知事の記者会見
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平成23年9月22日(木) 午前10時30分
1.

知事発言

(1)

台風第15号の被害について

【知事】  おはようございます。よろしくお願いします。それでは私から何点か申し上げます。
まずは、台風第15号について一言申し上げたいと思っております。
今回の台風第15号と関連した豪雨によりまして、愛知県内でのこれまでの被害状況は、死者、亡くなられた方が2名、重軽傷者が11名といった人身被害に加えまして、住宅の床上浸水が60棟、床下浸水が123棟。これは今朝の、朝までのということでございまして、人身被害がまだ増えるということも聞いております。今、その情報は集めているところで、確認しているところでございますが、現段階では、その被害ということでございまして、亡くなられた方に心から哀悼の意を表するとともに、被害を受けられた方には、心からお見舞い申し上げたいと思います。いずれにしても、その災害の復旧、復興にはとにかく全力で、それも迅速に対応できるように全力で取り組んでいきたいというふうに思っております。
今回のこの台風第15号は、11年前の東海豪雨の時と、ちょうど秋雨前線があって台風が来るということで、天気図が非常に酷似しておりましたので大変心配いたしましたが、この秋雨前線による雨と台風の雨が分散してきたということもあってですね、東海豪雨のときの被害が、床上浸水が2万2,000戸、床下浸水が4万戸を超えたわけでございますが、それに比べれば、大変、雨量が多かった割には、床上・床下浸水は、先程、申し上げた数字にとどまったということでございます。そういう意味では、本当に関係の皆さんが頑張っていただいたということだと思っておりますが、引き続き、もちろん被害はそれにとどまらず、例えば、道路につきましては77カ所が損壊し、291カ所が冠水をし、河川については8カ所が越水、のり面の崩壊が9カ所ということもありますので、そういった被害を受けた施設についての復旧は今も取り組んでおりますが、速やかにこれを復旧していきたいというふうに思っております。いずれにしても、関係者の御努力に心から感謝を申し上げたいと思います。
その中で、例えば今回の県としての対応としては、本部員会議を、災害対策本部を一昨日の朝に、午前3時54分だと思いましたが設置をし、本部員会議を3回やりましたけれども、併せて県の職員を19市町村に派遣したといったこともありまして、全庁挙げて取り組ませていただきました。また、今回、自衛隊の災害派遣も要請させていただきまして、名古屋市と春日井市ということで2カ所、陸上自衛隊と航空自衛隊の皆さんに土のう積みなどなど作業をやっていただきました。心から感謝申し上げたいというふうに思っております。引き続き、しっかり連絡を密にして、こういった災害に対しても迅速に対処していきたいというふうに思います。
また、1点だけちょっと、これは今後の取り組みでありますけれども、やはり都市型の水害といいますかね、市街地を流域とする、いわゆる大きな河川というよりも、中小河川を中心に、やはり急に水かさが増してあふれるということが、やはり多くなっております。今回でも、例えば、名古屋市で天白川、庄内川が関連して広い範囲で避難勧告とか避難指示が行われた。また、豊橋市でも豊川に関係して1万5,000人ですか、6時間以上の避難指示が行われたということもあります。そういう意味では、都市型水害ということについて、河川改修は、これからもしっかり取り組んでいきたいというふうに思っておりますが、こうしたものに、どういうふうに対処していくかを、関係の市町村とも連携をして必要な検証を行って、対策の前進というか促進に取り組んでいきたいというふうに思っております。そのことを今回強く感じました。そのことを、これからも取り組んでいきたいと思います。
これが今回の台風第15号に対する私の所感といいますか、でございます。
  
(2)

さわやかエコスタイルキャンペーンの終期延長について

【知事】  さわやかエコスタイルキャンペーンの延長ということでございます。
暑い夏を冷房に頼らずに過ごすために、職員の軽装、ノーネクタイを推奨する、さわやかエコスタイルキャンペーンについて、通常6月からというものを前倒しをし、5月16日から実施をしておりました。9月末で終えるかどうか、状況判断、見極めてということを申し上げてきましたが、10月の前半までは、例年、大体28度を超えるような暑い日もあるもんですから、今回は、10月の前半まで延長することとし、10月の14日が金曜日なので、ちょうど切りよく10月の14日まで2週間延長をし、このさわやかエコスタイルキャンペーン、いわゆるポロシャツとかチノパンとか、カジュアルな服装でもオーケーですということでやっていきたいというふうに思っております。その他の、例えば、昼休みを12時から1時を1時間ずらすような、こういう節電アクションプランは9月末までということにしたいと思っております。
ちなみに、今回の節電アクションプラン、これに関連して申し上げますと、節電アクションプランによる節電効果ですが、一応集計してありまして、7月、8月の2カ月の実績で、本庁舎と西庁舎、自治センター、この県庁の本庁の節電効果でありますけれども、1日当たりにして、ちょうど8月15日、16日、17日のお盆の期間はちょっと、自動車関係がお休みだということもあって、そこはちょっとやめまして、それを除きますと、1日当たり4.9%の削減ということでございました。5.2%の削減を計画しましたので若干ちょっとあれですが、大体、ほぼ計画に見合った節電効果があったかというふうに思っております。あと、地方機関につきまして、五つの総合庁舎、三の丸、海部、知多、西三河、東三河、五つの総合庁舎では、1日当たり7.8%の電力の削減ということでございまして、計画は6.7%の削減でしたから、それよりも上回る節電効果があったというふうに思っております。
いずれにしても、この節電アクションプランについては、あと1週間ということでありますけれども、県庁の率先行動として、引き続き、しっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。
さわやかエコスタイルキャンペーンと節電効果については、まずは以上でございます。
  
(3)

災害義援金の受付期間延長及び第三次配分について

【知事】  それからもう1点、災害義援金の受付期間の延長と第3次配分について御報告をさせていただきます。
東日本大震災の災害の義援金の受付期間につきましては、9月30日までとしておりましたが、これを来年の3月30日の金曜日までということで延長することといたしました。これまで3億5,000万円を超える義援金を愛知県にいただきました。心から感謝申し上げたいと存じます。これを、さらに半年延長したいということでございます。
これまで7県に合計2億5,000万円をお届けしてまいりましたが、第3次配分といたしまして、さらに1億円を同じく7県にお届けすることにいたしました。お届けする日は9月27日、来週の火曜日。配分額もお手元にお配りをしているとおりでございます。引き続き、義援金の受け付けをしていきたいというふうに思っておりますし、被災地の支援につきましても、引き続き、しっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。
私からの報告は以上でございます。
2.

質疑応答

(1)

台風第15号の被害について

【記者】  都市型水害について、関係機関と必要な検証をするということをおっしゃいましたが、何か具体的にこのような対策というお考えがあるのか伺います。
【知事】  まず今回、名古屋市とか岡崎市とか豊橋市とか、そういったところが、やはり川の、庄内川、天白川、あと乙川、それから豊川ですね、越水したということでございますが、まず、そういったところの市からよく事情をお聞きしたり、どういった状況だったのかというのを、実務者レベルでよく意見交換をし、その上で、一つはやっぱり河川改修ですね、河川改修をさらに促進する。それから、やることがないかということを、きちっと手当てをするというのが一つと、それに加えて、そういうハードの整備とあとソフト面の、どういうふうに避難したり、どういうふうに対応していくかといったことも、改めてやはり検証してみる必要があるというふうに思います。ですから、まずは実態的にどういう事実関係、どういう状況だったのかということの検証と、ハードとソフトの面での検証をあわせてやっていきたいというふうに思います。
【記者】  台風第15号の影響により、住宅被害も含め、県内各地で大きな被害があり、金融機関では、住宅の改修をする場合、金利を下げるという財政的な支援を検討しているところもありますが、県として被災した方に、支援を検討されているのかお伺いします。
【知事】  被害状況、昨日の今日ですから、まだ被害状況が全部、これから出てくることもあろうかと思いますが、しっかりまず被害状況を把握した上で、その状況に応じまして必要な対策というのは、今、言われたように被災者、被害を受けられた方々に対する適切な対応を、これはきめ細かく考えていきたいというふうに思っております。現段階では、まず被害状況の把握。
先程、申し上げた人身の被害は、もうちょっと増えるというふうな話も、それも確認を急いでおります。ですから、しっかりまず把握した上で、適切な対応をしていきたいというふうに思います。
【記者】  台風第15号の影響で、避難勧告や避難指示が、一時、百万人を超える規模で出されました。知事として、避難勧告、避難指示のあり方について、どのように運用していくのがいいとお考えでしょうか。。
【知事】  その時々の状況に応じた判断ですから、名古屋市とか、たくさんの人を出されたのは、名古屋市、岡崎市、豊橋市ですか。それぞれの市の御判断なんで、それは、私は尊重したいというふうに思いますが、先程、申し上げたように都市型水害について、ゲリラ豪雨とか、いろんなことがここのところ言われておりますから、先程、申し上げたように、河川改修のようなハードの整備とあわせて、今、言われた避難勧告・指示、どこまでどういうふうな形でやるべきなのかというのを、ソフト面も含めて、これは、まずは実務者で十分意見交換をできるように、それをやっていきたいというふうに思っています。
ですから、今回のことは、私は、その判断は尊重したいというふうに思いますが、やっぱりいろんな課題は、今回のことで見えてきたとも思いますし、また、どういうふうにやったら一番ベストな対応ができるのか、これはきちっと実務者で意見交換をして体制を整えていきたいというふうに思います。
(2)

さわやかエコスタイルキャンペーンの終期延長について

【記者】  いわゆるスーパークールビズの延長というのは、節電対策の延長でしょうか。
【知事】  まあそうですね。ですから、昼休みを1時間ずらしたり、というのは9月末で終わりますが、服装については、とにかく10月前半まだ暑い日も続くので、2週間延長するということです。
(3)

碧南市の認可保育園での死亡事故について

【記者】  昨年10月に、碧南市の認可保育園で起きた死亡事故について、先週、ご遺族の方が、弁護士会に人権救済の申し立てをし、県に対して第三者委員会の設置を求めていますが、県として、今後の対応を、どのようにされるのかお伺いします。
【知事】  この件につきましては、私の地元ということもありまして、こういった事案につきましては、この事故については、前から話としてはお伺いしておりました。こうした事故が起きたということは、大変、残念でありまして、御遺族に対しまして心からお悔やみを申し上げたいというふうに思っております。御遺族に対しましては、これまでも誠意ある対応を心がけてきたと思っておりますが、碧南市を通じて事故の原因究明を進めてきたというところでございます。今後の愛知県弁護士会の手続につきましては、愛知県としても必要に応じて真摯に協力をしていきたいというふうに思っております。
なお、愛知県としては、昨年11月に事故報告を受けて、12月に死亡報告のあった際に、碧南市に対しましては、この御遺族に対して誠意ある対応をとること、それから原因の究明に努めること、それから再発防止策を検討して遵守することを指導し、随時状況を報告するように指導してまいりました。御遺族が碧南市に要望しておられました原因究明のための第三者委員会の設置につきましても、碧南市が5月下旬に開催する方向を示しましたので、できるだけ早期に開催するようにこれまでも要請をしてきました。
保育というのは、御案内のようにその実施責任者は市町村ということでございまして、これは児童福祉法に基づいて、市町村がその保育の実施責任ということでありますので、この事故の原因究明とか再発防止策については、これは碧南市が、やっぱりその責任者として主体的に、さっき申し上げたように原因究明とその再発防止策を検討し遵守することを、これまでも強く指導といいますか、指示してきたところでありまして、碧南市は現在、医療、栄養、保育の専門家に意見照会を行って、その意見を御遺族に情報提供しているというふうにも聞いております。県としては、碧南市がこれらの意見を集約し、専門家が一堂に会して、これを意見交換するような第三者委員会を、できるだけ速やかに開催するよう、引き続き、碧南市に強く要請をこれまでもしてきましたが、引き続き、要請をしていきたいというふうに思っております。
(4)

長良川河口堰検証専門委員会について

【記者】  昨日、長良川河口堰検証専門委員会が報告書案をまとめましたが、改めて報告書案についての所感と今後の対応をどのようにお考えなのか伺います。
【知事】  昨日も何社かのぶら下がりの取材には申し上げましたが、一つは、事実関係として専門委員会の報告、若干あと手直しで、今日か明日ぐらいにまとめてパブリックコメントの案をつくって、1カ月パブリックコメントをして、10月の終わりぐらいですか、いただけるということでございますから、まずは、今回、精力的に御議論いただいて、この報告書案をまとめていただいた専門委員会の委員の皆さんに、心から感謝申し上げたいと思っておりますし、それを受けて多くの県民、県民だけじゃなくて、多くの御関心を持っておられる方々から積極的な御意見を、是非、たくさんいただければというふうに思っております。
そのパブリックコメントを私、現段階では、私はそれを見守っていきたいというふうに思っておりますが、さらにもう一つ申し上げますと、長良川河口堰の問題につきましては、これまでも本当に、建設云々についても、相当多くの関係の皆さんから御意見があり、御議論があった案件でありますし、その本格運用が始まってちょうど丸16年経つわけでありますけれども、これまでも環境の面、それから利水、治水、塩害のことも含めてですね、そういったさまざまな面から多くの意見が出されているわけでございます。ですから、私はこの際、長良川河口堰そのものを、もう全部やめちまえとかね、何とかというふうには申し上げてないんで、より良い最適な運用があるはずだと。環境面、利水面、治水面を含め、どうやったら一番いい運用ができるのか、そのことを、多くの皆さんの英知を結集して、本当にたくさんの連立方程式だと思いますが、最適な運用という最適な解があるはずだと思いますから、それを是非、求めていきたいというふうに思っています。
なお、当然のことでありますけれども、水資源機構の皆さんは入っておられるし、中部地方整備局の皆さんも入っておられるから、十分議論の経過を御存じだと思いますが、岐阜県、三重県には、これはやっぱり、きちっとこの報告書案の段階で、パブリックコメントをかけた段階で、やはり説明をしていく必要があるというのは当然のことだと思いますので、岐阜県の古田知事と三重県の鈴木知事には電話でお話をさせていただいて、御説明に専門委員会のほうから上がらせていただきますということは申し上げております。お二人からも、じゃあ実務者がきちっとお聞きしますということの御返事ですから、あとは日程をということでございます。
本当は、この今週ぐらいに、今週に委員会のほうから説明に行くということで日程ができておったんですが、残念ながら、この台風で、とてもその説明を聞いているあれじゃないということになっちゃったんで、ちょっと日延べになりましたけれども、それは、できるだけ早いうちに説明を、その委員会の、小島さんになるかと思いますが、説明をしていただく機会をつくっていただこうというふうに思っています。あとは日程調整だけです。
(5)

日進市の花火大会での福島県花火の打ち上げ中止について

【記者】  日進市の花火大会で、福島県花火の打ち上げを放射能が心配という理由で中止されましたが、市長の判断も含め実行委員会側の福島県花火を打ち上げなかったことについて、知事はどのようにお考えでしょうか。
【知事】  正直言って、あの「第10回にっしん夢まつり」というのは、前ここでもPRさせていただいて、PRした以上はちょっと顔を出そうかと思って、あの日の昼、行っとったんですね。暑い日でしてね、御案内のように。顔出して、本当ににぎやかくて、頑張ってねっていうか、楽しんでくださいねっていうことを申し上げて帰ってきて、その翌日の新聞を見て、私もびっくりしたんですけれども、正直言って、あの報道を見てびっくりしたというのが、まず第一の感想でした。
一連の経過は、私も報道でしか知りませんが、基本的には、一言で言えば残念だということだと思います。ああいう形で、我々いろんなことについて風評被害はやめましょうと、風評被害、何とか食いとめて、いろんな農産物とか何とかも含めてですよということを申し上げている中で、ああいう形で花火の打ち上げに至らなかったということについては、私は極めて残念だというふうに思います。日進の市役所には多くの抗議の電話とかメールが殺到していると聞いていますが、それは当然じゃないかというふうに思います。私はぜひ今回の件について、それは責任者である日進の市長さん始め関係者が福島県の川俣町ですね、と花火の関係の皆さんにはぜひ誠意をもってお詫びをして、きちっと対応していただきたい。そのことを申し上げたいというふうに思います。