知事の記者会見
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平成27年7月6日(月) 午前10時00分
1.

知事発言

(1)

(1)「平成28年度国の施策・取組に対する愛知県からの要請」について

【知事】  皆さん、おはようございます。7月6日月曜日、10時の定例記者会見を始めさせていただきます。
 平成28年度国の施策取組に対する愛知県からの要請についてでございます。
https://www.pref.aichi.jp/0000084674.html
 毎年夏と秋、年末にかけて国の方に要請をさせていただいております。
 別紙の1をご覧いただきたいと思います。要請項目は45項目でありまして、うち新規が6項目でございます。
 別紙の2をご覧いただきたいと思います。要請内容の概要を項目ごとに取りまとめたものでございまして、下線を引いた箇所が昨年度からの主な追加、変更箇所でございます。
 新規項目を中心に、主なものを紹介いたします。
 まず1ページの「6 デフレ経済からの脱却と産業競争力の強化について」でありまして、本年3月に、「国家戦略特区諮問会議」において、本県を対象とする国家戦略特別区域方針が審議・了承されたことを踏まえまして、公設民営学校、農業の6次産業化、有料道路管理の民間開放などの推進を図るための規制改革事項について、必要な措置を速やかに講じることを要請内容に加えました。
 続いて、2ページの「8 アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区の推進について」は、国際戦略総合特区制度については、施行後5年の見直し時期となる平成28年8月以降も特区制度を継続し、更に拡充を図ることなどを要請内容に加えました。なお、この特区の推進につきましては、私が会長を務めます「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区推進協議会」の関係自治体、事業者、金融機関、経済団体・大学等の方々と共同で要請を行ってまいります。
 続いて、4ページの「17 女性の活躍促進について」は、新規項目であります。これは女性の活躍促進の取組に対する財政的支援の継続・拡充、理系分野・モノづくり現場への女性の進路選択支援や女性技術者・研究者・技能者の育成支援の推進等を要請するものでございます。
 また、「22 社会福祉施設等の整備促進について」も、新規項目であります。本県では、平成27年3月に策定した第4期愛知県障害福祉計画におきまして、障害福祉サービスの見込量や確保策を定めたところでありますが、障害者等を支援するための社会福祉施設等を計画的に整備するため、国による適切な財政措置を要請するものであります。
 続いて5ページの「26 外国人児童生徒への日本語教育の充実について」でございます。本県における日本語指導が必要な外国人児童生徒の数は、全国でも大変多く、こうした外国人児童生徒の学習支援等のため、担当教員の増員、語学相談員の配置に対する財政措置の充実、教員の養成研修に対する支援などについて要請するものでございます。
 また、「27 あいちトリエンナーレ、国民文化祭、障害者芸術・文化祭の開催に対する支援について」は、内容を追加いたしました。平成28年度、来年は「あいちトリエンナーレ」に加えて、「第31回国民文化祭・あいち2016」、それから「第16回全国障害者芸術・文化祭あいち大会」を開催いたしますので、その支援について要請をいたします。
 続いて6ページ、「28 世界的なスポーツ大会開催に対する支援について」は、新規項目です。これは2020年東京オリンピック・パラリンピックの競技開催及び事前合宿の誘致などに取り組む自治体に対する支援、愛知県・豊田市で開催されるラグビーワールドカップ2019に係る国を挙げての広報活動や開催自治体の負担軽減について、要請するものであります。
 「29 外国人の来訪促進について」は、内容を変更いたしました。大規模国際会議や政府系会議を始めとするMICEの誘致活動の支援強化や、2016年の伊勢志摩サミット開催時における中部国際空港等の受入体制強化に対する支援、当地域が有する様々な魅力に触れられる機会を設けることなどを要請するものであります。
 続いて7ページ、「36 地方消費者行政に対する支援について」であります。これは、高齢化や情報通信技術の発達による消費者被害の増加に対応した消費者教育・啓発の推進や、市町村における消費生活センターの設置の促進に係る財政措置の充実を要請するものであります。
 続いて8ページ、「44 まち・ひと・しごと創生について」は、新規項目です。本年秋頃に策定をする愛知県版「総合戦略」の着実な推進に向け、継続的な財源の確保等の総合的な支援や政府関係機関の地方移転の実現を要請するものです。
 以上、平成28年度政府予算の概算要求に向けて、地域の実情、課題をしっかりと伝え、必要な支援、協力が得られるように、積極的に働きかけてまいります。なお、要請活動につきましては、現在、日程を調整しておりますので、決まり次第、お知らせをいたします。
 ということでございまして、別紙の1、2をご覧いただければお分かりいただけるのではないかと思いますが、また、個別にあれば、部局にご質問をいただければと思っております。
 なお、これまで要請に応えていただいた主なものとしては、例えば南海トラフの巨大地震関係では、こうした大規模災害が起きた場合に、愛知県における政府の現地対策本部の設置に必要な施設の改修ということで、名古屋合同庁舎の第2号館、これは中部地方整備局にそういった本部を設置するということで建物改修の経費が盛り込まれたということもございました。
 それから、デフレ・産業競争力強化対策関係では、自動車取得税・重量税の軽減、そしてエコカー減税の拡充・延長といった項目も盛り込まれました。
 また、次世代産業の推進としては、FCVを含む次世代自動車の導入補助や水素ステーションの整備に係る補助の拡充が盛り込まれております。
 そういった形で成果は挙がってきていると思っておりまして、今年もしっかりと要請していきたいと思っております。
  
(2)

政府関係機関の地方移転に係る提案について

【知事】  政府関係機関の地方移転に係る提案についてでございます。
https://www.pref.aichi.jp/0000084637.html
 本年3月から、国の内閣官房まち・ひと・しごと創生本部が「地方創生に資すると考えられる政府関係機関の地方移転に係る提案」を募集いたしておりますが、本日7月6日付で、私ども愛知県は7つの機関につきまして、これを誘致することを決定し、本日付で国に提案していきたいと思っております。この誘致機関を選定するにあたりましては、今年の4月30日に開催いたしました学識者と産業界で構成する「政府関係機関誘致検討委員会」でのご意見などを踏まえまして、検討を進めてまいりました。
 お手元に「政府関係機関の地方移転に係る誘致提案書」というものがございます。これもご覧いただきながらお聞きをいただければと思います。
 まず、1ページから3ページは、本県の優位性といったものをまとめさせていただきました。「交通ネットワーク」の充実、リニアの西の拠点、道路網の整備というのが1ページ。2ページは日本一の産業力がありますと。製造業、産業人材の育成、また自動車産業、航空宇宙産業、また農業も国内有数の農業県だという、本県の優位性を整理いたしました。
 それから3ページは、愛知の教育機関・研究機関と充実した住環境。教育機関・研究機関が様々に立地をしているということ。大学、国の研究機関、産学連携ということであります。それから充実した住環境ということで、人口、商業、教育、住宅環境、医療施設といったこともここに整理いたしております。
 そして4ページ以降でございますが、4ページは「愛知県に政府関係機関を移転するメリット」について整理をいたしました。これは国へアピールしていくために、検討委員会でご議論いただき、意見をいただいたものを整理させていただきました。
 一つ目は、本県の企業集積力の高さに着目し、研究機関と高度なモノづくり産業の集積地との結びつきが高まることにより、様々な企業等のニーズに合った、スピーディな研究につながるというものでございます。
 二つ目は、研究成果の波及ということでございます。すでに、東海地域では自動車、航空機など国を牽引する産業がありまして、その要である本県から生まれる研究成果は中部圏に留まらず、日本全体の競争力強化に寄与するということであります。
 それから三つ目は、研究成果の産業間交流による好循環ということでございます。裾野の広い自動車産業などは、他の産業分野ともつながりが深く、本県での研究成果は産業全体のイノベーションに好循環をもたらすということでございます。
 それから最後に四つ目でございますが、愛知県は、三大都市圏の一つでありますが、地方都市的な要素や自然も混在する日本の縮図ということでありまして、こうした様々な地理的特性を生かした研究成果が全国の色々な地域、様々な類似地域にも役立つことができるということも強みだということでございます。
 こうした誘致機関の機能向上を念頭にいたしまして、当地域の強みを生かせることはもとより、移転候補地の有無、市町村の意向など総合的に検討いたしまして、次の5ページのとおり、7機関を選定いたしました。
 また、6ページは「移転候補地」でありまして、県内の市町村とも合意が図られましたので、県が取りまとめて提案をさせていただくものでございます。
 5ページは候補7機関でありまして、6ページはその「移転候補地」ということで地図の上にプロットしてありますので、ご覧いただければと思います。
 7ページ以降は、個別の機関ごとに「愛知の強み」、「移転の効果」、「移転候補地」を説明させていただきました。
 まず7ページの@でありますが、「産業技術総合研究所の先進パワーエレクトロニクス研究センター」でございます。これは現在、産総研の、茨城県つくば市にあるものでございますが、電力エネルギー制御・有効利用のための半導体デバイス、電力変換器の研究機関ということでございます。
 愛知の強みは、半導体の研究が盛んだということで、特に昨年ノーベル物理学賞を受賞された名古屋大学の天野教授を中心にパワー半導体の研究を現にやっておりますし、文科省のそうした予算がしっかりついております。そういったことを踏まえて、今回このパワーエレクトロニクスの研究センターを誘致できないかということで提案したいということでございます。
 あわせて、大学だけではなくて民間レベルでも、トヨタ自動車、デンソー、豊田中央研究所など共同で、新素材のSiCパワー半導体の開発、ハイブリッド車の大幅な燃費向上を目指しております。
 移転の効果といたしましては、世界をリードする技術のさらなる向上を図り、愛知はもとより日本の産業振興や国際競争力の強化につなげることができるということでございます。
 大学、研究機関、それからまた民間でも相当高いレベルの研究をやって、そして実際にそれを製造に結びつけられる産業集積が、世界一と言っていいと思いますが、そういう研究機関と産業集積がこの分野についてはあるということでございます。
 したがって、これを強く推していきたいと思いますし、移転候補地としては万博公園のすぐ北にあります「知の拠点あいち」、これは瀬戸市と豊田市にまたがるところでありますが、そして産総研の中部センターも所在する名古屋市志段味の「なごやサイエンスパーク」、この二つを誘致の候補地としていきたいと思っております。
 それから8ページでございます。これは同じく産業技術総合研究所の知能システム研究部門、ロボットイノベーション研究センター、生活支援ロボット安全検証センターというものでございます。これは、今、つくば市の産総研でこうした人工知能だとかロボットの研究をしておりますが、その部分をぜひ誘致したいということでございます。
 愛知の強みとしては、ここにありますように、全国一のロボット産業の集積地ということでございます。これは20何%と書いてありますが、こういうロボットの製造業という分野なので、例えばトヨタ自動車とかデンソーとかは入っていないんですね。あれは自動車製造業と部品製造業。そういったものも入れますと、実質的にロボットの半分以上を愛知県でつくり、半分以上使っている。この間、みよし市に安川電機さんが最先端の、いわゆる技能人材の養成機能所といいますか、そういったものも備えたショールーム、センターをつくられたということでもございます。そういう意味では圧倒的なシェアがあり、これからもそれは変わらないと思います。
 それから産学行政の取組ということで、私どもは「あいちロボット産業クラスター推進協議会」を設立し、多くの方に参加いただいておりますし、国立長寿研の「健康長寿支援ロボットセンター」でありますとか、豊橋技科大の産学連携の場、「人間・ロボット共生リサーチセンター」もございます。大学、国の研究機関、そして我々行政、そして企業との連携も非常にあるということでございますので、産総研の知能システム研究部門などのロボット関連部門を誘致することが、非常にレベルアップに役立つということを申し上げたいと思います。
 場所は先ほどのパワー半導体と同じように、知の拠点となごやサイエンスパークの二つを候補地として挙げていきたいと思っております。
 続きまして9ページでございます。三つ目は宇宙航空研究開発機構(JAXA)の部門ということで、航空機の構造と複合材料に関する技術及び飛行技術等の研究機能を誘致したいというものでございます。これは今現在、東京都調布市、三鷹市にあるものでございます。
 愛知の強みとしては、我が国最大の航空機産業の集積ということでございます。日本の航空機・部品生産の5割、機体では7割を生産し、今、さらに伸びておりますし、全国シェアも拡大をいたしております。既にJAXAの名古屋空港飛行研究拠点も誘致をいたしました。そして、複合材の研究拠点である名古屋大学ナショナルコンポジットセンターもオープンをいたしておりますし、構造材料等の開発を行う産総研の中部センターもございます。
 したがって、大学、国の研究機関、それから日本を代表する航空機産業の企業がございますので、そうした産学官連携のまさに大きな中心がつくれるのではないかということでございまして、次世代航空機の研究開発、関連技術の集積、そして他産業への活用、国際競争力の強化にしっかりと努めていきたいと思います。
 候補地は、ここにありますように「知の拠点あいち」、豊山町にあります県の「愛知県飛行研究センター」です。県営名古屋空港の一角にありますが、そこを候補地としたいと思っております。
 それから10ページが4点目、農業・食品産業技術総合研究機構の花き研究所ということでございます。
 これは先ほど冒頭に申し上げましたが、愛知は日本一の花の生産地、花の生産県であります。そうした生産力に加えて、現地実証的な研究開発を行う、県の研究機関「東三河農業研究所」もございますし、豊橋技科大の「先端農業・バイオリサーチセンター」もございます。また、数多くの農業関連企業、自動車産業も集積いたしておりますし、「田原農業支援センター」というのもございます。そういったものを融合することで、花き産業のさらなる発展、国際競争力の強化につなげていきたいと思っております。
 移転候補地は、一つは豊橋市の「愛知県農業総合試験場」の「東三河農業研究所」でございます。ここで既に花きの研究を進めておりまして、ここに花き研究所もございますが、既にこの国の花き研究所とは複数の共同研究も実施いたしておりまして、親和性もあるということでございます。また、花きの最大産地、全国一の農業産出額を誇る田原市内も候補地に挙げていきたいと思っております。
 そして11ページは、理化学研究所でございまして、そこのライフサイエンス関連の医療機器・介護製品等の開発及び光量子工学の実用化につながる研究機能、これは埼玉県の和光市、神奈川県横浜市にありますが、そうしたものを誘致ができないかということでございます。
 強みとしては、モノづくり産業の集積でありますし、また、これまでここでは平成19年8月から介護支援ロボットの実用化に向けた研究開発を、理化学研究所の共同研究といいますかプロジェクトとして、実は志段味のなごやサイエンスパークで、50人体制でやっていたのですが、今年3月で終わりまして、今はほとんど撤収したということでございます。5人ぐらい残っているということでございますので、そういう意味ではそこが空いておりますので、3月までやっていただいたので、また産総研の中部センターもありますので、引き続きそこで新たなライフサイエンス関係の研究をやっていただければありがたいということで申し上げていきたいと思っております。
 それから12ページは、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の一部の機能ということでございます。これは開発初期から試験、治験に至るまでの相談・助言の機能の窓口を置いていただけないかということでアピールをしていきたいと思っております。
 医薬品ももちろんですが、我が県は、特に医療機器は非常にポテンシャルが高いということなので、アピールしていきたいと思います。
 それから13ページは、工業所有権情報・研修館の人材の育成・研修機能を誘致できないかということで、刈谷市の「刈谷市産業振興センター」を候補地として進めていきたいと思います。これも地元のご要望を踏まえてアピールをしていきたいということでございます。
 いずれにしても、こうしたものを今後の国の予算の要請に合わせて提案をしていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
  
(3)

知事のインド渡航について

【知事】  インド渡航についてご報告をいたします。(https://www.pref.aichi.jp/0000084392.html
 今度の日曜日、7月12日から7日間インドを訪問いたします日程が固まりました。今回の渡航は、横井県議会議長、そして岡谷商工会議所会頭、それから三田中経連会長にもご同行いただきまして、愛知県とインドとの友好関係をさらに深め、経済交流の一層の促進につなげてまいりたいと考えております。
 まず、13日、14日で日程を調整中でございますが、デリーにおいて、インド首相府、財務省、商工省を訪問し、県内企業のインドの進出支援に関しての意見交換等を行っていきたいと考えております。また、インド商工会議所連合会を訪問し、日印の企業交流に関する意見交換を行います。
 13日の夕刻には、在インドの日本大使館との共催で経済交流会を開催いたします。インド政府、現地の日本政府関係機関、インド経済界、本県からインドに進出している企業など各方面からの皆様をお招きしたいと思います。
 そして15日は、モディ首相が前の州首相であります、グジャラート州を訪問いたします。電力のインフラ整備、外国企業向けの投資環境整備を進めておられるグシャラート州を訪問いたします。同州では、インドでの自動車生産の4割を占めるマルチスズキが新工場を建設中でありまして、また、豊田通商が日本の中堅・中小企業向けのレンタル工場プロジェクトに着手するなど、そうしたプロジェクトが進んでおりますので、意見交換を行ってまいります。
 そして16日には、4月に愛知県に来られましたラジャスタン州のラジェ首相を訪問したいと思います。同州は、インド初となる日本企業専用のニムラナ工業団地を開発したほか、今年の4月には、経済産業省との間で産業協力に関する覚書を締結するなど、企業誘致のための投資環境の整備に積極的に取り組んでおられますので、意見交換をしていきたいと思います。
 このラジェ首相というのは女性の方でありますが、今から十何年前にラジャスタン州の首相をやり、その後インド人民党の幹事長をやり、また州の首相に戻られたという方で、そういう意味では現モディ首相と一番近い州の首相だとお聞きをいたしておりまして、しっかりと意見交換をしていきたいと思います。
 また17日には、デリーにおきまして現地進出日系企業を訪問するということで、マルチスズキ、デンソーさんといったところを視察していきたいと思います。
 インド政府要人との意見交換、経済交流会の開催、県内進出企業の視察を通じまして、将来に向けたインドとの経済交流促進につなげていければと思っております。
 ちなみに、今現在愛知県からインドに進出している企業は、66社が105の事業所、拠点で活動をいたしております。県内企業にアンケートをいたしますと、進出意欲が非常に上位に来ますので、これからもまた増えていくのではないか。
 いずれにしても、12億人を超える人口規模と巨大な市場、高い経済成長率、また地理的にも中近東へのハブ拠点ということでもございますし、世界経済の中でますますその重要性が高まっていくわけでございますので、そういったインドと私ども愛知県、中部地域との経済交流の促進につなげていきたいと思っております。
  
2.

質疑応答

(1)

政府関係機関の地方移転に係る提案について

【記者】  政府関係機関の地方移転に係る提案に関して、今後、移転に係る愛知県側の負担についての議論も出てくると思いますが、愛知県としては、効果があるのなら多少の負担もやぶさかではないとお考えですか。
【知事】  いわゆる、こういう国の高度な研究機関を首都圏で独占している必要はないと。ましてや今はこれだけの高度情報社会であり、ITで大体の情報交換はできるし、これからリニアもやってきますから、そういう意味では非常に交通利便性が高いことも含めて、そういう状況にもかかわらず首都圏に、東京圏に国の高度な研究機関を独占することが東京一極集中を加速するということにつながると思いますから、私はこれはぜひ強くアピールをしていきたいと思っております。
 当然拠点が移ってくる場合には我々がスペースを確保しなければいけませんし、そこで働く方々の住環境も含めて整備しなければいけませんから、我々としてはそれについて応分のことはしっかりやっていくというのはやぶさかではありませんが、一方で、ご案内のように新国立競技場の問題もあって、地方財政法というのがありますから、国の機関に対して直接は地方が財政負担してはならないとなっているんですね。そういう意味ではそこのところをどう考えるかということだと思います。
 我々としてはそれについて、環境整備をすることなどについて、応分の負担をする、必要なこと、投資をするということは全くやぶさかではありませんが、それをどういうふうにするのか。我々愛知だけではなくて、これから日本全国で色々なことをやられるんでしょう。移転がどのぐらいのレベルでどのくらいの規模になるのか、それはわかりませんが、いずれにしろゼロではないと思いますのでね。だとしたら、そこはやはり、同じ、一定の方向性というのがあるのだろうと思いますので、その中で我々としてはしっかりとそういったものを負担というか、投資という意味でしていくことは全くやぶさかではない、その用意はあるということでございます。
(2)

愛知・名古屋 戦争に関する資料館について

【記者】  愛知・名古屋 戦争に関する資料館についてお伺いします。20年越しでオープンすることになった今の知事の所感と、ずっと開館を待ってきた寄贈者の方に対して思うことをお願いします。また、公設の戦争資料館はどこにでもあるわけではないと思いますが、地元の戦争資料館として、どんな姿を目指したいか伺います。
【知事】  今月のオープンを目指して整備を進めております戦争資料館でございますが、20年前に様々なご要請をいただき、また議会の方でもそういったご要請をいただき、資料の収集ということで県と名古屋市で共同で進めてきたという経過などを踏まえますと、やりましょうと決めてから20年間たって、その後色々財政的なことだとか、あとその間、万博もあって、そっちの方を一生懸命やったとか、色々あるのでしょう。また、なかなかふさわしい場所が確保できなかったということもあって、資料収集は今日まで、営々とやってこられたと思いますが、20年越しで今回こういう形でオープンに持ってこれたということは大変感慨深いものがございます。
 多くのご協力いただいた関係の皆様、ご支援、ご推奨をいただいた関係の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。それは貴重な資料を提供いただいた寄贈者の皆様に対しましても同じでございまして、この戦後70年の節目の年にこうした形でオープンができるということに対しては、大変ありがたく思っておりますし、ご支援をいただき、推奨いただき、そしてご協力いただいた多くの皆様に対しまして感謝申し上げますとともに、そうした皆様のお気持ちに応えていくために、立派な資料館としてこれからもしっかり運営をしていきたいと思っております。
 そしてあわせて、公設の資料館ということでありますから、できるだけ多くの方にご覧をいただいて、先の大戦から70年たちましたが、70年たってもああした悲惨な戦争は二度と繰り返さないという意味で、多くの方に改めて、戦争を繰り返さないと、これはだめなんだという思いを一つにしていただければありがたいなと思っております。
 なお、我々としては、中の事情ですけど、資料がたくさんございまして、直前まで作業をやっておりまして。何でもうちょっと早く手際よくできないのかという感じで、私も大分言いましたけどね。ぎりぎりの期限のところまで物理的な作業をやって、今回オープンということであります。
 場所も名古屋市内で残った数少ない戦前の建物、県の大津橋分室でありますから、それを改修してということでありますので、そういったことも含めて、私は多くの皆さんに当時の大変厳しい状況、そして暗い時代、そしてまた悲惨な戦争の経験、体験を感じていただけるいい資料館になるのではないかと思っております。
(3)

長良川河口堰について

【記者】  今日、長良川河口堰の本格運用から20年の節目となります。改めて、知事の所感をお願いします。
【知事】  長良川河口堰の本格運用からちょうど今年で20年。6日ということだから、今日で20年ということですね。そういう意味では造るまでも相当ご意見、ご議論があり、構想ができてから40年以上ですよね、1970年代ですから。実際に建設し、運用を始めて20年ということでございまして、時の流れるのは早いものだなと思います。
 私としては、前もここで申し上げたかと思いますが、かねてから申し上げておりますように、そういった様々な経過を経てでき上がり、運用し、それで20年の節目を迎えているものでありますから、色々な観点で、私はこういった大型の公共事業というのは造ってしまえば終わり、やってしまえばもう済みだということではなくて、現にそういった施設もあるかもしれませんが、これはやはり、そこに人を置いて、日々それを運用していく。水は常にたまり流れるものですから、常にゲートの開け閉めも含めて運用していくものなんですよね。ですからそういう意味で、その運用も含めて、何が一番ベストな運用なのか。だから、私ども県においても最適運用の検討という研究会を設けて、多くの学識経験者の皆さんに来ていただいて、色々なご意見をお伺いしているわけであります。
 改めて私はこの長良川河口堰20年を踏まえて、この河口堰の意義、そして当初の目的、そして今の現状の役割、評価、そうした面をありとあらゆる角度から多くの皆さんで議論し意見をいただいて検証していくということが必要ではないかと思います。
 それは木曽三川の中の大河である長良川を、ある意味で河口部分はあそこでコントロールしているわけですから、それについての意義、役割。治水面、利水面、それから環境面、そして漁業とかそういった様々な面があると思います。もちろん、そしてそれを財政的な負担、はっきり言って税金で支えている、賄っているわけですよね。国、県、市の負担、そうした巨額の負担で支えているわけですし、建設費も相当なお金を愛知県は払いました。金利も入れて七百数十億だと思いましたがね。運営費もこの20年間で相当な額を我々県としては負担をしている。これからも負担をしていかなければいけないということでありますから、そうした面でそれを検証していく。これまでの果たしてきた役割、そして今後の役割、そのあるべき姿、そうしたものをしっかり検証していくということは、私はどんな公共事業でもなければいけないと思いますね。
 私は、そういったことを申し上げているのであって、ぜひ、そうしたことを国、水資源機構も真摯に受けとめていただいて、その検証について、ぜひ前向きに取り組んでいただきたいと私は思っております。
 我々がこれだけずっと申し上げていても、そういう形で全く取り合っていただけないということになりますと、私から見れば、国民の皆さんはどういうふうに見るかというと逃げているんじゃないかと。要は、それを検証すると何か不都合なことがあるのかと、不都合なことがあるから逃げているんじゃないかと受けとめられるというのは、私はよろしくないと思います。
 公共事業は、これで終わりではないわけですから。これからも、河川だけじゃない、河川も道路も、海岸だって、堤防のことだって、また様々な農業関係の施設であったって、空港、港湾、色々な公共事業があるわけですから、それはやはり常に、費用対効果、B/Cだけが全てではありませんけど、そうした巨額の費用がかかればかかるだけ、やはり私はそれだけ真摯に、謙虚にそれを検証して、そして必要な方策を見出していく。見直すべきは見直していくという、謙虚な姿勢が必要ではないか、そういうことを私は申し上げているだけでありまして、至極全うな正論ではないかと自分で思っております。何でこういう正論が届かないのかということが不思議でならないですけどね。もう4年以上申し上げておりますが、そういう意味では、この数年来、特に状況が変わっていかないのは非常に残念であります。
 ただ、日本は民主主義の国ですから、私が申し上げていることが余り大きな声になっていないのかなと思わざるを得ないのかもしれませんけどね。それは残念なことだなと。いや、そんなことないと思いますがね。私は、私が今申し上げていることに多くの国民、有権者の皆さんから賛同していただけるんじゃないかと思いますけどね。引き続き、同じことでありますけれども、しっかり申し上げていきたいと思っています。
【記者】  開門調査に反対する方のご意見として、塩害が出るというものがあります。検証そのものがやりにくい、検証そのものが難しいという公的機関もあると思いますが、そのような意見に対して、知事はどうお考えですか。
【知事】  私は完全な専門家ではありませんが、皆さんも取材していただければご理解いただけると思いますが、私ども県の長良川河口堰最適運用検討委員会で開門調査5年というのを数年前に提案したわけです。そのときは確かに塩水が遡上していくということはあるでしょう。ですから、それをずっと開けていればずっと上っていって塩害ということが起きてくる可能性も、危惧もあるものですから、そうならないように、例えば開けるのを何日間までにしようとか、それでまた、常に定点的に塩分濃度を調べて、それが濃くなってきたら閉めるとか、そういう色々なやり方で調べるということはできるんですよ。ずっと開けて、開けっ放しで何とかなんて、そんな提案してませんから。
 そういう運用のやり方で幾らでもやれるということを申し上げているにもかかわらず、それには耳をふさいで、「いやいや、塩害、塩害」というのは全くはなからやる気がないといいますか、聞く耳を持たないという証左ではないでしょうか。
 私は、そういうことを言い募るというのは、極めて不誠実だと思います。いや、それはそうしたくないんでしょう。そうしたくないから、それはだめなんだということと、私は一緒だと思います。
 我々の研究会はそういったことではなくて、こういうやり方があるじゃないかということまで提案し、さらにそれを実際やるのであれば、まずやるかやらないかを決める前に、どうしたら塩害が起こらないように調査ができるかを一緒に研究しましょうよとまで言っているのですよ。それも一切聞く耳を持たないということで、協議の場にも、テーブルにも着いていただけないということは、非常に残念です。何で着かないかといったら、それはテーブルに着いたら分が悪いからとしか思えないですね。
 そういう意味では、非常に残念だなという気がします。やり方なんか幾らでもあると思いますよ。そういうふうに提案をしているわけです。ぜひテーブルに着いて、協議をしていただきたい。
 塩害を防ぐようなこういう方法を、こうしてこうしてこうしてやればこういう調査ができるじゃないかということを協議して、それでも納得できなかったら、その段階で「いや、それじゃだめでしょう」と言っていただければいいのであって、はなからテーブルにも着かないというのは、私はいかがなものかと申し上げざるを得ないと思います。
【記者】  長良川河口堰の開門調査について、知事は先程、今後も、国側に検証から目を背けないようにしっかり申し上げていきたいというお話をされたと思いますが、私の認識では、知事は就任されてから、国側に直接議論の席に着いてくれと打診されたのは、副知事を通して1回あったことが最初で最後だと認識していますが、今後、知事として中部地方整備局や水資源機構に何かアクションを起こされる予定はありますか。
【知事】  私が行政の長として具体的なことをするということになりますと、要請を受ける受けないということもありますし。そのことも含めて副知事から中部局長に話をしてもらいましたが、当然、色々なチャネルで、様々なルートで話をしていることは事実であります。ですから、一回副知事が言ったから、それだけでやっているわけでは全くありません。
 そういう意味ではやっておりますが、正直言って、私が言って、向こうが「いや」とか言って、「じゃ、何だ」とか言って、要はどなり合いのけんかをやってもしようがないですからね。ということだと思いますよ。そういう意味では粘り強くきちっとやっていくということだと思っております。
 最適運用検討委員会は今月末にもやりますから、またそういうことも含めて、しっかりとアクションをしていきたいと思っております。正直そういったところで、具体的に色々な論拠に基づいたものを、データに基づいたものをつくって、論点を整理してまたつくって、また球を投げていく。今年1月に検討委員会の方から投げたものに対しては、大変膨大な量の回答書を国からもいただいたわけでありますから、そういったものをまた検討して、またそういったものを投げ返すといった形で、キャッチボールをやっていくということが必要ではないでしょうか。
 私は主張は主張としてですけれども、やはりきちっと、具体的な客観的なデータを積み上げた上での質問状も含めて、そういったキャッチボールをしっかりやりながら、その必要性を訴えていくということだと思っております。
 私が行って、「ああ、そうですか」と言うことは、そんなこと幾らでもできますけど、それをやったって何か意味があるかということだと思いますよ。私はできるだけ具体的に色々なものを積み上げて、キャッチボールしていくということになるのではないかと思っております。
 二つあって、政治の大きな判断というのももちろんあるかと思いますが、それに至るまでに、いわゆる河川行政できちっと、何と言いますか積み上げてやってきている、その行政屋さんがたくさんおいでになるわけです。そういう人たちの中で、何と言うんだろう、退職してからやっぱりあれはいけなかったと言うのではなくて、やっぱり現職のときに。私もそういう役所勤めをやったことがあるので、中で色々な議論があるんですよ。一枚岩で、「いや、こんなもの聞く耳持たない」というので、パーンとやってしまえとかいうだけではないはずなんですよ。そういった人たちの中での声が、やはりもっと大きくなっていただけるように、私は働きかけをしていくということじゃないかと思います。
 やっぱり現場で運用する皆さんが、きっちりこれはやらなければいけないと思ってもらえるとかね。あとそういった現場の運用をやれると、こういうふうにやったらうまくいくというようなデータとか、色々なものを提供していくというやり方しかないんじゃないかなという気がいたしますけどね。そういう意味で、粘り強くやっていくということではないかと思っております。
 あと、公共事業のあり方にも関わると思いますけれども、財源が無尽にあると。高度経済成長時のように湯水のように税収が入り、天からお金が降ってくると。だからどんどん使うんだと、使えや使えだという時代ならいざ知らずですよ。そうではなくて、限られた財源をどういうふうに有効に活用していくのかということが求められているときに、最初の話に戻りますが、私は造ってしまったらそれで終わりだと、済みだということではないのではないかと思います。
 国もそうだし、我々地方自治体というか、いわゆるオールジャパンでいえば、もうこれまでに整備した、造ってしまった公共事業、公共施設の維持補修、維持管理をどうしていくんだねということが非常に大きなテーマになっているじゃないですか。河川施設もそうですよ。堤防だって護岸だって何だって、あと道路だってですよ。愛知県だって、今も道路延長を着々とやっていますけども、段々新規よりも、維持補修だけでえらいことになってくるわけです。高速道路だってそうでしょう。NEXCOもそうだし、名古屋高速だって、結局償還期限を延長せざるを得ない。そうしないと、やっぱり構造物の塊ですから当然劣化してくるわけですね。そういったものも含めてやっていこうと。
 長良川河口堰も20年たって、やはり色々な構造物とか施設とかは、やっぱり50年、100年、何もしないでもつなんてことはありませんから。20年たてば、機械系は相当メンテナンスを入れていかないといけないんですよね。そういったことも含めて、ずっと一本調子で、そんなもの造ってしまったからあとは知らない、知ったことか、というようなことでは、私はいずれ済まないというか、もうそこまで来ていると思っていますから、この際色々な意味も含めて点検しましょうよということを引き続き、粘り強く申し上げていくということかなと思っています。
【記者】  今後テーブルに着いていただきたいというお話が知事からありましたが、それはあくまで、国や水資源機構に対してということで、三重県や岐阜県に対して愛知県がリーダーシップを取ってまとめていくという道筋はありますか。 
【知事】  いや、国と水資源機構で十分だと思います。
こういうこと言うとあれですけど、地方自治体、岐阜県、三重県にしても、国と水資源機構が「うん」と言わなければ、しないでしょう。どうせ裏で「おまえら反対しろ」とやっているんですから。だから、そこと話をしなければ意味ないということです。
 
(4)

伊勢志摩サミットの開催に伴う関係閣僚会合の候補地について

【記者】  先週政府から、来年の伊勢志摩サミットの開催に伴う関係閣僚会合の候補地が発表されました。従前から、愛知・名古屋は関係閣僚会合の誘致に前向きな姿勢を示していましたが、残念ながら今回は候補地に入っていませんでした。今回、愛知・名古屋が候補地に入っていなかったことに対する知事の分析と、所見をお願いします。
【知事】  特にコメントはありません。ただ、私ども愛知でやりたいとはっきり言って一押しで推していただいた方々、そういう役所には、私は大変感謝をしたいと思っておりますが、残念ながらそういうふうにならなかったと。それは今の政権、政府の考え、姿勢ということじゃないでしょうか。それ以上、私は申し上げることはありません。ですから、コメントはありません。
(5)

政務活動費について

【記者】  政務活動費について、前県議会議員の半田晃士さんが、調査委託費として348万円を契約書も調査報告書もなく支出しています。知事として、これについてどう思われますか。また、今後、議会事務局に調査を命じたり、返還を求めたりするつもりはありますか。
【知事】  内容自体は私も直接知るということではありませんが、むしろ報道を見て知るという感じであります。
 議会の政務活動費は、ご案内のように議会の中で、こういう形で使いましょうということが各会派の議論の中で自主的に決められておりますから、そうしたことを踏まえて、やはり公金、税金でありますから、県民の皆様、有権者、納税者の皆さんにしっかりわかっていただけるような、そういう使い方をしていただくということが、これは必要、必須ではないかと思います。
 したがって、そういった観点から照らして、適正に使い、そしてしっかり説明をしていく。説明責任はあると私は思いますので、その使われた議員さんには、そうした説明責任をしっかり果たしていただく。そういうふうに申し上げたいと思っております。
 あと私がといいますか、これは議会の中の活動費ですから、議会の中でそういったルールに基づいてしっかりやっていただくということになるのではないかと思っています。
(6)

県立高等学校元校長の不祥事について

【記者】  一部報道にありましたが、県立高校の元校長が教え子との不適切交際をしていたことについて、知事のお考えを伺います。
 また、4年前に匿名の投書により発覚したようですが、その際、教育委員会として、通常は被害者と加害者の双方に行う聴き取り調査を、加害者側である教員のみに行い、被害者側の女性にしていないという対応に関して、どう思われますか。
【知事】  この点につきましては、私も報道で知っているぐらいということでありますが、当然、教育者としての立場、そしてまた教育者としてあるべき姿というのがあります。そういったことを逸脱するということでありますから、私は当然、これは処分、処罰といいますか、処分の対象になるということだと思っております。
 ですから、これは教育委員会の方で関係者の話をしっかり聴取をし、そして事実関係を把握した上で厳正に対処していただく、そういう事案だと思っております。今回こういう事案があったことについては、極めて遺憾だと思っております。
 教育委員会においては、これは、しっかりとこういう事案を、事実を把握した上でしっかりと対処していただきたい、厳正に対処していただきたいと思っています。
【記者】  当時、加害者側である教員にのみ聴き取りをし、被害者側の女性に聴き取りをせず、一方の話だけを聞いてそのまま処理していたという調査の仕方に関して、問題はなかったと思いますか。
【知事】  事実関係を今ここで聞かれても、私自身、事実関係の詳しいことも把握をというか、今現時点では資料を持っておりません、そのことについて明確にお答えするものを持っておりませんから、そのことは控えたいと思います。
 こういった、報道も含めての今私が持っている情報で申し上げれば、やはり教育者として、教員としての逸脱した行為があったということであれば、それは当事者から聴取をして、まず事実関係をしっかり把握した上で、当然色々な法規法令、内規、いろいろな基準があるわけですから、そういったことに照らしてしっかりと厳正に処断、処分するということが必要だと思いますから、そういった意味から、今のご質問については、当事者であればやはり双方から聞いて処分するということが必要だったのではないかと思います。それをしていたか、していないか、私は直接今、教育委員会から聞いてないので、そのことについては申し上げるものは持っておりません。