エイズ相談について 【ポイント】

・不安があったら愛知県エイズ情報センターに相談しましょう。
 
【電話番号 052-972-9200】
・エイズ予防財団やさまざまなNGOも相談電話を設置しています。

 「あのとき感染したかもしれない」、「このところ体の調子が悪いんだけどひょっとして」、「検査を受けたいんだけど、どこで受けたらいいのか分からない」、「もし感染していたらどんな症状が出るの?」等々、エイズに関してはさまざまな疑問や不安があると思います。
 そんなときは電話で相談しましょう。愛知県では健康福祉部保健医療局健康対策課内に「愛知県エイズ情報センター」を設置しており、エイズ・性感染症に関する相談を受け付けています。不安を人に話すだけでも気が楽になったりすることがあります。お気軽にどうぞ。
愛知県エイズ情報センター 052-972-9200 受付時間
月〜金曜日(祭日を除く)
AM9:00〜PM5:00
【エイズQ&A】
愛知県エイズ情報センターに寄せられる相談で多いものをいくつかご紹介します。
Q01 エイズ(後天性免疫不全症候群)ってなあに?
Q02 感染経路にはどんなものがありますか?
Q03 検査を受けたいんだけどどこで受けられますか?即日検査ってなに?
Q04 思い当たる日の後しばらくしてから微熱が続いたりしているんだけど、これってエイズ?
   エイズってどんな症状が出るの?
Q05 職場でやっている健康診断でエイズかどうかわかりますか?
Q06 便座や食器を共用したり握手やキスをしたら感染しますか?蚊や咳から感染しますか?
Q07 友達がHIVに感染したのですが、どのように接すればよいですか?
Q08 HIVの感染者がスポーツチームにいることは危険ではありませんか? 
Q09 友達は、一回ぐらいのセックスでは感染しないと言っていますが、本当でしょうか?
Q10 ピルやペッサリーを使っていればHIVに感染しませんか?
Q11 コンドームはいつつければよいですか?
Q12 HIVに感染するとすぐに発病するのですか?
Q13 ワクチンはないのですか?
A01 エイズ(後天性免疫不全症候群)ってなあに?
 エイズとは、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染して起こる病気で、身体を病気から守る仕組みが破壊されて身体の抵抗力が低下し、さまざまな感染症や悪性腫瘍にかかってしまうものです。
 HIVに感染しても、すぐには症状が現れるわけではありません。人によっては感染直後に風邪に似た症状が現れることもありますが、すぐに治ってしまいますし、約半数の人はまったく症状が現れません。
HIV感染の経緯
 症状が現れるまでの潜伏期間は、短くて6カ月、長い場合は10年以上ということもあります。この間に自身の感染に気づかず、性行為などによって他人にうつしてしまうことがあります。。
 潜伏期間を過ぎると、身体の抵抗力が弱まり様々な病気にかかります。この発病した状態をエイズと言います。
 現在では、完全に治すことは出来ませんが、良い薬が開発されましたので早期発見し適切な治療を受けることでエイズの発症を押さえ普通と変わらない生活が送れるようになっています。
A02 感染経路にはどんなものがありますか?
 感染経路は次の3つです。それ以外で感染することはありません。
 だ液、汗・涙などでは感染しませんし、ペットや虫を介して感染することもありません。

性的接触による感染  適切な予防措置を取らないで感染者と性的な接触があると、感染の可能性があります。
●コンドームを使わない性交・オーラルセックス
血液を介した感染  感染者の血液が粘膜に触れたり、体内に入ると感染の可能性があります。
●感染者との歯ブラシの共用
●注射針の共用(麻薬の回し打ちなど)
妊娠・出産時の感染  感染している母親から妊娠中・出産時・授乳時に子供に感染することがあります。
●子供を望む場合は医師に相談しましょう。
●適切な治療で、ほとんど防ぐことが出来ます。
Q03 検査を受けたいんだけどどこで受けられますか?即日検査ってなに?
 検査は保健所で受けられます。無料で匿名です。ただし受け付けている曜日と時間は保健所によって異なりますので、あらかじめご確認ください。
 また、一般の医療機関でも受けることができます。この場合は有料で、健康保険が適用されません。
 検査には即日検査と通常検査があります。
 即日検査は、陰性の場合は2時間程度で結果が判明しますが、感染の可能性がある場合は確認検査のため、さらに1週間程度お待ちいただく必要があります。
 通常検査は陰性・陽性に関係なく、約1週間後に結果が判明します。
Q04 思い当たる日の後しばらくしてから微熱が続いたりしているんだけど、
     これってエイズ? エイズってどんな症状が出るの?
 実際のところ、症状だけでHIVに感染したかどうかを判断することはできません(エイズ=HIV感染ではないことに注意してくださいね)。
 確かに、HIVに感染した場合、感染してから1、2週間たったころに、風邪に似た症状、すなわち発熱や筋肉・関節の痛み、リンパ腺の腫れ等の症状が現れることがあります。これを「初期症状」と言いますが、この症状は感染した人すべてに現れるわけではなく、だいたい感染した人の半分くらいしかこの症状が現れないと言われています。
 また、この症状は「風邪に似た症状」と言うとおり、風邪と似ていますので、症状だけで原因はわかりません。風邪かもしれないし、HIV感染かもしれないし、その他のウイルス性感染症かもしれない、というわけです。
 これらの症状がHIVによるものかどうかを知るためには、血液検査を受けるしかありません。感染の機会から3か月以上たってから、検査を受けるとよいでしょう。
Q05 職場でやっている健康診断でエイズかどうかわかりますか?
 HIVに感染したかどうかを知るためには、体内に作られる抗体を調べる必要があります。そしてこのHIV抗体検査は、本人の同意なしで行ってはならないことになっています。ですから、本人が知らない間に健康診断で検査が行われていることはありません。
 また、一般的な血液検査の結果(例えばGOTの数値や白血球数とか)だけでHIVに感染しているかどうかはわかりません。
Q06 便座や食器を共用したり握手やキスをしたら感染しますか?
     蚊や咳から感染しますか?
 HIVは、空気中、食べものの中、水の中では生存できません。ですから、HIV感染者と便座や食器を共用しても、握手をしても感染しません。唾液に含まれているHIVの量は少ないので、キスでうつることもありません。
 HIVは蚊やダニなどからは感染しません。これらの虫は蚊やダニは人の体から血液を吸うだけで、血液を注入することはできませんし、もし、注入することができると仮定しても、蚊やダニが吸う血液の量はきわめて少ないので感染することはありません。
 HIVに感染した人が、咳やくしゃみをしたからといって心配はいりません。HIVは、カゼやインフルエンザのウイルスのように咳やくしゃみでうつることはありません。
Q07 友達がHIVに感染したのですが、どのように接すればよいですか?
 HIVは非常に感染力が弱いので、握手や軽いキス、タオルの共用などの日常の生活で感染することはありません。いつもと同じように接していただければ結構です。
 ただし、性的接触がある場合はコンドームを正しく使い、感染を予防してください。
 また、免疫力が低下すると、刺身などの生ものから細菌感染を起こしてしまうことがあります。感染した人を食事に招くときには、火の通ったものを出してあげましょう。もちろん、同じ鍋から食事をしてもHIVに感染することはありません。
Q08 HIVの感染者がスポーツチームにいることは危険ではありませんか?
 スポーツをしていると他の人の汗や血液に直接触れる機会が多くなることから、HIVに感染している人をチームに入れることを嫌う人もいます。しかし、汗に含まれるHIVの量はごくわずかで、そこからうつることはありません。出血をした場合も、きちんと処置していれば問題ありません。
 大量の出血を伴った場合は、傷口はバスタオルなどを使用して止血し、ほかの人が血液に触れないようにして病院へ行きましょう。また、鼻血など少量の出血であれば、ガーゼなどで止血し、傷口があれば絆創膏を貼っておきましょう。血の付いたガーゼなどは丈夫なビニール袋に入れて結んでから捨ててください。
Q09 友達は、一回ぐらいのセックスでは感染しないと言っていますが、本当でしょうか?
 たった1回のセックスでも妊娠することがあるように、たった1回の無防備なセックスでも、HIVに感染する可能性はあります。1回であろうと、100回であろうと、回数は問題ではありません。
Q10 ピルやペッサリーを使っていればHIVに感染しませんか?
 ピルは性周期に影響を与えるホルモンをコントロールして排卵を抑え、妊娠しないように作られた薬です。ですから、HIVを含むすべての性感染症の感染を防ぐことはできません。同様に、ペッサリーでも性感染症を防ぐことはできません。
 性行為によるHIV感染を防ぐ確実な方法は、現時点ではコンドームを正しくつけることだけです。
Q11 コンドームはいつつければよいですか?
 HIVは膣分泌液やカウパー氏腺液にも存在しています。コンドームをつける場合は、勃起したらすぐに装着しましょう。
Q12 HIVに感染するとすぐに発病するのですか?
 HIVに感染してもすぐに発病するわけではありません。感染してもほとんどの人には症状がなく、その状態がしばらく続きます。この状態を無症候性キャリアといいます。
 HIVに感染してから発病するまでの期間は、人それぞれです。15年たっても、これといった感染症や合併症がおこらない人もいれば、1〜2年で発症してしまう人もいます。
 しかし、現在はエイズの発病を抑える薬が開発されております。このため、医師の指示に従いながら健康管理に取り組むことで、社会の一員として生活を送ることが可能です。
Q13 ワクチンはないのですか?
 残念ながら、まだエイズのワクチンはありません。研究者たちは、HIVワクチンを開発に日夜取り組んでいますが、有効なワクチンの開発に成功するのには、まだ時間がかかると考えられています。
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