知事の記者会見
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平成26年3月17日(月) 午前10時00分
1.

知事発言

(1)

交通安全のためのITS実証実験の実施について

【知事】  おはようございます。3月17日の定例記者会見を始めさせていただきます。
 ITS、高度道路交通システムでございますが、本県では、この地域の産・学・行政により組織した愛知県ITS推進協議会、会長を私が務めておりますが、を中心に、ITSの普及啓発活動や導入促進に向けた様々な取組を行っております。今年度は、本県の喫緊の課題であります交通安全をテーマに、名古屋大学大学院の森川高行教授を座長といたします「ITS安全・安心グループ」を新たに設けまして、企業や研究機関などの協議会会員から、交通安全のためのITS活用方策を募集し、応募のあった提案につきまして具体化に向けた検討を行ってきました。
 提案のあった9つのITS活用方策につきましては、本日お配りしてあります提案集としてとりまとめて、今後、県内の市町村や全国の都道府県・政令市の交通安全担当部署などに活用を呼びかけていきたいと考えております。
 また、これらの提案のうち、公益財団法人豊田都市交通研究所の「車速センサーと電光掲示板を用いたゾーン30での速度超過対策」につきましては、平成26年度に県内のゾーン30で実証実験を行うことといたしております。
https://www.pref.aichi.jp/0000070126.html
 これはですね、幹線道路に隣接し学校などがある生活道路で、時速30キロ制限とされた道路が「ゾーン30」というふうに呼ばれるわけでありますが、その区域におきまして走行車両のスピードを車速センサーで計測し、電光掲示板により速度オーバーなどを警告するというものでございまして、速度の抑制を図るものでございます。ゾーン30では、全国初の取組でございまして、現在、刈谷市及び豊田市と調整を行っているところでございます。この実証実験の成果を、通学路などの生活道路における子どもさんやお年寄りなどの歩行者の安全・安心につなげてまいりたいと考えております。
 2枚目ちょっと開いていただきますと、今回9つの提案というのは、ここにありますように、今申し上げたゾーン30での速度超過対策を始め、トヨタ自動車さん、キクテックさん始め、ずーっと、こう書いてありますが、こういうシステムの提案をいただいて、近々この、安全・安心のグループの発表会がございまして、そこで私も出席をいたしまして、この発表を行うことになっておりますので、また、その際ご覧をいただき、お聞きいただきたいというふうに思っております。
 3月19日は会員のセミナーで報告。オープンになるのは3月20日の1時半。自動車安全技術プロジェクトチームの会議をウィルあいちで行いまして、その際、そこで、私も出ますけれども、そこでオープンで発表するということでございますので、よろしくお願いいたします。
 それでですね、このゾーン30でどういう形になるかというと、この資料ありますね、この白いやつ。
 3ページですね。こういう幹線道路に隣接した、ちょっとセンターラインがないようなところを、生活道路において、速度の計測器を置いてですね、こちらにこういう看板を置いて、車がオーバーすると「速度オーバー」「速度×」「30以上」と、こういうようなのが出て、大分効果があるというふうに聞いております。こういったことを刈谷市と豊田市で26年度実験をするということになっております。
 今のところのスケジュールはですね、刈谷市で夏頃、豊田市はその2か月ぐらい後、秋頃になるということでございます。大体、今から手続きをやって、地元の住民の皆さんにも説明会やって、7月から8月ぐらいに機械を設置して運用して効果を測定して、2か月ぐらいやって、それをその後撤去して、あと効果分析をしてまとめる。これ、大体2つとも年内ぐらいにやるということでございます。
 事業費はそれぞれ、1か所につき200万円ぐらいかかりますが、これは提案者であります豊田都市交通研究所、それから愛知県のITS推進協議会、それから地元の刈谷市、豊田市さんとで、三者で負担をしてやるということで、今つくっております。
 海外では、アメリカやイギリス、韓国で実際に導入されておりまして、ドイツでも実証実験が行われているというものでございまして、大変効果が上がっているというふうにお聞きいたしておりますので、しっかりと進めて取り組んでいきたいというふうに思っております。
  
(2)

ソチ・パラリンピックについて

【知事】  ソチのパラリンピックが昨日、16日に閉会いたしました。愛知県からは、名古屋市在住の佐藤圭一選手がクロスカントリー・バイアスロンで出場いたしました。全ての種目といいますか、佐藤選手は5種目に出ていただきまして頑張っていただきましたが、バイアスロンのミドル、ロングで10位というのが最高位でございましたが、これは愛知県のスポーツ顕彰要綱によりまして、パラリンピック出場選手につきましては奨励賞の顕彰対象になるわけでございまして、4月下旬以降にソチオリンピック2014の入賞者に対して行う愛知県スポーツ顕彰表彰式におきまして合同で表彰式、表彰をさせていただきたいというふうに思っております。
    
2.

質疑応答

(1)

教育委員会制度の改革について

【記者】  与党が合意した教育委員会制度改革では、首長が教育長と教育委員長を任命して、首長の意向が反映される形になっていますが、知事はこれについてどのように捉えていますか。
【知事】  これは議会でも何度か、今回もご質問いただきましたので申し上げましたが、私はかねてから、その地域に住まう子どもの教育については、選挙で選ばれた首長が、県知事もそうですが、特に小・中、義務教育は、やはり市町村の教育委員会といいますか、市町村の仕事になりますから、特に市町村長さんね、選挙で選ばれた首長さんがそこに住まう子どもたちの教育に責任を持つべきだということをかねてから申し上げてきておりました。したがって、その地域の教育の大きな目標とか進むべき方向、ビジョン、そういったものは首長が決め、目標とか計画とかそういったものは、方向は決めて、一方で、やはり現行の制度を踏まえながら、これも現行の教育委員会制度も、戦後60数年たちまして、なじんでいるというふうにも思いますので、日々の学校現場、学校での取組、実務の取組というのは教育委員会がやっていくという形で分担をしたらどうかというのを申し上げてまいりました。
 今回の政府・与党の改革案の方向というのは、まさに私が申し上げてきたとおりのことで、極めてごく自然な方向ではないかなというふうに私は受けとめております。したがって、愛知県においては、今回の制度の改革の方向というのは、そのままスーッと入っていくということになるのではないかなというふうに思っております。
 いずれにしてもね、個々の地方の自治体において円滑な実施が図られるように、特に現場の状況を踏まえた制度設計をやっていただきたいというふうに思っております。
 私いつも申し上げているんですが、教育こそ地方分権なんで、そういう意味では、こういう制度改革も結構ですけれども、もっともっと教育の権限を各地方に分権をしていって、私は基本的には文部科学省は一切そういったものは関与しないと、全部任せると。国会議員のときからずっと、文部科学省は廃止したほうがいいということを、そういう本も書いてきた経過がありますから、基本的にはもっともっとおろしていって、国がどうのこうの言うというのは、大学とかね、高等教育機関とか国の研究とか、そういったことは国が国家の威信をかけてやるべきだということだと思いますが、私は高校生ぐらいの、小・中・高のまさに初等・中等教育というのは、そこに住まう子どもたちの教育、未来を考えることはね、地方自治体、分権で全部やるべきだと。国がああだこうだ言うのはおこがましいと。百害あって一利なしだということをずっと申し上げてきましたから、もっとそちらの方を踏み込んでいただきたいということは申し上げていきたいと思っております。
 だから、そういう点でいくと、何か地方分権の話というのがどっかに飛んじゃったような気がしましてね。何かその辺は非常に残念だなという気がします。
 逆に、国から、いろいろあった場合には国が是正命令するとか何とかというのは、それはちょっと違うんではないかなという気がしますけどね。そういう意味ではちょっと。
 今回の改革の方向はこれでよろしいかと思いますが、分権という観点があまり見られないと言いますかね、そういった面での改革の方向性というか、踏み込みが足らないというどころか、分権の観点がほぼ見られないような感じがするというのは残念だなという気がいたします。
 一体どこにいってしまったのかなという気がしますし、逆に言うと、教育はもっと中央集権でいいんだ、というふうに思っているんじゃないか、というふうにも勘ぐられてしまうんではないかという気がしないでもないんですが、それはやっぱり全く本来あるべき姿、方向と逆ではないかという気がいたしますね。もっともっと分権で、もっともっと地方に任せ、地方の特色に任せ、子どもたちの教育をもっともっと地方に、それぞれの地域、地域に任せていくということが、私はもっと必要ではないかというふうに思います。