知事の記者会見
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平成24年4月9日(月) 午前10時
1.

知事発言

(1)

災害廃棄物の現地調査について

【知事】  皆さんおはようございます。それでは、4月9日定例記者会見を始めさせていただきます。
 東日本大震災の災害廃棄物に関する現地調査について、ちょっと資料にはありませんが、冒頭、私から御報告をさせていただきます。さっき私も環境部から報告を受けたのでありますけれども。
 この4月4日水曜日から6日の金曜日まで岩手県釜石市、それから岩手県庁及び宮城県庁を訪問させました。県からは、資源循環推進課主幹始め、当初2名と言いましたが、もう一人付けまして3名を派遣いたしました。釜石は東海市さんと一緒でしたけれど、あとはあれだね、うちが行ったんだな、県庁はな。あとは、そこから分かれて、岩手県庁、宮城県庁という県庁に、それぞれの状況の把握と、あとまた御要望をお聞きしたわけでございます。
 そういう意味で、それぞれのところから、釜石市も岩手県も宮城県も広域処理の要請をいただきました。今日午後、委員会で議論もいただきますが、あわせまして、これは早急にやっていかなきゃいけないということで、知多市の南5区、それから碧南の中部電力の廃棄物処理場、それから田原のトヨタの廃棄物処理場を活用しての、県が直轄、直営の処分場を作ってやるということのために調査、設計を進めていかないといけませんので、そのための調査費を今日夕刻にも専決処分をしたいというふうに思っております。それに向けて現地の御意見、御要望をしっかりお聞きしながら、また前向きに取り組んでいきたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、また引き続き連絡、連携をとってやっていきたいというふうに思っております。そのことをまず御報告をさせていただきます。
 また明日以降、この間も発表いたしましたが、順次説明会をしていきます。明日は10時半、県民事務所の所長会議、それから14時、市町村の部課長会議ということでございまして、それから11日の水曜日は町村会理事会10時半ですね、ということでございます。そういったことでやっていきたいというふうに思っております。それから、市長会には17日の14時、市長会勉強会をやるということでございまして、その前、17日は10時から町村会も会合がございます。そういったことも含め、説明をしっかりとやっていきたいというふうに思っております。
  
(2)

ベトナム渡航に向けた抱負について

【知事】  それでは、お手元にあります資料で7点御報告をいたします。
 まずは、ベトナムの渡航に向けた抱負についてということでございまして、4月15日から20日までの6日間、ベトナム社会主義共和国のハノイ市、ホーチミン市及びベンチェ省を訪問いたします。愛知県議会議長、日越友好議員連盟会長及び連盟の皆様、そして経済界の皆さんも御同行いただくことといたしておりまして、現地では政府要人と意見交換を行うなど、愛知・名古屋とベトナムとのさらなる交流強化を進めてまいりたいというふうに思っております。
 まずハノイでは、愛知県がんセンターにおける医療サービスの提供や研修生の受け入れについて、本県とベトナム政府との間で覚書を交わす予定であります。ベトナムからの患者さんの受け入れ、それから愛知県がんセンターでの最先端の医療を提供すること、それから医師や看護師の方にがんセンターでの治療法などの研修を受けていただくということなどなどを内容とし、ベトナムの医療水準の向上に役立てるのではないかと考えております。
 それから、本県からベトナムに進出している企業とベトナム企業との経済交流会をベトナム政府と共催で開催いたします。県では平成20年にハノイにサポートデスクを設置しておりまして、現在3人現地スタッフを配置いたしておりますが、ベトナムでは現在70社ほど、一昨年の10月で66社81拠点なので間違いなくこれは増えておりまして、多分80社ぐらいになっておるのではないかということなんですが、我々の調査って後追いですからわかりませんが、70ということはないので、まあちょっと増えとるということでございますが、いずれにしても、県内企業の皆さん非常に、ベトナムだけではなくて、中国、東南アジア、非常に関心が高いということでありますので、そういったことをしっかりと、交流をつなげていきたいというふうに思います。
 それから、ホーチミンでは、愛知県内の大学で学んだ元留学生によるネットワーク組織でありますバロネットというのがありますが、そうしたもので交流会も進めていきたいというふうに思っております。留学生の皆さんは高度な知識、技能、それから日本語も大変堪能なので、愛知県とベトナムの交流のかけ橋ということになっていただくというふうに思っております。是非そういったことも進めていきたいと思います。
 いずれにしても、今回50人を超える大デレゲーションで行きます。県、県議会そして経済界がタッグを組んで、経済交流、医療交流、人材交流などでしっかりと効果を上げていきたいというふうに思っております。まず、このベトナムについては以上でございます。 
  
(3)

平成24年度「若者学習支援人材育成事業」について

【知事】  それから、若者学習支援人材育成事業でございます。
 去年、アメリカの「ティーチ・フォー・アメリカ」の活動を参考に、平成23年度新規に若者学習支援人材育成事業をやりました。一部事業内容を見直した上で、平成24年度も実施をしたいというふうに思っております。23年度の事業をやりましたところ、学校での活動が発達障害等、特別な支援が必要な児童生徒への対応が中心であって、若者が人間的に大きく成長したということ、また教育現場での体験により教員志向を強めた人が多かったということ、また、民間企業への就職効果を上げるためにはもっと職場実習期間を長くする必要があったのではないかといったことなどが指摘をされました。
 24年度は、こうした点を踏まえまして、若者を派遣する教育現場を県立の特別支援学校にします。そして職場実習期間も延長して一部見直すということで実施をするということにいたしました。本日から事業者を募集いたします。教育現場での体験によりまして若者が人間的にも成長し、就職につながるようもう1年実験的に取り組んでいきたいというふうに思っております。お手元に資料(https://www.pref.aichi.jp/0000050015.html)がありますので、これは詳しくは労政担当局にお聞きをいただきたいというふうに思っております。 
  
(4)

寄附金により購入した美術品の公開について

【知事】  続きまして、寄附金により購入した美術品の公開でございます。
 既に発表いたしました蟹江プロパンさんからいただきました2億円によりまして、愛知県美術館に所蔵する美術品として、フェルナン・レジェの「緑の背景のコンポジション(葉のあるコンポジション)」を買い入れました。このたび、買い入れた作品を愛知県美術館の平成24年度最初の展覧会であります「魔術/美術−幻視の技術と内なる異界」展において初公開いたします。4月12日木曜日の開会式の前に、記者の方への説明及び内覧会を行います。一般公開は4月13日の金曜日ということでございます。
 県美術館の西洋美術のコレクションは20世紀以降の美術を柱にしておりますが、今回公開しますレジェの作品はコレクションの核となる作品でありまして、多くの方にご覧いただきたいというふうに思っております。資料は次の紙(https://www.pref.aichi.jp/0000050120.html)、1ページでございまして、是非是非。これは確か中核になると思いますので、また是非ご覧をいただければというふうに思います。
  
(5)

リニモ沿線お出かけガイドの作成について

【知事】  続きまして、「リニモ沿線お出かけガイド」の作成についてということでございます。
 県とリニモ沿線4市で構成するリニモ沿線地域づくり調査研究会では、リニモ沿線の観光地、特産物などを紹介するリーフレットを作成いたしました。このリーフレットは「リニモに乗って大人の社会見学」をテーマにし、知的好奇心をくすぐるようなリニモ沿線地域の博物館、史跡・旧跡、自然など多様な観光施設を、科学、歴史、自然、芸術の4テーマで紹介をしております。これらのリーフレットは、リニモ駅、愛環鉄道の駅、名駅、金山、オアシス21、豊橋駅の観光案内所、県内の主要ホテル、ファミリーマート店舗などに置いてあります。
 4月1日にはモリコロパークのサイクリングコースがオープンをいたしました。また古戦場公園や岩崎城の桜も見ごろということでありますので、ぜひリーフレットを持って、御参考にしていただいてお出かけをいただけるとありがたいということでございますので、よろしくお願いをいたします。
  
(6)

愛知のこだわり特産品CMプロジェクトについて

【知事】  続きまして、「愛知の“こだわり特産品”CMプロジェクト」ということでございます。
 これは、昨年12月に発表いたしました愛知県、よしもとクリエイティブ・エージェンシー及び大同大学が連携して進めておりました愛知の“こだわり特産品”CMプロジェクトの作品ができ上がりました。このCM作品は、愛知県下の農林漁業団体、商工団体などから特産品として応募のあった25件の中から、東海市のスイーツ、渥美アサリの押しずし、稲武のブルーベリーを使った特産品の3点を選び、こだわり特産品CMとして制作をいたしました。
 PLAY!AICHI特派員でありますサムタイムズの2人が、東海市のスイーツをコンパ仕立てで紹介したり、ラップのリズムに合わせて稲武のブルーベリーを紹介するなど、若者の感性を生かした楽しい出来映えとなっております。これ私見たんだけど、稲武のやつは「ベリーベリー、ブルーブルーベリー」とラップ仕立てでやっておりますので、また是非ご覧をいただければというふうに思っております。また、このほかにも、よしもとの若手芸人5組により、全特産品をネタにお笑い特産品動画を制作しておりまして、CM作品と併せまして、4月16日には愛知県のホームページからも見られるようになっておりますので、よろしくお願いいたします。
 なお、来週4月16日月曜日の午後2時にサムタイムズから、これらの作品を紹介させていただきます。大いに盛り上がる会見が期待できると思いますので、是非取材に来ていただきたいと思います。〈場所は)ここで、来週の午後2時ということでございます。よろしくお願いいたします。来週私おりませんので、その代わりと言ってはなんですが、是非よろしくお願いしたいと思います。 
  
(7)

板東英二氏への「LOVEあいちサポーターズ」委嘱について

【知事】  続きまして、板東英二さんへのLOVEあいちサポーターズ委嘱ということでございます。
 このたび、中日ドラゴンズの投手として活躍をされて、現在ではこの地方を始め全国のテレビ番組などでおなじみの板東英二さんにLOVEあいちサポーターズのあいちスポーツ大使を委嘱することにいたしました。板東さんにはこれからいろんな場面で愛知県をさらにPRしていただけるようにお願いをしたいと思います。委嘱式は4月23日の月曜日、午前11時15分から愛知県公館ということでございまして、LOVEあいちサポーターズは今回も含め13組というふうになりますけれども、さらに広げていければというふうに思っております。
 なお、本日のお昼0時20分から元Jリーガーの秋田豊さんの委嘱式を公館で行いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 板東さんのプロフィールはお手元の一番最後の紙
(https://www.pref.aichi.jp/cmsfiles/contents/0000050/50232/syasin.pdf)ということでございますので、よろしくお願いをいたします。 
  
(8)

平成25年度の職員採用予定数について

【知事】  最後に、平成25年度の職員採用予定数について方針を発表したいと思います。
 国におきましては、消費税の増税に関連をして、来年度の国家公務員の新規採用につきまして、21年度に比べ55.6%抑制することを4月3日の閣議で決定をいたしました。若い人を減らして50歳代を温存するということが人件費の抑制に、削減につながるのか。つながらないわけでございます。一方で就職氷河期で、若者の雇用が大変なときに若者の就職の機会を国自らが6割も切っておいて、若者の就職サポート支援って一体何なんだと、私は、若い人はもっと怒らないかんというふうに前々から申し上げておりました。消費税法案に関連してそのことを何度も申し上げたと思います。
 そういう中で、私ども愛知県の職員採用の基本的な考え方としては、行革による定数削減を着実に進めていく中で、安定的な行政運営、行政サービスの提供を行うために、職員の年齢構成のゆがみは将来的にもないようにしていくために、計画的に一定数の職員採用を行ってきております。来年4月の本県採用予定数につきましては、現在事務方に検討させておりますが、愛知県では、これまでの累次の行革大綱によりまして、平成11年度、要は平成10年度が赤字決算になったのでその後ぐっと減らしてきているんです。
 確かに、本当は職員採用数っていうのはこんなデコボコじゃなくて一定数があればいいんですけれども、実は愛知県も平成12年度、13年度、14年度、15、16、17、この辺まではぐっーと低くしているんですね。ですから、そういう意味ではちょっと今30代前半の職員は非常に少ないというのがありますけれども、その後、その後、要は何かというと、いわゆる団塊の世代の方々の大量退職というのは今もございます。ですから、その人たちを補充しないと県の職員がぼこんと穴があいちゃうので。その後、最近この5、6年はその補充を、減らしながらも補充はやっていこう。ですから、トータルで新規採用という形では今増えているのが実態でございますが、そういう中で、それでも平成11年度から平成24年度までの14年間で3,353人の定数削減を行ってきております。これは平成10年度定数1万4,756人に比べますと22.7%のカットということでありまして、全国トップレベル、トップだと言っていいと思いますけど、の定数削減になっております。
 しかしながら、こうした長年にわたる定数削減の積み重ねの結果、削減できる分野が限られてきているのも事実でございますし、加えて、先ほど申し上げました近年の団塊の世代の大量退職への補充、それから新たな業務分野への行政課題に対する要員の確保といったことも必要でございます。例えば、2年後になりますが国連ESDの世界会合、それから技能五輪とアビリンピックの全国大会。それから、当面、これまた具体的に進めていく上において、またあれせなきゃいけませんが、各部局から人をかき集めないかんですけど、がれきの処理をやっていくためには、これ県の直轄でやりますから、相当な人員が必要になろうかと思います。そういったことも含めまして検討してきました。
 そして、2枚目になりますが、そういう中で昨年度の、これは要因は特にあったというわけではありませんが、自己都合退職の方が見込みを上回ったということもありまして、現段階で平成24年度、今年度、全庁で3,353人減らしていく中で、それでも84人の欠員が現在、生じております。人事っていうのはそんなもんで、自己都合退職がぼっと増えると、その後途中では補充できませんので、84人が欠員になっております。したがって、そういったこともろもろ勘案をいたしまして、また若者の厳しい雇用環境への対応ということも必要だということもありまして、新卒対象の競争試験の募集数、今年度ではこの4月1日の採用が280人でありましたが、320人の40人増やすという方向で検討すべしということで指示をいたしました。
 これは、行革大綱のうち特に第5次行革大綱で、5年間で500人を削減しようと、定数をですよ、ということでやってきましたが、平成22、23、24で、これはできるだけ前倒しでやろうということでこの削減をしてまいりまして、目標達成にあと62人ということでございますが、平成25年度は、ですから来年度の採用は、25、26で2カ年で62人の削減でいいんですけれども、これは達成できますが、30、30でいいんですけど、やっぱり行革をやらないかんということでありまして、来年度は40人の削減ということにいたします。それでも欠員が生じておりますので、その分を補充するということにいたしまして、競争試験の採用数を280人から320人という形で、1割以上増やすということで指示をいたしました。
 正式にはこれは、職員採用は県の人事委員会で決定をいたしますが、人事委員会は5月1日にこのことを決定し報告することになっておりますが、予算組むのはこちらでありますから、そういったことでということで指示をいたしましたので、今日皆様に御報告をさせていただきたいと思っております。
 行革は引き続きやっていきます。厳しい財政状況を踏まえ、総人件費の抑制は引き続き努めていきます。ただその一方で、がれきの処理問題などなども含め、全部局から人を集めてこなきゃいけませんので、そういったことも含め、行政需要にはしっかりと対応していかなきゃいけないということでもございますし、若者のこの厳しい就職環境も含め、私としては、こういった形で来年度の新規採用を、試験競争の分、この分大体9割ぐらいは大卒になりますけれども、増やしていきたいというふうに思っております。
2.

質疑応答

(1)

災害廃棄物の受け入れについて

【記者】  がれき処理の現地調査報告を受けたとのことですが、具体的にどのような現状で、どういう点が県の独自の基準づくりに生かされるという報告であったのでしょうか。 
【知事】  具体的にって、トータルで、もう既に報道されていることですね。釜石でどのぐらいのがれきがあり、岩手県でどのぐらい、それから宮城でどのくらい。要は、釜石だとがれきの発生が57万トンとかね、岩手で435万トン、それから宮城で1,600万トンというのがあって、それを今現状として、例えば中でいうと、コンクリート殻のような不燃だとか、あと木くず、金属くず、可燃物、そういったものが何%ぐらいあるかとか、それをどういうふうに対応しているのかということとか、そういった現状をお聞きしました。どちらも異口同音に、愛知県が引き受けていただけるなら、県から種類、量などのオーダーを出してもらえば、そのように対応して準備を進めるという話でございます。是非是非よろしくお願いしたいということでございました。
 いずれにいたしましても、我々としては、その受ける方向といいますか、受ける決意を固めたわけでありますから、あとは具体的に進めていきたい。具体的に進めるためには、もう場所は特定をしたわけですから、具体的な場所としたら、普通に縄張りして図面引いてきちっと手続踏んでやっていかなきゃいけませんので、そういったことを粛々とやっていきたいというふうに思っております。また、当然これからも引き続き、しっかり連絡を密にして対応していければというふうに思っております。 
【記者】  先週、3箇所について正式に検討を進めていくと発表がありましたが、地元の首長は安全性、風評被害への懸念を示しているが、今後どのように理解を求めていきますか。 
【知事】  どうやってって、それは説明して理解を求めていくというだけですよ。だから、今は我々はこういう場所の特定をしてこういったことでやっていくということで方針と決意を固めたわけでありますから、あとは具体的なものを、例えば知多の南5区であれば、ここでこういうふうな、ここの場所に処分場をつくり、焼却施設をつくり、ここに仮置き場をつくるということ。それはこういうものですよと。だけど、具体的な設計図と図面と、そしてまたそれに対してこういうデータですということをきちっとデータで説明しないと説明になりませんですよね。だから、そのデータを作るということをやらなきゃいけませんから、そのためにはやはり調査費が必要だと。調査費で専門家にこれは委託をし、こちらからスペック、注文書を出して、それに基づいてきちんと調べてもらい、そして具体的な絵姿、図面を作ってもらって、それでもって説明をしていくということにならないと、今我々説明できるのはこのぐらいのものしかないので、それはまず、今度は今週、各市町村の担当者とかそういった方々に説明をいたしますけれども、そういった方々からまたいろんな御要請、注文を受けて、それをまた専門家に言って、そういった設計会社とかコンサルの皆さんにね。もっともっと詳細なものを積み上げなきゃいけませんから、それをまず今日夕方、専決処分しますけど、そこでしっかりやって、そして説明しようということに尽きます。
 基本は、安全性に懸念があるようなものを受け入れることはありませんので、それはきちっとやって、粛々とやっていくということなんですが、ただそれは言葉で言ってもしようがないので、やっぱりデータでお示ししなきゃいけない。当たり前のことですけど。そのためにはデータを積み上げるための、それは専門家に注文出さなきゃいけませんから、その作業をやっていただく予算が必要だということなので、それは急を要すると。6月議会にかければ7月になっちゃいますから、そのスピードではいけないということなので、今日、専決処分をして粛々と、できるだけ早くその作業を終えて、しっかりと地元の皆さんに説明していきたいというふうに思っています。
【記者】  先ほど、各自治体からの注文を受けて、との発言がありましたが、これまでないような安全性の高いものをつくって欲しいとか、風評被害対策を県もやってほしいとか、そういったものを今後の取組みに反映させていくということですか。
【知事】  というか、別に全く新しいものをつくるわけじゃありませんので、処分場の焼却施設は既存のものがあるわけですよね。ただ、これをそこの場所でどういうものにするかということについては今後具体的に設計せないけませんから、その設計をしっかりやっていくということです。あと、地元の皆さんからいろんな御要請があるというのは、そうした風評被害云々も含めていろんなことがあると思いますから、それはしっかり受けとめてやっていきたいというふうに思ってます。  
【記者】  県の独自基準を作るにあたっては、どういう考え方で臨むのでしょうか。
【知事】  考え方というか、それは皆さんが納得いただける水準ということしか言いようがないですね。だからそれは各地でいろんな水準を設定されているところもありますから、そういったところも参考にしながら、専門家の皆さんの御意見を聞きながらやっていくということであります。
 ただ、放射性物質が全くゼロというものはないんですよね、今のところ。だから、そういう意味では本当の微量、例えば10ベクレル、20ベクレルぐらいのもの、この辺の焼却場で燃やして、普通のごみを燃やしてもそのぐらい出てくるわけですよ。もちろんそれはセシウムじゃありませんけど、自然界にある放射性物質が出てくるわけなので、それも全くゼロなんて、そんなものこの世に存在しないので、そのレベルがどのくらいになるかということを、いろんな人の意見を聞いて。これは今現段階、何回聞かれても同じことしか申し上げませんけど、いろんな専門家の皆さんの意見を聞いて、適切な水準を決めてまた御説明したい、地元の皆さんにしっかり説明していきたいというふうに思っています。 
【記者】  今週から始まる市町村への説明の他にも、知事が直接地元に説明に行くことはお考えでしょうか。 
【知事】  どうなんでしょうね。だから、先の話は今申し上げるつもりはありませんけど、まずはこういった説明会をやった上で。これも現状を御報告するということなので、あくまでもこの調査をきちっとやって説明できるものを作って、そしてしっかりと説明をしていくということだと思っております。その説明のやり方をどうするかは、それは今現段階ではまだ考えておりません。
(2)

ベトナム渡航について

【記者】  ベトナム渡航は医療関連と産業関連があると思いますが、特に産業関連ではどういった連携が深まると考えていますか。 
【知事】  これは愛知県というだけではないと思いますが、こちらのほうからベトナムには非常にいろんな意味で進出意欲が高まっているのは事実でありまして、豊富な労働力、勤勉な労働力、それからまた親日的な国民性、それからまた航空の便、それから物流の関係も非常に整備をされてきたといったことなどなど、非常に高まっております。ですから、こちらからベトナムに進出する企業さんのビジネスがスムーズに円滑にいくということをサポートするということはもちろんですが、さらに、ベトナム側からも多くの若い人、学生さんに。バロネットというのは一つの象徴ですけど。現在会員が現地で74名ということでございまして、会長さんはファム・ホン・クァットという科学技術省の検査院の副院長さんです。これは名古屋大学卒の方なんですが、そういった方々も、そういった組織もありますし、多くの若い方にこっちに来てもらって、愛知とベトナムのかけ橋をやっていただければ非常にありがたいというふうに思っております。
 ですから、企業さんのパイプも太くなるということも大事だし。それよりも何よりも、それもそうだけどやっぱり人の往来ですよね。人の往来、交流がもっともっと太くなると、こんないいことないかな。その一環として今回も、実は向こうから、これは去年の秋ですが、ベトナム側がこちら側に来たときに、非常に医療関係、愛知県のがんセンターとか名大病院とか非常に興味を示しまして、そういったところを視察をした上で、ぜひ医療関係での連携、提携ができたらということなので、今回医療の協定も結ぶということになりました。とにかく人の往来、人の交流をもっともっと盛んにしていきたいというふうに思っています。 
(3)

東京、愛知、大阪の3大都市圏の連携について

【記者】  先週、大阪で石原東京都知事と橋下大阪市長が会談し、詳しいことは分かりませんが、中央集権を壊すというようなことで一致したと報じられています。これについての知事の所感をお聞かせください。 
【知事】  その日、何社かの御質問にもお答えいたしましたが、大変結構なことだというふうに思っております。中身の話はどうだったかって私が申し上げる立場ではありませんが、基本的には、とにかく東京、愛知、大阪、三大都市圏が連携して、140年続いた中央集権体制をぶち壊すと。とにかく大都市の独立、それから地方の完全な独立、そういったことをしっかり打ち出してやっていこうと、こういうことでありますから、大変結構なことだというふうに思っております。
 そういった形での動きが、交流というか動きというか連携というのがさらに深まっていくと、強くなっていくということを大いに望みたいというふうに思っております。そういう意味では大変結構なことだったのではないかというふうに思います。 
(4)

国民新党の分裂について

【記者】  国政では国民新党が分裂しました。知事は国民新党の方と交流があると思いますが、この分裂劇についてどう思いますか。 
【知事】  中でのいろんな経過とかは大分前からいろいろ聞いておりましたけれども、最後まで何とか話がつかんかったかなという感じはしないでもないんですが、それはそれぞれその場面場面で政治家が命がけで真剣にやっているので、それはそういう結果だったのかなというふうに受けとめますが。国民新党、いいか悪いかは別にして、国民新党さんというのは郵政の改革をやるというのが一つの原点でスタートし、それをやり遂げてからそういったことをやってもよかったのではないかというようなことを、内部で相当意見が強かったというので、それは一つの意見だろうなとは思います。
 ただ、ああいう形でドタバタ劇をやったということは、私が見てても、国民の皆さんが見てても、やっぱりちょっとイメージ的には、相当イメージが悪くなったという感じはしますよね。だから、そういう意味では一連の経過はちょっと残念だったかなという気がしますね。ですから、そういう意味では、引き続き与党に残ってあれするわけですから、しっかりと政治で実績を残していただきたいなというふうに思っていますけどね。
 あと、一方で民主党なんかは大分、早くすっきりケリつけてこいというのが大分やったわけでしょ、亀井さんが大分、人のところまで手を突っ込んで何だとか言っとるけど、そういう意味では民主党も大分イメージ悪くなったかなという感じがしますけどね、この一連の経過についてはね。だけど、世の中っていうのはどんどん動いていきますから、今週あれですよね、今日は9日か、12日で郵政法案が上がるのかな、衆議院はね。その後が参議院へ行って来週。その後いよいよ消費税の関係でしょう。そこがどうなるのかっていうのを皆さんが注目しておられるんじゃないでしょうか。私もその状況、流れというか、しっかり注視をしていきたいというふうに思っています。
 いずれにしても、この郵政の問題もそうですし、消費税のいろんなこともそうですけど、何というか、いろんな意見が、いろんな動きがあっていいと思いますが、ただ、やっぱり国会の中でというか、国会もそうだし、いろんなところで国民にわかりやすく議論、討論をしていただきたいなと、それだけは申し上げておきたいというふうに思っています。
(5)

東海大志塾について

【記者】  いよいよ第1回の東海大志塾が近づいてきましたが、改めて、こうしたいという知事の想いと、橋下氏の維新塾との連携についての考えをお聞かせください。 
【知事】  今度の木曜日、4月12日に初めて、第1回がスタートいたします。私の東海大志塾は、東海地区を中心に、道州制を視野に、地方分権そして国の形を変えるんだということを打ち出してしっかり頑張ってやっていきたいということであります。
 先般、3月の終わりだな、橋下さんからもメールと電話をもらいまして、東海大志塾御盛況おめでとうございますと、連携してやっていきましょうという話はいただきました。とにかく塾でお互い大いに雰囲気というか地方を盛り上げていくやつを頑張ってやっていきましょうというのを、エールを交換したところでございます。
 また、とりあえず講師がずっと決まっておりますけれども、かねてから、その中に、最近言っておりますが、東国原さんにもね、この間、7月5日まではもう決まっておるので、その後またお願いしますねって言って、この曜日なら僕は行けるよって、そういうスケジュール的な打ち合わせをしましたけど。そういう意味では、大いに東海大志塾を盛り上げてやっていければいいなというふうに思っております。