知事の記者会見
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平成26年4月14日(月) 午前10時00分
1.

知事発言

(1)

バンコク都高校生訪問団の受入れについて

【知事】  おはようございます。4月14日月曜日の定例記者会見を行わせていただきます。4月も半ばとなりました。桜もほぼ葉桜ということでございまして、めっきり春らしくなってきたというふうに思っております。
 バンコク都の高校生の訪問団の受入れについてご報告をいたします。(https://www.pref.aichi.jp/0000070698.html
 タイのバンコク都とは、平成24年7月に「相互協力に関する覚書」を締結いたしまして、バンコク都の高校生訪問団の受入れなどの交流を行っているほか、昨年10月には、スクムパン都知事も来県されました。本年も、昨年に引き続きまして、今週の17日木曜日から22日火曜日までの6日間、バンコク都の高校生訪問団を受け入れることになっております。
 受入れ人数は、昨年10人でしたが、今年は20人、倍になりました。そして、県立刈谷北高校での授業体験でありますとか、県内企業の訪問、一般家庭でのホームステイなどを予定いたしているわけでございます。ちなみにですね、県立刈谷北高校での授業体験や部活動への参加、それからトヨタ自動車訪問、また名古屋城の見学、名古屋大学での、名古屋大学にタイから来ておられる留学生との交流、そしてホームステイということでございます。
 そして今回はですね、このバンコク都からの高校生20名と、あいちスーパーイングリッシュハブスクール指定校の中の10校から25名の高校生を選抜いたしまして、一堂に会して、英語でディスカッションを行うプログラムも用意いたしております。両地域の若者が、こうしたことを通じまして、より強い友情を育むとともに、国際感覚の一層の習得を目指していただきたいというふうに思っております。
 バンコクの高校生には、今回の訪問を通じまして、この地域に対する理解を深めていただき、ぜひ、愛知県の魅力を、バンコクでも広めていただければというふうに思っております。
 初日の17日には、私のところにも訪問していただけるということでございますので、歓迎したいというふうに思っております。
 なお、去年初めてこれをやりまして、同じく4月17日から6日間、そして去年は県立岡崎高校を訪問していただきましたが、その後、岡崎高校の高校生と、このバンコクの高校生との間で、フェイスブックなどで、さらに交流が続いているというふうにも聞いておりまして、向こう側から非常に好評だったものですから、ぜひ人数を増やしてくれと、枠を増やしてくれと言われまして、今回、これを倍にして、20人にするということにいたしました。これはもっとですね、さらにさらに定期的に、そして拡大をして、やっていければというふうに思っております。
 あと、バンコクとの交流では、例えば昨年10月に、タイにおける本県の知名度の向上や、来訪者の獲得を図るために、愛知の魅力をタイ語で紹介するホームページとフェイスブックを県のホームページに立ち上げておりまして、情報発信を行っております。また、バンコク都のホームページとのリンクだとか、日本政府観光局とも、バンコク事務所でのPRなど、そういったことも続けております。それから、昨年10月には、バンコク都からスクムパン知事もご来訪いただきました。
 スクムパン知事は、覚王山日泰寺に、今から110年前ですかね、大正年間に、当時のタイの国王からお釈迦様の骨を日本にいただいて、それを安置するために、あの日泰寺をつくったんでございますが、東京でも京都でもない名古屋につくろうということで、宗派関係なしにつくったのが日泰寺でございますが、そのときの王様のラーマ5世のひ孫に当たりましてですね、昨年10月は「私、初めて名古屋に来たので、日泰寺は何としても行かないかん」ということで、行っていただきました。大変ありがたいことだと思っております。
 なお、今年の9月には、私もタイへ渡航いたしまして、タイ政府、バンコク都知事と会談をし、また、経済交流トップセミナー、観光プロモーション、エアポートセールス、県産農産品による「愛知フェア」などを一体的に実施いたしまして、大いに発信をしていきたいと思います。また、この4月2日からはバンコク産業情報センターを開設し、企業の海外展開支援、観光客の誘致などに取り組んでおりまして、今後も、タイ・バンコクと、交流を一層深めてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
  
(2)

熊本県での高病原性鳥インフルエンザの発生について

【知事】  それからもう1つ、私から申し上げたいのは、昨日ですね、熊本県で鳥インフルエンザが3年ぶりに発生いたしました。前回発生したのは私ども愛知県でございまして、2011年の1月に豊橋市、2月に新城市で、2か所発生いたしました。
 前回の被害はですね、1月26日にまず豊橋市で発生し、採卵鶏、卵をとる鶏ですね、採卵鶏15万羽を殺処分したということでございました。そしてもう1つは、新城市で2月14日に発生し、種鶏、これは名古屋コーチンのひな鳥を採る種鶏場でございまして、1万7,500羽を殺処分したということでございました。
 私は3年前の2月15日が就任日でございましたので、前日に発生し、就任した後、初登庁し、記者会見した後、すぐ作業服に着替えて、そのまま豊橋市、新城市に飛んでいったというのを覚えております。
 それ以来の発生ということで、感染経路はよくわかりませんが、鳥インフルエンザは、通常は感染した渡り鳥の飛来によって感染するということなので、秋から冬にかけてが警戒を要するということでございまして、4月になっての発生というのは、これはちょっと予想外ということではあったかと思いますが、お隣の韓国で今年の冬、大発生をいたしておりまして、全国ですね、畜産関係者、農業関係者も警戒を強めていたわけでございますが、とうとう九州・熊本で発生してしまったということだと思います。
 政府及び熊本県は、11か所の消毒ポイントを設置し、この方が経営している農場2か所、今回は全て殺処分ということで、11万2,000羽を殺処分ということでございまして、しっかりと対応をとられているというふうに認識をいたしておりますが、私ども愛知県に、昨日、日曜日ですが、4月13日付で、農水省、国の方から、各県におきましても、それぞれしっかり監視を強めてほしいと、そして何かあれば報告をしてほしいという、監視体制の強化についてという通知をいただきましたので、早速ですね、昨日、愛知県内のこうした家きん農家へ、農政部局から情報発信及び注意喚起を行わせていただきました。
 また、主要家きんの異常の有無の確認及び早期通報の再徹底を、とにかく、もう1回飼っておられる鳥を監視し、そしてまた状況をしっかり見ていただいて、何かちょっとでも異常のようなものがあれば、直ちに通報していただきたいということを徹底いたしました。それから、県庁各課及び関係機関への情報伝達も、併せて行わせていただきました。
 通常はですね、暖かくなってきますと、こういった形での感染は、むしろ減ってくるという時期でございますけれども、昨日熊本で発生いたしましたので、私どもも、3年前に発生したという経験も踏まえましてしっかりとチェックをし、監視を強め、そして連絡体制をきっちり強化して、対応していきたいというふうに思っております。
 熊本の場合、渡り鳥ではないかというふうには言われておりますが、九州は韓国から近いので。ただですね、そうとばっか言えませんで、今ブロイラーのいわゆる飼養状況というのは、飼う状況というのは、今やウインドウレスですからね。窓ありませんから、渡り鳥が中に入ってくることは考えられないということでね。
 前回の豊橋市、新城市の場合も、鳥が中に入ってくるなんか考えられないと。窓際というか、いわゆる外側のほうで鳥が倒れてたんじゃなくて、真ん中で倒れてたというのでですね、何だろうと。
 どうもですね、これは推測の域を出ませんが、感染した渡り鳥がどこかで行き倒れになって死んでいると。それを野ネズミが食べて、それで菌を背負って、コソコソッと養鶏場に入ってきて感染する。どうもやっぱり野ネズミではないかというのは、当時も言われておりましたがね。だから、そうなるとやっぱり、そういった野ネズミが入らないように、ピシッと封鎖をしていくとか、そういったことも含めて、今はそういう体制をしっかりとっておりますから、よほどのことがない限り、そういったことにならないと私は思っておりますけれども、念には念を入れてということだと思いますから、今一度しっかりと注意喚起をし、鳥インフルエンザの感染としては、もうこれでほぼ終わりの季節になってきますから、しっかり監視、注意喚起をしながら、この感染時期を何とか乗り切っていければというふうに思っております。
    
2.

質疑応答

(1)

中部電力の電気料金値上げについて

【記者】  中部電力の3.77%という数字について、知事はどう考えていますか。また、それに対する県内企業への影響や対策は、何か考えていますか。
【知事】  当初の申請よりも1%ぐらいですか、圧縮されたということでございますが、電力値上げの審査会では、いろんなご意見をいただいて、これまでの例からしても、申請を少し圧縮されるんじゃないかということも言われておりましたので、まあまあ、こんな感じなのかなというふうに受けとめておりますが。
 いずれにしてもですね、4月から消費税が上がっておりますから、そういう中で、また電力料金の値上げということになりますとダブルパンチでもありますので、今後、中小企業を含めて、県内産業、企業の経営状況などなどについては、しっかり情報を集めてフォローしていきたいというふうに思っております。
 中部電力さんにはね、これまでの合理化、また人件費を、組合員も、一般社員の方も含めて平均2割削減しているという、ご努力はされておられるというふうには認識をいたしておりますが、やはり電力を使用する側からすればね、消費税の値上げと併せての電力料金値上げというのは大変こたえますので、引き続きですね、人件費もそうですが、様々なコストなどなどについてもですね、縮減、圧縮努力をしていただきたいと、そのことはお願いしていきたいというふうに思っております。
(2)

豚流行性下痢について

【記者】  豚流行性下痢について、対策は取られているとのことですが、感染が収まらない状況が続いています。現状をどのように認識されていますか。また、どのように対応されていくか、知事に伺います。
【知事】  今現在、全体の飼っている頭数、飼養頭数からすればね、まだまだそんなに大きな数字ではないというふうに思っておりますが、いずれにしてもですね、県内各地域ではポツポツと出ておりますから、引き続き、その点については状況をしっかりと、養豚農家、それから関係の市町村の皆さん、農業団体の皆さん含めて、私どもからも情報提供いたします。
 何かそういったことがあれば、鳥インフルエンザのことにつきましても同じですけどね、常に、しっかり状況を、飼っておられる豚なり鶏につきましても、しっかり状況を監視、チェックしていただいて、そして何か異常があれば、すぐ連絡をしていただく、そういう体制をつくっていただきたいということをお願いしたいというふうに思います。
 なお、感染が広がっていかないようなことについては、私どもこれまで申し上げているように、万全を期して対応していきたいというふうに思っております。
(3)

エネルギー基本計画について

【記者】  エネルギー基本計画について、政府が原発推進と見られる方針を出しています。知事の感想、考えを教えてください。
【知事】  いろんなご意見がある中でまとめられた、ということだとは思いますけれども、今、ご質問にもありましたようにね、福島原発事故が起きて3年という段階の中で、今回のエネルギー基本計画の中では、原発を重要なベースロード電源という形に、はっきり明確に書き込んだということもありますし、私が見た感じではね、やや前のめり過ぎではないかという印象で受けとめたということだと思います。ちょっと前のめり過ぎるんではないかなという感じがいたします。
 私は前から申し上げているように、今直ちに、全て廃炉にして、ゼロにするということは、やはり現実問題としてはなかなか難しいのではないかと思いますが、将来の方向として、やはり脱原発依存という形で、再生可能エネルギーをもっと前面に出してやっていくということは、これは国民のコンセンサスではないかというふうに思いますね。
 ですから、100かゼロか、オール・オア・ナッシングということではなくて、そういうコンセンサスに向かって、みんな徐々にやっていくということではないかと思いますし、先の衆議院選挙などでも、参議院選挙もそうか、各政党さんはね、自民党さんも含めて、確か、そういった形の脱原発依存のような、そういった方向を打ち出されておられたのではないかなと思いますから、そういうトーンからすれば、やや前のめり過ぎではないかなという印象を持っております。
 私はね、当面のエネルギーの需給というのは当然大事なことだと思いますが、やはり、そういった国民的なコンセンサスの、脱原発依存という方向を踏まえながら、やはり再生可能エネルギーを着実に増やしていく、そういったことに努力を重ねるべきではないかと思います。
 併せまして、この福島原発事故というのは、昨年の東京オリンピック招致のときにも、国際的には大変大きな話題、テーマにもなったと思いますから、私は、いまだにそういう意味では、事故が完全に終息したということは言えないのではないかと思いますので、今やらなければならないことは、1つはね、事故原因の徹底的な検証、さらなる検証をずっと、政府なり関係の皆さんは十分やったということではあるかと思いますが、ずっと、ずっと、ずっと、とにかく検証を突き詰めていくということが1つ。
 そして、この福島原発事故の完全な終息に向けてですね、国民全員で、みんなで努力をしていくということではないかというふうに思っております。
 いまだに汚染水の流出だとか、それからまた、使用済み核燃料の取り出しも、今やっておるわけでありますが、そういった面での建屋が大分、応急措置でつくったものが老朽化しているのではないか、強度があるのかとかね、また、実際に炉心から溶け出したものをどのようにしていくのかも含めてですね、やはり完全なる終息に向けてしっかりと、とにかく国民の英知を集めて、努力をしていくべきではないかというふうに思います。
 ですから、そういったことを、まず全力でやらなきゃいけないということで、そちらが、今の一番の優先度が高いというときだと思いますからね。そういう目から見ると、やや前のめり過ぎではないかという率直な印象でございました。