太土台を並べる。たき口、排煙口にも土台を置き、口を確保する。
(3)炭材を入れ積む 長さ60cm位にそろえた炭材を細いものから隙間なく並べていく。2〜3段積み重ねる。
(5)土でおおう トタン板をかぶせ、つちをかけて窯のできあがり。盛り土の厚さは均等に10cm位。 よく押さえ隙問のないように。煙突を取り付け、たき口はブロックなどで固める。
(6)点火 火つきのよい葉などをつめて、火を付ける。徐々に薪をくべ、火の急いをつける。 煙突から煙が出るようになるまで1〜2時間かかる。
(7)火の番をする 煙の勢いが増えたら通風口を残してたき口をふさぎ、空気の量を調節する。 煙の色が青白から紫がかった青、透明へと変わったら炭化終了、たき口を完全に閉め、冷えるのを待つ。 このタイミングはあくまでも基準で、うまく焼けるのには経験と勘が頼り。
煙の勢いが十分になったら、木酢液を採ってみましょう。煙突から出る煙を樋なとで冷やして容器で受けるとたまります。 この液を長く放置しておくと三つの層に分かれ、上層の精油や油状成分、下層のタール状成分を除いた中間の透明感のある液が、木酢液です。木酢液は医薬原料や脱臭剤原料、木材防腐剤原料などに利用されているほか、くん液なとにも使われ、最近ではヘビ、ムカデなどの忌避剤、植物の発根促進といった農業分野にも使われるようになりました。